ドルフィンベルベット

高齢馬のケアと徒然日記

館山『森羅』

2013年07月29日 18時11分12秒 | 

土曜日は富里からそのまま館山へ
朝、旦那に「海にいくから」と言われ、慌てて水着を出して「着られるかなぁ~?」と思って着てみたらなんとかなったので、久々に海に入りました

でも、大事な相棒、スイカ君を家に忘れてきてしまいました
スイカ君の画像はこちらです↓ やっぱり館山の海で、5年前でした
http://blog.goo.ne.jp/alohadream/e/d97ca019132cad5bace7eaf8fa6e4ee6

スイカ君がいない海は、クリープのないコーヒーのようなもの(古っ)です
小さな子供が浮き輪で波遊びしているのがマジで羨ましかった・・・

さて、今回の宿泊は、二人だけの大人のリゾート『森羅』です
我が家は極力、子供のいないのホテルを選びます。
同じく館山のイチオシ、オーベルジュ『オーパ・ヴィラージュ』も12歳以下お断りです







接客もとても気持ちよく、車を預けるのですが、帰りに車の中にもメッセージと凍らせたお水とタオルが用意されていました。
こんなサービスは初めてで、とても感激しました

残念だったのはお夕食
でも、とっても美味しかったんです

前菜

バーニャカウダ
このソースは白味噌が入っていて甘くクリーミーでした
野菜は地元のものです。
野菜だけでなく、食材には地元の産物を取り入れているようでした。

お作り

アワビ

伊勢海老

これが極めつけ
金目鯛の煮付け
このお皿、30cmはあろうかと思うほど大きいのです
「どうぞ、召し上がれる分だけ・・・」と言われても、鯛の命をいただくのですから、残せるわけがありません
まるで罰ゲームみたい・・・と思いながら、必死で食べました。
メニューには、この後、料理長のオススメ、肉料理、ご飯、デザート、とありました。

ここでホテルの方に、もしも調理をしていないものがあれば、そこからキャンセルして欲しいと伝えました。
ご飯をおにぎりにしたり、デザートをお部屋に届けてくれるという申し出もお断りしました。
だって、もう入るところがないんだもの
ホテルのはからいでしょうか、これ以降はすべて止めてくれました。

食べきれないほどの食事にはちょっと理解ができません。
地元の食材にこだわるのであれば、その食材を大切に扱って欲しいと思いました。

そして朝ごはん(洋食)はお部屋で頂きました。※夜も部屋食に変更可能です。

こちらもボリューム満点ですが、ヨーグルトとパン以外は完食しました

ということで、今もお腹いっぱいです。

コメント (8)
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『廃用身』

2013年07月18日 12時31分08秒 | 読書日記

以前読んだ、そらおっつぉろちー小説『無痛』 
そして今回は『廃用身』。

あれー、この著者(久坂部羊氏)って医者だっけ?と驚いていたら、ちゃんと以前の記事に書いていました
http://blog.goo.ne.jp/alohadream/e/0236f439a80591b071138162f6a26375

前半は、デイケアの雇われ院長である主人公が、独自の奇想的治療(厳密には治療ではなくケアなのだそうですが)について、その導入や効果について原稿にまとめています。
読みながら、『終の信託』に引き続き、完全にフィクションと思いこんで、「あれー?こんな事件あったっけー?」とか本気で悩みました

廃用身とは病気などで麻痺して動かなくなった手足のことです。
運動麻痺はあっても痛みやしびれなどの感覚は残っていたり、移動や介護上、負担となることがあります。
そこで医師は廃用身の切断を思いつくのです。
しかし、廃用身を切断することは保険上はできないので、ニセの病名をつけて手術をする、完全な違法行為です。

そこに行き着くまでに葛藤を繰り返しながら、一人の患者が実施すると、その効果から次々と希望者が出てきます。
事故などで突然手足を失うのと違い、廃用身はそれ自体を苦痛に思う患者が多いことから、切断することで楽になり明るくなる、のだとか。
それから、手足の分の血流が脳に回り、知能が上がる、とも。
あまりにリアルで最もらしく、「あぁ、そうかも」なんて思ったりもしました

でも、いくら邪魔に思える手足でも、ボディイメージの変化を気にしない人はいません
本人も、家族も、周囲の人も。

後半はマスコミに叩かれてある事ない事を暴露され、自ら命を絶ちます。
彼の最後のメモには、「頭は私の廃用身」とありました
患者を想い、介護する家族や職員を想う誠実な医師、・・・なのですけどね。
『安楽病棟』を思い出しました。

この小説が書かれたのは2003年です。
今では神経や脳の再生医療もどんどん進化しています。
臨床への応用はまだまだ先かもしれませんが、廃用身という言葉が無くなる日もきっと来ると思います

コメント (4)
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『銀の匙 第8巻』

2013年07月17日 12時41分30秒 | 読書日記
クラブでスタッフOさんに「8巻出ましたよ」と教えてもらい、「帰りに買うから、忘れないようにまた声かけて~」とお願いすると、「すでに買っちゃったとかないですよね?」ですと…

以前、ダブって買ったことを覚えていてくれたようです

今夏はちょっとシリアスな内容でした。
ズバリ「牧場の倒産」そして「離農」です。
借金のない農家や酪農家は殆どないという現実。

そんな中、八軒君の想い人アキは実家を継がずにばんえいで働きたいと家族に伝えます。
小さいころから跡取りとしての圧力に耐え、夢を諦めかけていたアキですが、八軒君の強力なサポートを得て、夢の実現に向けて走り出します。

環太平洋連携協定によって関税がなくなれば、日本の農業も大きな影響を受けます。
でも、恐らくは避けて通れない道だと思います。
今から備えなければ…、って、どうすればいいんだろう?
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『終の信託』

2013年07月09日 12時34分01秒 | 読書日記
帰りがけに立ち寄ったブックオフで、この小説を見つけ、原作が朔立木ということを知って手に取りました
現役弁護士である彼?の作品は数も少ないのですべて読みました。

既に映画になり、宣伝は見ていましたが、この小説があの川崎K病院での事件と知り、さらに興味深く読みました。

物語は(検察からの呼び出しで)検察庁に入るところから、聴取が終わって、そのまま逮捕されてしまうところで終わりです
その中に、当事者である女医さんの回想と、どうしても検挙したい検事の策略が描かれています。

患者は末期の喘息(公害)で、自分の病期を悟り、主治医である医師に、苦しんで死にたくない、そして、管に繋がれて意識のない状態で延命せずに、その時には死期を決めて欲しいと託します。
そして、その時には特別な子守唄をうたって欲しいとも。

患者と医師は18年の闘病の中で厚い信頼関係ができていました。

その後、彼は心肺停止状態で病院に運ばれます。
ここで1時間も蘇生処置をして心臓が動き、6日後に自発呼吸が出ます。
ただ、すでに植物状態にありました。(※ただし脳死判定テストは未実施)
さらにはストレスによる胃潰瘍からの出血が出始めます。

その状態は、患者がもっとも望まないものであり、女医さんは気管チューブの留置目安(2週間)を機に、家族に抜管について話します。
もちろん、それが患者の最後になるということも伝えます。

彼女はそれまでに2度、同じ状況の患者の抜管をしたそうですが、その時には間もなくそして苦しまずに亡くなったとのことでした。

が、しかし、今回は抜管にてこずり(気管が狭くなったため)、さらに、抜管後に患者がひどく苦しみだしたのです。
そこで彼女は動揺し、その苦しみを取り除くために、鎮静剤、筋弛緩剤を致死量投与します。

この致死量の薬の投与が、殺人罪に問われたのです。

私は、これが罪かそうでないかということは言いませんが、私の家族だったら、感謝したと思います。
否、それ以前に、心肺停止状態だったときに立ち会えれば、1時間の蘇生は拒否したと思います。
※一般に30分以上心肺停止してからの蘇生は予後が悪い(多臓器:特に脳へのダメージ)

それはこの患者さんも望んでいたことじゃないのかな?とも思いましたが、そういう状態で運ばれてきたら、全力で蘇生してしまうのが医師なのでしょう。
なんともせつないです。

ちなみに、これが検挙されたのは事実から3年後で、内部告発によるものだったようです。
女医さんは最高裁で有罪となっています。
コメント (6)
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