超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

歳時記俳句・野紺菊

2023-09-30 00:03:35 | 自作俳句
十五夜を心の奥に秘め入らせ
秋の宵夢見し人の残り影
花野原舞いたる影や白蝶草

秋の水映る瞳に曇りなく
啄木鳥が響く野原を行き帰り
飛び乗りて夜汽車に揺られ渡り鳥

足音に気づけば逃げる稲雀
食卓に今年初めて食べる柿
時満ちて人家の庭に通草かな

早咲きの蘭を横目に秋支度
長袖のTシャツの色野紺菊
薄緋色スニーカーにも飛蝗跳ね





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筆を進める作曲家肌

2023-09-29 16:56:02 | 無題
家仕事で、連日数枚ずつ、作文を書き進めている。
肝心の連絡がないが、当てがなくても生き甲斐上、
書き進めるしかない。
困難は、時間が解決する。
ニュースで、マフィアのドンが亡くなった話を
読んで、クラシック界の強面指揮者で有名な、
ミヒャエル・ギーレンを思い出し、
1時間半ぐらい探して、SWRのギーレンの
ベートーヴェン全集の新盤を引っ張り出して、
英雄や運命を楽しく聞いた。
新盤はSWRのDVDと同じ音源で入手しやすい。
EМIの旧盤は、品薄でせどりやが高額で
転売している。
幸い、私は、両方持っている。
その他、イングリッド・ヘブラーの弾く
シューベルト・ピアノ作品集も楽しんでいる。
最近、長時間寝て、長年の疲れが少し抜けた。

当面は世に出す当てがなかろうと筆を進める作曲家肌
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歳時記俳句・良夜なり

2023-09-29 00:03:16 | 自作俳句
秋の日の学園通り爽やかや
いつもより夏日も多き九月尽
障子から秋陽が差して薄明り

花壇には大小舞えり秋の蝶
四十雀涼しく鳴けり秋の晴れ
草の花歩いて行けば町の果て

夜長には筆を進めむ家仕事
十五夜に思い浮かべて月眺む
名月や北の町でも良夜なり

秋の灯へ家路を急ぐそぞろ寒
柿紅葉踏み分けて着く家の窓
秋風の街角に咲く白蝶草

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歳時記俳句・今日の月

2023-09-28 00:03:16 | 自作俳句
無花果の秋を頬張るフィグパン
園児らが皆手を繋ぎ秋曇り
スーパーの花屋に急ぐ揚羽蝶

地味ながら蕾咲かせり杜鵑草
道端の狗尾草が秋を添え
秋の蚊は吸う力なくただ止まり

行き帰り視界に入る秋燕
夜半には胸高鳴れり虫時雨
現身の人を夢見る秋の宵

秋蛍胸に宿さむ薄明かり
名月を見上げていると思いたし
数文字を送りそびれて今日の月
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歳時記俳句・秋明菊

2023-09-27 00:03:22 | 自作俳句
街路から見ゆる山並み秋の雲
山を背に集団登校涼やかに
自転車で信号を待つ秋学期

山路からバス降りて来る秋日和
流星の空を見上げて深呼吸
月今宵乱視の眼にも輪は一つ

鉄橋を渡ればそこは秋の森
夢の影風船葛のように揺れ
竹の春背にして映える立ち姿

輪郭が際立つ秋明菊の花
庭先に秋明菊がまた一輪
凛然と秋明菊の佇まい

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