土を取り除くのは・・・とても大変な作業になります。
市場移転で問題となっている “土” の問題。その土をはぎ取るという
行為についての、当ブログの2011年8月分記事の再掲載となります。
放射線については当時もいまももちろんズブの素人なのですが、とにか
く [徐染作業がはじめられる直前の時点で]これから工事でてくるで
あろう大量の土の量についての考察となります。時節がら、よろしかっ
たらご参考に。
↓
『土を取り除くのは・・・とても大変な作業になります。』
“放射性物質:取り除くには…地道に土の表面はぐ”という ニュース
をみました。
このニュースを聞いて最初に頭に浮かんだのが、大量にでる土のイメー
ジでした。
そうなんです、作物栽培指導という仕事がら一般的な農業における田畑
の土の入れ替えなどに立ち会うことも多いのですが・・・そのときに実
感するのが “剝ぎとる土の量というものは、とにかく大量にでる”とい
うことなんです。
たとえば、
深さを 1センチ と すると
● 1メートル×1メートル の面積の土地の、土の量は 10キロ
● 1坪当たりの土の量は、33キロ
になります。
深さを 10センチ にすれば
● 1メートル×1メートル の面積の土地の、土の量は 100キロ
● 1坪当たりの、土の量は 330キロ
に なります。
同じように、深さを15センチ にすれば
● 1メートル×1メートル の面積の土地の、土の量は 150キロ
● 1坪当たりの、土の量は 495キロ
と、なります。
試しに、あなたのお宅の庭の面積や家屋の坪数をかけてみてください。
“土というものは、とにかく大量にでる”ということがわかります。
そのような現実の土の量を推測することで確実にいえること。それは、
まず 人力だけでは、とても無理だ
ということ。“土の入れ替え”には、当然のことながら〔ユンボや大型
ダンプといった〕重機がかかせない大掛かりな作業になるということ。
そしてもうひとつ、
とても時間がかかるだろう
ということです。
◎ 除染作業について
● 大量に剥ぎ取る土が出るが、その保管先がみつかりにくい
● 使用された水の流れ着いた先で線量が数倍に高まる可能性がある
という2つの問題が報道されています。いわゆる除染作業が結果的に放
射性物質を周囲に広げるのではないかという点が懸念されているわけで
すね。・・・じつに、難しい問題だと思います。
そんなときに、おもいあたったのが、『客土』という農業の土壌改良法で
す。『出来の悪くなった土地に、新しい土を搬入する』という作業・・。
問題のある土地に新しい土を搬入することで、問題を“薄める”という
行為なのです。
問題が解決するわけではありませんが、〔汚染の程度の軽い土地ではと
くに〕とりあえずの現実的な対応策として使用できるケースもあるので
はないでしょうか〔“剥ぎ取る”よりも、よほど簡単なんです〕。
と、いうわけで非常手段として、そんな手もつかえるのではないか
という 客土についての回は こちら 。
「夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染」