超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

<span itemprop="headline">古い記憶、最近の音盤、クリスマス前の気配</span>

2011-12-07 23:24:53 | 無題

最近結婚式の二次会で旧友に会い、旧交を暖める。主役の花婿は素直な感受性で好かれている。ふだんは長い事忘れていた名前が次々に出てきて脳の懐かしい部分を刺激される。
先日父の見舞いに行き、父の様子を見てきた。父は薄目を開けてこちらを見ていた。心成しか微笑しているように見える。父は喉を切開してスチームで潤しているので喋れない。
クリスマス前に命の灯火を確認できてよかった。見舞いに行く前にCD店でブラームスの愛の歌&新愛の歌を手にとって棚に戻した。友人が立体的な混声合唱で天才的と言った混声歌曲である。神戸元町ドリアの支店でビーフシチュードリアを食べた。
家に帰ってから、ラファエル・クーベリックのベートーヴェン交響曲全集を聞いた。紙製の薄いボックス仕様。オリジナルLPのジャケットデザインが再現されている。
世界の9大オケを曲別に振り分けた離れ業で話題となった全集。高音と低音のバランスが良く、音の分離が良い。クーベリックは偶数番を得意とするが、英雄、運命、七番、第九にも定評がある。
クーベリックが得意とする田園が一番とカップリングされていて、一枚目を飾っている。
この全集ははタワーレコードとドイツグラモフォンの共同企画である。そのせいか他店では余り見掛けない。近年入手困難だったので、再販自体が快挙である。温厚なクーベリックの切ない音色が聞ける。
今、気になっているのはギュンター・ヴァントとベルリンフィルのブルックナー選集である。
ギュンター・ヴァントではケルン放送響のブルックナー全集を持っているが、評判はベルリンフィルとのライヴの方が好評である。ただ、ベルリンフィルのほうもすでに持っている人が多いのではないか。
相変わらずヴィルヘルム・ケンプのピアノ曲はよく聞くが、最近棚の奥から引っ張り出して聞いているのがヴィルヘルム・バックハウスのベートーヴェン・ピアノソナタ全集である。ケンプは朴訥で温厚だが、バックハウスは厳格で自然体である。私はケンプ派だが、ヴィルヘルム・バックハウスの飾り気ない指さばきも好きである。今はバックハウスのソナタ月光を聞いている。月光を聞くと前に預かっていた猫のことを思い出す。
あの猫は私の膝の上で確かにベートーヴェンを聞いていた。
今はクリスマス前のいちばん切ない季節。過ぎ去った記憶が走馬灯のように胸をよぎる。
懐かしい記憶の隅の聖霊が街の灯りで息を始める



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