あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

教育予算の削減から想うこと

2015-12-21 19:57:28 | 日記
来年度の予算案についての政府の方針が、決まったようです。

新聞によれば、防衛費が初の五兆円超となり、第二次安倍政権になってから4年連続での増額となっているとのこと。
財政の健全化を図るため、社会保障費を除いて軒並み他の予算は削減対象となっている中、防衛費のみが増額予算と
なっているようです。

そのしわよせの一つに、教育予算の減額として、教職員定数3,470人の削減があります。少子化に伴う自然現象分の
3,100人分が含まれているものの、文科省はいじめや不登校への対応などを理由に3,040人を補充し、60人減とするよ
う要求していたとのこと。教職員の定数の基準となる現在の40人学級が適正かどうかという問題もありますが、子ど
もたちへのさまざまな支援やサポートが必要とされる現状を考えると、教職員の削減に対して大きな疑問を感じてし
まいます。

教育という人づくりにかける予算よりも、中国への危機意識に基づく防衛費の増強の方が優先されるべきという考え
が、政府の考えなのでしょう。
防衛費の拡大は、軍拡路線の拡大でもあり、上限などはないに等しいような気がしてしまいます。相互に軍事力の強
化を図り、際限なき軍拡競争を推し進めていくことで、対立の構図は深まり、一触即発の危険性を高めていくことの
方が心配になります。

平和憲法の理念の元で歩む日本の姿から、どんどん離れていくような気がしてなりません。
安保法案による軍事同盟の強化と海外派兵の拡大、さらには憲法改正といった流れと並行した形で 日本は戦う国に
変容していくのでしょうか。
未来への投資は、平和な国家をつくるためになされるべきであり、その主体となる人材育成のためにこそ使われるべ
きなのでないかと思えて仕方がありません。

片手に武器や兵器を持ち、もう一方の手で平和の旗を掲げることで、相手国の信頼と真の平和が勝ち取れるものなの
でしょうか。

世界中の防衛予算を集めたら、どれだけの金額になるのでしょう。
そのお金を 人を殺す兵器ではなく 人を生かすことに用いたら どれだけ世界は平和になることでしょう。
どれだけ多くの人々が幸福になれることでしょう。

軍事力に頼らないで平和を構築することは、それだけ困難な課題であり、叶わない夢なのでしょうか。