goo blog サービス終了のお知らせ 

粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

森喜朗会長で大丈夫?

2014-02-20 19:07:23 | スポーツ

人が物事を率直にいうのは結構だが、どうもこのおじいさん、少し口が過ぎる。福岡の講演で森喜朗元首相がソチ五輪のフィギュアスケート団体の結果について「(日本が)負けるのは分かっていた。浅田選手を出して恥をかけることはなかった」と発言した。

東京五輪組織委員会会長の森氏、いかにもスポーツ通を鼻にかけた言葉だが、それ以上に許せないのは真央ちゃんの傷口に塩を塗るような冷酷極まる物言いである。「見事にひっくり返った。あの子、大事なときには必ず転ぶ」ショート失敗からのショックで次のフリーにも不安を隠せない日本のヒロインに言う言葉だろうか。

どこか時代劇の悪代官を思わせるこの人物をみていると正直あまり元気が出ない。ましてこんな暴言を出た日には「控えよ、頭が高い」と思わず言ってしまいたくなる。

どうせ東京五輪組織委員会の会長といってもほとんど名誉職みたいなものだ。特別なイベントに出席して海外の要人と会って挨拶を交わすぐらいなものだろう。だから東京のイメージアップにたりうる人物でなければならない。

他に誰かもっと若く清新な人はいなかったのだろうか。プロ、アマチュアを問わずその世界のOBでもっと顔の引き立つ人がいるはずだ。森元首相は2020年には83歳、おそらくこんな軽口を言えるくらいだから90はおろか100歳も生きられるだろう。しかし、こんな放言が続くようではこの先が心配だ。それこそ2020年がシンキロウ?のようなおぼつかなさだ。

追記:森元総理の発言は全体を通して聞くとかなり印象が違ってくるようだ。やはり、一部だけを切り取って評価するのは問題だろう。百田尚樹氏の発言の時もそうだった。その点では自分自身反省する。


オリンピックとルール改正

2014-02-16 16:27:35 | スポーツ

残念ながら、ソチ五輪フィギュアスケート男子で、羽生結弦選手が金メダルを取った瞬間を見過ごしてしまった。睡魔に勝てず寝過ごしたのだが、後で彼の滑りを見たが、転倒などして本来の出来ではなかったようだ。ただライバルのパトリック・チャンも大分ミスがあったようなので、これを見れば羽生の金も納得がいくところだろう。

世界の多くのメディアが羽生選手の演技に絶賛を送る中でロシアのあるメディアが辛口の批評をしていた。以前浅田真央選手のコーチをしていたロシア人のタチアナ・タラソワ氏が「率直に言って、メダルを誰にも与えるべきではない。私の記憶では、こんなに転んだ五輪チャンピオンはいない」とのコメントをのせていたのだ。

実は、現在の羽生のコーチはかつてキム・ヨナを指導したカナダ人ブライアン・オーサーであった。バンクーバーで浅田選手がキム・ヨナに破れた記憶がタチアナさんに去来して、あのカナダ人コーチへの複雑な気持ちが湧いて出たのかもしれない。

ただ羽生選手が相当難易度の高い演技を敢えて挑んだことはフィギュアの解説者の説明を聞けばわかる。パトリック・チャンも羽生ほどでないにしてもかなり難易度の高いに技を試みて失敗している。今回はそうした意味で「両者痛み分け」といったところか。

前回はアメリカのライサチェクが4回転ジャンプもせず無難な演技をきっちりこなしたことで金メダルをとった。そして、銀のロシアのプルチシェンコや銅の高橋大輔が敢えて4回転ジャンプを挑んだのに優勝はできなかった。これにプルシェンコは相当不満で協会に提訴したようだ。それが発端になり今回のソチ五輪では難度の高い演技をした選手に多く加点される採点システムに変わったようだ。もし、このルールがバンクーバーでも適用されていたならライサチェクの金メダルはありえなかっただろう。

今後心配するのはフィギュアでの新たなルール改正である。タチアナさんが酷評したような見方がフィギュアを運営する協会の中でまた沸き起こってくるようだとそれもあり得る。今回の男子は銅のカザフタン選手を含めて全て東洋系の選手がメダルを独占した。ヨーロッパ系役員の意見が今なお協会の主流である以上、どこか嫌な感じがする。


ソチ五輪これからだ

2014-02-12 11:06:23 | スポーツ

どうも今朝の目覚めが悪い。昨夜から今日未明にかけてソチ五輪中継をテレビで観戦していた。昨夜の女子500メートルスピードスケート。自分自身小平奈緒選手のファンでメダルを期待していたが残念ながら及ばなかった。彼女の練習風景をテレビで見たが、その血を吐くような厳しい練習と努力には頭が下がる。しかし、ベストを尽くしたものの、彼女を上回るパフォーマンスを挙げた選手の前に涙を飲んだ。

そして、本日未明の女子ジャンプ。高梨沙羅選手の圧倒的優位が予想されて日本金メダル第1号は確実と思われていた。おそらく朝のニュースは彼女の金メダル一色だろうと確信をしていたが、予想外のメダル逸失だ。

やはり、五輪は他の世界大会とは違う特別な大会なのか。五輪には魔物が棲んでいるとよくいう。今期13回の試合のうち10回も優勝しているが、残り3試合の方に順番が回ってしまったのか。

マスコミ取材での彼女の対応は17歳の高校生とは思えないほどしっかりしていて、まるで超ベテランのような風格があった。そんな彼女ならこうした大舞台でも動じることはなく平常心で臨めると半ば安心していた。しかし、やはりどこか名状しがたいプレッシャーがあったのだろうか。

幼くして日本のスポーツ界を制し世界の大会でも敵無しにみえる選手が五輪ではなかなか金の栄冠を得られないことはいる。あのヤワラちゃんこと谷亮子がそうだ。谷の場合は2回連続銀に甘んじてやっと3回目での金メダルだった。

高梨選手の今回の失速はその試練なのだろうか。テレビで解説をしていた原田雅彦氏もリレハンメル大会のジャンプ団体で、仲間3人が高得点を挙げ彼のジャンプならば金メダルが間違い無しの時に、予想外の失速であえなく金を逃したことがあった。

当時世間から理不尽な中傷があったらしいが、次回の長野大会ではそれを乗り越えて栄光の金を獲得して世間の大喝采を浴びた。現在も日本人にとってもっとも印象に残る冬季大会のシーンとなっている。

その原田氏のように高梨選手には屈辱をバネに臨むであろう次回平晶でその夢を託したい。これから4年の厳しく長い試練の道が続くだろうが、彼女はその一挙手一投足に注目される国民的アイドルであり続けるに違いない。

まだ大会は5日が過ぎたばかりだ。うれしいことにスノーボードのハーフパイプでは若き10代男子二人があっさりと思えるほどに待望の銀と銅を獲得した。大試合にも物怖じしない新しいタイプの日本人選手が生まれつつある。今後もそんな若い世代が予想外の活躍を見せて王冠をもぎ取ってくれることを期待したい。


後方宙返りの女子スケーター

2013-12-23 14:29:49 | スポーツ

現在フィギュアスケートの日本選手権が開催中だ。当然のことだが、普段世界大会で出場する選手だけがフィギュアをやっているわけでなく、五輪を目指して多くの選手が日々厳しい練習に励んでいるこを改めて実感する。昨日は女子選手がショートプログラムを競い合ったが、早い時間帯のテレビ中継ではあまり見慣れない選手が多かった。

結構奇麗でかわいい娘が多いなとオヤジ根性丸出しで品定めしていた。こうした美人スケーターは技術的には難があったとしても、とても上手に見えてしまうのは、これまたオヤジの欲目なのだろうか。ただ、後に出場したあの?(失礼)鈴木明子選手と比べると、やはり鈴木選手の技やスピードなど全体的には上だなと素人ながら何となく感じる。

ところで、「見た目と技」ということで思い出す選手がいる。スルヤ・ボナリーだ。フランスの黒人選手で伊藤みどりが現役で活躍していた頃のライバルといえば思い出す人も多いかもしれない。ともかく伊藤みどりと同じく?(たびたび失礼!)ボナリーは技の選手であった。

ただ伊藤みどりはトリプルアクセルを初めて成功した選手であり、その姿は華麗であり演技は美しく見える。しかし、ボナリーの場合は力強さがあって採点では技で高得点を稼いでも、芸術点では低い、不当に低いといってよいかもしれない。

ボナリー自身は、この辛い芸術点は、黒人選手に対するる不当な差別ではないかと抗議した事もあったようだ。長野五輪のとき、ショートプルグラムの芸術点が低くてがんばってもメダルが難しいフリーの時のことだった。ボナリーがとんでもない演技をした。なんと、公式戦で禁じられているバック・フリップを敢えて披露したのだ。すなわち、後方宙返り、体操選手がするバックチュウである。会場が一時騒然となり、テレビの解説者も驚いて「これ、禁止技ですね」といって押し黙ったのを記憶している。

ウィキペディアによると、エキシビジョン(バックフリップは禁止されていない)に出られないと考えていたから、敢えてフリーで実行したと書いてある。しかし、当時の印象だと黒人選手に対する不当な採点への抗議、あるいは当てこすりにしか見えなかった。

現在ナオミ・キャンベルのように黒人のスーパーモデルは少なくない。ただ、氷上では、どうも南国にイメージの強い黒人にはまだまだ不似合いということなのだろうか。あれから十数年たっても実力派の黒人選手が登場していないのをみるとその種のハンデのためか。ただボナリー自身は今でもプロスケーターでパワフルな演技で観客を魅了している、もちろんあのバックフリップも。



日本プロ野球の底力を

2013-11-04 11:03:58 | スポーツ

今年の日本シリーズは例年になく盛り上がった。自分自身も久しぶりに連日テレビを食い入るように観戦した。それにしても、日本人はスポーツに「ドラマ」を求める民族であることを実感する。特に今回は楽天側にそれが集中している印象が強い。

選手たちの被災地への強い想い、田中投手のプロ根性、星野監督の男気、そしてそれを地域一丸となって応援する東北人の熱き想いなど圧倒的に楽天が主役である。その点巨人は不利な敵役になってしまった。そういう自分も関東人でありながらずっと楽天を応援していた。

ただそんな祝賀ムードもそのうち現実の世界に戻ってしまう。特に楽天いや日本プロ野球球界で今最も輝いているスーパースター、あの田中将大選手が来年は日本を去ってアメリカのメジャーに移籍するという話だ。

日本球界の至宝ともいえるスーパースターが日本シリーズ優勝を花道にメジャーへ移籍するパターンが慣例のごとく繰り返される。イチローしかり、大魔神佐々木しかり、松井秀喜しかり、松坂大輔しかり、ダルビッシュしかり、そして今度はあのマー君が…。

日本のスーパースターが野球の本場メジャーで自分の力を発揮したいと思うのは当然であろう。野球以外のスポーツ選手が全日本選手権で優勝しても、オリンピックで活躍しなければ満足出来ないのと一緒だろう。

ただメジャーでは結局米国内チームの一選手でしかない。もちろん日本人選手としての活躍という注目はあるが、米国国内の試合でしかない。イチローが活躍したから球場に君が代が流れ、日の丸が掲揚されるわけではない。あくまでの米国選手の一員という位置づけである。

最近はWBCという国別の国際大会もあって日本人のとっても注目度は高いが、まだまだアメリカでは関心が薄く選手もメジャーの試合を優先する傾向が強い。アメリカではワールドシリーズ優勝が世界の最高峰であるという認識である。

したがって田中選手がメジャーで活躍しても選手一個人の業績だけに終わってしまう。イチローも一時はメジャーで輝いてはいたが、今はかつての勢いもなく普通の一選手として埋没してしまっている。、まだ日本人選手がいなければメジャーが成り立たないというほどの状況にはなっていない。それが日本の大相撲でモンゴル出身の力士が土俵を席巻しているのと大きく事情が違うところである。

メジャーで毎年日本人選手が首位打者を獲得し、投手が最多勝を獲得する勢いがない限り、まだまだ日本のプロ野球はメジャーと対等の扱いがされないのが現実だ。それこそ日本人選手の存在を群を抜いていればWBC大会も本当の意味での世界大会でなりえるだろうが。

日本の超一級選手のメジャー流出は今後も続くであろう。この流れを止めることはできない。したがって我々日本人が望むのはメジャーの「大相撲化」すなわち日本人選手の圧倒的存在感である。その点で田中選手にはメジャーで大活躍して欲しい。移籍1年目で30連勝負けなし、新人王で最多勝、防御率1位、最多奪三振、完全試合達成…、まああまりにも過剰な期待だが、せっかくならばと夢も膨らむ。それこそ日本の計り知れない「底力」を見せつけることになるはずだ。