北Qえれじー ~ 国分寺 編 ~ by Akira Io

写真家・ロシア語通訳あきらの日記。
南インド古典音楽の聖地チェンナイより帰国し、現在は国分寺に居住!

山口智子さんプロデュース「Listen.」2015年秋は9/20と9/27にBS朝日にて放映!ヨイクとファドをご紹介!

2015年09月18日 15時47分38秒 | 音楽
じゃん!
あきらです!!

未来に伝えたい美しい文化を追う映像シリーズ「Listen.」、今年は9/20と9/27の二回放送です!
昨年放送された二回(Episode16 Festival 祝祭Episode17 Konnakol コナッコル)はワシがコーディネーターとしてお手伝いさせて頂いた南インド編でしたが、今年は極北の民「サーミ」のシャーマニズにも関連するといわれる即興歌「ヨイク」とポルトガルの民族歌謡「ファド」を紹介しています。

Listen.」とはプロデューサーを務める山口智子さんが自らリサーチやディレクションを手がける番組。
未来に誇りたい「今」を封じ込めた音の”タイムカプセル”です。
静謐な映像の美しさ、臨場感あふれる音響、そして山口さん自身の番組への熱意をどうぞお見逃しなく!

放映は以下の二回です。

Episode20 「Áibmu 大気」(予告動画あり!)
9月20日(日) 23:30~ BS朝日

ÁIBMU とは、北極圏の少数民族「サーミ」の言葉で、「空気、世界」という意味だ。
今回の舞台は、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアにまたがる「ラップランド」。
サーミがトナカイの狩猟や遊牧により、独自の文化を築いてきた大地だ。
長い冬には妖艶なオーロラが夜空を彩り、今もサーミはトナカイ放牧を行い、自然と深く関わりながら極寒の地に生きる知恵を継承する。
サーミの伝統に、「ヨイク」と呼ばれる即興歌がある。
自然界の精霊の声を聞くシャーマンの声がヨイクの起源と言われ、太陽、月、山々など自然に向けて歌われてきた。
人物の人柄を表したり、子供の誕生を表現したり、人と人とのコミュニケーションのためのものでもあった。
ヨイクは「歌う」のではなく、「あなたをヨイクする」、「空の雲をヨイクする」というように使われ、移りゆく自然の情景や心情を鮮やかに切り取る。
近代化の中で一時は社会から抑圧されたヨイクだが、1970年以降、ニルス・アスラク・ヴァルケアパェーやマリ・ボイネなど、素晴らしい歌い手の登場により復興への歩みが始まった。
 極北の冬景色、雪原に放たれたトナカイたち… 厳しくも美しい大自然の情景に寄り添うように、私たちを取り巻く空気のように、温もりある音楽を創造するのは、ヨイクの担い手Wimme Saari(ウィメイ・サーリ)。
動物の声や自然界の音を交えた、彼のヨイクは深い味わいがある。また彼は、フィンランドのバス・クラリネット奏者Tapani Rinne(タパニ・リンネ)と組み、ジャズや電子音などを取り入れつつ、自分たちのルーツに深く根ざした新しいヨイクにも挑戦している。
今回のエピソードでパフォーマンスの撮影が行われた、ヘルシンキの美しい木造建造物「カンピ大聖堂」や、1900年始めに作られた建物内の不思議な空間は、自然とひとつになる「ヨイク」の精神世界を、さらに美しく引立てている。

出演アーティスト:
Wimme Saari
Tapani Rinne


Episode21  「A Vida 人生」(予告動画あり!)
9月27日(日) 23:30~ BS朝日

ポルトガルには、「ファド」と呼ばれる民衆から生まれた歌謡文化がある。
首都リスボンの下町で歌い継がれてきた庶民の心の歌だ。「Fado」とは、「運命」、「宿命」を表す。
発祥はさまざまな説があり、そのひとつに、大航海時代にポルトガルが植民地から故郷へ持ち帰った、アフリカの奴隷たちの舞曲が転じたものだという説がある。
下町の安酒場や売春宿など、最下層の人々により歌い継がれてきた。
人生の苦悩を生きる希望に変える、強いエネルギーを秘めた歌だ。
日本人なら誰しも共感しうる、ポルトガル独特の感情「サウダーデSaudade」が根底に流れている。
それは、遠く海の彼方に漕ぎ出した愛しい人を想う、「懐かしさ」、「愛惜」、「郷愁」、「ノスタルジー」という心情だ。
19世紀に現れたマリア・セヴェーラにより世に知られ、世界にファドの名を知らしめた国民的歌手アマリア・ロドリゲス(1920~1999)を生んだ。
Episode21では、現代ファドの新星カルミーニョ(Carminho)のエネルギー溢れる歌声と、ポルトガルギターの心に染みる演奏をじっくり堪能していただきたい。

出演アーティスト:
Carminho
Jose Manuel Neto
Mario Pacheco






最新の画像もっと見る

post a comment