赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

韓国外交の真相 コラム(238)

2017-09-22 16:24:06 | 政治見解



コラム(237):韓国外交の真相

韓国政府は国際機関を通じて北朝鮮に計800万ドル(約9億円)の人道支援を行うと発表しました。


韓国外交の特異性

韓国外交の本質は、ことごとくが見せかけのもので、その場その場で、場当たり的に相手に合わせた外交を展開するだけです。

日米韓首脳会談で韓国は、日本やアメリカに調子を合わせただけで、実際には北朝鮮に対する圧力を何も考えていません。

アメリカに強く言われてTHAADの配備や米韓軍事演習をしているだけです。つまり韓国は単にアメリカに逆らいたくないからだけなのです。

この姿勢は中国に対しても同様で、米中の力関係を常にうかがいながら対応を繰り返し、国家としての確固たる信念を持った外交をしているわけではありません。

小手先の外交で相手の攻撃をかわすことを以て、優れた外交手法であると思っているのです。

実はここに韓国の伝統的な国家観、外交観がにじみ出ているのです。


王の生命と領土の安堵のために貢女を献上した

朝鮮半島の歴代王朝は中華帝国の属国にならざるをえない歴史がありました。長い間、中国との朝貢冊封関係が続き、国家としての独立性は無く中国の元号を使用しなければなりませんでした。

朝貢の核心は貢女の献上です。これにより、王の生命と領土の安堵が保障されました。献上された貢女は数千人に上るという時代もあったようです。また、中国から貢女を選抜する使臣が訪れると、朝鮮は自ら選抜機関を設置して巡察使が各地を回り貢女に適した女性を探しました。つまり、国策として自主的に女性を差し出す風潮があったのです。こうした韓国独自の風潮は日韓での慰安婦問題にも少なからず影響を与えています。


依存症の国家観

朝鮮半島国家は大国に依存することで、自分の立場を守ろうとしています。

中国の軍事パレードに招かれれば、属国扱いではないと喜び、トランプ大統領と電話会談が出来れば国際社会に面目が立ったと喜ぶなど、大国に認められることを以て国家としての自尊心を満足させています。

また、北朝鮮問題について、韓国は決然とした自国の態度表明をせず、アメリカ次第と思っています。ミサイルや核の問題も、本当の当時者は韓国のはずですが、日米が協議して決着すればよいと考えています。


韓国は蚊帳の外

日米両政府はこうした韓国の正体をとうに見抜いています。したがって、肝心の打ち合わせや判断において韓国はいつも蚊帳の外に置かれたままになります。

アメリカや日本にとって韓国は最も信頼できない国であり、さらに北朝鮮の金正恩氏にとってもしばしば中国に媚を売る韓国を信用していません。


日本の対応

韓国の日本に対する強依存の体質は変わらず、すでに解決済みの慰安婦問題や徴用工問題を蒸し返して利益を得ようとしています。

しかし、そんな韓国の要求を安倍総理が退けるのは当然のことですし、小池東京都知事も舛添氏の韓国優遇の方針を覆しています。さらに国民世論は韓国の独善性と強欲さを許さなくなっているのです。

日本に依存しながら日本破壊を画策する一部の政治家やメディアの嘘を見抜き、韓国の現実を冷静に直視していくことが重要ではないかと思います。



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北朝鮮と中国の間に潜む重大問題 コラム(237)

2017-09-17 10:13:40 | 政治見解




コラム(237):北朝鮮と中国の間に潜む重大問題


北朝鮮の弾道ミサイルや核開発問題は、日米あるいは国際社会全体への挑戦と受け止められています。しかし、本当は北朝鮮の中国への強い敵愾心の表れです。


中朝間の領土紛争

最近のメディアではほとんど報道されていませんが、中朝間には深刻な領土問題が存在します。北朝鮮は「中国の延辺朝鮮族自治州はわが領土」と主張し、中国と激しく対立しているのです。

両国の対立の歴史的な経緯として、満洲国崩壊後に満洲を手に入れた中華人民共和国が1952年に延辺朝鮮族自治区(1955年に自治州)を設置したことに端を発しています。

1962年、白頭山を聖地とする北朝鮮は、中朝辺界条約を締結。白頭山の頂上のカルデラ湖天池を中国に割譲してもらい、54.5%が北朝鮮領、45.5%が中国領になりました。

後に、金日成時代の北朝鮮は、黒竜江省の一部、吉林省の大部分、遼寧省の一部が、かつての高句麗の一部であったと主張し、中国に返還を申し入れましたが、中国はこれを拒絶しました。

以降、北朝鮮は中国と距離を置き、旧ソ連に接近するようになりました。そして、中国の文化大革命期には国境を挟み、互いに激しく非難し合う関係となり今日に至っています。


金正恩氏が中国を憎む理由

金正恩氏は、祖父である金日成が北朝鮮の申し入れを中国が拒絶した事実を容認していません。金氏にとっては、失地回復を必ず果たしたいと考えるのは自然の感情です。これが中国離れとロシアへの接近を加速さたのです。

一般的に中朝間は朝鮮戦争時の「血の友誼」で成り立っているという説明がなされていますが、朝鮮戦争時の中国義勇軍の人海戦術は、中華民国軍兵士殺害を目的としたもので北朝鮮の支援が真の目的ではありません。中国の狡猾な手法に過ぎず、北朝鮮は最初からその事実を認識しています。


中国に解決能力がない

こうした中朝間の事情を認識しているのは日米の政府の一部の要人に限られています。しかし、肝心の中国は北朝鮮を自分たちの属国と見下しているので深刻な問題として直視しようとはしません。

中国が北朝鮮に対し従来通りの態度で臨むかぎり、北朝鮮による中国に対する嫌がらせが終わることはありません。中国が中心的な役割を担う国際会議の開催時に合わせ、ミサイルを発射したり核実験の規模を拡大させ、中国の体面を低下させているのはそのためです。

中国はアメリカや国際社会からの圧力と北朝鮮からの恫喝の狭間で身動きが出来ない状態が続きそうです。


従来とは違う解決策がある

メディアは北朝鮮問題のカギを握るのは中国だとし、中国の仲介によって解決するかのように報じていますが、実際には「領土問題」と言うまったく違う側面で、中国と北朝鮮の真剣な話し合いが必要であろうと思います。





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テレビ報道の未来 コラム(236)

2017-09-09 07:26:42 | 政治見解





コラム(236):テレビ報道の未来


朝日新聞化したテレビ報道

テレビ各社は重要な国際問題が発生しても、報道番組で取り上げる内容は少し前までは森友・加計学園問題、最近では議員のスキャンダル一色でした。彼らは韓国メディアの大統領弾劾やアメリカメディアのトランプ大統領攻撃を模倣し、政権打倒の道筋をつけようとしました。

報道メディアに従事する人たち全般に共通することは、自分たちを正義と思い込んでいるだけでなく嫉妬心が強いことです。政治は悪、権力は悪、との前提に立ち、それに立ち向かっている自分に陶酔しています。また、それに加え政治家に対する屈折した劣等感があるのです。

この傾向性は朝日新聞社の体質と同質です。テレビが報道の主体を担うようになって、朝日新聞の悪弊を全メディアが無意識に模倣したと言えます。


テレビメディアの犯罪

テレビ報道は場合によっては殺人や戦争行為よりも悪質です。テレビ報道は客観性を装いながら、彼ら自身の欲望、嫉妬、憎悪の感情を紛れ込ませ、多数の国民の心の中に毒をばらまいているからです。

そのため、視聴者のエゴが増幅され、嫉妬や憎悪感情を基準にして世の中を見ることになります。テレビ報道は、カルト宗教の洗脳と同じ効果で人びとの心を腐らせています。その結果、正常な判断力を失った人びとの中から、秩序破壊、テロ、反政府活動家を生み出してしまうのです。

さらに悪質なことは、報道メディア全体が、虚報、捏造と知りながら互いに共謀して沈黙して隠蔽し合っているのです。これが彼らの主張する「報道しない自由」の真実です。


テレビスポンサーの変化

8月22日の全国紙の朝刊に「放送法遵守を求める視聴者の会」の意見広告が掲載されていました。「テレビにはしっかり真実を伝えて欲しい・・・ それが、視聴者の切なる願いです」とありました。

テレビ業界はこの広告に対して沈黙していましたが、この記事が多くの国民の賛同を得ただけでなくメディア業界に非常に大きな衝撃を与えました。

特筆すべきは、広告スポンサーに一石を投じたことです。「企業は社会に存在させていただいているもの」という観点に立つなら、反社会的な報道を繰り返すテレビ報道のスポンサーになることは極めて危険な行為であることを知らしめたのです。


テレビ業界の未来

現在ではテレビ媒体と視聴者が双方向でのやり取りが可能となり、近い将来、全視聴者数が一瞬に計量できるようになります。例えば報道番組の最中に、どの場面でチャンネルを変えたとか細かく数字が出ることにより、視聴者の動態が一瞬でわかることになります。そのため従来ノーチェックだったテレビ報道に対する監視が厳しくできるようになります。

必然的に、技術的な進歩によって企業広告のあり方が変化します。報道番組では社会のためになる番組にスポンサーの人気が集中し、公正さや中立性を失った報道番組は淘汰されるのです。

テレビ各社は、この厳然たる事実認識の上、客観的で中立公正な視点で情報を伝える役目に徹していただきたいと思います。




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中国の苦悩 コラム(235)

2017-09-05 08:54:54 | 政治見解




コラム(235):中国の苦悩


9月3日の北朝鮮による核実験は、国際社会に衝撃を与えましたが、もっとも深刻に受け止めたのは中国です。


中国の出鼻をくじく北朝鮮

中国が国際社会で大国として振舞おうとするときにいつも水を差すのが北朝鮮です。

2016年9月のG20首脳会議(杭州開催)には弾道ミサイル3発と5回目の核実験、本年5月の一帯一路国際フォーラム(北京開催)には弾道ミサイル、7月の習近平氏がモスクワを訪問中にICBM、9月3日のBRICS新興五カ国首脳会談(アモイ)には6回目の核実験を実施しています。

北朝鮮のミサイル発射や核実験は、日米ではなく中国を意識しての威嚇行動と見るのが正しく、この流れからすると、10月18日の習体制の2期目を承認する共産党大会にも何らかの動きの可能性があります。


中国のジレンマ

3日の北朝鮮の核実験を受けてマティス米国防長官は北朝鮮に対し「(米領、同盟諸国を脅威にさらした場合は)有効かつ圧倒的な大規模軍事反撃に見舞われるだろう」との警告を発しました。

米国と同盟国の日本を守るという断固たる表明ですが、これは北朝鮮への警告というよりも、中国に対する警告です。

マティス長官は中国に対して「北朝鮮の始末をつけろ」と迫っているのです。そして、「もし中国が何もしないならアメリカが北朝鮮を始末する。しかし、その後は北朝鮮に親米政権ができるが、それでいいのか」と暗に脅しをかけているのです。北朝鮮に親米政権が出来ればアメリカの軍事基地が中国の喉元に突きつけられることになります。そのため中国はアメリカの圧力を深刻に受け止めています。

しかし、中国は北朝鮮を始末するには北朝鮮からの核ミサイル攻撃を覚悟しなければならないのです。今や中国はアメリカの強力な圧力と北朝鮮の恫喝の狭間で怯えていると言えます。

いま中国は、北朝鮮を見放すのか、アメリカからの圧力をはねのけて原油や食料援助を続けていくのか、難しい判断を迫られています。


強大な軍事力でも北を制圧できない

軍事大国を自称する中国に北朝鮮を攻める能力はありません。中国の軍部は陸軍、海軍ともに戦区ごとにバラバラな上、習近平主席はいまだに軍部を掌握できていません。

軍の上層部は習氏に面従腹背しています。習氏が出席する閲兵式や軍事パレードは見せかけの儀式です。軍の幹部に多額のお金をばらまいて、習氏が軍の最高指揮官であることを見せ付けるセレモニーを行っているにすぎません。

また、兵士の士気は著しく低く、実戦では役に立ちません。軍に関する中国報道を鵜呑みにすると正しい判断は出来なくなります。


今後の動向予測

当ブログが信頼する情報筋は以下の見解を述べています。

北朝鮮の核実験をきっかけに、中国は北朝鮮を見切るつもりでいます。北朝鮮にしてみれば、とうの昔に中国を見限っているのですが、中国はアメリカからの圧力に耐えられず今になって北朝鮮との関係に終止符を打とうとしています。

アメリカからの圧力とは、北朝鮮と貿易関係でつながりのある国家との貿易を全面中止するというトランプ大統領の発言です。これが実現すると中国にとっては国家の存亡に関わる重大な事態につながります。

トランプ大統領の発言の背景には、BRICS首脳会議で習主席がアメリカの保護主義を批判する決議を発表したことにあります。つまり、自国を棚に上げアメリカを非難した中国に対するトランプ大統領の報復です。アメリカの攻撃は北朝鮮に向けられたものではなく、明確に中国に向けられているのです。

中国が北朝鮮との国交を断絶してまでも、アメリカとの貿易関係を守り続けるのか、中国の苦悩は一段と深まっているようです。



さて、日本国民にとってはミサイルの防御で緊張を強いられる状態が続きます。しかし、この間に、国を守るとはどういうことか、日米同盟の意義とは何かを考える機会が与えられたと捉えるべきです。共産党や親中勢力の無責任な言論に惑わされることなく、防衛力を強化しつつ、国家のあり方、憲法のあり方に真剣に目を向けていくことが国民としての責務だと思います。



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