すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。
コラム(467):挽歌②――アベガー編
国葬儀が終わり、テレビメディアではその話題や安倍元総理関連の話題が縮小していくと思います。それでも、国葬儀の翌日のツィートには「国葬が終わっても国葬に反対します」というハッシュタグがありました。これは、多くの人が、安倍元総理が天に召されたことによって深い喪失感を味わったのと同様に、敵の不在によってアベガーたちも喪失感を味わっている証拠と言えます。
こう書くとアベガーたちから「違う」と反論がきそうですが、厳然たる事実であるからどうしようもないのです。なぜなら、安倍元総理を目の敵にするアベガーたちにとって、国葬儀で歴史上の人物となった安倍元総理向かって、これからもアベガーと叫んでいくら誹謗中傷をしても、罵詈雑言を浴びせても、すでにあの世の安倍元総理に届くはずもなく、むなしく言葉が跳ね返ってくるだけだからです。
また、たとえて言えば、安倍元総理を光とするなら、アベガーは安倍元総理の影に過ぎません。光が存在するとき影もアンチとして存在できるのです。したがって、光の存在がなければ影もなくなるのは自明の理です。アンチというものは実にはかない存在で、敵対する実態があって初めてアンチが成り立つのです。そのため、敵対する存在がなくなればアンチの存在意義はなくなり消滅するしかありません。
ある人がいみじくも「今日(9月27日)は、アベガーが輝ける最後の日だもんなぁ」といいました。まさにその通りだと思います。国葬儀の日をもってアベガーの存在は全て消えざるを得ないのです。
余談になるかもしれませんが、もともと「国葬反対」を叫ぶ人たちの死生観は日本由来のものではありません。日本人はたとえ村八分の人に対しても火事と葬式は例外としていました。つまり、村十分ではありませんでした。しかし、アベガーの精神的祖国には「死者に鞭打つ」価値観があり、それこそ四千年の歴史があります。まさに、アベガーがいう「国葬反対」は「死者に鞭打つ」国からの指令に従っているといえると思います。
だから、ツイッターに「一般献花の人は金を貰って行っている」なんていう心ない書き込みがありましたが、それはその本人が過去に金を貰って行った経験があるから、他の人間もそうだと思っているだけにすぎません。実際、彼らが安保法制反対で動員されたバイト料はアゴアシ付きで日当4万円。その出どころは・・・。
挫折感の季節
さて、話を戻して、これから、アベガーたちが待ち受けるのは、挫折感と虚無感です。
国葬儀の日の夜、日本共産党で20年も独裁を続ける志位さんが
国民の6割以上が反対の声をあげているのに、一顧だにせず「国葬」を強行する岸田政権。何が「聞く力」か。首相は「強行してしまえば済んだことになる」と高をくくっているのかもしれないがそうはいきません。日本の民主主義を守るために声をあげつづけよう!
とツイートしました。
早速、飯山陽さんがこれに応じ、
おかしいなあ。国民の6割以上が反対の声をあげているとするなら、7400万人くらいが反対の声をあげているはずなのだが、ワシの周りにはただの一人もいないんだよなあ。ワシの知らないところに、パラレル日本があるのかもしれんなあ。
との反論のツィートがだされましたが、確かに志位さんのツィートは空しく響きます。
なぜ空しいのかと言えば、そこに挫折感があるからです。結局、安倍元総理を追い詰めることができず、メディアの応援を受けても国葬儀をつぶせなかったことです。過去にも、安保法制を破棄し、米軍を日本から追い出す試みに失敗し、中国を招き入れようとするたくらみが消えうせたときの志位さんの失望感と同一のものです。
あの時から日本共産党は、中国から資金援助を断たれ、それまで選挙のたびに独自の候補者を立てていたのを引っ込めて野党共闘を言い出さざるをえなくなりました。おかげで、挫折感とカネの切れ目の二重苦に今でもさいなまれました。今回もまた、国葬儀をつぶせなかったことに対する悔しさがこのツィートににじみ出ています。
虚無感の季節
そして、もう一つは彼らに虚無感が待っていることです。それは、影としての存在だけしかわからない、自己存在感の喪失です。アンチに生きるとは実に悲しいもので、アンチの対象の存在なくなった瞬間、アンチは消えざるを得ないのです。要は、アベガーというアンチは、敵対する安倍元総理という憎む対象のおかげで存在が許されていたわけです。それがなくなったらもはや虚無しか残りません。
ある左翼系ネット記者は、安倍元総理が凶弾に倒れた直後に、こんな感想を漏らしていました。
「心にぽっかり穴の空いたような気分です。“安倍叩き”が、もうできないですからね……」
「安倍元総理を批判する記事なら、なんでもアクセス数が稼げましたよ。“インチキ”“嘘つき”など過激な言葉を使えば、“反安倍派”の人たちが読んでくれました。それなりに広告収入も得られました」
「正直、記事を書く気が起きないんですよ。何を言おうが安倍元総理は亡くなってしまい、岸田首相は『聞く力』と言ってぼんやりしたまま。ひとつの時代が終わったのだという、喪失感だけを抱えています」
これからアベガーの皆さんは、この記者と同じ気持ちになると思います。
アベガーたちへの挽歌
かつて60年安保のとき、私はまだ小学生でしたが、安保闘争に挫折して人たちから広がり始め大ヒットした曲がありました。西田佐知子さん(関口宏氏の奥さん)の歌う「アカシアの雨がやむとき」です。「♪アカシアの雨にうたれて、このまま死んでしまいたい」の歌い出しで始まる敗北のレクイエムです。
おそらくその時代から左翼運動を続け、年をとってもアベガーと言いつづけている人にとっては再びの敗北のレクイエム、挽歌として思い出しているのではないでしょうか。
さらに、重要なこととして、若い読者はご存じないと思いますが、安保法制のころから反体制左翼が党派性を捨ててまで共闘している事実です。70年代の安保闘争当時、新左翼と呼ばれたセクト間は対立し、まして彼らは日本共産党と同じ空間には存在していませんでした。それだけに、左翼全部が一か所に集まるということはとても信じがたいことではあったのですが、そうなっているのを見ると左翼人口が圧倒的に減っているということをもの語っています。もはや、日本の左翼運動は絶滅危惧種になったと言ってもいいのではないでしょうか。
最後に、1991年のソ連崩壊で行き場を失いやっと拾ってくれた中国も、江沢民派と習近平氏の暗闘が繰り広げられ、暗雲が漂っています。習近平氏の失策続きで崩壊寸前になっています。
その上に、アンチの攻撃対象だった安倍元総理は歴史上の人となり、攻撃を向ける矛先がなくなった今、居場所のないアベガーの皆さんには静かにして退場を待つ以外には道はないようです。
明日は「追い詰められたロシア」として、部分動員の意味とロシア軍の現状を、
明後日はメディアが入手できないロシア側の見解を通して現状を分析します。
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topics(600): 岸田首相の親中路線化を防がねばならない
日中国交樹立50周年の節目の本日、緊急の提言があります。
岸田外交は安倍外交と似て非なるもの
岸田首相は国葬儀やその弔問に訪れた海外の要人に「安倍外交の継承」をアピールしていますが、どうも内実は「安倍外交を岸田色に染める」ことに執心しているようです。岸田色に染めるとは中国に深い配慮を示すということです。これはバイデン米大統領と同じ路線だと思われます。
誤解のないように最初に申し上げますが、岸田首相もバイデン米大統領も中国の習近平氏による世界覇権は否定しています。つまり、皇帝化を目指す孤独の習近平氏には敵愾心を燃やすのですが、しかし、反習近平派、すなわち多数派である江沢民派とは深いつながりがあり、本質は親中派なのです。
ということは、習近平中国には国際的な包囲網を形成しても、江沢民派が復権したらそれは直ちに解除するということを意味しています。ここが、安倍―トランプ路線と似て非なるところなのです。したがって、岸田首相の「安倍外交の継承」というのは極めて怪しいとしか言いようがありません。
この事実は、高市早苗経済安全保障担当大臣が『BSフジLIVE プライムニュース』で、さりげなく岸田首相の親中路線を語っていたことで明らかになったと思います。
高市さんの発言趣旨は以下の通りです。 この部分の動画(1分28秒)があります。
――大臣に就任した日に言われたのが「中国って言う言葉を出すな。来年の通常国会にセキュリティ・クリアランス【※1】を入れた経済安保法を提案すると口が裂けても言うな」と言われた――
――サイバー・セキュリティの法改正について私にやらせてくださいと申し上げたが総理に断られた――
【※1】セキュリティークリアランスは、先端技術の流出を防ぐため重要な情報を取り扱う研究者などの信頼性を事前に確認する制度で、具体的には、軍事転用可能な技術など、重要情報へのアクセス権限を与えるため、取り扱う従業員の経歴や経済状況などに問題がないか、事前に調査し確認する仕組みをいう。
日中航行樹立50周年を祝う前日にこの話が出たのも何かの因縁かもしれませんが、これで安倍外交の真の継承者は高市早苗経済安全保障担当大臣だということが誰の目にもはっきりしたと思います。
なお、安倍外交の大戦略については、当ブログの「中国の野望を打ち砕いた男、その名は安倍晋三」に書いています。中国が仕掛けた日本包囲網を各個撃破し、オセロゲームのようにそれをひっくり返して中国包囲網を形成した安倍元総理の手腕をぜひご覧ください
岸田首相の親中路線を阻止するには
岸田首相は宏池会のトップです。宏池会は田中角栄氏が率いた旧田中派と密接な関係があり、田中角栄首相、大平正芳外相のコンビで日中国交樹立を果たしました。資料によると「失敗したら辞めなければいけないじゃないか」とためらう田中角栄の背中を押したのが、大平正芳だったといわれています。
中国の支配下にある日本のメディアには日中友好はこの上もない喜びなのでしょうが、中国にとっての多大の利益をもたらしたものであっても日本にはメリットは少ないばかりか、中国の世界征服の野望をかきたてるものでしかありませんでした。
なぜ、こんな日本にとって不利益なことを田中―大平コンビが推進したのかについては、当ブログの「日中友好の黒歴史――日中国交樹立とは何だったのか②」をご参考まで。
この流れをくんでいるのが岸田首相ですから、仮に習氏が失脚し、江沢民派が復権すれば途端に親中路線に切り替えると見るのは必然です。また、リンホウセイ外務大臣も中国に現地妻と隠し子がいると噂されるほどの中国好きです。
一時、習氏の軟禁説もでた中国の政界事情は複雑で今後の予測は不可能ですが、岸田内閣がどのような事態になっても親中路線に切り替えることだけは阻止しないといけません。なぜなら、今の中国は習近平氏以外でも日本侵略の意思があり、日本の財産を奪えば、崩壊に向かう中国を20~30年延命させることができると思っているからです。
当面選挙がなく、岸田政権は続くと思われますので、ここで岸田首相に踏ん張ってもらうしかないという心配な局面が続くと思うのですが、このとき、国民がなすべきことは積極的に声を上げることに尽きます。
岸田首相は「国民の皆さんの声を受け止め、寄り添い、・・・」を謳い文句にしていますが、実際、多くの大きい声には弱いようです。安倍元総理の国葬儀も澎湃とわいた世論の声に押されて決断したと言われております。反政府の大きな声にもたじろぎます。また、「国葬の “主役” を菅前首相に取られて意気消沈『支持率よりも落ち込んでいる』」と揶揄されるほど人の声の大きさに左右される人のようです。
したがって、国民はサイレント・マジョリティではなく、声を上げるマジョリティとなって、岸田首相の親中化、左傾化を防がねばならないと思います。これが安倍元総理の思いを引き継ぐことに他なりません。
声を上げることは民主主義の基本だと思います。
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topics(600): 岸田首相の親中路線化を防がねばならない
日中国交樹立50周年の節目の本日、緊急の提言があります。
岸田外交は安倍外交と似て非なるもの
岸田首相は国葬儀やその弔問に訪れた海外の要人に「安倍外交の継承」をアピールしていますが、どうも内実は「安倍外交を岸田色に染める」ことに執心しているようです。岸田色に染めるとは中国に深い配慮を示すということです。これはバイデン米大統領と同じ路線だと思われます。
誤解のないように最初に申し上げますが、岸田首相もバイデン米大統領も中国の習近平氏による世界覇権は否定しています。つまり、皇帝化を目指す孤独の習近平氏には敵愾心を燃やすのですが、しかし、反習近平派、すなわち多数派である江沢民派とは深いつながりがあり、本質は親中派なのです。
ということは、習近平中国には国際的な包囲網を形成しても、江沢民派が復権したらそれは直ちに解除するということを意味しています。ここが、安倍―トランプ路線と似て非なるところなのです。したがって、岸田首相の「安倍外交の継承」というのは極めて怪しいとしか言いようがありません。
この事実は、高市早苗経済安全保障担当大臣が『BSフジLIVE プライムニュース』で、さりげなく岸田首相の親中路線を語っていたことで明らかになったと思います。
高市さんの発言趣旨は以下の通りです。 この部分の動画(1分28秒)があります。
――大臣に就任した日に言われたのが「中国って言う言葉を出すな。来年の通常国会にセキュリティ・クリアランス【※1】を入れた経済安保法を提案すると口が裂けても言うな」と言われた――
――サイバー・セキュリティの法改正について私にやらせてくださいと申し上げたが総理に断られた――
【※1】セキュリティークリアランスは、先端技術の流出を防ぐため重要な情報を取り扱う研究者などの信頼性を事前に確認する制度で、具体的には、軍事転用可能な技術など、重要情報へのアクセス権限を与えるため、取り扱う従業員の経歴や経済状況などに問題がないか、事前に調査し確認する仕組みをいう。
日中航行樹立50周年を祝う前日にこの話が出たのも何かの因縁かもしれませんが、これで安倍外交の真の継承者は高市早苗経済安全保障担当大臣だということが誰の目にもはっきりしたと思います。
なお、安倍外交の大戦略については、当ブログの「中国の野望を打ち砕いた男、その名は安倍晋三」に書いています。中国が仕掛けた日本包囲網を各個撃破し、オセロゲームのようにそれをひっくり返して中国包囲網を形成した安倍元総理の手腕をぜひご覧ください
岸田首相の親中路線を阻止するには
岸田首相は宏池会のトップです。宏池会は田中角栄氏が率いた旧田中派と密接な関係があり、田中角栄首相、大平正芳外相のコンビで日中国交樹立を果たしました。資料によると「失敗したら辞めなければいけないじゃないか」とためらう田中角栄の背中を押したのが、大平正芳だったといわれています。
中国の支配下にある日本のメディアには日中友好はこの上もない喜びなのでしょうが、中国にとっての多大の利益をもたらしたものであっても日本にはメリットは少ないばかりか、中国の世界征服の野望をかきたてるものでしかありませんでした。
なぜ、こんな日本にとって不利益なことを田中―大平コンビが推進したのかについては、当ブログの「日中友好の黒歴史――日中国交樹立とは何だったのか②」をご参考まで。
この流れをくんでいるのが岸田首相ですから、仮に習氏が失脚し、江沢民派が復権すれば途端に親中路線に切り替えると見るのは必然です。また、リンホウセイ外務大臣も中国に現地妻と隠し子がいると噂されるほどの中国好きです。
一時、習氏の軟禁説もでた中国の政界事情は複雑で今後の予測は不可能ですが、岸田内閣がどのような事態になっても親中路線に切り替えることだけは阻止しないといけません。なぜなら、今の中国は習近平氏以外でも日本侵略の意思があり、日本の財産を奪えば、崩壊に向かう中国を20~30年延命させることができると思っているからです。
当面選挙がなく、岸田政権は続くと思われますので、ここで岸田首相に踏ん張ってもらうしかないという心配な局面が続くと思うのですが、このとき、国民がなすべきことは積極的に声を上げることに尽きます。
岸田首相は「国民の皆さんの声を受け止め、寄り添い、・・・」を謳い文句にしていますが、実際、多くの大きい声には弱いようです。安倍元総理の国葬儀も彷彿とわいた世論の声に押されて決断したと言われております。反政府の大きな声にもたじろぎます。また、「国葬の “主役” を菅前首相に取られて意気消沈『支持率よりも落ち込んでいる』」と揶揄されるほど人の声の大きさに左右される人のようです。
したがって、国民はサイレント・マジョリティではなく、声を上げるマジョリティとなって、岸田首相の親中化、左傾化を防がねばならないと思います。これが安倍元総理の思いを引き継ぐことに他なりません。
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コラム(466):挽歌①――メディア編
世論調査は世論操作のためにある
9月27日の国葬儀はあらゆる意味でメモリアルなものになりました。とりわけ、メディアが未だにフェイクニュースを製造し続けているという実態を多くの国民が知ることになりました。もうおわかりでしょう、「世論調査」という「世論操作」です。(『世論「調査」という世論「操作」』ご参照)
当ブログでは、選挙の出口調査という実態調査は除いて、世論調査の数字は実数から少なくとも±20ポイントを意図的に加減していて、「内閣支持率とか内閣が実行してきた政策に対しては賛成から20ポイント減らし、反対に20ポイント加増して発表している」と主張してきました。これは、選挙中枢部にいたことがある人には常識なのですが、世論調査の数字には担当記者とデスクが自分の思惑を数字に反映させていることを知っていたからです。
さらに、世論調査の数字が、本来各社ばらばらで出てくるはずなのに各社とも近似値ですね。これも各社間で数字の調整をしているからなのです。
私の記憶では、もう20年前にもなると思いますが、改憲について読売新聞では賛成が70%だったのに対し、朝日新聞は反対が70%という正反対の調査発表を目にしたことがあります。サンプルの母体が新聞購読者なら当然の結果といえますが、今日のように各社調整の上、「横並びの数字」はおかしいわけで、どこかにメディアの枠を超えた司令塔があると勘繰ってしまいます。
一昨日の国葬儀に際しても、NHKはじめ各社とも「世論を二分した」と枕詞をならべていましたが、実際の世論の動向は、実際の行動を起こした一般献花の2万人とデモで騒いでいた500人を比較すれば、40倍の開きがあります。また、反対派がオンライン署名を含めて署名26万人を越えたと威張っても、一人1回しかできないデジタル献花は45万人を突破しています。これで国論が二分したというのは無理がありますね、NHKさん。
さらに、メディアは国葬儀の最中にコメンテーターを使って批判的な意見や安倍元総理を揶揄していたテレビ局もあったようで、自分たちがつくりだした反対デモに力点を置いて、世論の反発が大きいように見せかけていました。
事実、フジテレビで発表されたデモの参加者数は主催者発表の15000名をそのまま採用しています。取材しているから見れば実数はわかろうものですが、真実は発表しません。たまには、デモの人数を正確に補足しなければならない警察発表の数字500名を採用してみてはいかがでしょうか。
メディアが偏向する理由
左翼のデモは必ず取材し映像に流すが、保守の側の報道はしないという原則は、昭和の時代の「残滓」ですが、。それをおかしいとも思わない風潮がメディア業界に今でも残っています。先日、どこかの県の「5名だけの国葬反対のデモ」を地元紙が取り上げていまして、ネットで笑いものになっていました。40名規模のでもでさえ、HTB(北海道テレビ)が取り上げています。ただ、高齢者ばかりが目立っているのですが・・・。
こうした背景には、反日の在留外国人をメディアが雇っているからです。
偏向報道著しいTBSは、かつて朝鮮総連の抗議に屈して、「在日枠」の採用を作っていたということをご存じの方も多いと思います。その後採用された社員は、出世しないのは差別だと抗議して、今や報道部の幹部になっているようです。「元TBS社員の独り言『うちの局がこんなになってしまった経緯をお話しましょう』」の一部分部を引用しますと・・・、
――1980年代~90年代:昇進した在日社員が主要な報道番組のプロデューサーや報道局長など、 決定的なポストを占める。某サヨク週刊誌の在日の朝鮮人編集長(筑紫哲也)をキャスターに迎えたニュース23の番組が学生時代に学生運動に没頭した団塊の世代の視聴者の支持により高い視聴率を得る。(以下略)――
―― 1990年代~2000年代:偏向報道、捏造報道、取材情報を特定の勢力に提供するなど、 報道機関として存在を否定されかねない不祥事が続発。ウチと同様に 「左翼的」 と呼ばれる朝日新聞、系列のテレビ朝日が、 どちらかといえば 「北京の意」 を汲んだ報道が多く、その手法が良くも悪くも緻密で計算高い のに対して、ウチの場合、この時期に発生した数多くのトラブルは、ほとんどすべてが 朝鮮半島絡み。(中略)――
――その在日韓国朝鮮人社員が昇進して、主要な報道番組のプロデューサーや報道局長など1980年以降、決定的な権力を持ったポストに、つき始めました。すなわち、在日韓国朝鮮人に各TV局は、乗っ取られていると云う事です。その証拠に、韓流ブーム捏造と韓流ゴリ推しTVが、繰り広げられてきました。この脅迫で味をしめた朝鮮総連は各局のテレビ局や新聞社をTBSと同じように因縁をつけて脅し、在日枠を設けさせたのです。
NHKも同じです。こうして在日韓国朝鮮人のなりすまし日本人によって日本のテレビ局が支配されてしまったのです。(以下略)――
年を取ると、民族の顔が出ます。報道キャスターの顔をみればこの人が「北朝鮮枠だなぁ」というのがよくわかります。また、安住アナの「TBSは韓国語が出来ないと出世できない」との発言はあまりにも有名です。
この問題を暴露した別の人物もいます。『火垂るの墓』で有名な野坂昭如氏です。テレ朝の「朝まで生テレビ」という番組で「マスコミは在日だらけ!」「日本人なんて小さーくなって生きてます」と言ったとたん番組を降ろされました。それに腹を立てた野坂氏は、出版社の友人に「この発言を記事にしろよ!」と言ったら、「あまりに本当過ぎて報復が怖ろしくて書けない」と・・・。
メディアに電通、そして芸能界に反日が多い理由と、日教組教育を真に受けて彼らに共感する日本人もそれなりに存在するという理由もお分かりいただけたのではないでしょうか。新聞メディアやテレビメディアから日本人の心が離れていく理由もそこにあります。
余談ですが、安倍元総理のお父上、安倍晋太郎氏は毎日新聞記者上がりでした。したがって、お父上の秘書には毎日新聞上がりの人がいるためか、毎日新聞はお父上を叩くことはなかったように記憶しています。そして、選挙のときなどは5回掲載できる新聞広告に「毎日新聞を1回は必ずいれろ」との厳命もありました。しかし、安倍元総理の代になるとみんな引退したのか平気で安倍元総理を叩くようになりました。縁が切れたからでしょうか、最初のうちは不思議でたまりませんでした。利害関係がなくなったからだと思います。
斜陽産業としてのメディア
さて、話を戻して、メディアは情報操作がばれて「メディアにあらずんば人にあらず」の時代が終わりを告げようとしています。あまりにも恣意的な行為が今回の国葬儀報道で明らかになって国民かの意識がメディア離れを加速させたのです。
また、それ以前から指摘されている問題に経営難があります。コロナ禍で広告収入が減り、それがメディアの質の低下を招き、さらに企業が離れるという悪循環に陥っています。
朝日新聞、フジテレビなど早期退職制度を募り、止めない高齢社員には「追い出し部屋」に閉じ込めてやめるのを待っている状態ですが、日に日に経営は悪化しているようです。そのやるせない気持ちを反政府報道でうっぷんを晴らしているのかもしれませんが、読者、視聴者にとっては迷惑このうえない話です。
しかも、現時点でさえ、新聞メディアは即時性においてSNSに敗北し、テレビメディアも取材に行っていない場所から動画を配信されるとメディアとしての価値を無効にされるようになりましたので、今後はますます視聴者のメディア離れが加速するはずです。かつての映画のような斜陽産業になるのは間違いありません。
これからは、なぁなぁのなれ合いでやってきたメディア業界も生き残りをかけて視聴者の争奪戦となるのは確実で、いまのように全社が左にシフトしているならば共倒れとなります。しかも、メディアを支えているのは高齢者です。メディアの言うことを盲信してくれるありがたい存在ですが、確実に天に召されるわけで、その人たちの反日の意識ともども、メディアの味方がいなくなることになります。それはもう間もなくです。天命には誰も逆らえないのです。
いまさら、メディア自身が体質を変えると言っても、悪しき傾向性は染みついてイノベーションすることは不可能ですから時代の波に押し流されていくと思います。もしかすると、国葬儀を反対したのは国葬儀がメディアの葬儀となると考えたからではありませんか。どうもその恐れが国葬儀で実現したように感じられます。
(明日は「挽歌②―アベガー編」です)
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topics(599): 世論「調査」という世論「操作」
昨日の国葬儀でメディアが発する世論「調査」が単なる世論「操作」に過ぎないことが国民に認識されるようになりました。大変いいことだと思います。
これに一番焦っているのが、朝日新聞のようで、「国葬めぐり、なぜ日本が分裂?」の大見出しで「海外メディアが相次ぎ報道」として、AP通信の「国葬をめぐって、なぜ日本が分裂しているのか」やロイター通信の記事を掲載しました。また系列の日刊スポーツでも、デモの模様を大きく取り上げ一般献花は小さめです。
また、朝日新聞のウエッブニュース配信の“The Asahi Shimbun GLOBE+”では「安倍晋三元首相の国葬、G7首脳の参加はゼロ 弔問外交は不発?日本の『落日』ぶり露呈」、「国葬で世論分断『安倍さんは望んでいたか』 違和感抱く自民党員も」などと、「国論二分」の主張を正当化しようとしています。
それに比べて毎日新聞の「献花の行列、反対のデモ行進 安倍氏国葬、当日まで国論を二分」という見出しは笑えます。「当日まで」という言葉にはいろいろ含みを持たせているからです。
さて、このような「世論操作」に対して、ジャーナリストの専門集団からは
世論誘導しまくりのうえの、でっちあげでした^^;
「下請けの調査会社の責任」とすでに逃げる準備している各マスゴミ幹部。
「だっていい数字(反対多数)ださないと、つかってもらえなくなる」(下請けの調査会社)
「しかし、今回は露骨すぎ。すでに内部告発複数」
というリークをツイートしています。
では、一般の人はどういう反応だったのか、ツィートの一部を拾ってみます。
BBC(英公共放送)「日本の最近の世論調査は少なくとも6割の人が国葬に反対だった。けれどもいざ今日になってみれば、見てくださいこの行列。安倍さんが大好きだったと皆言ってる」(冒頭の写真ご参照)
歴史問題報道で極めて反日的なBBCにまで、こんな報道をされるのだから、日本メディアの屑ぶりと世論操作に過ぎない世論調査の実態が海外に発信された。これは非常にいい事だ。このレポーターがもっと日本を知っていたら、献花に訪れた一般国民がそんなメディアに怒っている事も報道できただろう。
今回の国葬の世論調査がおかしいとBBC放送も気がついたようだ。世論調査がウソと言う客観的事実が山ほどある。メディアも露骨なウソが多すぎる。頭が悪いのではなく日本語が理解できないから日本人の心が読めない。気まずい空気も読めない。外国人ばかりを放送局に入れるからそうなるんだ。
日本の新聞やテレビの世論調査で国葬反対が多いと示されていたが、それが実際と正反対でかけ離れていることにBBCが気付いて報道してくれました。
フジテレビが一般献花の列が3キロに及んでると放送してる。
反対デモと比べ物にならない、世論調査のデタラメさが浮き彫りに成った。
捏造した疑惑をもとに捏造した世論調査で、国論を二分するなどと吐いた嘘が、バレて、なお恥じる事なくアレコレ言い訳するアレな人たちは、これからも空想の世界に生きるのだろう これを機に現実世界に戻る事をおすすめしますが、それは出来ない相談なのだろう
「国民の6割が国葬に反対」という世論調査は一体何だったのか。当日集まった反対派は300人程度。一方、献花に訪れた人数は桁違い。
やっぱり世論調査は捏造に近いものがあると改めて確信した
東京は山本太郎や洞口朋子などが一発当選できる地区なので、国葬に関する全国世論調査の数字が正しいなら、それがそのまま反映され、参列者と反対派デモの人数は拮抗していたのではないだろうか。
国葬反対が6割という世論調査があるはずなのに、なぜ国葬反対300人(主催者発表)一般献花7000人(正午時点)なのか?
決して報道されなかった、民意と世論調査の真実。
マスコミの世論調査って何なんだろね。全く民意が反映されていないことが今回の国葬で明らかになった
安倍元総理の国葬の献花に一万人以上3Kmにも渡る行列。かたや世論調査では国民の6割以上が国葬反対との事。なんかおかしくね?
献花に並ぶ人が長蛇の列を成しているのに、「国民の6割が反対だー」って息巻いてた割には反対デモが300人ってショボ過ぎない?世論調査の出鱈目さがモロに出た。
国葬儀については、終始一貫、マスメディアのミスリードが残念でした。他の方の呟きにもありますが、国葬についての世論調査は、サンプリング、ワーディング含め欠陥があったのではないでしょうか。いろいろ怪しさが残りましたね。
各種メディアで一斉に国葬反対キャンペーンを張り、「世論調査」では反対派が過半数となる様な結果を連日報道されていても、当日になってみればチンドン屋みたいな反対派に比べ圧倒的多数の人が何時間も献花の列に並ぶ。
俺は逆に今日の光景はマスコミの影響力の低下を如実に示したと思うよ。
国葬反対デモ参加人数 主催者発表 20,000人 マスコミ発表 数千人規模 警察発表 500人
安倍元総理国葬 一般献花 10,000人以上 献花の列が長すぎ時間延長
デジタル献花 330,000人以上 サーバ繋がりにくく30日まで延長
世論調査、国民の6割が国葬反対とは…?
世論調査とは、というのは結局、「デモまでして反対したい人」と「テレビが言ってるからなんとなく反対と表明したほうがいいと思ってる人」が区別されないんだよね。それだけのこと。
NHKは、賛否がわかれるばかりをお経文みたいに繰り返して、安倍ちゃんの勲章の説明もなかったし本当に終わってる。こんな公共放送がこのままで良いのかどうか世論調査して欲しい。
何でなん? 国技館周辺に集まった国葬儀反対派の人数が余りにも少なくて、安倍氏の献花に訪れる愛国者が大勢溢れかえっています。マスゴミ各社世論調査の嘘がバレバレ😁
こういうランキングとか世論調査とか信じてはいけません。どこから、どこの国からお金がでているのか分かりませんから。この雑誌で一位ということは、実際には一位では全然ないということです。まあ、適当に楽しみましょう。マスコミはクズだということを忘れずに。
安倍氏の国葬をめぐってまたもや世論調査とやらがあてにならないことがよく分かったね。国葬反対・反アベが世論の主流なら、平日の昼間に3キロ・数時間待ちの行列ができるわけないだろ。
世論調査の嘘がバレるから 国葬を反対してきたマスゴミ。
今日は安倍元総理の国葬と日本人が嘘から目覚めた日。
靖国神社でお会いしたカップル。大阪から来られたとの事です。遠くからありがとうございます😊🙏 世論調査って当てにならんね。
まあもう、マスコミがキャンペーン張っているときの世論調査は信用するに値しないことはよく分かりました。今後の糧とさせて頂きます。
テレビは大嘘、洗脳報道機関である事が、国葬儀を通して白日の下に晒されました。国葬儀は、こうした報道機関の矛盾を暴く為に設定された儀式なのかもしれません。先の沖縄知事選の世論調査も信用出来なかったものだと言うことが分かりました。さようなら、クソ地上波。
奇声を上げる醜い反対派のデモと違い整然と献花を捧げる人の長蛇の列🙇♂️静かに手を合わせ故安倍晋三を偲ぶ姿を見るとホッとする。マスコミの国葬世論調査とは一体何物なのか。『世論調査』と言うのは相応しくない様に思う。哀悼の意を表します🙏 さようなら安倍晋三😭
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topics(598): 菅前総理の弔辞が泣けた
安倍元総理と菅前総理大臣の関係は、大化の改新のときの中大兄皇子(なかのおおえのおうじ、後の天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)の関係によく似ていますね。
菅前総理の弔辞のなかにこんな思いが込められていました。
「あなたは一度持病が悪くなって総理の座を退きました。そのことを負い目に思って2度目の自民党総裁選出馬をずいぶんと迷っておられました。最後には2人で銀座の焼鳥屋に行き、私は一生懸命あなたを口説きました。それが使命だと思ったからです。3時間後には、ようやく首を縦に振ってくれた。私はこのことを菅義偉、生涯最大の達成としていつまでも誇らしく思うであろうと思います。」
菅前総理の弔辞はすばらしいものでした。尊敬と愛情の思いがあふれ、涙なしにはとても聞けませんでした。厳粛な国葬儀の場で自然と拍手が沸き上がりました。【全文は最後に記載】
ツィートでは「ガースー」、「菅前首相」がトレンド入りしています。一部を紹介しますと・・・。
ガースー、焼き鳥屋で3時間も安倍ちゃん口説いてたのか……(先立たれた恋人への弔事みたいになってる)
ガースーの安倍さんへの追悼の言葉、すばらしかった。やさしくてあたたかくて、敬意がこもっていて、怒りが滲み出ていて、愛が溢れていた。涙出た。報道される全文を読み返したい😢
ガースーの弔辞を読んで、安倍氏死去時の悲しみと、犯人への怒りと、事件後80日間ハシャいだ連中への怒りで頭に血が昇ってしまい、仕事が手につかない(普段は仕事に手がついているような発言)
ガースーの語り→昭恵夫人が目頭をおさえる→私爆泣き😭 ガースーは本当に心の底から故安倍晋三氏を尊敬し故安倍晋三氏が好きだったんですね😭
「総理、あなたはいつも笑顔を絶やさなかった…」泣いちゃったガースー 「私だけでなく全てのスタッフにとっても…」最高のリーダー、上司なんだよなぁ安倍ちゃん
ガースー、最高の弔辞だった。流石、安倍さんの魂の盟友だわ。この弔辞を聞けただけで、この国葬儀の意義はあったね。
ガースーの真心こもった弔辞。会場から拍手がわき起こった。
やっぱり、長らく政権を共にした菅さんの追悼は迫力あるな。涙出た。
ガースーありがとうございます!泪が止まらないよ〜😭😭菅さんの安倍ちゃんへの愛のメッセージがひしひしと伝わってきて感動、エピソードも嬉しかったです。きっと安倍元総理も天国で照れてますね////😭😭
岸田の話は長いだけで全然心に響かなかったけど、ガースーの言葉はウルっときちゃう🥺 ガースーに総理やって欲しい、マジで。
ガースーの弔辞 長きに渡って歩んできた2人の信頼関係と別れの悲しみに溢れてて、泣いてしまいました。『いつも周りに対して笑顔を絶やさない安部総理』『私は(側にいて)本当に幸せでした』『焼き鳥屋で3時間かけ総理への再起を口説き落としたことが私の生涯の功績』
弔辞は名文が多いけど、マジで非の打ち所がないな、これ。
名文だわ。特に若い人たちに読んでほしい。「あなたは今日よりも明日の方が良くなる日本を創りたい。若い人たちに希望を持たせたいという強い信念を持ち、毎日毎日、国民に語りかけておられた。」
「かたりあひて 尽しゝ人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ」 泣くしかないだろ、こんなん。
菅さんの追悼の辞。美しい文章です。好き嫌いは別として、今日は国のために尽くした方を追悼したいと思います。
世界各国の代表の皆様からの献花観て、やはり国葬儀にして正解だったと改めて思いましたね。それと国別のラストにチャイニーズ・タイペイではなく台灣と呼んでましたね👍 それにしても安倍元総理の偉大さ、喪ってから実感したくは無かったです…。
安倍元首相の国葬儀を仕事の合間に少し観ようとしたら丁度菅義偉前総理の弔辞の場面でした。
「かたりあひて尽し丶人は先立ちぬ 今より後の世をいかにせむ」(山縣有朋)
菅前総理の弔辞…御本人も恐らく涙を堪えながらの心籠もったお言葉でした😭仕事中なのに泣かすなよ…。
もっとありますけど、これでおおかたの反応がわかると思います。
ついでに「世論調査」というのもありましたので、2つだけピックアップします。
やっぱり世論調査は捏造に近いものがあると改めて確信した
国葬反対が6割という世論調査があるはずなのに、なぜ国葬反対300人(主催者発表)一般献花7000人(正午時点)なのか?
菅前首相 友人代表弔辞
7月の8日でした。信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい。あなたにお目にかかりたい、同じ空間で同じ空気を共にしたい。
その一心で現地に向かい、そしてあなたならではのあたたかなほほえみに、最後の一瞬接することができました。あの運命の日から80日がたってしまいました。
あれからも朝は来て、日は暮れていきます。やかましかったセミはいつのまにか鳴りをひそめ、高い空には秋の雲がたなびくようになりました。
季節は歩みを進めます。あなたという人がいないのに時は過ぎる。無情にも過ぎていくことに私はいまだに許せないものを覚えます。
天はなぜよりにもよってこのような悲劇を現実にし、命を失ってはならない人から生命を召し上げてしまったのか。悔しくてなりません。悲しみと怒りを交互に感じながら今日のこの日を迎えました。
しかし安倍総理…とお呼びしますが、ご覧になれますか。ここ武道館の周りには花をささげよう、国葬儀に立ちあおうとたくさんの人が集まってくれています。
20代、30代の人たちが少なくないようです。明日を担う若者たちが大勢、あなたを慕い、あなたを見送りに来ています。
あなたは今日よりも明日の方が良くなる日本を創りたい。若い人たちに希望を持たせたいという強い信念を持ち、毎日毎日、国民に語りかけておられた。そして日本よ、日本人よ、世界の真ん中で咲きほこれ。これがあなたの口癖でした。
次の時代を担う人々が未来を明るく思い描いて初めて経済も成長するのだと。
今あなたを惜しむ若い人たちがこんなにもたくさんいるということは、歩みをともにした者として、これ以上にうれしいことはありません。報われた思いであります。
2000年、日本政府は北朝鮮にコメを送ろうとしておりました。私は当選まだ2回の議員でしたが「草の根の国民に届くならよいが、その保証がない限り軍部を肥やすようなことはすべきでない」と言って、自民党総務会で大反対の意見をぶちましたところ、これが新聞に載りました。
すると記事を見たあなたは「会いたい」と電話をかけてくれました。「菅さんの言っていることは正しい。北朝鮮が拉致した日本人を取り戻すため一緒に行動してくれればうれしい」とそういうお話でした。
信念と迫力に満ちたあの時のあなたの言葉は、その後の私自身の政治活動の糧となりました。
そのまっすぐな目、信念を貫こうとする姿勢に打たれ、私は直感いたしました。この人こそはいつか総理になる人、ならねばならない人なのだと確信をしたのであります。私が生涯誇りとするのは、この確信において一度として揺るがなかったことであります。
あなたは一度持病が悪くなって総理の座を退きました。そのことを負い目に思って2度目の自民党総裁選出馬をずいぶんと迷っておられました。最後には2人で銀座の焼鳥屋に行き、私は一生懸命あなたを口説きました。それが使命だと思ったからです。
3時間後には、ようやく首を縦に振ってくれた。私はこのことを菅義偉、生涯最大の達成としていつまでも誇らしく思うであろうと思います。
総理が官邸にいるときは欠かさず、1日に1度、気兼ねのない話をしました。今でもふと一人になると、そうした日々の様子がまざまざとよみがえってまいります。
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に入るのを私はできれば時間をかけたほうがいいという立場でした。総理は「タイミングを失してはならない。やるなら早いほうがいい」という意見でどちらが正しかったかは、もはや歴史が証明済みです。
一歩後退すると勢いを失う。前進してこそ活路が開けると思っていたのでしょう。あなたの判断はいつも正しかった。
安倍総理。日本国は、あなたという歴史上かけがえのないリーダーをいただいたからこそ特定秘密保護法、一連の平和安全法制、改正組織犯罪処罰法など難しかった法案を全て成立させることができました。
どの一つを欠いても我が国の安全は確固たるものにはならない。あなたの信念、そして決意に、私たちはとこしえの感謝をささげるものであります。
国難を突破し、強い日本を創る。そして真の平和国家日本を希求し、日本をあらゆる分野で世界に貢献できる国にする。そんな覚悟と決断の毎日が続く中にあっても、あなたは常に笑顔を絶やさなかった。いつも周りの人たちに心を配り、優しさを降り注いだ。
総理大臣官邸で共に過ごし、あらゆる苦楽を共にした7年8カ月。私は本当に幸せでした。
私だけではなく、すべてのスタッフたちがあの厳しい日々の中で、明るく生き生きと働いていたことを思い起こします。何度でも申し上げます。安倍総理、あなたは我が国日本にとっての真のリーダーでした。
衆院第1議員会館1212号室のあなたの机には読みかけの本が1冊ありました。岡義武著「山県有朋」です。ここまで読んだという最後のページは端を折ってありました。そしてそのページにはマーカーペンで線を引いたところがありました。
印をつけた箇所にあったのは、いみじくも山県有朋が長年の盟友、伊藤博文に先立たれ、故人をしのんで詠んだ歌でありました。いまこの歌くらい、私自身の思いをよく詠んだ一首はありません。
かたりあひて 尽くしし人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ
深い悲しみと寂しさを覚えます。総理、本当にありがとうございました。どうか安らかにお休みください。
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topics(597):
半蔵門駅には長蛇の列 安倍元総理への一般献花
ツイッターで「一般献花」を見ようと思ったら、なぜか見えません。
しかし、「半蔵門駅」「長蛇の列」がトレンドになっていましたので、こちらで検索。
メディアは、ノイジー・マイノリティを取り上げても、日本の民意であるサイレント・マジョリティの声は取り上げませんので、当ブログで取り上げます。
本当の民意(ランダムに記載しています)
――ツィートの一部を紹介します――
メディアで国葬反対6割とか毎日、煽られて、一般献花する人も少ないのかと思ったら、ライブ映像見てると長蛇の列、もの凄い人数が続々と献花に訪れている。改めてメディアの世論作りは、恐ろしいと実感した国葬当日。
安倍総理の国葬儀、半蔵門を降りて、既に長蛇の列。仕事を抜け出して来たけど、マスゴミに踊らされる国民ばかりじゃなくて良かった!
10時からの一般献花。9時過ぎ頃に半蔵門駅に着きましたが、既にものすごい待ち行列。皆、手に手に花を持って、その時を待ちます。国葬反対派なんてごく少数。多くの一般国民は、安倍元総理への追悼の念でいっぱいです。
半蔵門駅5番出口からでたら目の前に最後尾の看板がありました。このツイートをしてる間に最後尾の看板見えなくなりました
半蔵門駅の献花会場に一番近い出口。献花に向かう人たちの波。この信号渡って右に進むと、300mほどで献花会場入口。まだ献花開始前の時間だけど。黒腕章の道案内人と警察官、報道陣も多い。動画撮ってたら隣にTBSのカメラマンも。思わず睨んでしまったわ。
半蔵門駅を出てすぐ見える長蛇の列が、献花列ではなく「献花用のお花を買うための、お花屋さんへの列」だった時の衝撃
凄いです💖😆 こんなに沢山の方々
安倍元総理〰💖 ご覧になられて居られますか😭😭😭
10時40分頃半蔵門駅着 10時50分頃最後尾着
四ツ谷駅で降りて半蔵門方面に向かって歩いたら大行列に遭遇。最後尾を探してたら半蔵門駅出口が最後尾っぽいので並びました。ここから何時間掛かるか、気長に行こうと思います😀
今半蔵門駅に到着したのですがもの凄い一般弔問の人です。駅を出た所から長蛇の列。安倍元総理がどれだけ国民から慕われていたか本当分かります。反対派なんて声が大きいだけでTVで報道するみたいにいないんじゃないでしょうか。
半蔵門駅ホームから凄い事になっている 花を持った沢山の方々が改札に向かっている 国葬反対が半分以上など嘘だとしか思えない 涙が溢れ止まらない
私は献花を終えましたが半蔵門駅に帰る道がとんでもない事になってました 靖國神社の近くまで献花列が伸びてて凄いなと思ったらこれは折り返し列で最後尾はイタリア大使館の近く ところが千鳥ヶ淵に戻ったら「最後尾」に連結?する謎の列が更に続く 凄い😅
半蔵門駅番町方面改札はお花を持っている方がほとんど
列はイギリス大使館に沿って内堀通りを国立劇場まで長く往復する形に変わった。警官が無線で話すの聴くと、半蔵門駅が人で溢れたみたい。政府読みが甘いよ。国民の安倍さん人気。たぶん列は3km近いかも。
半蔵門駅5番出口すぐの献花列最後尾付近の様子。更に沢山の人々が列に加わっていく流れが濁流のようでその勢いに思わず笑いが零れましたわ。ものすごい。マジものすごい。嬉しい。こんなに沢山の方が安倍総理を応援していましたわ、そして安倍総理を惜しんでいますわ。
九段下駅から半蔵門駅までつづくこの長い行列をみて、誰が国葬を反対してると言うのだろう。
本日は国葬、既に沢山の方が並んでいます。水分や軽食を用意した方がいいかも! 地方からいらっしゃる方、九段下駅は閉鎖しています。最寄り駅は、半蔵門駅5番出口です。献花の為に並ぶ列を見たら、反対するデモとどちらが民意か?一目瞭然ですよね
半蔵門駅前、献花に訪れた人々によって大行列ができております。数時間は並ぶことになるでしょうか。安倍元総理がいかに国民に慕われていたかが伺えます。
献花に訪れる人の列が途切れず。これが民意だ。安倍さんを慈しみ不慮の死を悼み最後のお別れに来た人達の思いを踏み躙るような報道はするなよ。マスゴミ。半蔵門駅からI時間並び歩いたけど献花台はまだ先。
国葬儀。一般献花の列。半端無く長い。半蔵門駅から麴町駅を超えた。更に人増えてる!
国立劇場の前。ここまで1時間、約1km。ここから献花台まであと2km弱。いま半蔵門駅で並ぶと3時間か。平日やから並んでるのは大人ばかり。もし休日ならこの倍の人になったはず。感動ですわ。人生でいちばん並ぶことになるが何と嬉しいこと。並びながらこんなお堀の風景ゆっくり見れるとは。
半蔵門駅5番出口付近、11:25の現況です。献花に訪れる人の列が駅前に収まらないため、200m離れた交差点で列の整理を行っているのですが、3方向に長蛇の列が伸びているため、献花台の方向に一本化するのに苦労しているようです。
10時に着いた半蔵門駅から約30分行列で歩いて国立劇場前で最後尾に到着。もう数万人並んでいるような状況。地上波で国葬反対の声がデカいが、現実には圧倒的に弔意を持つ国民である。パヨクにはこれと同数の反対デモやってみろと言いたい。
10時15分くらいですでに1.2キロの行列です。ぞくぞくと列が伸びてます。半蔵門駅出てすぐのお花屋さんも長蛇の列ができてました。お花は家の近くで買ってから向かったほうがいいです。
一般献花の列は、半蔵門駅の先まで続いている。このような行列は見たことがない。国民の安倍元総理への想いを感じ、胸が熱くなる。偏向報道が続く中、日本人もまだ捨てたものではない。
半蔵門駅5番出口付近の11:00の現況です。献花に訪れた人の多さで、もはや歩道に人が収まりきらない。
(これを撮ってる私の後ろにも長い長い列がある)
献花に並ぶ長蛇の列 もの凄い人の数マスコミの報道、世論調査がいかに信用ならないものかがよく分かる やはり安倍元総理は多くの国民に愛されていた 安倍元総理は、この悪意に満ちたマスコミと戦い続けてきた そして今日また勝利した
献花に訪れる人達、既に長蛇の列だって。これがサイレントマジョリティ。凶弾に倒れた被害者である安倍さんに、静かに花を手向けることすら否定する反対派って何様? 反対派ばかり取り上げて、テロに寄り添うマスコミって何?
国葬反対の方が多いとの報道に反して一般献花には長蛇の列。やはり故人を叩く文化は日本にはないとわかった。
献花台会場周辺は長蛇の列 大阪府枚方市から一人で来たという男子高校生(16)
「自分たちの世代にとって、人生のほとんどの時間は首相は安倍さんだった。これからの日本を担う世代として強い日本にしていくので温かく見守ってくださいと伝えたい」
本当にやって良かった。
この長蛇の列に並び静かに弔意を示す人々と、汚い言葉で叫び上げて妨害しようとする人々、双方の様子をよく見比べて自分の頭で考えて欲しい。
おかしいですね… 矛盾してないですか?? あれだけ毎日の様に安倍さんの国葬を非難し国民の大半が反対抗議を示している!と報道し続けていたのに…今日の国民一般献花に予想に反し全国から弔慰をしめす人々で長蛇の列… 矛盾だらけですね… 今のマスメディアの報道の在り方に不信感をいだきます!
安倍元総理デジタル献花プロジェクト
アクセスが集中するなか、献花数が25万人超となりました。アクセス集中により、献花が出来なかった方もいらっしゃるのではないか。弔意が宙に浮くのは本意ではありません。デジタル献花の受付けを9月30日まで延期することを決めました。
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二重投稿になってしまいました。
申し訳ありません。
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半蔵門駅には長蛇の列 安倍元総理への一般献花
topics(596): 速報:一般献花に多数の人が
安倍元総理に思いを馳せながら、ツイートを何気なくみていたら、一般献花が行われる九段坂公園の前には早朝から多くの人が集まっている短い動画がありました。朝の8時46分とあります。
「安倍さんの国葬の一般献花の私の整理券時間が近くなってきたから来たが凄い人! 」
これを見ると、「国葬反対」派の皆さん、調子に乗って「国葬反対」の声を上げすぎたのではなかったか、とさえ思います。
「死者に鞭打つ」中国の風習は日本人の感性はあいませんから、逆に普通の日本人の心に火をつけたのではないでしょうか。
心優しい人びとの姿を見て、9月27日の国葬儀の日は、心洗われる日になりました。
ツィートをランダムに取り上げてみます。
一般献花。8時に着いて整理券はDでした。今は少し離れた日陰で涼んでます。並んでいる人達は多いけど静か。国葬儀のTPOをわきまえてる方ばかり。喪服とかフォーマルな服装、カジュアルでも黒系の方が多いですね。
10時からの一般献花。 9時過ぎ頃に半蔵門駅に着きましたが、既にものすごい待ち行列。皆、手に手に花を持って、その時を待ちます。国葬反対派なんてごく少数。多くの一般国民は、安倍元総理への追悼の念でいっぱいです。
一般献花は多くの人が訪れている為、10時~の予定を前倒しして始まったとのこと😊
静かに列が進みます 厳かに一般献花が行われようとしています
一般献花は10時からのはずが朝4時から整理券配ってた。すでに反対デモどころじゃない数が並んでるわけだが、まだ葬儀で鳴り物鳴らそうっていう躾の悪いデモを報道するのかマスコミは。
沢山の方が一般献花に訪れています✨ 整理券をもらうのに物凄い列でしたが皆さん静かにお花を持って並んでました✨ 無事に手荷物検査も終わり中で並んでいます✨ 飲み物をひと口飲む検査も。ちゃんと厳しくしてくださってて安心です 警察、警備の方に感謝です🙇♀️
デジタル献花が20万以上、一般献花が開始2時間前には長蛇の列…
国民の半数以上が反対って言ってるけどほんとにそうなのかな?反対派の声がでかいだけで実際は…
一般献花、あまりの人の多さに30分前倒しで開始されました。
国葬一般献花する為にすごい並んでる この列は手荷物検査する列みたい
一般献花列でずるずると歩いて行くと途中で前の人達が一旦停止して拝んでいくポイントが。なんだろうと思ったら千鳥ヶ淵戦没者墓苑でした。並んでいる方々の品性がよくわかる。
現地からの情報で一般献花終了時刻の16時迄に列に並んだ方々は時間過ぎても献花可能との事。慌てずに
まもなく安倍元首相の一般献花が始まる時間ですが、献花のために並ぶ人の列をみて、反対を唱えていたメディアや選挙権の無い人、在日や帰化人はどう思うのでしょうか? メディアは無かったこととしてスルーするでしょうね
一般献花に来られている方が非常に多くて、それも若い方がけっこう多くて、胸にじわじわ来ます。それを見てある番組のある国葬断固反対ゲストが一言、今日、民主主義が死んだ日だと断言しました。献花に来られている方々に対して何て非礼なの、とビックリ発言でした。
国葬の一般献花列に並んだ! コミケに比べればどんな行列も余裕だろうと思ったけど長すぎてヤバいかもしれない
めっちゃ並んでます。列がどんどん長くなってきています。
現地の友人より 一般献花の人で溢れていて、並ぶまでに反対の小汚いダンボールを持ってる人は一人だけみかけただけだそうです 結局みんな国葬儀は賛成なんだよ
先ほど安倍さんの国葬の一般献花させて頂きました。増上寺にも献花させて頂きましたが、増上寺以上に人が多い気がします。やっぱり安倍元総理は日本の皆さんに支持されてたんだなぁって改めて思いました。
ワイドショー、一般献花の行列が凄くて落胆してる感じがテレビから伝わってきてますよ!
本日、国葬を迎える。地元の自宅でテレビを観ていた妻からのメール。
「一般献花する人の列が凄いね〜💦 今までテレビは国葬反対の人ばかりを写していたから、賛成の人の静かな反撃を感じるよ」
まさにその通り。妻と共感できて、少し涙ぐむ。テレビよ、反日勢力よ。この静かな反撃を直視せよ!
一般献花、最後尾に到着しました 百番目ぐらいかなという楽観視が嘘のよう。千鳥ヶ淵の入口に受付があるとのことでしたが、ぐぐっと戻されて歩道に長蛇の列ですと打っている間にも、後ろに200メートルはならんでいる。平日でこれは凄すぎる。お坊さんも並んでます。これが日本国民の民意です。
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コラム(465):安倍さん、安倍さん、ありがとう
――世界を中国の魔の手から守った男、その名は安倍晋三――
(昨日の「中国の野望を打ち砕いた男、その名は安倍晋三」のつづき)
中国が安倍元総理に対して怒り心頭に発しているのは、オセロゲームのように黒石を白石にひっくり返されたことだけではありません。ほかに三つの理由があるのです。
中国包囲網はNATOにまで広がろうとしている
第一の理由は、安倍元総理の提言の「開かれたインド太平洋戦略」に共感した米・豪・印が日本とともにQUADを形成し、中国包囲網を形成したことです。しかも、アメリカは安倍元総理の思想を対中政策の基本戦略に取り入れてしまいました。この方針は中国がつぶれるまで変わることはありません。日本の政治家の意見をアメリカが国策としたことは、ペリー来航以来の日米関係史上初めてのことです。
また、QUADの方向性を受けて、今年6月29~30日にかけて開催されたNATOの首脳会議では12年ぶりに新しい戦略概念が発表されました。このなかで中国は、「制度的挑戦」、「体制を脅かす存在」であると位置づけられただけでなく、ヨーロッパ全体に「中国は脅威である」とのコンセンサスができあがりました。
いま、中国がわが物顔で走り回る南シナ海、東シナ海周辺には米国のほか、英・独・仏の海軍にカナダやオーストラリアまでも加わって中国の暴挙を阻止するようになりました。
先日も、米下院議長のペロシ氏が台湾を訪問して、国際社会に台湾の重要性をアピールしましたが、これも裏返せば、中国の暴挙を国際社会全体で止めようとしていることにほかなりません。
伝え聞くところによると、「ペロシ議長の乗った飛行機を撃ち落とせ」と息巻いていた中国も、ペロシ議長の米軍護衛体制があまりに強固だったので、以降トーンダウンし、「ぺロシ」の「ぺ」の字も口に出せなくなりました。(中国軍の最新の動向は当ブログ「台湾有事と中国軍の動向――真実の中国⑤」ご参照)
なお、中国政府は軍の反乱をおそれ兵器と弾薬を別々に配置しており、その上、汚職し放題の中国軍のありさまですから、中国にはこの大きな包囲網を突破する力はありません。
安保法制が中国の侵略を止めた
さて、中国が安倍元総理に怒り心頭な第二の理由は、安保法制を成立させ、国内の安全保障体制を万全にしたことです。当時を振り返ってみれば、国内では中国派の連中による反対運動が騒がしかったことを覚えておられることと思います。彼らの口からは、「軍靴の足音が聞こえる」、「徴兵制が復活する」、「戦争法案だ」などのありもしないデマが流されました。
一方、保守派の一部からも「憲法改正が先だ」という声もありましたが、結果論で考えるならば、安保法制を成立させたことは正解でした。これが中国の機先を制したことになり、もしこれがなければ、今頃、沖縄は中国の餌食になっていたかもしれないのです。ウクライナの悲劇どころではなかったのです。
なぜなら、鳩山元首相の「県外移転」発言が実現していたとするなら、たちどころに沖縄は中国領になっていたはずです。それは、「軍事的な空白地帯ができるとそこは必ず他の勢力によって埋められる」という物理上の法則があり、軍事学の常識だからです。中国人は厚かましいのでどこでも簡単に侵入してきます。現に、ロシア領内には長い国境線を越えて中国人が多数侵入しているという事実があるのですから。
こう考えていくと安保法制を成立させた安倍元総理は、沖縄県民だけでなく日本人にとっての命の恩人と言えると思います。中国の侵略を防いだだけでなく、戦争による人命の被害をなくしてしまったのですから。国防を実践する人こそ、国民の命を守るために立ち上がっているわけで、平和を愛する人だからそれができるのだということをよく理解してほしいと思います。
一方、国防を否定する側の人たちは、侵略軍が攻めてきたとき城門の扉を開いてわざわざ彼らを迎え入れようとする国を売った人々で、ハニートラップや賄賂で篭絡された人びとです。安倍元総理は、このような愚かな政治家やメディアの罵詈雑言にたえながら、祖国と国民を守りぬいたのです。これが「日本を取りもどす」ということだったのです。安倍元総理の信念と勇気に感謝せずにはおられません。
朝貢の拒否が中国崩壊を早める
中国が安倍元総理に怒り心頭な第三の理由は、多くの人には理解しがたいことであるかもしれませんが、安倍元総理が断固として華夷秩序を否定し、中国への朝貢を拒否したことです。それが結果的に中国の滅亡を早めたことに中国は怒り狂っているのです。
華夷秩序や朝貢については、当ブログの「華夷秩序とそれに抗う日本」をご覧いただければと思いますが、中国が華夷秩序の一環として、中国が提唱したAIIBや一帯一路に日本が拒絶したことは、中国にとっては衝撃的な出来事でした。
中国は、その走狗となったメディアや経済ジャーナリストたちに「バスに乗り遅れるな」との世論喚起をさせてまで、日本をAIIBに引き込み、習近平氏の威厳を世界に広めようとしたのですが、安倍元総理はハナから無視しました。
現在の時点でもAIIBは機能していないようで、貸金業で世界を支配しようとした中国の目論見は破綻しましたし、何よりも朝貢しなかった日本のために、習氏は面子丸つぶれになりました。これは習王朝の崩壊の一因になります。
国葬儀の日を境に安倍元総理は世界の守護神となる
こうしてみると安倍元総理は日本が誇る戦略家だとういこうとがわかります。それも中国の策をことごとくひっくり返しただけでなく、中国の野望を封じ込め、覇権の野望を無効にした大戦略家であることがわかります。後々まで傑出した戦略家として歴史だけでなく文学の領域でも記録されることになると思います。
それゆえにこそ、中国は安倍元総理が死してもなお恨み、走狗に命じて「国葬反対」を叫ばせ、安倍元総理の功績を打ち消したいわけです。
しかし、こんな国を売る人たちに怒りを向ける必要はありません。彼らに対して怒れば、私たちも怒りで汚れてしまいます。
私たちがなすべきことは、国葬儀の日に、安倍元総理を思い浮かべて静かにに手を合わせ感謝の思いで報いること、それが国民としての在り方だと思います。そして、私たちは、安倍元総理への感謝の中に、こんなにも優れた政治家と同時代に生き、歴史の生き証人としてともに時代を過ごせたことの幸運をかみしめて過ごしたいと思います。
この日を境に、安倍元総理は俗世の雑音から離れて歴史上の人物となります。
これまでの日本の歴史上の偉人と称えられるヤマトタケルや、大化の改新を成し遂げた天智天皇と同等かそれ以上の評価を受けるのではないでしょうか。こののち教科書に登場し、また歴史物語として語り継がれ、千年、二千年先には神話として描かれることになると思います。
しかも、国史だけではなく、世界史に登場するはずです。なぜなら、人類を中国の覇権主義から守り、世界に平和と安定をもたらした偉大な政治指導者として称賛されるからです。歴史は安倍元総理に対する正当な評価を求めます。歴史書は世界の守護神として安倍元総理を長らく語り継ぐことでしょう。
安倍元総理、いや、親しみを込めて、安倍さん、本当にありがとうございました。あなたと同時代に生きてこられて大変幸せでした。安倍さん、安倍さん、ありがとうございました。
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コラム(464):
中国の野望を打ち砕いた男、その名は安倍晋三
銃弾に倒れた後も、安倍元総理は誹謗中傷を浴びせられています。日本を、そして世界を中国の魔の手から救った大恩人を、心ない人びとはなぜ死しても鞭打ち続け、国葬儀までも台無しにしようとしているのでしょうか。中国春秋時代の伍子胥(ごししょ)に由来する「死者に鞭打つ」作法は日本人の感性にはなじみません。安倍元総理に鞭打ち続ける連中の精神性には中国が深くかかわっていると言っても過言ではないと思います。
では、なぜ中国がそれほどまでに安倍元総理を憎むのか、それを理解すれば自ずと安倍叩きの原因がわかると思いますし、そこから安倍元総理の思想と行動の意味がよく理解できると思います。そこで、本稿では、世の中の適当な評論とは全く違う視点から、生き馬の目を抜くような厳しい国際社会の中での安倍元総理の足跡を追いながら、歴史の真実に焦点を当てつつ、その行動の意味を検証したいと思います。
民主党政権下、それは日本が孤立化する始まりの時代だった
2009年6月、メディアの扇動でつくられた民主党政権ほどひどい時代はありませんでした。今でも「野党に政治をまかせることはできない」と国民に強く認識させるほどの大失敗の連続でしたが、外交分野に特化しても、国際社会における日本の孤立化を招いたと言っても過言ではないほどの稚拙な外交を繰り返していました。
例えば、最初の総理大臣の鳩山さん、普天間基地の移設問題で無責任に「最低でも県外」と言い出し、アメリカには「trust me(トラスト・ミー)」と言って不信感を増幅させました。
このときの米大統領はオバマ氏で、この時代、大統領やクリントン氏をはじめ米民主党は中国に取り込まれていました。実際、オバマ氏の異母弟は中国の食客、クリントン夫妻は「中国との黒い関係」が取りざたされており、鳩山さんの発言と行動は日米間の関係をますます悪くさせるだけでした。
次の菅直人さんの時代は、尖閣での中国漁船衝突事件がありました。中国側の領土侵犯という重大な問題なのですが、親中で何も抗議できない日本政府を横目に、中国はレアアースの禁輸などで逆に日本を締め上げてきました。弱いと見た相手に強気で対応するのが中国の手法です。
その次の野田内閣の時は、ロシアのメドヴェージェフ首相の北方領土訪問で日ロ関係が悪化、また、韓国の李明博大統領 が竹島に上陸しただけでなく、天皇陛下に謝罪を要求したため日韓関係が急激に冷え切りました。このような中で、野田さんは尖閣の国有化を宣言したため、日中関係はさらに最悪となりました。
中国は、親中政権である日本の民主党政権が中国には何も逆らえないことを見越し、さらに、日米関係がもやもやしていることに乗じて、日露間、日韓間を分断して日本の孤立化を図ろうと考え、2012年11月に「反日統一共同戦線」を結成しました。このことはロシアの公式情報である11月15日の「ロシアの声」(現在の「スプートニク」)に掲載されていたのですが、当時の日本は総選挙の真っ最中で誰も関心を払っていませんでした。
それら三国とも日本との領土問題をかかえていますので、中国提案の反日包囲網形成にすぐに飛びついたのだと思います。したがって、総選挙で復活した第二次安倍政権の外交政策は、日本包囲網をいかに打ち破っていくかの戦いから始めなければなりませんでした。
第二次安倍政権の外交はオセロゲームにも似て
2012年12月の安倍元総理の復活は、国内的には保守本流のプリンスが返ってきたことを歓迎する声が圧倒的でしたが、国際的には、日本の孤立感は深まるばかりでした。それは、オバマ米大統領の日本嫌いに加えて民主党政権下の基地問題という負の遺産をかかえ日米関係はギクシャクしていたことと、李明博路線を引き継いだパククネ韓国大統領は中国の指示に従い世界各地で告げ口外交を展開していたことなどが原因と思われます。
極め付きは2013年12月の安倍元総理による靖国参拝でした。この時は、なぜか中韓のみならず、米英仏、オーストラリア、ロシア、台湾までが靖国参拝を非難しました。中国による工作とその手先となった韓国の告げ口外交が日本をここまで追い詰めたのだと思います。この時点で日本は、中国の思惑通り、日米間の亀裂、日韓、日露間は険悪、英仏独の欧州や豪の日本無視の構図が出来上がり、孤立無援となったと言えます。
ここまでに至ったのは安倍元総理に対する中韓の「歴史修正主義者」とのレッテル貼りでした。当時からブログを書いていた私も、なぜ、欧米諸国や台湾までも安倍元総理のことを「右翼」、「軍国主義者」呼ばわりするのかと思っていましたが、この汚名を着せたのが中国の仕業とわかると、この疑問は氷解しました。
そんな中にあっても、安倍元総理は強運の持ち主でした。日本包囲網が解けるチャンスがきたのです。それは2014年3月に起きたロシアのクリミア併合です。これを境に、アメリカはロシアに目を向けざるを得なくなり、相対的に日本に対する非難が少なくなったのです。
また、2015年3月には、中国がAIIBを設立しました。そこには、英仏独伊、スイスやオーストラリア、イスラエル、韓国などが参加するという事態になり、オバマ政権をいらだたせる事件がありました。幸いなことに安倍政権は中国の奸知を察していたため日本は参加しませんでした。これが、オバマ氏の対日評価を変えるきっかけとなったようです。
きわめつけは、その翌月の4月、安倍元総理のアメリカ議会演説「希望の同盟」【※1】でした。これは悲観論に満ちていたアメリカ国民を勇気づけただけでなく、日本嫌いのオバマ大統領をして「歴史的な訪問に感謝する。日米関係がこれほど強固であったことはない」とツイートさせました。この時点で、日米間の亀裂は修復されたと言っていいと思います。
【※1】「希望の同盟」演説の最後の部分:「なにものにもかえられない、大切なものを与えてくれた。希望、です。米国が世界に与える最良の資産、それは、昔も、今も、将来も、希望であった、 希望である、希望でなくてはなりません。米国国民を代表する皆様。私たち の同盟を、『希望の同盟』と呼びましょう。アメリカと日本、力を合わせ、 世界をもっとはるかに良い場所にしていこうではありませんか。希望の同盟 ――。一緒でなら、きっとできます。ありがとうございました」
また、2015年12月には、韓国との慰安婦合意を締結しました。韓国が約束は守らない国であることは知っていても、日米同盟を強固にする観点からアメリカの意向を受け入れ、かつ、中国による日韓分断の工作を破壊するため清濁併せ飲んでの決断でした。これで中国の日韓分断のたくらみが壊されました。
その後2016年12月にはロシアのプーチン大統領が来日、27回目の会談を行いました。これで日露の友好関係も修復され、中国が工作した日露分断も無効にしたと言えます。なお、北方領土問題については、ロシアは最初から返す意思がないことは誰もがわかっていることなのですから、安倍元総理のロシア外交は失敗だというのは言いがかりにすぎません。それを知っていながら、わざと言う方が悪意ある人間であると思います。
さて、2017年、アメリカにトランプ大統領が誕生しましたが、その就任直前に安倍元総理がトランプ氏の私邸を訪れ、個人的にも深い信頼関係を築きました。この信頼関係がのちのG7会合で安倍元総理の存在を輝かせます。
2018年のカナダでのG7サミットではドイツのメルケル首相が机を叩かんばかりにトランプ大統領に迫る場面がありました。そのときトランプ大統領は「シンゾー、お前はどう思う?」「シンゾー、言うことを聞くからあとはまとめてくれ」と安倍元総理に丸投げをしました。安倍元総理はG7のなかの「トランプ大統領対欧州」の対立の間に入って見事に調整し、以降、英仏独の首脳の心をがっちりつかみました。
このとき、日本は国際社会で確固たる地位を築いたと言えるのではないかと思います。
さて、ここまで、安倍元総理の外交の軌跡を分析すれば、まるでオセロゲームのように、状況を一つ一つひっくり返しているのがわかります。2013年の靖国参拝時には、日本を白石とするとまわりは黒石ばかりでした。しかし、時がチャンスを呼び込み、黒石を一つ一つ白石にひっくりかえして、中国の狙っていた日本包囲網はどこにも見あたらなくなりました。
それどころか、ひっくり返した白石とともに黒石の中国を取り囲んでしまいました。この安倍元総理の凄腕を私たちはなんと形容したらいいのでしょうか。(つづく)
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topics(595): 台湾有事と中国軍の動向――真実の中国⑤
台湾有事について
中国の軍事問題で一番関心が高いのは、台湾有事はあるのか、沖縄侵攻はあるのかという2点です。結論から言えば、習政権の政治的思惑としては直ちに台湾をとりたいというのが本音ですが、ウクライナの反転攻勢とロシアの国際的孤立からは躊躇せざるをえない状況にあります。一方、反習近平派にとっても習氏をつぶすために、台湾侵攻は望ましいと考えています。ただ、軍部が言うことを聞くか、ここが最大のポイントです。
現在、軍は士気が低く、軍幹部は汚職まみれ。その上、兵器と銃弾は別々のところに管理されている現状に加えて、台湾に侵攻するほどの用意ができていない現状です。せいぜい、得意とする言葉の威嚇だけであまり戦争はしたくないようです。軍といっても、軍を理由にした利益集団にすぎないからです。だから、台湾に侵攻せよと言われて銃弾を渡されても、銃口は政権中枢部に向ける可能性もあります。
今回は、軍についての知りえた最新の情報を提供したいと思います。
威嚇は得意でも
台湾ボイスの林建良さんによると、先日、台湾軍が領空侵犯してきたドローンを撃ち落としたところ、これまでは台湾軍を罵倒し、あざ笑っていた中国が急にトーンダウンし台湾に向かって「冷静になれ」呼びかけたとのこと。中国人は強いのは口先だけで、本気で怒ると委縮してしまうようです。張り子のトラなのかも・・・。
事の発端は、8月の中ごろから中国が台湾の領空にドローンを飛ばしたのですが、それを見た台湾兵が石を投げました。この映像がネットにあげられると中国人は大笑いして台湾を侮辱しました。これに対して、蔡英文総統が「強力的な反撃措置を取るよう」指示し、8月30日に発砲、9月1日撃墜となったわけです。
8月30日の発砲の際には、外交部報道官の趙立堅が「中国の領土を飛んで何が悪い?」、環球時報前編集長の胡錫進は「中国のドローンに対する発砲は攻撃であって、中国は台湾の施設に反撃する」と意気軒高だったのですが、9月1日に撃ち落とされてからは「台湾側はいたずらに緊張を高めてはいけない。冷静になるように」と言う始末。以降、民間のドローンにも領空侵犯させないよう規制をかけています。台湾の後ろにアメリカの影を見てビビっているわけです。
要は、「必ず反撃する」と言っておきながら、本当にその事態になったら何もできなくなってしまうのが中国軍ということなのです
汚職激しい軍幹部、武器と銃弾は別々に
中国政府の要人にとって最も恐ろしいのは、民衆の反乱ではなく軍部のクーデターのようです。銃口から生まれた政権ですから、銃口を向けられる恐ろしさは人一倍なのかもしれません。そのために、軍隊は鉄砲などの兵器はあっても、銃弾は全く違う場所で管理して、演習のときに政権の許可を得て持ち出すことができるとのことです。したがって、衛兵の銃は空砲で、武装集団が襲ってきた場合はみんな逃げ出すと思われます。
なぜ、そのようなことになったのかと言えば、クーデターも恐ろしいし、別の問題として、みんながみんな兵器や装備品、弾薬に至るまで横流しをしているからだそうです。特に軍幹部になるには横流しで利益をえたら、それを賄賂にして出世してゆく。これが日常の風景で、軍の士気が全く上がらないのも頷けます。なお、軍監察の前の日には、横流しの証拠隠滅のため火災が必ず起きるというのも中国らしいことなのかもしれません。
一方、兵士も少子化の影響をもろに受け、一人が親族6人の面倒を見なくてはならないと言われ、戦争になったら真っ先に逃げ出すよう親から厳命されています。
台湾への侵攻能力
ここは軍事専門家の言葉を借りるしかありません。軍事アナリストの小川和久さんはこう語ります。
じつは中国の軍事力は、台湾への上陸作戦を実行する能力を備えていないのです。これは米陸軍と海兵隊の専門家には周知の事実で、当の中国軍自身も自覚しています。
第1に、海上輸送の問題があります。台湾に上陸侵攻して占領するためには、計算上、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦に匹敵する100万人規模の陸軍部隊を投入する必要があります。それだけの部隊を運ぶためには、3000万トンから5000万トン規模の船腹量が必要です。ところが、中国が保有する民間商船を全部かき集めてきても、6200万トン。つまり中国には、台湾侵攻に必要な兵員を輸送できるだけの能力がないのです。
第2に、「上陸適地」の問題があります。仮に中国が上陸作戦に必要な船舶を確保したとしても、海から兵士を送り込むためには、3000人あたりにつき岩礁などの障害物のない幅2㎞ほどの海岸線が必要です。ところが台湾の海岸線1139㎞のうち、上陸適地はわずか10%ほど、13カ所しかありません。この限られた地点を目指し、中国軍は台湾側の砲兵部隊の射程圏外70㎞あたりの海域で輸送船から上陸用舟艇やホバークラフトに移乗し、殺到することになります。しかし、航空優勢を確保できない中国側には、上陸部隊を上空から支援するエアカバーに限界があります。
一方、迎え撃つ台湾側は、海空軍の強力な対艦戦闘能力で過半の中国軍を洋上で撃破し、残りの中国軍も上陸適地を固める陸軍部隊によって阻止できます。航空優勢だけでなく海上優勢(制海権)を持たない中国の上陸部隊は海の藻くずと化します。
どうもこれが真実のようで、中国は威嚇だけで台湾を落としたいというのが本音のところでしょうか。
台湾の能力
本年、6月29~30日にかけてのNATOの首脳会議では、12年ぶりに新しい戦略概念が発表されました。ここでは、中国を制度的挑戦、体制を脅かす存在であると位置づけ、ヨーロッパも中国を脅威とみなすコンセンサスができあがりました。
さらに、9月14日には、米上院外交委員会で「台湾政策法」が可決された。これは、全部で107ページに及ぶ法案で、台湾を全面的にバックアップする内容になっています。この法案を見て台湾の人は震えるほどの感動があったようで、冒頭には「台湾の安全を支持する。そして台湾の自決の権利を支持する。」と記載されているからです。
しかも重要な点は。「攻撃能力を持たないと抑止力にならない。攻撃も一つの防衛、台湾に攻撃の能力を与える」とし、「台湾を非NATO同盟国と同じ待遇にする」として準同盟国扱いにしています。これでは中国は手を出しづらいものになっています。
さて、結論として、台湾有事があるかどうかは、軍部のふがいなさは除外して考えると、「ある」と言わざるを得ません。習近平氏と反習近平派のそれぞれの思惑が戦争を望み、とくに後者は習近平氏を倒すための手段と考えているからです。
もし、習近平氏が主導する場合は、アメリカ大統領選挙と台湾の総統選挙がともに2024年ですから、それまでに。とくにバイデン政権後によりももっと強硬派が出てくる可能性を想定して、大統領の交代期間という空白を利用しての侵攻が懸念されます。
ただ、習派、反習派、いずれかが戦争を起こせば中国は終わりになります。場合によっては軍のクーデターも可能性があるとみます。群雄割拠の時代に後戻りするかもしれません。また、戦争を起こさない場合でも、中国は内部から崩壊する兆しが見えていますので、5年も持つはずはありません。中国は破滅の方向に進んでいるようです。
(補足) 自衛隊の現状
中国軍の士気が異様に低いということなどは喜ばしいことではあるのですが、日本の自衛隊にもいくつか問題点があり、実は、果たしてこれで日本を守り切れるのかという不安材料もあります。この問題を、学内で同じサークル出身の評論家の江崎道朗氏がこう指摘します。
「身を切る改革」を迫られた自衛隊は、隊舎・宿舎の補修・近代化を諦めただけでなく、継戦能力の維持に必要な弾薬の備蓄を減らし、実弾訓練を減らし、装備品の可動向上のための部品購入といった維持整備費を減らしてきた。
要は、武器・弾薬が不足して、まともに戦えない状態に追い込まれているのだ。(中略)この実態を知った安倍政権は18年度から、ミサイル、魚雷を含む弾薬購入費を19%増加するようになった。
しかし、これだけでは不十分なのだ。この20年間、お隣の中国、ロシア、北朝鮮は技術開発に努めてきており、いまやミサイル、宇宙、サイバー、無人機(ドローン)、電磁波といった「新たな脅威」にも自衛隊は対応しなければならない。だが、いまの自衛隊はこの20年、設備投資を怠り、現代戦に対応できる状態ではない。
自衛隊のドローン研究が遅れているという話は、小池都知事の希望の塾で講演した三浦瑠璃氏から聞いたことがあります。もう6年も前のことです。しかし、今度のウクライナ戦争で防衛研究者の口ぶりでは、それに対してやっと取り掛かった風なことを聞きましたので、日本の防衛は思っていた以上に深刻だと思います。
しかも、これからの時代の戦争は、物理的なものよりも、電子戦や文化的なサイレント・インベージョンになる可能性もあり、物心両面で守りを固めないとなりません。したがって、中国からの脅威をいたずらにあおるのではなく、中国という国家が、どの分野に何を仕掛けてどのように日本を攻撃し破壊してくるのかを観察分析し、これを上回る策で対処していかなければならないと思います。そのために今回は、「中国の真実」を5回にわたって分析したわけですから・・・。
「厚黒学」を実践する中国人――真実の中国①
無頼漢が建てた国、中国――真実の中国②
華夷秩序とそれに抗う日本――真実の中国③
中国の外交戦略「六韜(りくとう)」――真実の中国④
台湾有事と中国軍の動向――真実の中国⑤
(完)
(明日の24日と明後日の25日は、「安倍晋三論」を掲載します)
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topics(594):
中国の外交戦略「六韜(りくとう)」――真実の中国④
中国の強圧的な華夷秩序に堂々と渡り合って抗うことができたのは、安倍元総理の「日本を守る」覚悟が本物であった証拠です。そのおかげで日本は中国からの魔の手から逃れることができました。安倍元総理の断固たる意思がなければ早々に日本が侵略されていたと思います。
しかし一部の日本人は、安倍元総理の大恩をないがしろにして「国葬反対」叫び続けます。これは、中国の執拗な工作が未だに続いている証拠にほかなりません。
中国は、日中友好の名のもとに、政界・財界から一般人に至るまで幅広く、中国の思うままに意図を操るシステムを構築しているわけです。すでに、政治家の大半は中国の手に落ちたと見ていいと思います。実際、政府与党の自民党の大半、公明党全部、そして野党に至っては維新も含めてみんな取り込んで中国の虜にしていると見られます。
なぜ、そのようなことが可能なのか。そこには中国の外交方針の基本となる「六韜」という考え方がベースになっていると思われるられからです。
『六韜』とい考え方
六韜には、「武力によらず敵を撃つ法(武韜)」があります。そこには以下の12の方策があり、「武力によらず敵を征服した後には、武力に訴えて簒奪する」と書かれています。
1.相手の歓心を買うことに努め、敵を慢心させて失策を誘う。
2.敵の君主の臣下を君主と対立させる工作を行い、国家を危機に陥らせる。
3.買収工作によって敵国の側近を掌握し、敵国に混乱を生じさせる。
4.敵の君主を遊興にふけらせるように仕組む。
5.敵の忠臣を君主から引き離して謀略にかける。
6.敵の臣下を懐柔して利用する。
7.敵の側近に賄賂を贈って農業生産を低下させ、穀物の貯えをからにさせる。
8.相手の利益になるようなことをして信頼関係を築き相手を利用する。
9.敵の君主におせじを言っておだて、油断させる。
10.相手の気に入るようにして、十分信頼を得たら、好機を待って攻撃をしかける。
11.高位を約束し、高価な贈り物をして有能な臣下を懐柔する。
12.美女や軽薄な音楽をすすめるなどあらゆる方法で敵の君主を惑わす。
ほかにも、人の内心を見破る法(竜韜)などがあります。
1.質問してみて、どの程度理解しているか観察する。
2.追及してみて、とっさの反応を観察する。
3.スパイを差し向けて内通を誘い、その誠実さを観察する。
4.秘密を打ち明けて、その人徳を観察する。
5.財政を扱わせて、正直さを観察する。
6.女色を近づけてみて、堅実さを観察する。
7.困難な仕事を与えてみて、勇気があるかどうかを観察する。
8.酒に酔わせてみて、その態度を観察する。
これらを用いて外交交渉などをされるとお人よしの多い日本人はもうお手上げです。
第一、通訳する外務省の人間ですら篭絡されているのですから中国は思うがままに日本を操ります。外務省にはチャイナスクール派というのがあります。これは中国語を現地で学ぶために作られた語学研修のグループですが、現地でみんな洗脳されてしまいました。外交官を止めて評論家になった連中は、全員が反日、アベガー評論をしています。外務官僚を育てるためには大イノベーションが必要だと思います。
さて、六韜はこう言います。
「交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ。交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が無能ならば大いに与え、歓待せよ。そうすれば、隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。そしてやがて(隣国は)滅ぶ。」
かつての鳩山元首相の中国での大歓迎ぶりをみればこの言葉は実に説得力があります。実際、鳩山さん、尖閣の問題について「中国を怒らせたのは日本。尖閣国有化は最大の過ちだった」とか「台湾に加勢したら日本はウクライナのようになる。台湾有事は日本の終わり」などと言っていますので、もはや中国のスポークスマンです。首相経験者まで取り込むことができる六韜の考え方は恐るべしとしか言いようがありません。
ほんと中国という国は、無能な人ほど手厚く歓迎しますから。その腹の中も知らずに、嬉々として出掛ける愚かな日本のリーダーがいかに多いことか。リンホウセイ外務大臣には現地に隠し子がいるとの噂もなんとなくわかるような気がします。
中国の主張は嘘のオンパレード
以前、日本近現代史研究会で代表の落合道夫さんとお会いする機会がありました。
落合さんは近現代史の研究家として『日本と世界を騙しに騙した中共の正体─支那事変から武漢肺炎まで』を上梓されていますが、この著作の興味深いところを、メルマガ「宮崎正弘の国際情勢解題」で解説していましたので紹介して、六韜をベースんした中国のプロパガンダに、日本人がいかにいいように操られたかを確認したいと思います。
シナ事変」から「武漢肺炎」まで、嘘、嘘、嘘のオンパレードである。中国共産党は政治プロパガンダの天才。歴史をねじ曲げることなんぞ、屁でもない。自分が犯した凶悪犯罪、虐殺など暗い出来事はすべて頬被りするか、他人がやったことにすり替える。南京大虐殺しかり、上海事件しかり。しかも悪質なるは、こうした嘘の上塗りを日本のメディアが臆面もなく続けて、利敵行為を展開していることだ。後者はもっと悪質かつ犯罪的な行為ではないのか。
武漢ウィルスでも私たちは中国の吐く嘘の数々を目撃した。「中国も被害者である。アメリカ軍が仕掛けたのだ。中国は医療チームを各国におくり、世界から感謝されなければいけない」と白々しくのたまわった。欧米の賠償請求に対しては「中国に責任はない」と高飛車な「戦狼外交」を展開する。凄いなぁ。
かの「731部隊」はあまりの不衛生な中国から疫病を少しでも減らそうとした専門家ぞろいの医療チームだった。ところが、いつのまにか人体実験とかにすり替えられ、共産党の宣伝にうっかりのった森村誠一は『悪魔の飽食』で赤恥をかかされた。
中国の共産革命とは、毛沢東の天下取りのための易姓革命であり、革命の功労者は、邪魔になれば全員を粛清した。共産革命で中国は良くなると信じた多くは騙された。劉少奇に人気を奪われそうになると、毛沢東はあらゆる手を使って文化大革命を起こさせ、さんざん利用した紅衛兵も、用が済めば、さっさと下放させて、用済みとした。中国の学生、インテリ、民衆もまた毛沢東に騙された。
一番騙された被害者は誰か。日本である。それにも拘わらず、多くの日本人はまだ洗脳されて、まるで日本が悪いことをしたような錯覚、つまり催眠術に引っかかっている。それほど中国共産党が繰り出すプロパガンダが巧妙、秀逸ということになる。
以下、本書はシナ事変、上海事変の正体、西安事件の裏側、スターリンの大謀略、国共合作の失敗、革命の裏側と戦後の毛沢東の陰謀等々、これまでの歴史書がスルーしがちだった謀略工作に重点を置いて、近代史を整理整頓したもの、通読すると頭がすっきりする。
(つづく)
(明日は最終回、「台湾有事と中国軍の動向」です。)
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topics(593): 華夷秩序とそれに抗う日本――真実の中国③
華夷秩序とはなにか
社会科の教科書では黄河流域の文明を世界の「四大文明」として記述しているため、子供のころから中国あげの雰囲気を学びんでいました。しかし、「四大文明」という言葉は、戦後、騎馬民族征服王朝説を唱えた江上波夫氏の造語で、本人もそれを認めつつ、「文明と呼べるものは世界中に発生していて、今ここで暗算で数えても50以上ある」とも述べています。
中国人にとっては歴史の長さが自慢なのでしょうが、今の方が精神的に退化している中国にとっては意味のないことだと思います。
最初から余談で入ってしまいましたが、ここでは歴代王朝の世界秩序観であり、現代中国もその価値観で世界支配するための価値観である「華夷秩序」について論じます。
漢字を知らない国々にとって中国の呼称は「チャイナ」ですので中国の国家名に秘めた願望はよく理解できないと思いますが、日本人なら「中国」も「中華」に込められた意味が理解できます。実に傲慢な考え方であると一瞬のうちにわかります。
それだけに、「華夷秩序」の「華」とは勿論、「中華の華」であり、中国が世界の中心、唯一文明化された国であると宣言している言葉であり、そして「夷」とは中華を囲む四方の野蛮人の国を指しているとわかります。中国人はそれを「東夷・西戒・南蛮・北狄(とうい・せいじゅう・なんばん・ほくてき」にわざわざ分類して、この四方の蛮族が中華の皇帝に朝貢し、冊封を受ける事が当然という世界観に立っているのです。
朝貢がなければ中華帝国は滅びる
したがって、これを逆に解すると、四方の蛮族が朝貢してこなければ皇帝の権威がない、失われているということになります。
これを台湾独立運動家の林建良氏は、「朝貢を受けられなくなった王朝は必ず滅びている」という歴史的事実を指摘します。その説に従えば、日本はいつの時代も朝貢を拒否して、王朝を滅ぼすのに確かに一役買っているのがわかります。
実際、秦の始皇帝の時代から習近平体制の現代中国まで、2000年にわたる中華帝国史を一気に概観したとき、華夷秩序に基づく朝貢と冊封は、見栄の問題ではなく、その構築に失敗した国や皇帝はあっという間に滅ぼされるという事実をもたらすものであるということなのです。それがわかれば現代中国がなぜ、異常なまでに海洋進出に固執するかという理由もわかると思います。華夷秩序とは中華帝国にとってのレーゾンデートルな存在なのです。
朝貢を拒否した日本
さて、日本が朝貢を拒否した実例をあげてみたいと思います。
古くは元の時代、北条時宗はかたくなに元からの朝貢要求を拒否して【※1】、二度にわたる元寇【※2】を招きました。しかし、いずれも台風の時期と重なり、属国の高麗人を主力とした元軍は海の藻屑と消え去りました。元はその後ベトナムの侵攻にも失敗し、皇帝の権威は失われ、後に明王朝に滅ぼされました。
【※1】朝貢要求の大蒙古国・国書(口語訳):「天に守られている大蒙古国の皇帝から日本国王にこの手紙を送る。(中略)これから日本と大蒙古国とは,国と国の交わりをして仲良くしていこうではないか。我々は全ての国を一つの家と考えている。日本も我々を父と思うことである。このことが分からないと軍を送ることになるが,それは我々の好むところではない。日本国王はこの気持ちをよくよく考えて返事をしてほしい.不宣至元三年八月(1266年・文永三年)」
【※2】元寇:元の襲来をテーマにした歌に『元寇』がある。この歌詞を見れば元寇の全体像が分かる。1番は「四百余州を挙こぞる 十万余騎の敵 国難ここに見る 弘安四年夏の頃ころ なんぞ怖おそれん我に 鎌倉男児あり 正義武断の名 一喝かつして世に示す」、最後の4番は「天は怒りて海は 逆巻く大浪に 国に仇をなす 十余万の蒙古勢は 底の藻屑もくずと消えて 残るは唯三人 いつしか雲はれて 玄界灘月清し」である。この歌は日清戦争の前年に作られたもので、清国との戦いを想定して、清を元に仮託していたようだ。
次は清の時代。日本が明治維新直後の1871年、日本と清の間で初めて結ばれた近代的な条約である「日清修好条規」が、その後の王朝崩壊の要因となりました。清王朝は自ら華夷秩序を放棄して、「夷」の日本と対等な立場にたったからです。すでに皇帝の権威が失われ始めた時代でしたが、これで王朝としての権威失墜が決定的となりました。その後の日清戦争では清国は敗北、属国の李氏朝鮮が独立し――このことは朝鮮が日本に感謝すべき事案の一つだと思います――、後の辛亥革命で国は滅びました。
こうしてみると、中華王朝は日本を華夷秩序に組み入れることに失敗すると国家崩壊に至ることがわかります。この例に従うと、現代中国の中華人民共和国も「華夷秩序」体制を構築できなければ歴代国家と同じ命運になることがわかります。なぜなら、現代中国も共産主義の形ではありますが、本質は、歴代王朝と変わらない専制国家であるからです。
ただ、現代中国はさすがに華夷秩序を直接口に出すことはしません。しかし、一帯一路とAIIB(アジアインフラ投資銀行)という経済を軸とした支配体制をつくりだすことによって、アジアのみならずヨーロッパまで拡大しようとした行為は、華夷秩序体制の構築にほかなりません。巧妙なサイレント・インベージョンの一環で、例えばAIIB、設立当初57ヵ国だった加盟国がいまでは103ヵ国と地域にまで広がっています。知らず知らず、世界の国々が利益という見返りに、現代中国の華夷秩序に組み込まれた格好です。
日本では、華夷秩序体制に加わることを熱心に進めていたのがメディアで、いつものように「バスに乗り遅れるな」と騒いでいました。この話に飛びついたのは「一帯一路、沖縄活用を」と言って中国を喜ばせた玉城沖縄県知事くらいでした。さすがに「日本政府から、アメリカから沖縄を取り戻す」と言うだけのことはあります。
日本政府は、度重なる中国の華夷秩序体制の組み込みであるAIIBや一帯一路構想には参加しませんでした。すなわち朝貢要求を拒否したわけです。ときの総理大臣は安倍晋三氏です。中国は安倍元総理に華夷秩序を否定されて面子が丸つぶれになりました。
だから、中国は、華夷秩序を否定して中国の国家としての面子をつぶし、また、それだけでなく、QUADという中国包囲網を形成した安倍元総理を徹底的に憎んでいるわけです。死して後もまだ憎い。それで「死者に鞭打つ」よう手下に命じて、「国葬反対」を叫ばせ、恥をかかせようとしているのです。
「国葬反対」を叫ぶ人、あなた方は中国の走狗に仕立てられているんですよ。
ただ、歴史を振り返れば、華夷秩序体制を拒絶された歴代王朝が崩壊の道をたどったように、現代中国も日本に華夷秩序体制を否定されたために、現代の皇帝然と振舞う習近平氏の権威は地に落ちたということは、中国は崩壊の道を歩み始めたということです。その上に、あらゆる分野での中国包囲網が完成しつつある現在、現代中国の命運は尽きたといえると思います。
おそらく、中国が台湾への侵攻、あるいは沖縄への侵攻開始が国家の物理的な崩壊をもたらすのではないかと思います。「歴史は繰り返す」という言葉が重く響きます。(つづく)
(明日は中国の外交戦略「六韜」)
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topics(592): 無頼漢が建てた国、中国――真実の中国②
中国という国家の成り立ち
昨日は、中国人の精神の底流に流れるのは、孔子・孟子の性善説思想ではなく、「厚黒学」という厚かましく、かつ、腹黒く生きる生き方であるということを述べました。この生き方を実践すれば「無頼の徒」になるのは確実で、中国をよく観察すると、無頼漢の集合で国家が形成されているのではないかと思えるほどです。
このことを、天安門事件に絶望していまは日本人となった石平(せき・へい)さんが教えてくれています。
腹の黒い悪党ほど権力を握って天下を取るのは中国史上の鉄則であって、中国の歴史と中国という国のかたちはこのようにしてつくられていった。中国をつくったのはまさに悪党たちなのだ。中国の歴史も、中国という国のかたちも、まさにそれらの悪党によってつくられているのである。このような伝統は、現代になっても生きている。(前漢の高祖・劉邦の知られざる残虐性 「国家の私物化」と「恐怖の政治粛清」より)
歴史上、無頼の徒がつくった国が「漢」です。「漢」字や無頼「漢」のもととなっている国です。司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』を読んだことがある方には、無頼の徒、劉邦が漢帝国を作っていった過程をよくご理解していると思います。劉邦の悪党ぶりはすさまじく、再び、石平さんの文章を引用しますと・・・。
劉邦のもとに集まってきた武人や策士たちも、じつは彼と同類の人間が多い。策士の一人である陳平(ちんぺい)という者が親分の劉邦に対して、項羽軍と比較して「わが陣営の特徴」について語るときにこう述べたことがある。
「大王(劉邦)の場合、傲岸不遜なお振る舞いが多く、廉節(れんせつ)の士は集まりませんが、気前よく爵位や封邑(ほうゆう)をお与えになりますので、変わり者で利につられやすく恥知らずの連中が多く集まっております」
いってみれば、自分の生き残りのためにわが子の命を犠牲にするのに何の躊躇いも感じない劉邦という「人間失格」の無頼漢のもとに、「利につられやすく恥知らずの連中」が集まってできあがったのが、すなわち劉邦の率いる人間集団の性格である。
そして、結果的にはやはり、この「恥知らず」の人間集団が、あの豪快勇敢にして気位(きぐらい)の高い英雄の項羽を打ち負かして天下を手に入れた。
歴史によくあるような無念にして理不尽な結末であるが、いわば「悪いやつほど天下を取れる」という中国史の法則がここから始まったのである。
現代中国は「漢」を模倣する
毛沢東らの無頼の徒により現在の中華人民共和国が誕生したのが1949年10月1日、形の上では共産主義者の集団となっていますが、実質は、伝統的な中国大陸の悪党の集まりであることは間違いありません。国家の形式をとっているから何も知らない人が信用してしまうのですが、たとえて言えば、暴力団が抗争を繰り返しながら最大勢力になり、国を建設したといえる国が現代中国なのです。毛沢東自身、政権は「銃口から生まれる」と暴力革命を肯定しています。
無頼漢である毛沢東の残虐性はいたるところに見ることができます。たとえば、朝鮮戦争で人海戦術を繰り出した時の最前線の兵士はかつて敵対していた国民党軍の生き残りでした。その後ろには共産党軍の督戦隊がいて退却してくる兵士を撃ち殺します。兵士たちは前進しても死、退却しても死、死ぬしか方法はありませんでした。中国の歴史によくみられる「囚人兵」と同じで、敵軍の前で自決させて敵軍を驚愕させるやり方です。
また、毛沢東の権力欲は異常で現代中国は権力闘争だけで出来上がっているといっても過言ではありません。その最たる例が文化大革命で、毛沢東の後継者と見られていた劉少奇は非業の死をとげましたが、この時、毛沢東は軍をおさえていた林彪を利用しました。しかし、のちに林彪も殺されるのを恐れてソ連に脱出しようとしたとき飛行機の墜落事故でなくなりました。毛沢東はかつての仲間も平気で殺すわけです。朝日新聞が礼賛する文化大革命とは、毛沢東による権力奪還のための闘争が本質だったわけです。
その後の中国における大事件はすべて権力闘争によって引き起こされたと見る方がよく、また、チベット、ウイグルへの侵攻と大虐殺、天安門事件に見られるような虐殺も人の命を軽んずる中国の伝統的な考え方に依拠していると思われます。その延長線上に今の習近平政権があり、習氏は今もなお胡錦涛氏を含む江沢民派つぶしに全力を挙げる一方、ウイグルや香港の人権弾圧を行い続けているのです。
現在、習氏は、党のトップにあたる「中国共産党中央委員会総書記」であり、軍のトップである「中央軍事委員会主席」と国家のトップにあたる元首、「国家主席」を兼ねています。そして、党の中に、経済・安全保障・外交・情報通信などそれぞれの分野で指導を行う「小組」という組織を作って、みずからそれらの組織のトップに就きました。この意味するところは、習氏の独裁を可能にしたということです。
したがって、習氏のいまの気分は「皇帝」で、たびたび毛沢東と「漢帝国」を引き合いに出し、「中華民族の偉大な復興」を説いています。実際、本年7月1日の香港返還25年の記念式典には航空機を使わず陸路で、しかも式典では参列者とものすごい距離を取り、晩餐会も中止するなどの異様な対応をしましたが、これは歴代の皇帝と同様、暗殺を極度に恐れているからと言われています。
ただ、習近平氏が皇帝の気分であっても、真の皇帝化実現のためには10月16日から党大会での承認が必要です。江沢民派らをさらにどう抑え込むか、ただいま、無頼漢同士の権力闘争の真っ最中です。(つづく)
(明日は「華夷秩序とそれに抗う日本」です)
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