グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

ありがとう、さようなら。季節の動物たち。。

2020-12-31 23:30:14 | Weblog
ありがとう、さようなら。季節の動物たち。。
田で鳴くカエルの鳴く声をきいて春の来訪を知り、セミの声を
聞いて夏の暑さを体感し、赤とんぼの群れをみて 秋の到来を
思う・・などというふうに季節ごとの動物たちの有り様に触れ
ることで日本の四季の変化をより強く感じられると思うヒトは
多いことかと思います。

実際にテレビやラジオのニュース番組内の天気予報においても、
天気予報士のみなさんの話のなかや番組内の映像などにおいて
四季それぞれと関係のある動物たちの姿や声がよくとりあげら
れていますよね。たとえばトノサマガエルやクマゼミ、ウグイ
スの鳴き声や赤とんぼのアキアカネの群生して飛ぶ姿などなど
です。

そのような動物たちのはなしが天気予報からなくなってしまう
としたら、なんともさみしく風情のない話の内容になってしま
うのではないか、と 個人的には思ってしまうのですが・・・
気象庁は2020年現在において 鳥や昆虫などの23種の動
物と34種の植物についてとりおこなっている生物季節観測を

 動物については全廃し、植物については6種のみを観測する

という方針を打ち出し2020年11月10日に発表しました。

ちなみにこれまで気象庁がおこなってきた『生物季節観測』に
ついてのページは こちら

このページが新年になってすぐに消去されるということはない
とは思いますが、ご興味を持たれた方はいまいちどご覧になっ
ておかれるのもよきことかな・・と。

ということで、これまで季節の遅れ進みや、気候の違いなどの
総合的な気象状況の推移を把握するのに用いられてきた生活情
報のひとつが来年からなくなってしまうというおはなしでした。
ありがとう、さようなら。季節の動物たち。。


晴れ 自分で季節のめやすをつくるのは自由。私も
  田植えをする季節を測る虫[こちら]や冬の到
  来を知る動植物[こちら]などなど、いろいろ
  自分で認定しては楽しんでおります。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染



サツマイモ基腐れ病。静岡でも。

2020-12-31 22:12:13 | Weblog
​​サツマイモ基腐れ病。静岡でも。
鹿児島・宮崎・沖縄の南九州沖縄3県で猛威をふるっているサツ
マイモ基腐れ病のはなしをご紹介し[こちら]、そのサツマイモ基
腐れ病が長崎・福岡・熊本でも発生したことから、この伝染性が
非常に強い病気が今後西日本に拡大していくのではないかという
危惧をご紹介した[こちら]とたん、その心配が現実となって四国
の高知県でも12月10日に初確認された[こちら]ばかりなので
すが・・・

そんなサツマイモ基腐れ病が、こんどは東日本の静岡県で12月
23日に初確認されました。
そのサツマイモ基腐れ病に関して静岡県病害虫防除所から出され
た特殊報に関する新聞記事がこちら↓。

   24日の新聞 →  



毎回お知らせするたびに驚かされるのが、この病気のもつ感染力
です。沖縄で確認されたのが2018年11月なのですから、ま
さにあっという間にひろがっていく。サツマイモ王国である鹿児
島県の場合、初確認された18年には作付面積のうち15パーセ
ント、19年は同48パーセント、今年の20年には同54パー
セントで被害が確認されているというのですからたまりません。

もちろん心配せねばならないのは、感染力ばかりではありません。
羅病被害も相当な もの。「収量が半減した」「収入が5分の1
になった」などとおっしゃる被害にあった生産農家さんの言葉に
は、悲壮感が溢れます。。

2020年1月に予防剤が登録されたものの、発病後の治療薬が
まだ存在しないサツマイモ基腐れ病。現在とりうる最善の対応策
として考えられるのは、発生した都道府県での栽培の基本となる
耕種的な防除方法のひきつづきの徹底[​こちら​]と、未発病の都道
府県での被害圃場の早期発見
だと つよくおもいます。


晴れ 鹿児島県の各島でも発生している基腐れ病。焼き芋の
  人気品種である安納芋の生産地で名高い種子島 でも
  「本年の生産量は半減する」と地元農協からも発表され
  ています。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜