脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

浦和カモン!カモン!カモン!

2007年05月12日 | 脚で語るJリーグ


 負け試合となった広島戦の憂鬱から3日が経ち、しつこい鼻風邪に体を蝕まれて半分を過ごした今週は、浦和戦のことだけを考えて自宅ではひたすら寝て、体力回復に努めることに。
 
 今さら広島戦の内容をああだこうだ言っても始まらないので、サポもイレブンも気持ちを切り替えて、埼玉に行くべし。相手もACLを過酷な環境で戦い抜いた一週間の締め括り。しかしインドネシアではよく負けなかったものだと浦和のしぶとさには正直感心したのは確かである。
 オジェックのチーム作りが未だ見えず、選手の個の力で局面を打開してなんとか結果を出している感が否めない浦和はガンバを相手にどう戦うか。昨年とはまた違ったお互いのチーム状況を考慮すると、首位決戦であるのに変わりはないが、ひょっとしたらひょっとして、ものすごい大差がつくなんてことも考えられる。

 浦和はこの一戦のことをサポも含めてどこまで意識しているのか。もちろん首位決戦であるから、勝利したチームはこの時点で首位に立つことは明白だが、それだけでは片付けられない因縁がこのカードにはある。
「エル・クラシコ」
リーガではレアル・マドリーとバルサの一戦が歴史的背景も踏まえてこの名称で強烈に意識されている。お互いのプライドと意地が激しく火花を散らすこのゲームは日本で置き換えるなら、近年ではG大阪VS浦和が相応しい。
 昨シーズンは、スーパーカップ、リーグ開幕戦、最終節、天皇杯決勝と4度対峙するも浦和を相手に1勝も上げられなかった。05年のチャンピオンとして浦和を迎え撃つはずが、途中からその構図が逆転するという屈辱を我々は感じていた。内容では決して負けていない、むしろ相手を凌駕する攻撃を見せながらも微笑まなかった勝利の女神が今年はガンバに微笑んでくれるだろうか。

 今季開幕前のスーパーカップの圧勝劇は忘れなければならない。ガンバの出来が良かったのは当然の勝因だが、それ以上に浦和が動けなかったことにも一因はある。リーグ戦ではそんな言い訳は通じない、真剣なガチンコ状態であることはこのカードに挑むどの立場の人間にも分かっているはずだ。
 ガンバは久々にマグノが帰還する。ここ数試合勝利から遠ざかっていた試合では、前線にボールが収まらない何とも歯痒いシーンが見られたが、彼がそれを解決してくれるだろう。4月から好調を維持していた加地が離脱中というのは残念だが、それならば醍醐味のパスサッカーから中央突破で相手を潰すのみだ。
 浦和はおそらく3バックで挑むだろう。彼らも連戦で体は疲れている。しかし会場は埼玉スタジアム、我々には必ず負けじと体を張ってくるのは間違いない。キーマンのポンテを封じれば、あとはワシントンを前線で孤立させるだけ。並の試合の集中力では足りない、このカードに懸ける気合いがここで試される。

 埼玉スタジアムではガンバは未だ勝利していない。ここで歴史をひっくり返せ。もう奴らに負けるのはごめんだ。全身全霊の声を送りに明日は埼玉へ向かう。我々サポもこの一戦には普通じゃない意気込みだ。必ず面白い試合になる。

 浦和カモン!カモン!カモン!