あれから55年・・アンヌのひとりごと

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さよなら・・美セン

2008年02月02日 21時43分11秒 | アンヌのひとりごと
さよなら・・美セン
東宝ビルトが解体される、此処はウルトラシリーズ発祥の地だ。
当時の名称は東宝美術センター、私たちは略して『美セン』と言っていた。
ウルトラ警備隊員というキャラクターもみんな此処で生まれた、ダンもアンヌも。
「作戦室」「メディカルセンター」のレギュラーセットがあり、
また特撮のセット撮影も此処で行われていた。
思い出がイッパイ詰まった場所なのです、さよなら・・美セン、ありがとう!

超能力者が透視をするがごとく目をつむって・・
当時の光景を瞼の奥に浮かぶがままに書きなぐってみよう。

美セン入り口すぐ左には守衛室、右には美術さんの作業場があります、
そこは始終塗料の臭いが立ち込めています、
体中ペンキだらけ頭にタオルで頬かむりしたバイトの美術大生男女がウジョウジョ、
彼等は二子山らしき特撮用の模型に黙々と塗装をしています。
 すぐ隣の部屋からデザイナーの成田亨氏が窓際に両手をつき外を眺めています、
その前を隊員服姿のアンヌが横切り、氏はニコニコとアンヌに声をかけています、
何を話ししたんだろう?
その後アンヌがそこを通るたびいつも同じ光景がみえます、ふたりは仲良しです、
が、暫くして氏のお姿が見えないことにアンヌは気付きます、
その後撮影終了まで一度も美センで氏のお姿を見掛けることはなかった。

セットの脇で特撮助監督の円谷アキラさんと田口成光さんがなにやら・・
特撮助監督は撮影中はいつも海パン姿に首から汗拭きタオルをぶら下げて、
ご両人が何やら珍しいことをやってます。
「何してるの?」
「タイトルバックを作っているんだ」
ベアリングに色を塗って並べています、赤や黄色や黒で、
アンヌも邪魔を承知で色塗り少しだけ手伝いました。
そうそう放映当初のタイトルバックはベアリングバージョンでしたね。

真夏から始まった撮影は大変です、セットにはクーラーがありません、
密閉されたセットの中は撮影ライトを浴びてサウナ状態、
カットがかかる度に外へ出る、真夏の日中の外気温の方が涼しく感じるのです、
ス~ッと風が通って、ウワ~涼しい!って錯覚する程でした。

カーン・カーン・カーン、
遥か向うから金属を打ち付ける音が響きます、
美術センター奥の小高いオープンセットに駆け上ってみると半パノラマ状態、
数百メートル先には高架線の断片が連なり、それは東名高速の建設中の音でした。
調べてみると東名高速は昭和43年開通だったから、セブン終了と共に開通ですかね。

いやいや断片的ですみません、駄文ゆえ余り長くなるも何なので、
まずは撮影当初の美センでの思い出はここまで!また気が向いたらネ~。