歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

プレストン『ヘンデル/ディクシット・ドミヌス』

2008年08月01日 | CD ヘンデル
Handel
Dixit Dominus / Nisi Dominus / Salve Regina
Auger, Dawson, Montague, Nixon, Ainsley, Birchall
Choir of Westminster Abbey & Orchestra
Simon Preston
423 594-2

1987年録音。56分14秒。Archiv。今やヘンデル好きな人で『ディクシット・ドミヌス』を知らない人はいないんぢゃないか、というくらい、この曲は人気のある曲になりました。いいことだ。少年合唱はできたら避けたいっていうのがわたしの基本的な立場なんですが、この演奏はいいです。

《Dixit Dominus》はいろいろ録音が出ていますが、これはもっともスタンダードなもの。わたしはこの曲、あんまりせかせかした演奏は好みではないんです。このプレストンくらいのテンポがちょうどいい。

《Nisi Dominus》にはエインズリーが出ています。わたしがエインズリーを知ったのがこのCDでした。張りのある若々しい美声で、歌い回しも巧くて、いいテナーが出てきたなあと思いました。なにしろヘンデルを歌う古楽系のテナーというと、ロルフジョンソンは別として、エリオットやパートリッジくらいしかまだいなかったころなので。ブックレットに写真が載ってるけど、まだ若かったエインズリーは今のようなスキンヘッドではなく髪の毛がフサフサあって、なかなか二枚目です。