帰りがけに立ち寄ったブックオフで、この小説を見つけ、原作が朔立木ということを知って手に取りました
現役弁護士である彼?の作品は数も少ないのですべて読みました。
既に映画になり、宣伝は見ていましたが、この小説があの川崎K病院での事件と知り、さらに興味深く読みました。
物語は(検察からの呼び出しで)検察庁に入るところから、聴取が終わって、そのまま逮捕されてしまうところで終わりです
その中に、当事者である女医さんの回想と、どうしても検挙したい検事の策略が描かれています。
患者は末期の喘息(公害)で、自分の病期を悟り、主治医である医師に、苦しんで死にたくない、そして、管に繋がれて意識のない状態で延命せずに、その時には死期を決めて欲しいと託します。
そして、その時には特別な子守唄をうたって欲しいとも。
患者と医師は18年の闘病の中で厚い信頼関係ができていました。
その後、彼は心肺停止状態で病院に運ばれます。
ここで1時間も蘇生処置をして心臓が動き、6日後に自発呼吸が出ます。
ただ、すでに植物状態にありました。(※ただし脳死判定テストは未実施)
さらにはストレスによる胃潰瘍からの出血が出始めます。
その状態は、患者がもっとも望まないものであり、女医さんは気管チューブの留置目安(2週間)を機に、家族に抜管について話します。
もちろん、それが患者の最後になるということも伝えます。
彼女はそれまでに2度、同じ状況の患者の抜管をしたそうですが、その時には間もなくそして苦しまずに亡くなったとのことでした。
が、しかし、今回は抜管にてこずり(気管が狭くなったため)、さらに、抜管後に患者がひどく苦しみだしたのです。
そこで彼女は動揺し、その苦しみを取り除くために、鎮静剤、筋弛緩剤を致死量投与します。
この致死量の薬の投与が、殺人罪に問われたのです。
私は、これが罪かそうでないかということは言いませんが、私の家族だったら、感謝したと思います。
否、それ以前に、心肺停止状態だったときに立ち会えれば、1時間の蘇生は拒否したと思います。
※一般に30分以上心肺停止してからの蘇生は予後が悪い(多臓器:特に脳へのダメージ)
それはこの患者さんも望んでいたことじゃないのかな?とも思いましたが、そういう状態で運ばれてきたら、全力で蘇生してしまうのが医師なのでしょう。
なんともせつないです。
ちなみに、これが検挙されたのは事実から3年後で、内部告発によるものだったようです。
女医さんは最高裁で有罪となっています。
現役弁護士である彼?の作品は数も少ないのですべて読みました。
既に映画になり、宣伝は見ていましたが、この小説があの川崎K病院での事件と知り、さらに興味深く読みました。
物語は(検察からの呼び出しで)検察庁に入るところから、聴取が終わって、そのまま逮捕されてしまうところで終わりです
その中に、当事者である女医さんの回想と、どうしても検挙したい検事の策略が描かれています。
患者は末期の喘息(公害)で、自分の病期を悟り、主治医である医師に、苦しんで死にたくない、そして、管に繋がれて意識のない状態で延命せずに、その時には死期を決めて欲しいと託します。
そして、その時には特別な子守唄をうたって欲しいとも。
患者と医師は18年の闘病の中で厚い信頼関係ができていました。
その後、彼は心肺停止状態で病院に運ばれます。
ここで1時間も蘇生処置をして心臓が動き、6日後に自発呼吸が出ます。
ただ、すでに植物状態にありました。(※ただし脳死判定テストは未実施)
さらにはストレスによる胃潰瘍からの出血が出始めます。
その状態は、患者がもっとも望まないものであり、女医さんは気管チューブの留置目安(2週間)を機に、家族に抜管について話します。
もちろん、それが患者の最後になるということも伝えます。
彼女はそれまでに2度、同じ状況の患者の抜管をしたそうですが、その時には間もなくそして苦しまずに亡くなったとのことでした。
が、しかし、今回は抜管にてこずり(気管が狭くなったため)、さらに、抜管後に患者がひどく苦しみだしたのです。
そこで彼女は動揺し、その苦しみを取り除くために、鎮静剤、筋弛緩剤を致死量投与します。
この致死量の薬の投与が、殺人罪に問われたのです。
私は、これが罪かそうでないかということは言いませんが、私の家族だったら、感謝したと思います。
否、それ以前に、心肺停止状態だったときに立ち会えれば、1時間の蘇生は拒否したと思います。
※一般に30分以上心肺停止してからの蘇生は予後が悪い(多臓器:特に脳へのダメージ)
それはこの患者さんも望んでいたことじゃないのかな?とも思いましたが、そういう状態で運ばれてきたら、全力で蘇生してしまうのが医師なのでしょう。
なんともせつないです。
ちなみに、これが検挙されたのは事実から3年後で、内部告発によるものだったようです。
女医さんは最高裁で有罪となっています。
医師で、当時の部長であり、敵も多かったということです。
告発したのは医師のようです。
患者さんは60前かな?
にしても1時間は…?かなと思います。
90にもなった老人に1時間も蘇生処置をするなんて余計なお世話だと思うのは私だけかな
平均寿命以上まで生きたんだからもう死なせてやりなよって思うけどね
「延命しない」、「治療を中止する」ことが消極的安楽死と捉えられることに対して、致死的な処置をすることは積極的安楽死というそうです。
東海大にしても川崎協同にしても末期の患者を楽にしてあげたいという医師の善意がもたらしたものだと、私は思っています。
こういう悲劇が起こらないように早くに法整備されることを願います。
これはとても身近な問題ですね。
また、多くの人は延命を望まないと言いますが、その場合はやはり文書にしておくことが重要だと思いました。
ちなみに、延命治療をしない場合や治療を中止する場合は家族の意向が重視されるのでしょうか、日本ではこれまで訴訟などにはなったことがないそうです。
東海大付属病院でも似たようなことがありましたね。これからこんな問題が増えていくような気がします。