散歩をする犬の覚悟

　山梨県のドギーパークに行くのに、東名の富士インターから一気に北上し、朝霧高原から本栖湖、精進湖と上九一色村を抜けて、河口湖に出た。

　その途中、朝霧高原の道の駅を過ぎた付近だったと思うが、ドックラン（犬を自由に走らせることの出来る広場）があってたくさんの犬が遊んでいた。

　で、その先にあるフェンスに

　
「散歩をなさる犬さん達に注意申し上げます。皆さんが散歩をする時は必ず人間を同行させてください。またその際、フン用のシャベルと袋を持たせるようお願いします」

とあった。

犬君達もなかなか大変である。

犬を飼う覚悟2

　ドギーパークにいる老犬達です。
　ホントはもっといるのかも知れませんが、１０数頭がガラスで遮断された部屋にいました。ここなら富士山麓の冬にも耐えられそうです。今日の気温は１０度ｃで肌寒かったです。
　
　犬は人間の８倍の早さで老いていくと云われています。ですから犬を飼うことは同時に犬の死に立ち会う覚悟がいります。

　言葉で言うのは簡単です。

　今日見た犬たちの姿は言葉通り老いさらばえていました。

　毛並みはガサガサ、目に力がなく、姿勢は傾き、皮膚が緩んでいるお婆ちゃんやお爺ちゃんはほんの１０年程前まで元気に人間を引っ張っていたはずです。

　犬を看取る覚悟のある人はどのくらいいるのでしょうか。

　今、日本全体で９００万匹のペットが飼われています。
　そのうち５０％が犬、４５％が猫と云われています。
　４５０万頭の犬の内、犬にとって幸せな生涯を送るものはいったい何頭いるのでしょうか？

　僕の街では月ごとに広報を出し、街の行事を発表します。
　
　文化講座や、予防接種の日程に混じって、犬猫の引き取りの日が２週間に１回というペースで設けられています。

　引き取るのは死んだ犬猫だけでしょうか？

　僕の家からスピッツがいなくなったように、飼えなくなった、引き取り手がない、飼うのに飽きた人間が犬たちを保健所に引き取ってもらうのではないか。

　しかも２週間に１回というペースでないと追いつかない勢いで持ち込まれる犬や猫達がいる現実をどう受け止めたらいいのか。

　生き物はやがて死ぬ。

　人は他の生物の命を糧としながら生きていく、しかし、だからと言ってその命をもてあそんで良いという法はない。


　いい加減な気持ちで生き物を飼うことは避けたいし、いいとこ取りだけで飼っているという自覚を娘には持って欲しくないと考えている。


　そして、こうした体験や、犬を本気で育てている人の話を聞くことはとても勉強になり「犬を飼う覚悟」を確たるものにしないと飼えないなということは、僕も娘も朧気ながら見えてきた１日でした。
　

レンタル犬ジャック

ドギーパークでお散歩した犬。名前はジャック。しっぽが見あたらない犬。
　すごくわがままで全然云うこと聞かずに、娘を３０分間の間困らせ続けた。
　頭がでかくて地面に鼻をこすりつけてばかりいて、僕やカミさんから「こいつは犬と云うよりもイノシシに近い！」といわれても平気で嗅ぎまわっていた。

　ドギーパークには４時間ぐらいいた。

　元は富士スバルランドという遊園地だったところ、すぐ近くの富士急ハイランドに負けたのが理由か知らないけど今は撤退そこかしこに往事を忍ばせる建物が残っていて悲哀を感じさせる空間である。
　今は犬を飼いたくてもできない人たちのためにあるような場所で犬を自由にさわって良い「ふれあいパーク」や３０分５００円で犬をレンタルしてくれる。
　７０種、２５０頭の犬が飼われている。
　そのうち７０頭ぐらいがレンタルできる。
　ただし、ウチの娘が綱を引けるよな小型犬は限られており、頭数も少ないし、一度お散歩に出かけると休憩時間が必要なので混んでるときはなかなか希望の犬種をレンタルできない。

　今日は２回レンタルして一頭目は紀州犬で僕と娘が２本の綱で引いた。

　最初はこっちが素人でうまくいかなかったけど、おとなしくて良い犬でした。

　実感として犬にも個性があると云うことを知りました。

　体験したり多くの犬と比べれば当たり前のことだけど、実際に多様な性格がある。

　僕が知識として知っていたのは犬種によるものだけで、個々は意識すらしなかった。

　以前、ホームセンターのペットコーナーで柴犬の出物を勢いで買おうとしたことがあったが、今から思えば随分と無謀で無責任なことをしようとしていたと思う。


　かなり勉強になりました。　
　
　で、ドギーパークに行くまでは「絶対柴犬！」だった娘が今日は何故だか「白い紀州犬。アロアか杏（あんず）が良い」と方針変更。

　どうなりますことやら…。

　でも緩いとはいえ、富士山の裾野の斜面を２時間以上も歩き回ると親の足の方が持ちません。