歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

ラウディバス『四月の暮れがたのすべてのもの』

2008年05月05日 | CD 古典派以後
All in the April evening
Laudibus
Michael Brewer
CDA67076

1998年7月18,19日録音。71分37秒。Hyperion。これはいいアルバムです。ラウディバス?という若い合唱団がマイケル・ブルーアという指揮者に率いられて歌ってます。途中、モーリー、ベネット、バードのルネサンスのマドリガルやモテットを3曲はさむほかは、すべて19~20世紀のイギリスの作曲家の手になるアカペラの合唱曲。合唱やっている人はぜひ聴いてください。わたしの買ったのは通常盤だけど、いまは廉価盤になって再発されてます。

イギリスの、近代を中心とした合唱音楽のサンプラーとしても楽しめるし、イギリスの合唱団の水準の高さも分かります。このLaudibusというのは20代を中心とした若手のメンバーによる合唱団のようです。まだ完璧ではありませんよ。なんていうかな、巧さと若さが同居しているというか。いやこれは悪口ではありません。好みの問題ね。わたしはこういう、若さでぐいぐい聴き手を引きつける合唱も好きですが、人によってはもっと落ち着いた歌い方のほうがいいと思うかもしれないってこと。しかしそれにしても、すでにしてこの聴きごたえ。こういう人たちが30代40代になって円熟すると、タリス・スコラーズだとかレイトン指揮のポリフォニーだとか、そういうさらにすごいレベルに到るわけですね。

エルガー、ボーンウィリアムズのようなだれでも知っている人のから、ウォーロック、パリーといった、イギリス音楽好きな人ぢゃないとなかなか聴いたことないような作曲家のまで、地味だけど聴き心地のよい味わいぶかい曲が揃っていると思います。

最後を締めくくるのがアーサー・サリバンの"The long day closes"で、これもいい曲ですよー。もとは男声4部で、ここでは後に混成4部に書き直されたものを歌っているんですが、これ男声で歌ってみたかったなー。例のサボイ・オペラの作曲家のサリバンが男声合唱も書いている、というのは知ってましたが、こんなにいい曲書く人だとは知りませんでした。

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