独総選挙、右派が勝利 大連立解消、メルケル首相続投へ
2009年9月28日10時35分 朝日新聞
http://www.asahi.com/international/update/0928/TKY200909280060.html
【ベルリン=金井和之】
27日投票のドイツ連邦議会(下院、基本定数598)選挙は即日開票された。
選挙管理委員会発表の暫定開票結果によると、
メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(同盟)が第1党を確保、
同盟との連立方針を決めている自由民主党(FDP)の議席数と合わせ過半数を獲得した。
両党は連立協議に入る。
同盟と中道左派の社会民主党(SPD)の05年からの大連立は解消され、
11年ぶりの中道右派政権樹立、メルケル氏の首相続投が確実になった。
久々の右派政権が誕生すれば、市場重視の経済政策や原発維持など政策の方向転換が進みそうだ。
また、国内政治基盤が強化されたことで、メルケル氏の影響力は、国内だけでなく、欧州連合(EU)内でも強まるとみられる。
暫定開票結果によると、同盟の得票率は33.8%(獲得議席239)でFDPは14.6%(同93)。
この4年間、同盟と大連立を組んだSPDは、23%(同146)。
シュレーダー前政権でSPDと連立を組んだ90年連合・緑の党は10.7%(同68)、
旧東ドイツ政権党の流れを組む左派党は11.9%(同76)。
独の選挙制度は小選挙区比例代表併用制で、有権者は小選挙区と比例代表に1票ずつ投じる。
議席は基本的に比例の得票率で配分。
ただ、小選挙区の獲得議席が比例の配分議席を上回っても認められる「超過議席」があるため、実際の議席が基本定数より多くなることがある。
同盟はメルケル首相の高い人気に加え、
金融危機で落ち込んだ経済の立て直しには産業界が支持する同盟の力が必要だと訴え、
特定の支持政党を持たない有権者を引きつけたようだ。
SPDは雇用の確保など中低所得層向けの政策を前面に出して支持を訴えたが、
この11年間政権の座にあって現実路線をとり、左派色の強い政策を実行できなかったことから、
従来の支持者が緑の党や左派党などに離れたことが響いたとみられる。
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【私のコメント】
アメリカ……オバマ 民主党 左派
イギリス……ブラウン 労働党 左派
日本 ……鳩山 民主党 左派
ドイツ ……メルケル キリスト教民主同盟 右派
フランス……サルコジ 国民運動連合 右派
今時、右派・左派で分けるのもどうかと思うが、簡略化のため仕方がない。
右派というのは親新自由主義であり、左派というのは反新自由主義、それぐらいの意味にとってもらって構わない。
もちろん国情の違いによりその意味するところは違う。
しかし大まかに分けるとこのようになる。
日本は、いまだ米英陣営である。
日本と、ドイツ・フランスとの関係はどうなっているのだろうか。