働いていると、とにかく一日があっと言う間に過ぎていきます。
かつて、子育てを中心に、家で出来る仕事や出張講師だけをしていた頃は、あわただしい中にも毎日がゆっくりと、流れていきました。
じっくりと、子どもに向き合う時間がありました。じっくりというよりも、たっぷり・・でしょうか。手をかけ過ぎてしまうなんていう、心配をするくらいの。
つい、子どもの一挙手一投足が気になり、全てにおいてチェック(ま、結構抜けてましたが)出来る状態です。
今は、気になっても出来ません。気にもならないので、ほったらかし。たまに声かけする程度。この違いはなんだ?
以前、フルタイムで働いているお母さんが、「気になっても何も子どもにしてあげられない」・・というような話しをされていて、「してあげて欲しいなぁ」と思っていましたが、いざ自分がその立場になると、そんな気持ちがわかります。とにかく生活をこなすので精一杯。
なので、普通は昼の時間だけのパートをするのでしょうね。でも、それでも働いて拘束されていることには変わりないので、時間が短いから楽ということもありませんし。
そう考えると、幼児期だけでも家にいられたことを感謝せずにはいられません。子どもが熱ばかり出したり、働けなかったこともありましたが、余裕がなければそんなことは言ってられませんので。
子どもとビッチリ向き合ってきたことで、子どもとの関係に自信が出来たこと、それが一番良かったことです。確かに一日向き合っていると、子どもに対してイラつく自分や、こんなに嫌な親でいいのかと、とても苦悩します。子どもと向き合うということは、自分と向き合うことなのだなぁと、今思います。ひとりで外に出て、子どもと離れたら、少しは気晴らしが出来るのでしょう。でもそれでごまかしたくはありませんでした。
子育ては、ある意味重労働です。それは、しっかりと向き合った時の場合です。今、私も働きだして、手をかけていないと、気持ち的に子育ては楽です。子どものことを考える余裕もないからです。
子育てをしている時間は、自分自身、親としての成長のときでもあるのでしょう。
今、幼児期のお子さんをお持ちで、生活に余裕はあるけれども働こうと考えている方がいたら、こう伝えたい・・
「働くのは、いつでも出来る。でも、幼児期の子どもを育てられる時間は今しかないのですよ」と。
自分の会社の育児休暇をとって復帰しなければ、キャリアがなくなる、というジレンマもあるでしょう。社会参加をしていない状態は、とても、孤独でつらいこともわかります。
生活に余裕が欲しいなぁ、もうちょっとレクのお金も欲しいなぁ・・でも、考えてみてください。
焦る必要はありません。会社に行くだけが社会参加・仕事ではない、今の自分にあった仕事をじっくり見つめられる、いい時期なのです。キャリアにしがみつく必要はありません。会社に行くだけが社会参加ではありませんね。今だからこそ、すべきこともあるはずです。
ある意味、人生のリセット期間です。今までのものにしがみつき、持ち続けていて、新しい「何か」は手に入らないのですね。子育ての時間は、自分探しの時間です。自分の精神性を高め、自分は何をするために生まれたのか、じっくり考えられる、その時期なのでしょう。
いろいろな環境があり、働かなければならない状況の方もいます。でも、なるべく幼児期には子ども中心にしてあげて欲しいなぁと、そう思います。
そのために、「手仕事カフェ」「手仕事のアトリエ」を開いてくださる方もいるのです。子どもと一緒に何かを作る体験を、ぜひしてあげてください。自宅では難しくとも、こういう場では出来ると、みなさんおっしゃっています。
幼児期に、ヴァルドルフ人形を作って与えることも、ぜひ、してあげて欲しいのです。お人形を通して、親が子どもを思う気持ちの時間・・それをあげられるのですから。
働く母の気持ち、今回とてもわかりました。どちらも、子育てに悩むのは同じ。
自分が何をしたいのか、どうしたら幸せなのか、ゆっくりと考えることも、大事なことなのですね。その時間が、子育てにはあるようです。
とりあえず、働く母になった羊飼いですが、家でのことは、手を抜かず肩の力を抜いてやっていきたいです。
まずは、おひな様を片付けて、息子の兜を出しました。季節のこんなことは、自分も楽しみにしていること。のんびりと季節のテーブルも作っていこうと思ってます。また、手仕事も、自分のライフワークです。こちらものんびりと。
お楽しみに。