歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

ダルトロカント『パラビチーノ/グァリーニの詩によるマドリガーレ集』

2008年08月11日 | CD 中世・ルネサンス
-T'amo mia vita-
Benedetto Pallavicino (1551-1601)
Madrigali su tersi del Guarini
Daltrocanto
Dario Tabbia
SY 05214

2005年録音。56分05秒。SYMPHONIA。パラビチーノって実はわたし名前すら知らなかった人で、これはちょっとした手違いで手に入ってしまったCDなんですが、思いがけず大ヒットでした。曲もいいんですが演奏がまたすばらしいです。編成はS2、CT、T2、Bの計6人にリュート。マドリガーレの合間合間にリュートのソロが入ります。ルネサンス後期の充実したマドリガーレを、華やぎがあってそしてじつにみずみずしい演奏で聴かせてくれます。

どの歌い手も美声なのはもちろんですが、ノドがよく開いていて、聴いていて爽快感があります。なおかつアンサンブルは緻密で、揺るぎがない。それぞれの歌い手の声もバランスもいいように思います。バスのウォルター・テストリンはたしか指揮者としてジョスカンのミサを録音していたと思いますが、ほかの人は指揮者のダリオ・タッビアも含めてはじめて聴く名前ばかりでした。イタリアの古楽演奏もいよいよ層の厚さが際立ってきました。