超人日記・作文

日々の随筆の合間に、短歌や俳句も登場します。

<span itemprop="headline">日本フィル・インキネンのマーラー6番に行く</span>

2014-06-28 00:00:32 | 無題

開演7時の五分前に着き、滑り込みセーフでインキネンのマラ6に行く。
ピエタリ・インキネン指揮、日本フィル演奏。
一曲目はシベリウスの交響詩「夜の騎行と日の出」。インキネン、青年指揮者。
低音も高音もよく響く立体的な音で、鬱蒼とした北欧の空気から只ならぬものが立ち現われて、
走り抜けてゆく様子が肌で感じられる演奏。臨場感はCDとはまるで別物。
ステレオフォニックで短いがシベリウスらしさ満載で物語性のあるまとまった交響詩で
満足感ある。15分休憩の後、マーラー交響曲第六番「悲劇的」。
第一楽章、行進調が基調。
甘美な第二主題と行進が交互に繰り返される。躁鬱的感覚。
第二楽章も行進曲的だが抒情性と組み合わされる。時折音がばらけるときに崩壊感覚あり。
第三楽章はひたすら耽美的だが、感極まると悲劇の色彩を帯びる。
第四楽章も行進的だが歌心に溢れている。
30分の熱狂の後、消え入るように静まり返り、
最後に絶叫のような断末魔の叫びが響き渡って終わる。
拍手の嵐。インキネンは爆演系ではないが高揚感ある演奏。
今後期待のインキネンである。シベリウスとマーラーを得意とする
北欧系指揮者ではセーゲルスタムの感涙演奏がある。
インキネンはもっとスピーディーで機動力ある演奏。
頂いたチケットだが、シベリウスとマーラーの世界を堪能できて嬉しい限り。
サントリーホールはNHKホールより音響がよく座席が舞台に近い。
舞台を360度丸く取り囲んで座席が並んでいる。
老舗のNHKホールより高級感あり、快適。
こういう地域に日常的に暮らしている人は別世界の人のようだ。
CDとは別次元の臨場感に深く心打たれた。

行進と耽美性とが交差する意識の果てのマーラーに酔う



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<span itemprop="headline">ゾウのはな子と紫陽花とチッコリーニの協奏曲</span>

2014-06-21 18:23:11 | 無題

誕生日も近いので、ベーカリーで満足サンド(左が玉子、右がコロッケ)を買って、吉祥寺の井の頭自然文化園に行く。
自然文化園に行く前に中古CD店でCDを10点買取の査定に出す。予想査定金額2千円。
井の頭自然文化園では一目散にゾウのはな子を目指す。
生まれ月はゾウを見るのだ。
ゾウのはな子は67歳、日本最長寿である。
はな子さんは最初退屈そうに体を左右にぶらぶら揺らしていたが、直にバナナの時間。
皮をむいたバナナを何本も何本も鼻で受け取って勢いよく口に放り込む。
次から次へと一度に70本ぐらい食べた。
それから見物客の方に来て、優しい目でこちらを見ていた。
私は持ってきた色鉛筆でゾウのはな子をスケッチする。上手く書けた(自分では)。
それから井の頭公園沿いのカフェ・ドゥ・リエーブルうさぎ館というカフェに行く。
ラタトゥユの入ったそば粉のガレット980円とアイスコーヒー460円を食す。
ここは、いつも思うのだが木漏れ日の陽射しの加減が素敵で店の造りが洒落ている。
そのあと中古CD店に戻り、査定金額を受け取る。予想よりわずかに上回り、2434円だった。
セルジウ・チェリビダッケのリヴィング・ステージ社のブラームス・ライヴ全集はプレスが歪んでいるというので引き取ってくれなかった。査定金額2434円を受け取り、店を一回りしていたら、イタリアのフレイム社のアルド・チッコリーニのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集が800円で売っていた。
10点売って2434円ようやく受け取ったのに800円散財はお金が惜しい。
でも、チッコリーニのコンチェルト珍しいのではないか、イタリア盤マイナーメーカーで珍盤ではないかと思い、最近アルド・チッコリーニが私を呼んでいる気がするので清水の舞台から飛び降りて買って帰った。家で帰ってネットで調べるとやはり結構珍品でお買い得だったようだ。
今、そのベートーヴェンのピアノ協奏曲を1番から順に聞いている。いい生まれ月の記念になった。
指揮アルド・チェッカート。詳細不明。最近チッコリーニがCD店で私を呼んでいる気がする。

生まれ月はな子さんにも見つめられ協奏曲で憩うひと時



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<span itemprop="headline">ハイティンクのマーラー選集を勝手に全集化</span>

2014-06-13 13:16:55 | 無題

ハイティンクのベルリンフィルとのマーラー選集聞いている。
タワレコ、よくぞ出したという企画ものである。
ベルリンフィルと録音したのは交響曲1番から7番までで、計画は打ち切られている。
これが余りに残念なので、コンセルトヘボウとの8番9番と大地の歌を取り寄せて
不織布の内袋に入れて勝手に全集を完成させて一緒に聞いている。
もともとのベルリンフィルとの選集の箱が薄いので3枚へボウを足すと満杯である。
だが何とか箱に収まって勝手に作った全集にご満悦である。
ハイティンクはもうベルリンフィルと残りの曲を録音するつもりがなさそうである。
だから、現状ではベルリンフィルの1−7を補完するにはこれしか打つ手はない。
これが、続けて聞いてもそれほど無理のない並びで意外と満足できる。
素直にコンセルトヘボウとの全集で済ませていれば問題ないのだが、
ベルリンフィルの選集を補完するところが味噌である。
ハイティンクがこれからでもベルリンフィルと残りの曲を録音してくれれば願ったり叶ったりである。
だが現状では多くを望むまい。
涙ぐましい努力をしてベルリンフィルとの選集を補完していることをわかってほしい。
私のようにハイティンクのベルリンフィルとの全集の完成を夢見ている人はいるだろう。
試しに勝手に全集作りに着手してみてはどうか。
これが、結構満たされるのだからふしぎなものだ。
ハイティンクが来日とかしていると、
そんな暇があったらベルリンフィルとの録音を完成させてほしいと思ってしまう私である。
長年の望みがコンセルトヘボウとの3枚を付け足すことで仮にではあるが満たされる。
そうやって作ったハイティンク&ベルリンフィルの「全集」を飽きることなく聞いている。
なかなかツボにはまる継投ぶりである。
エースのベルリンフィルを引き継いでコンセルトヘボウが上手く締める。
そんなことをして楽しんでいる。

艶のある一流オケの好投を手兵のオケが投げて支える



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<span itemprop="headline">タバコフに奔走、再販エディション傍観、英国楽派俯瞰</span>

2014-06-07 17:51:59 | 無題

コーヒーをこぼして滅茶苦茶にしてしまったタバコフのマーラー全集を買い直すのに奔走したが、ある
通販店で在庫が一点だけあるというので定価で入手できた。
近年タバコフのマーラー全集が入手困難とは知らなかった。
以前はちょくちょく安価で見掛けたものだ。
コレクションが補完できてよかった。
ということで、今タバコフのマラ6を聞いている。タバコフは残響が多く、ぶっきらぼうな演奏だが、楽譜を微妙に変えたりして間に緩急をつけ、実に面白い演奏をする。
最近カラヤン・シンフォニー・エディションが格安で再販した。持ってない人には良い機会である。
また、カール・ベームのシンフォニーズも再販した。
両方とも発売当時は完全限定盤とか言っていたのだが。
私は両方持っているので笑ってスルーできる。
最近収納ボックスを買い込んで家じゅうのCDを収納した。達成感あり。
エルガー作品集とか、EМIのディリアス作品集とか、ウォルトン作品集に凝ってしまい、かなり蒐集した。
エルガーとかディリアスとか交響曲は少ないのだが、リリカルで泣ける。
また、ギュンター・ヴァントのスタジオ録音を旧エディションで一通り揃えた。
これで当分、CDの数は増やさなくても自足していけるのではないかと自負している。
クーベリックとクラウディオ・アバドとタバコフのマーラーを交互に聞いて聞き比べている。
クーベリックは地味だがボヘミア感ある渋い音色。クラウディオ・アバドは色彩感ある明るい音色。タバコフは残響が多く、ぶっきらぼうな演奏。どれも味があり捨てがたい。
カプリッチオが生産を止めたらしく、タバコフのマーラーはネットではほとんど買えなくなってしまった。どこかが権利を買い取って再販しないものか。
タバコフはちょぼちょぼショスタコを出し始めているが、全集化されるまで数年買い控えている。
タバコフのショスタコの全集が出れば是非聞いてみたいものだ。
タバコフは面白いのでいろいろな作曲家の全集にチャレンジしてもらいたい。
唯一無比のぶっきらぼうな演奏群が増えるのは痛快である。

ひととおり痛快無比の全集を聞き比べして楽園に入る



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