粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

ホラー映画「壊滅」

2013-05-07 09:40:58 | 煽りの達人

この人物、本当に「壊滅」が好きなんだなと思う。木下黄太ブログ(5月6日)「万が一の鋳型原発緊急事態、瀬戸内海は放射能送風管、概ね三百数十キロ圏内の大阪・京都壊滅の可能性」。愛媛県松山市で木下黄太氏が講演し、県内の伊方原発の再稼働反対を訴えたが、その直後の書き込みである。

(伊方原発で福島のような事故が起きれば)風向きによっては、瀬戸内海をひたすら突き進む可能性が最も想定されます。この場合、山陽地域と四国の瀬戸内側は、ほぼ全部が汚染されます。しかも大阪市街地までの距離は概ね320キロ強、障壁は淡路島しかありませんが、島の山も高くないし、明石海峡などから、完全にスルーして大阪湾岸に普通に吹き上がると思います。

つまり、瀬戸内海という河を通って放射能が大阪地方に流れ込む、という「シナリオ」のようだ。しかもさらに淀川に入って被害は京都にまで及ぶ。関西地方は未曾有の汚染で壊滅状態?

まるでゴジラが大阪湾から上陸して街のビルを次々と破壊するような凄まじさ。怖いですね、怖いですね。ゴジラといえば、つい先日東京ドームで火を吹いていた。いや、長島さんにあまりコントロールのいいとはいえない高めのボールを投げていた。国民栄誉賞同時受賞、関係ないか。

それはともかく、木下黄太氏が書いているように「風向きによっては」の話である。はたして320キロまで西風に乗って「壊滅的」な汚染となるのだろうか。距離にして福島から静岡東部に相当する。門外漢の自分にはどうも危険性はきわめて低い気がするが。ちなみに、専門家のシュミレーションでは、むしろ影響は西側の九州東部への方が大きいようだ。

原子力規制委員会の指導のもと、この7月にも原発の安全基準が施行されるが、伊方原発はその基準を一番満たしており再稼働の一番手とされている。おそらくこの夏には「伊方原発再稼働」がメディアを通じて大きな争点となり世間的に賛否を巡り白熱するだろう。

想像はしたくないが、「関西壊滅」も反原発メディアで喧伝されるかもしれない。ただ、反原発派がいう「壊滅」の意味を今度の福島事故から理解したはずだ。少しでも放射能が降っただけで「汚染されて深刻」というのは、実際現実的ではない。これを壊滅状態として無用な自主避難を強行する悲喜劇が今なお続いている。

ただ別の意味で福島の事故で「壊滅状態」があった。いわゆる「風評被害」で被災地の産物が拒否され、観光が大打撃を受けて一時的に「壊滅状態」がおこった。事故で怖いのは、放射能汚染の直接的影響というより、むしろこうした人的災害である。「ホラー壊滅」は2013年の作品です。サヨナラ、サヨナラ!



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