カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

笠山荒神社 桜井市笠

2012年07月14日 | ☆ ふるさと・大和

桜井市笠地区は、標高400~500mの中山間地域にあって、杉の木立を縫うようにくねくねと山道を登っていきます。
麓の山辺の道よりも、肌に感じる風が涼しく、山に登ってきたなぁと実感します。
平地ではいくらか色褪せつつある紫陽花は、まだ美しい色を保って咲いています。


関西に日本三大荒神と言われる荒神社があります。
宝塚市にある清荒神、桜井市にある笠山荒神、奈良県の山奥、野迫川村にある立里荒神です。

笠山荒神には何度か来ています。
その都度お参りはしますが、ほかに目的がある場合が多くて、荒神さんに申し訳なく思いながら、鳥居をくぐり、立派な狛犬さんに迎えられて、無数に並ぶ灯籠の間を、本殿に向かいます。


思いついた日にお参りをするものですから、なかなか祭礼の日には出会えないのは、無信心のせいかと反省しています。

さくさくと、白石を踏みしめて歩きますと、自分の足音だけが、山の木に吸い込まれていくような、静寂な参道です。

無人の本殿で綱から鈴へ、荒神さんに生活の元になる、火に関する感謝と恵みに敬虔な祈りを自分の言葉でお祈りをします。

本殿軒下の立派な彫刻です。
荒神さんの厳しさをここにも見ることができます。
竜の眼は、ガラスを埋め込んでいるのか、塗りなのか分かりませんが、鋭く世の中を見つめているようです。

両端の象鼻の木組みも、眼光が鋭く、無欲な祈りだけが受け取られるような気がします。
「荒神さんは火の神様やで。」祖母も母も、まだ竈のある家に住んでいた頃、神棚に榊を供え、毎朝水と塩をお供えして、拍手を打って1日が始まったのが、おぼろげな記憶の中にあります。
コメント (6)
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