人が物事を率直にいうのは結構だが、どうもこのおじいさん、少し口が過ぎる。福岡の講演で森喜朗元首相がソチ五輪のフィギュアスケート団体の結果について「(日本が)負けるのは分かっていた。浅田選手を出して恥をかけることはなかった」と発言した。
東京五輪組織委員会会長の森氏、いかにもスポーツ通を鼻にかけた言葉だが、それ以上に許せないのは真央ちゃんの傷口に塩を塗るような冷酷極まる物言いである。「見事にひっくり返った。あの子、大事なときには必ず転ぶ」ショート失敗からのショックで次のフリーにも不安を隠せない日本のヒロインに言う言葉だろうか。
どこか時代劇の悪代官を思わせるこの人物をみていると正直あまり元気が出ない。ましてこんな暴言を出た日には「控えよ、頭が高い」と思わず言ってしまいたくなる。
どうせ東京五輪組織委員会の会長といってもほとんど名誉職みたいなものだ。特別なイベントに出席して海外の要人と会って挨拶を交わすぐらいなものだろう。だから東京のイメージアップにたりうる人物でなければならない。
他に誰かもっと若く清新な人はいなかったのだろうか。プロ、アマチュアを問わずその世界のOBでもっと顔の引き立つ人がいるはずだ。森元首相は2020年には83歳、おそらくこんな軽口を言えるくらいだから90はおろか100歳も生きられるだろう。しかし、こんな放言が続くようではこの先が心配だ。それこそ2020年がシンキロウ?のようなおぼつかなさだ。
追記:森元総理の発言は全体を通して聞くとかなり印象が違ってくるようだ。やはり、一部だけを切り取って評価するのは問題だろう。百田尚樹氏の発言の時もそうだった。その点では自分自身反省する。