赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

タッカー・カールソン

2024-03-08 00:00:00 | 政治見解



タッカー・カールソン:240308情報


読者は「もしトラ」という言葉を聞いたことがありませんか? 米大統領選が近づくにつれて、トランプ再選の可能性が高くなっていることから、「もしトランプが再選したら、 世界は、日本はどうなるか?」という意味で、ネットニュースの見出しによく使われるようになりました。

そんなトランプ優位の機運は、アメリカでの支持率だけではなく、意外なところでも現れていて、トランプと関係の近いあるジャーナリストの動きからも今の大統領選の流れが読み解けると国際政治学者は言います。




◼︎ 副大統領候補とも言われるジャーナリスト

アメリカに、有名なニュース司会者であるタッカー・カールソンという方がいます。そのタッカー・カールソンが先日2/6にプーチン大統領にインタビューを行ない、世界に公開しました。X(旧ツイッター)とロシア大統領府のサイトを合わせて、再生回数は約4億回と、大成功しています。

ではなぜ、アメリカのジャーナリストが、プーチン大統領にインタビューしたのか? これはタッカー・カールソンが単なるジャーナリストとしてでなく、「トランプの特使」として会った可能性が高いです。

タッカー・カールソンは、トランプの副大統領候補と言われるほどトランプと近い関係で、今、アメリカの言論の自由のために命懸けで戦っているジャーナリストの一人です。

結論としては、彼は政治家ではなくジャーナリストとして働いた方が力を発揮すると思いますし、おそらく彼もそのスタンスだと思われます。しかしトランプが万が一、無実の罪で罰せられたり、大統領選を妨害されるようなことがあれば、命懸けで戦うと明言している男です。非常に頼もしい存在なのです。

ですから今回は事実上、トランプの特使として、「早くウクライナ戦争を止めよう」というトランプの意志を代表して会ったということでしょう。トランプは今、ホワイトハウスの外にいる人物ですが、ウクライナ戦争の終結に向けて本格的に動き始めたということです。

そしてこれは、大統領選が有利に進んでいることを裏付けるものでもあります。


◼︎ 和平の大きな一歩となったインタビュー

さらに今回のインタビューは、プーチン側の言い分を聞いて世界に広めたということで、大きな和平プロセスにも繋がっています。例えばどのような話がされたかというと、非常に興味深かったのは、プーチンから見たNATOの印象です。

プーチンは昔、クリントン政権の時に、実はNATO加盟を打診したのだそうです。クリントンは「面白い考えだ」と言っていたそうですが、結局、周りから反対され却下となりました。

それからブッシュ(父)政権の時にも、「冷戦が終わったのだから、西側と東側で協力して、共同ミサイル防衛システムを作ろう」と提案したことがあるそうです。その時にも最初は「良い考えだ」とブッシュも言っていたのに、後から拒絶されてしまったそうです。

そして東西ドイツが統一した時には「NATOの東方拡大はやらない」とアメリカは言っていたのに、その後5回もやられてしまって、自分たちからすれば、ずっと裏切られてきたんだということを言っていました。

ですからプーチンからすると、「西側諸国は、我々ロシアを恒久平和のメンバーにする考えは無いのだ」と感じているのです。この話を聞いたからといって、「プーチンの意見が正しい」というわけではありませんし、我々民主国家とは対立する部分が多く、プーチンなりのバイアスもあるでしょう。

しかし彼がどういう世界観、歴史観を持って、どのように今回の戦争を捉えているかを聞くことは、米露戦争のような、大きな争いに発展させないためにも、非常に大事なことです。

またプーチンとしても、やはり戦争を続けることで国民生活は苦しくなります。今、占領している地域をロシアに事実上編入できるこの有利なタイミングで終結させたい考えもあるでしょう。そのタイミングを見計らって、今回タッカー・カールソンが送り込まれたということだと思います。

一時停戦、休戦協定という形にはなるかもしれませんが、トランプ陣営の勢いも相まって和平の動きは着実に進んでいるということです。




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