歌わない時間

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スウォン市合唱団のシャンドス・アンセム

2014年05月04日 | 音楽について
YouTubeに、韓国のSuwon Civic Choraleという団体がヘンデルのシャンドス・アンセム第9番《O praise the Lord with one consent》を演奏しているビデオがありました。スウォンというのは、この前『世界ふれあい街歩き』で出てきた。歴史の古い文化都市だそうですよ。この団体の公式サイトを見ると海外にも演奏旅行を行なって評価を得ているとのことで、ふつうの「市民合唱団」ではないようです。プロなのか。日本でもたとえば神戸市には、市が創設した神戸市混声合唱団というプロのコーラスがありますもんね。

当のビデオ、なかなか聴きごたえがあった。この合唱団はソプラノの発声がやや浅いと思いましたが、これは好みの問題かもしれない。古楽ばかり歌ってるわけぢゃないだろうに、完璧とはいかぬまでもヘンデルを彼らなりに消化して、聴くに足る音楽として聴かせたのはやはり立派だ。オケは現代楽器で、プロにしてはそんなに巧くもなかったけど、まああんなものなのかな。ソリストではソプラノがよかった。ほかの人はバロック向きではありません。

YouTubeでは節ごとに切ってアップされています。1から8まで順番に聴いてみてください。

なおシャンドス・アンセムについては、以前、南アフリカのポチェフストルームという街にある大学の音楽学部の学生と先生たちによる演奏を、やはりYouTubeで見つけてここで取りあげたことがありますので、お暇でしたらそちらもどうぞ。

あの《Dixit Dominus》も、わたしがヘンデルを聴きはじめたころにはまだ知る人ぞ知る、というレベルの曲でした。それが今ではすっかり有名になった。わたしはシャンドス・アンセムにもあのくらい有名になってもらいたいのだ。なかでも第9番は、まあわたしも歌ったことがあるので思い入れがとくに強いこともあるけど、合唱部分はいづれもヘンデルらしく爽快で歌い映えのする力作なのですよ。録音はシクスティーンの全集盤がいまなお最有力でしょうが、ほかにもいろいろ出てほしい。(Hyperionからレイトン指揮のものが出つつありますけどね。)

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