脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

新年の蹴球 ~那覇西の躍進に期待~

2009年01月02日 | 脚で語る高校サッカー
 12月の上旬にJリーグが終わり、クラブワールドカップ、そして天皇杯と、目まぐるしい日程を経て、高校サッカーが幕を開けている。そしてそれが終われば、しばしのオフを経て日本のサッカーカレンダーはまた新たなシーズンが幕を開ける。つくづくサッカーとお付き合いする1年は早い。

 全国高校サッカー選手権は2回戦を迎え、優勝候補の一角でもあった市立船橋と野洲が敗退を喫した。しかし、それよりも興味深かったのは那覇西と佐賀東のマッチアップだった。

 つい一昨日、滅多にお目にかかれない両校の1回戦での戦いぶりを西が丘で観ていた自分にとっては、彼らがこの大会で躍進してくれると面白いと思っていた。それぞれ個々の選手がキャラ立っていて、非常に攻撃的な魅力あるチームだった。初戦の相手に恵まれた感のあった佐賀東は、強豪との試合を是非観てみたかった。秋田商を1回戦で破った那覇西も後半こそ息切れを起こしていたが、攻撃的なチーム同士、佐賀東との2回戦は良い試合になると踏んでいた。結果を見ると、PK戦での僅差で那覇西が勝利したようだ。佐賀東のあれだけ攻撃的なサッカーを80分抑え込んだことは力のある証だろう。

 サッカーの不確定な要素の面白さを実感すると同時に、今後の那覇西の快進撃を期待している。他校に比べ、人数こそは少ないものの、沖縄から多くの応援団が駆けつけていた。三線を使った他校にはない個性的な応援が光っていた。あれだけ会場が寒かったにも関わらず、ハーフタイムも踊り続けていた人がいた。一昨日の西が丘には、南国の陽気な風景があった。今日の西が丘もそうだったのだろう。

 関東在住ではないために、高校サッカーを続けて全日程観戦することは難しいが、悩み抜いた末にチョイスした1回戦の会場で自分なりの思い入れを抱くチームができるものだ。インターハイベスト4にも名を連ねた佐賀東との九州対決を制した那覇西の健闘を遠く奈良から祈ることにする。次の相手は國學院久我山。それに勝利すれば沖縄県勢初となるベスト4の道は見えてくる。

 今日の未明、名古屋の初代監督を務めた元日本代表、平木隆三氏が享年77歳でお亡くなりになられた。日本サッカーの創成期を支えた偉大な方のご冥福をお祈りします。