超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

歳時記俳句・青山系

2023-10-31 00:03:38 | 自作俳句
家隣セージの葉から香りせり
街路樹のクロガネモチの実も赤く
落葉樹洋菓子店の老店舗

町名が違う街路に歩き着く
垣根から大きく白き残り菊
秋晴れにいちご作りのハウスかな

町を出て広い緑地に秋の空
稲穂あり遠き山並み青く見え
道の脇民家の柿の実もたわわ

人の庭楓紅葉の木を仰ぐ
稲雀道に歩みてわが天使
肌寒や紅葉踏み分け並木道
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歳時記俳句・小薔薇

2023-10-30 00:03:12 | 自作俳句
健気にも真っ赤に咲けり小薔薇かな
公園の秋の花壇は植え替え期
珍しき星蜂雀が秋の蜜

秋寒に冬のジャケツがずっしりと
秋空の雲はにわかに乱気流
駐車場茂みの上に熟し柿

秋商品サワーブロート希望せり
秋薬師夕暮れ時に鐘一つ
秋晴れの桜紅葉をまたみつけ

洋食屋花梨色満つトレーナー
末枯れの葉も始まりて冬支度
上等な手袋探す秋の暮れ
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キルケゴールのドライヴ感

2023-10-29 21:02:37 | 無題
今書いている作文が、半分近くまで行った。
量がすべてではないが、ある程度書くと、安心。
キルケゴールの「哲学的断片」という本、
何だ、この突然の止まらない信仰告白は!と
戸惑いもしたが、哲学的な議論の流れが
面白く、どう着地するのか楽しみになって来た。
それまで、自伝的恋愛小説を、長々と、
手を変え品を変え、書いてきたのに、
ここに来て、哲学的な詩のかたちで、
キリスト教の信仰告白に大きく舵を切った。
たぶん、この哲学者は、失恋と、
信仰の意味を自分に問いかける、
二本柱で話を進めるのだろう。
話の大きな哲学体系を嫌い、
個人的な人生の岐路の自分の決断や選択
を語ったということで、のちの
実存主義の先駆者とされる。まぁ、多作で
破天荒な、運命と戦う哲学者である。

信仰を話し出したら止まらない吾が道を行く無垢な哲学
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歳時記日記・擬宝珠の花

2023-10-29 00:03:42 | 自作俳句
庭先の秋明菊は真綿色
秋蔭に息をひそめる杜鵑
人生の門出に似合う水引草

縞のある擬宝珠の花ホルンかな
晩秋に蕾摘まれし白き薔薇
秋の暮れ泰山木の雌蕊落つ

秋の町狸や猫も居る車道
十月尽郵便局に長い列
はぜ蘭と泡立草がフェンス越し

十三夜下界を照らす明月や
蜜蜂が夢見て憩う草の花
丸太窓秋のデニムに陽が差せり
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歳時記俳句・庭便り

2023-10-28 00:03:37 | 自作俳句
遅咲きの擬宝珠の花冬隣り
秋薔薇が黄色く咲けり庭便り
秋空に雲一つなく胸も澄む

秋麗ら偶の薄着で町歩き
手袋に襟巻き秋の店の棚
今日中に食べるべきかな熟し柿

窓先の銀杏日増しに黄葉す
晩秋の桜紅葉がこの街も
町の奥苅田の周り実もたわわ

白蝶草揺れる近くに小鳥来る
割れるほど風船葛夢を秘め
冬が来る前のひと時夕化粧



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