脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

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決勝トーナメントへ大きく前進

2011年10月31日 | 脚で語る奈良クラブ
 29日にKSLカップのグループリーグは第2節を迎え、奈良クラブはDiv2の京都紫光クラブと対戦。前半からペースを掌握した奈良クラブが4-1と勝利し、グループリーグ突破へ大きく前進。関学クラブがAS.ラランジャ京都に勝利したため、グループリーグの突破は最終節の結果次第となったが、初のグループリーグ突破へ大きな勝利となった(2009年KSLカップにて最初からトーナメントという形式は経験)。

 

 京都紫光クラブとは奈良クラブがDiv2で戦っていた2009年シーズン以来2年ぶりの戦い。そういえば最後に戦ったのも太陽が丘でのKSLカップだった(4-0で奈良クラブが勝利)。今季の京都紫光はDiv2で勝点1ポイント差で昇格をあと一歩まで引き寄せながらも涙を呑んでいる。しかしながら、その得点力はリーグ2位につけるほどで十分脅威なもの。前節の関学クラブのようにまずは守りからというわけにはいかないだろうということは予測できた。
 前節から守備陣を入れ替えての一戦。GKには日野ではなく公式戦では2試合目となる星野を起用。前節退場処分を受けた谷山の代役に黒田が久々に右サイドバックに入った。そしてCBには橋垣戸に代わって三本菅が1列下がる形で入り、守備的MFに矢部が先発復帰した。特に最近好調ぶりをアピールしている蜂須賀はこの日も先発。その逆サイドのMFとして辻村剛が出場停止明けで顔を揃える。

 前半から奈良クラブがボールを支配。積極的に攻め続けた。試合の入り方は前節に比べるとかなり良かった。しかしながら先制点までは遠く、あと一歩というチャンスは数知れず。逆に前がかりになった際に京都紫光のカウンターをモロに受ける場面もあり、ヒヤリとさせられる決定機が前半だけで2度ほどあった。前線でボールを持つと京都紫光の種子田は特に危険な存在で、京都紫光のアタッカー陣の良質ぶりを垣間見た。
 先制点は、辻村剛だった。積極的に左サイドで吉田とのコンビから相手を崩しにかかっており、先制点の場面も牧と重なるような形でアタッキングゾーンに入っていった。そして追加点を檜山がお得意の右足で相手GKの頭上を越えるループシュートで奪う。前半終了直後には三本菅のアシストから矢部が見事なボレーシュートを突き刺してリードを3点にして後半へ折り返した。

 しかし、前半から幾度も枠内シュートで脅かされるという場面がなかったこともあって、GK星野が結果的にボールを触る機会があまりなかった。試合の大半で奈良クラブのポゼッションだったこともあり、少し守備が怠慢になる場面は見られたのはチームとして未熟なところか。後半の立ち上がりにはまさにそんな状況下で失点を食らってしまう。ここは少し頂けなかった。
 その直後に蜂須賀が左足で見事なミドルシュートを決めて4点目を決めてリードを再び3点差に。選手も入れ替えながら後半45分間を乗り切った。

 「快勝」といえるかもしれない内容だったが、地域決勝大会のことを考えればもっとシビアに、まだまだ追い込めるような気はした。むしろそうでないとあの過酷な3日間は乗り切れない。決めなければならないところで決定機逸を繰り返す場面を見る度にそう思うのだ。地域決勝大会ではその1点が本当に試合を大きく左右する。そういう意味では前半のうちからもっと得点を重ねることはできたし、守備面でも特に試合の序盤は集中は必要だということを再確認させられた試合だったと思う。
 とにかく、これで2連勝。決勝トーナメント進出に大きく前進した。次の試合は同じDiv1のラランジャ京都。更に意識した戦いでしっかり3連勝で決勝トーナメントへ進んでくれることを期待している。


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