グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

「雇いたくても日本の若者を雇えない」という農業の現実

2011-07-01 17:05:26 | Weblog
「雇いたくても日本の若者を雇えない」という農業の現実


 ● 2月の記事ですが、参考資料として再掲載です。

早春の午前7時前の畑で、飛び交う中国語・・・たった今収穫され、
ダンボールに入れられたキャベツの収穫風景です。集荷業者の指示に
よって働いている中国人の若者達によって、キャベツの箱は、次々に
畑の脇に停められた大型トラックの荷台へと詰め込まれます。

・・・と、農業生産県の農村地帯でこのような光景を見かけるのは、
いまや珍しい事ではなくなりました。農業研修・実習生として働く中
国人の若者達は、現在の日本の農業にとって、無くてはならない重要
な存在なのです〔全国で農業に従事する外国人研修・実習生の数は合
計で約1万人にも上るとされています〕。

農業部門での、彼ら・彼女らの従来の受け入れ先としては施設栽培や
畜産関係が多かったのですが、2005年以降はキャベツやハクサイ
といった葉もの重量野菜や、ホウレンソウ・水菜といった軽量野菜で
の受け入れ先が多くなってきたように思えます。

実に惜しいですよね。これらの研修・実習生が日本の若者でないこと
。できることなら、ここ数年続いている農業就農の波に乗った日本
の若者達であったらいいのに
と、思わずにはいられません。

しかし、現行の農産物価格からいえば、『外国人実習・研修生の賃金
を払うのが精一杯
』といった、雇用する農家側の都合もあります。
「安い外国人労働力のおかげで日本の農業が産業として成り立ってい
る」こと、「彼らの存在がなかったとすれば今以上に耕作放棄地が広
がっている」だろうこと・・・それもまた、日本農業の一面なのです。

 参考資料・研修を受け入れる側にとっては、外国人研修生・実習生
 へ支払う報酬の安さも大きな魅力。ちなみに報酬ですが、研修生の
 場合は手当てとして月6万円程度、実習生は最低賃金を守った基本
 給から社会保険料などを引いた月7万円程度とされる。


 参考資料・外国人農業研修・実習生が多い地域の例としては、たと
 えば 茨城県A村が挙げられます。A村では主として軽量野菜の生
 産に、2009年1月現在で248人の中国人研修・実習生を受け
 入れています。また大規模なレタス栽培で知られる長野県K村では、
 700人以上の中国人研修・実習生が毎年半年間程度滞在するのが
 恒例となっています。



▼ “じつは強い”という見かたをする人もではじめた日本農業ですが、
  それって 実習生の給料の搾取で成り立っているケースを いっている
  のではないのでしょうか。そんな気がします。

夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染