超人日記・作文

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

<span itemprop="headline">ゲルギエフのマーラー全集、遠大な轟音</span>

2012-10-25 21:54:30 | 無題

ゲルギエフのマーラー全集を一枚ずつ聞いてゆく。
ようやく全曲聞き終えた。
音響が独特で薄霧のなかで遠くから聞こえてくるような音。
打楽器の強打が印象的。最近のLSОの特徴なのか。
ハイティンクのベートーヴェンもそうだった。
低音が轟音となって聞こえてくるのは結構快感。
これがこの全集の特徴であろう。
三番以外は一枚に収まっているが適正なテンポ感。
前進してゆく感じでとても聞きやすい。
巨人は打楽器の強打がとりわけ目立つ。
復活は落ち着いているが最後の歓喜へうまく持って行く。
六番、七番、九番も早いが曲の醍醐味は味わえる。
九番のこの世との惜別の情は格別。
三番以外は一枚に収まっているのも現代にふさわしい。
千人の交響曲も一枚なのだ。
CDを取り換えずに聞けるのがいい。
遠大な音響が新鮮である。
これがゲルギエフの求めるマーラーの音だ。
すべてが静けさの中から生まれ、静けさに戻る。
自然と何度も聞いてしまう、コンパクトな全集である。
クーベリックと双璧である。
時代が進んでもCDの収録時間はなぜ最大80分なのか。
ブルーレイディスクではショルティのリング全曲が一枚に収まるという。
そのうちマーラー全集が一枚で聞ける時代が来るのか。
お手頃価格でコンパクトなゲルギエフのマーラーお得である。

遠大な静寂を背によく響くこのマーラーが現代の音



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<span itemprop="headline">クラシック新譜と日本史談義で一杯</span>

2012-10-21 22:44:11 | 無題

近くの町のタイ料理店で友人と待ち合わせる。
行く前にミヒャエル・ギーレンの新ベートーヴェン全集聞く。
タイ料理店に着いてガイヤーンやきとり、ナムトック肉のサラダ、パッタイピリ辛焼きそば、パネーン豚のカレー煮を頼む。友人はガイヤーンとナムトックの区別がついていなかった。
私は司馬遼太郎の街道をゆく人名地名録を読んでいる話をして、山内容堂公の話をする。
幕末の山内容堂公は吉田東洋を尊敬していて、吉田東洋の日本史の進講を受けていた。
山内容堂公は武将の中で私はいったい誰に似ていますかと吉田東洋に尋ねた。吉田東洋は容堂公の信長好きを知っていたが、あえて信長とは言わず毛利元就でしょうなと言った。山内容堂公はいやなことを言うと思ったであろうと司馬遼太郎に書いてあった話をする。
友人はそれは毛利元就と言えば権謀術策の人だったからだと言い、一通り自説を述べた後、意味も分からず読んでいるんじゃないか、勿体ない、とからかった。
友人は日本史の話が好きで日本史の薀蓄を機嫌よく話す。飲むと結構このパターンが多い。
明日はワレリー・ゲルギエフのマーラー全集SACDハイブリッドが届く予定。
ゲルギエフのライヴはテンポが速く、熱い演奏をするという話だから期待が持てる。
私はSACDの再生機を持ってないので、別にSACD仕様じゃなくても構わないのだが。
最近ロリン・マゼールの、言葉抜きリング組曲のDVDを自宅で見た。
やはりワルキューレの騎行のところが高揚する。
リング全曲を知り尽くしていればこの組曲もより楽しめるだろう。
オンブックスの「はじめての指環」という本を買う。
あとはオットー・クレンペラーのブルックナー選集を待つばかりだ。
ギュンター・ヴァント・ライヴ(ボックス)は聞き応え満点。

飲みながら日本史談義 ひと通り語り終わって戻る日常



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<span itemprop="headline">カラヤンの指輪で昇天寸前</span>

2012-10-16 00:56:31 | 無題

買ってから長いこと開封しなかった、カラヤンのニーベルングの指輪をついに開封する。
私が買ったのは七年ほど前だが、その間円高デフレで値段が下落した。今買う人が羨ましい。
カラヤンの指輪だが、これがなんとも美しい。
爛熟の美を磨かせたら天下一品。
ラインの黄金から聞いたが、ショルティの時も音響の凄さにびっくりしたが、カラヤンは歌が極美。
これが何とも言えないそう状態でスリル満点。とにかくアッパー系なのである。
このテンションが14枚続くのかと思うとちょっと怖い。
ヤノビッツ、フィッシャー・ディースカウなど歌手陣は脂ののった超一級。テンションがなかなか下がらない。私はそのまま昇天。
第二巻ワルキューレの4枚目、ワルキューレの騎行は地獄の黙示録のテーマですな。
地獄の黙示録は悪徳将校の机にフレイザーの金枝篇をさりげなく置いたり、コンラッドの闇の奥を原案として使ったり、ワルキューレの騎行を好戦的ないかれた空気で使ったり確信犯ですな。
カラヤンの指輪とカラヤン・シンフォニー・エディションとギュンター・ヴァント・ライヴを並べて置いてとっかえひっかえ聞いている。
ほんとうはバレンボイムのリングだとか、ロリン・マゼールの言葉抜きリング組曲のDVDをタワーレコードのモニターで見て魅かれている。
インターネットで見て興味を持ったジョルジュ・ジョルジェスク指揮エネスコフィルハーモニーのベートーヴェン交響曲全集が天然の美でけっこうお勧めなのだが、すぐ廃盤になりそうな気がする。楷書の美です、楷書の美。
興味のある人は早めに一聴をお勧めする。第九の合唱はルーマニア語でたまげたが、それもまたよし。
あとはゲルギエフのマーラー全集やクレンペラーのブルックナー選集を心待ちにしている。
クレンペラーは曲を大きく見せる指揮者だからブルックナーには合っている。
最近は一日一回ジョルジュ・ジョルジェスクを聞かないと落ち着かない。

今一つ力が出ないそんな日はドイツ歌劇で遠くまで行く



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<span itemprop="headline">ジョルジュ・ジョルジェスクの優雅なベト全</span>

2012-10-10 17:46:09 | 無題

インターネットで見て気になっていたジョルジュ・ジョルジェスク指揮エネスコ・フィルハーモニア管弦楽団のベートーヴェン交響曲全集を聞く。1961年、1962年の録音だがきれいなステレオ録音。
いささか調子外れのおっとりとしたテンポ設定には牧歌的なものを感じるが、七番や田園は溌剌としたテンポ設定。一番や二番はおっとりで、白黒映画の音響に合う。ジョルジェスクを掛けて部屋をうろうろしていると、何とも言えないゆったりとした贅沢な雰囲気を醸し出してとてもいい。
珈琲時光と小津に合う。流れが前時代的なのに弦楽器が凛として冴えている。これがなければ、このオケは成り立たないだろう。木管もひなびたいい感じ。触れ書きに田園はカルロス・クライバーだと書いてあったが私にはそんなモダンな印象はなかった。
全体的に音が瑞々しい。シューリヒトよりも私ならこちらに手が伸びてしまう。シューリヒト・パリ管のベートーヴェンをステレオで残せなかったEMIは不覚である。長くレコードファンの嘆きの素となろう。ジョルジェスクは息の深い四番もいいが、楷書のように点や画を正確に置く運命も今となっては貴重だ。ここでも弦楽器のトゥッティが光る。
第九の掛け合いも息を飲む美しさだ。これも楷書の美である。一音一音をゆるがせにしない名人の匠の技が聞ける。第九の音が立体的で瑞々しい。覇気がある。フルトヴェングラーと同時期の指揮者としては幸運な録音を残せた。バイロイトの第九もいいが薄靄がある。
ジョルジュ・ジョルジェスクの録音の特徴は洗濯されたような響きの明快な楷書の美である。フルトヴェングラーをこの音質で聞けたら申し分ないだろう。だが、我々に残されたのはルーマニアの隠れた巨匠の演奏美の粋を集めたこの録音である。
最初の一番の冒頭の調子外れのおっとり感にはいささかこけてしまい、これはダメかと一瞬思った。だが聞いてゆくうちにその瑞々しい凛とした音響に引き込まれ、いい時間を過ごせたと素直に思えるのである。張りつめた毎日の合間にジョルジュ・ジョルジェスクを聞く休日があっていい。最近大量廉価盤にばかり目が向いてしまうが、正規の値段で聞く優雅なベト全も、貴重な音盤体験である。

ルーマニアオーケストラの楷書の美洗練された音よみがえる



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<span itemprop="headline">クラシック名盤数枚、読書数十頁</span>

2012-10-05 00:01:48 | 無題

今日はフルトヴェングラーの指輪を聞いてうたた寝した。リングは長いので一枚で満足してしまう。
夜、クラシック好きの友人と電話で喋る。今度出るクレンペラーのブルックナー選集の話がしたかった。
クレンペラーは曲の骨格を実際より大きく見せる人だからブルックナーにハマれば名演奏だろう、
この前クロネコメール便で送って貰ったテンシュテットのベートーヴェン交響曲全集は凄絶だ、
あれを聞いちゃうとフルトヴェングラーが聞けないほどだ、ベートーヴェンをベートーヴェンらしく演奏してそれでいてスリリングに聞かせる、
正規の録音で出れば一挙にベスト5入りしそうな名演だ、EMIの正規録音よりずっといい、
カラヤンはリヒャルト・シュトラウスとウェーベルンとベルクとシェーンベルクがいい、
難曲を分かり易く聞かせるのは定評がある、ストラヴィンスキーなども上手く聞かせるはずだ、
メタモルフォーゼンも耽美的でいい、後期の録音より前期の録音のほうがより優れているようだ、
カラヤンは数少ないマーラーもよかった、大地の歌を演奏するときワクワクすると語ったという、
リングは現代ではバレンボイムが音もいいし解釈も深い、映像ではサヴァリッシュのDVDがいい、
フルトヴェングラーのリングは二〇〇〇円で売っているのか、1953年の録音がそんなに安くていいのか、
フルトヴェングラーもトスカニーニも今では投げ売りだ、一枚二〇〇〇円で買った過去は何なのだ、
イーヴ・ナットもシューリヒトもリリ・クラウスも音が悪い、EMIの録音は当り外れがある、
ソニーはオリジナルジャケットを盛んに出しているところがいい、ギュンター・ヴァント・ライヴもオリジナルジャケットなのか、ゲルギエフは速くて熱い演奏をする人だ、テレビで見たが顔だけで切り捨てては勿体ない才能だ、
LSOは管楽器は評判がいい、独墺系のオーケストラに比べて弦楽器が弱いのが難点だ、と喋っていた。
私はクレンペラーのブルックナー選集の廉価盤が出ればいいという予想が当たった、と話す。大きな声では言いたくないがこれは快挙である。ブルックナーの4,5,6,7,8,9番がまとめて超お買い得価格だ。
最近中島らものとらちゃん的日常を読んでいる。中島らもの自分の話が中心で猫の話は二の次だが良い。
並行して楠恭、不二龍彦、平田篤胤の仙境異聞もめくっている。寅吉の仙界修行も篤胤の興奮も面白い。
電話を切ってカラヤンの新ウィーン楽派のCD760円を注文する。

長大な交響曲の大伽藍そこに御大の棒が冴えきる



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