そのうち、まっすぐなセンダンの林がひろがったり。
まっすぐな個体をみたことがないほどに枝分かれして育っていく樹であ
るセンダン[前回は こちら]。いまそのセンダンをまっすぐに育てる
という、にわかには信じがたい技術があるというのです。
その技術を、いま思いつくままに考てみろ・・・と[たとえば入社試験
の面接時の試験官の質問のように/笑]自分が問われたすれば、それはた
とえば
● 生長に伴って適時に枝打ちをしていく
● 果樹のようにまっすぐな添え木をあてる
● ピーマン栽培のように上からロープなどで主枝をひっぱる
● まっすぐな型のなかでセンダンをそだててゆく
などなどが考えられると思うのですが、センダンの樹の大きさや成長の
速さ、かけられるコストをなるべく抑える といった見地から考えれば、
どれも良い方法とはいえないというのが現実です。
それはそうですよねー、考えて書いてはみたものの、上記の方法のうち
生長が早いセンダンに適時の添え木や枝打ちをするには多大な労力が必
要となりますし、最終的に大きいものは30メートルちかくにもなるとい
うセンダンを型にはめたり、上からロープでひっぱったりするには、と
んでもない巨大施設が必要になり、コスト的に採算に合わないことにな
ってしまいまものね。
ではどうするのか、どうしたらいいのか・・・
ということになりますが、 もっとも経費や労力をかけずにセンダンを
まっすぐに育てる方法、これは
出てくる芽を、出たら摘み取る、摘み取っていく
つまり主枝だけ残して出てくる芽を摘み取っていくこと[いわゆる果菜
類を育てる方法であるところの芽かぎ]で成し得るのだそうですよ。先
端を摘んでいくだけでいいなんて、あまりにあっさりしすぎてびっくり
してしまいましたが、この方法がいちばんなのだそうですから 驚き!
ちなみにその方法で育てられたというセンダンがこちら ↓
なにごとも経験と知識に観察力、そしてチャレンジ精神ということにな
る話ではありませんか。
と、いうことで今回は、枝分かれ生長していくセンダンではありますが、
やり方次第・育て方次第ではまっすぐな良木となり、重要な木材資源と
なりうるというおはなしでした。ちなみにこの木材資源としてのセンダン。
材質はケヤキの木などに似て堅く、内装材や家具材に向くのだそうです。
プラスしてケヤキの木などよりも倍のスピードで育つというのですから、
うまく管理すれば有望な広葉樹資源となりそうです。
そのうちに西南暖地の人工林にまっすぐなセンダンの林が出現し、家屋
建築にはスギやヒノキ、内装材にはセンダンを利用するという日がくる
のかもしれませんね。人工的な林地にアオバズクを始めとする動植物の
住まいとなる広葉樹が植えられるのも、それもまたよきことかもしれま
せん。 → 国内の木材資源の利用が動きだし自分ちの木がいきなり
消えちゃう話は こちら。
ちなみに上記の芽かぎ作業には注意力が必要で、脇芽は
とるが葉柄は残していくのがコツだということなのですか
ら その点はご注意を。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」