赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

報道されない国際情勢の話題二つ 

2024-03-30 00:00:00 | 政治見解



報道されない国際情勢の話題二つ :240330情報

国際政治学者のピンポイント解説を記載します。

① ヌーランド失脚
   
3月上旬に起きたことなのですが、国務省の中のウクライナ戦争における反ロシアのタカ派であり、かつ世界中で紛争に火をつけて回っていたヴィクトリア・ヌーランドおばさんが、いよいよ失脚しました。この発表が3月5日です。いよいよウクライナ戦争も終結の方向に進でしょう。3月5日はスーパー・チューズデイでトランプが大勝した日でもあります。その日にヌーランドの失脚が決まったということです。

ヌーランドは代理と言いながらも副国務長官であり、事実上のナンバー2でした。そして、1番のウクライナ戦争積極推進派だったのです。バイデン政権が進めてきた戦争推進策というものが失敗に終わったと言って良いでしょう。ウクライナが勝てないということが決まったので、その責任を取らされての事実上の更迭です。

この話題は非常に大きい出来事だと思います。ヌーランドはアメリカの副長官かつNo.2ですから大したことないと思われるかもしれませんが、民主党左派戦争屋の3人のうちの1人です。ウクライナ・ロシア問題に関して一番の超タカ派であったヴィクトリア・ヌーランドおばちゃんが失脚しました。自身の更迭が3月5日に発表されています。

これで私はウクライナ戦争の終結がほぼ決定したと考えている次第です。ウクライナ敗戦の責任を取らされたというのが実際のところでしょう。この3月5日はスーパー・チューズデイのトランプ大勝利の日でした。それと、ニッキー・ヘイリーが選挙の予備選から撤退することを発表した日でもあります。また2月28日にはRINOのミッチ・マコーネルが、上院の院内総務から引退することを発表しました。これが一連の流れということです。


② ハンガリーのオルバン首相が訪米、トランプと会談

ハンガリーのオルバン首相が訪米して、3月8日にトランプと会談しました。お互いにエールを交換した感じですけど、トランプの再選を望むというメッセージを出したのです。ハンガリーの首相としてアメリカに行ったのですが、ホワイトハウスには寄らず、バイデンに会わないで、次の大統領になるべきトランプに挨拶していきました。彼はトランプと政治スタンスがよく似ている人なので、そういうことになったのでしょう。


オルバンは独裁的だと言って評判が悪いという人もいますが、ハンガリーの国益を断固守るという点では立派な政治をしていると思います。イスラム系の難民が続々とヨーロッパに入ってきたときも、自分の国には断固入れないと断言しました。

キリスト教徒ならともかくイスラム教の人たちを入れたら、ハンガリーの大部分はキリスト教徒ですから税金も生じるし、大変なことにならないようにするためEU全体のグローバリズムの流れに乗って国益を守ったのです。ちなみにハンガリー人は、元々フン族出身者が多く東洋人の血が入っていると言われています。

ハンガリーでは日本と一緒でファミリネームが初めに来て、後に自分の名前が来る“姓・名”です。我々は何となく西洋読みでヴィクトール・オルバンと言っていますけど、本当はオルバン・ヴィクトールと読みます。ファミリームが初めに来て、その後に自分の名前が来るということです。

彼は民主的なナショナリストの代表格だと思っています。オルバン首相はトランプと昔から仲が良いのですけど、フロリダにあるトランプのマール・ア・ラゴ邸宅に行って8日に会談しました。そこでオルバンは「トランプ氏が大統領に返り咲けばウクライナ支援で1銭も払わないから戦争はすぐ終わる。ウクライナが自力で立ち続けられないのは明らかだ。アメリカが金を出さなければ、欧州だけでこの戦争を経済的に支えることはできない」と語ったそうです。なかなか立派なハンガリーの首相です。

その首相がアメリカへ行ったのにホワイトハウスを素通りしたというのは、なかなかすごいことだと思いませんか?トランプの敵で不正選挙をやったと思われるバイデン大統領には会わないといった、この辺りの見識はすごいです。バイデンも顔に泥を塗られたという感じでしょうけど、一方的にトランプの返り咲きに賭けていると言って良いでしょう。彼は親ロシアというわけでもないけど、ロシアの立場もわかると言っています。

彼の考えとしては「これは我々の戦争ではなく、ウクライナとロシアの間の紛争であり、単純に2国間の紛争である」ということです。別の言い方をすると、スラブ民族の中の異なったスラブ民族の戦いでもあるとも言えます。経緯から言うと、冷戦が終わってソ連邦が崩壊したときの国境紛争の名残という言い方もできるでしょう。

彼は、あくまでもウクライナとロシアの問題であって、我々の戦いではないという言い方をしています。彼もEUのメンバーでありNATOのメンバーですから、それをわきまえているところもあるのでしょう。スウェーデンとフィンランドの2カ国がNATOのメンバーになるということで入ってきたときに、一番抵抗したNATOメンバーがトルコとハンガリーでした。

トルコの場合はロシアの国益影響を鑑みての反対でしたが、最終的には賛成しています。アメリカから戦闘機を売ってもらう契約を取る代わりに認めたのは、トルコのしたたかな外交だったと言って良いでしょう。ハンガリーの方もスウェーデンのNATO加盟に最後まで反対したけど、筋を通して最終的には了承しました。了承するけどロシアに向けて若干の抵抗した事実を作り、プーチンに対してサインを送っているという、

これも中々したたかな外交をやったのです。彼は安倍元首相亡きあとの国際政治の中でトランプの数少ない本当の盟友と言っていい1人ではないかと思います。



お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com【コピペしてください】
  FBは https://www.facebook.com/akaminekaz
ng>

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする