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●疑問はシンプル…岡口基一元判事がたとえヒラメ裁判官であったとしても弾劾裁判で罷免しただろうか? 結論は《今回の弾劾裁判は間違っている》

2024年05月23日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2024年05月17日[金])
この件、第3弾のブログです。岡口基一元判事《今回の弾劾裁判は間違っている…》。
 ブログ主の疑問はシンプルです、岡口基一元判事がたとえヒラメ裁判官であったとしても弾劾裁判で罷免しただろうか? 罷免しなかったと思います。そもそも、岡口氏に対して最高裁も弾劾裁判を要請していない訳で、ヒラメ裁判官であったならば弾劾裁判に掛けることもしなかったはず。結論、《今回の弾劾裁判は間違っている》、《「これはもう裁判ではない」》。(カルト協会とヅボヅボな議員や、裏金や脱税議員などは居ないんですかね?)法律の専門家ではない国会議員が行う裁判官弾劾裁判》は大きな問題を残した。今回の裁判長は船田元氏です。弾劾裁判所で裁判を行うのは、国会議員の中から選ばれた14名(衆議院議員7名、参議院議員7名)の裁判員だそうです。今回の裁判員のリストを探してみますと、【裁判長と裁判員の紹介】(https://www.dangai.go.jp/info/info2.html)によると、以下のようです。

裁判長
 船田元(ふなだ はじめ)(衆・自民)

衆議院選出裁判員

 山本有二(やまもと ゆうじ)(自民) … 《ワンズ社》絡み、TPP、白紙の領収書
 田中和徳(たなか かずのり)(自民) … 衆院政倫審会長
 葉梨康弘(はなし やすひろ)(自民) … 死刑執行は冗談のネタ、政治資金閣僚辞任
 杉本和巳(すぎもと かずみ)(維教) … 政治資金でほら貝を購入
      自身で領収書発行受け取り議員会館の不正使用松井三郎氏返り討ち事件
 北側一雄(きたがわ かずお)(公明)

参議院選出裁判員
 福岡資麿(ふくおか たかまろ)(自民) … 政治刷新本部幹事長代理、参院政審会長
 森まさこ(もり まさこ)(自民) … 入管問題検察庁法改正、違憲な秘密保護法
 赤池誠章(あかいけ まさあき)(自民) … 教育委員会恫喝質問状送付
 小西洋之(こにし ひろゆき)(立憲)
 伊藤孝江(いとう たかえ)(公明)
 片山大介(かたやま だいすけ)(維教)

 《国民の信頼を失わせた》国会議員は居ませんよね?
 弁護士ドットコムの記事 (2023年1月24日)【岡口判事、普段は周囲に配慮…どうして裁判当事者を傷つけることに? 裁判員が質問】(https://news.yahoo.co.jp/articles/1eea08f1fc6ba6e551a2e14396ef841b399ec382)によると、《●この日の裁判員は13 弾劾裁判所は14人の裁判員で構成されるが、この日の裁判員は13人。弾劾裁判所のウェブサイトによると、前回に続き辞任した山下貴司氏(衆・自民)の後任が決まっていないようで、田中和徳氏(衆・自民)も欠席。代わりに予備員の大河原まさこ氏(衆・立憲)が出席した》。岡口さんは、山下貴司氏について《中立な裁判員とは感じられませんでした》とのこと。《私は不公平な裁判となるおそれがあると忌避を申し立て、裁判員をやめてもらうように主張。申し立てを知った山下氏側から辞任願が出されました》。

   『●岡口基一判事罷免問題…こんな結末で良かったのか? 国に楯突くような
     裁判官は「罷免」しても構わないというバイアスが掛かってはいまいか?
   『●岡口基一判事罷免問題…例えば、岡口基一・元判事がヒラメ裁判官
     だったとしても、裁判官弾劾裁判で「罷免」判決を出したでしょうか?

 吉田通夫宮尾幹成両記者による、前・後編の東京新聞のインタビュー記事【岡口基一元判事が語った弾劾「これはもう裁判ではない」…その真意は 不適切SNSで罷免された今<前編>】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/326369?obOrigUrl=true&ucid=59VHhfrl)。《「遺族に申し訳ないとは思っている」けれど、今回の弾劾裁判は間違っている…。交流サイト(SNS)への投稿などで刑事事件の遺族の心情を傷つけたとして4月、国会議員が行う裁判官弾劾裁判で罷免され、法曹資格も剝奪された岡口基一・元判事(58)が東京新聞のインタビューに応じた。有名な法曹家向け実用書の著者として知られる一方、SNSでフォロワーを「楽しませようと」際どい投稿を繰り返すなど、異色の裁判官として知られた岡口氏。遺族への思いから今回の弾劾裁判への不満、背後に潜む最高裁の体質まで、60分にわたって率直に語った。(デジタル編集部・吉田通夫宮尾幹成)》。
 その後編【岡口基一氏が明かす、政治に逆らわない最高裁が抱える「トラウマ」 その影響は判決にまで<後編>】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/326372)によると、《「最高裁は国会や内閣に逆らわない」が、権威を保つため裁判官に情報発信させず雲上人のようにしている…。交流サイト(SNS)への投稿などで刑事事件の遺族の心情を傷つけたとして4月、国会議員が行う裁判官弾劾裁判で罷免され、法曹資格も剝奪された岡口基一・元判事(58)が東京新聞のインタビューに応じた》。

 2度目の「罷免」回避の機会、《「…あの時SNSやめますと、うまく立ち回ってヒラメ裁判官になれば、処分もなく、罷免にもならなかったかもしれない」》。岡口氏の《罷免ありき》だったのではないのか。
 こんな結末で良かったのか? 国に楯突くような裁判官は「罷免」しても構わないというバイアスが掛かってはいまいか? もし、同様な《ツイッターへの不適切な投稿問題》をヒラメ裁判官が起こしたとしても、本当に「罷免」されただろうか? 《弾劾裁判所による裁判官訴追は厳密に運用》されたのだろうか? 疑問だ。《法律の専門家ではない国会議員が裁判官を裁く、弾劾裁判というシステムの問題》(岡口基一さん)。岡口氏は《国会議員が裁判官役明らかな非行が認定》されて良かったのでしょうか?

   『●『つぶせ! 裁判員制度』読了
   『●「国民の信頼を傷付け」ているのは? 
     …「米軍基地という面倒な施設は沖縄に…。そして日本本土は…」
    《岡口基一裁判官…は謝罪したが…。「米軍基地という面倒な施設は
     沖縄にもっていく。そして日本本土は平和と繁栄を維持した」と
     言及したことも。公平な視線は信頼に値しそうだ
    「《国民の信頼を傷付け》ている「司法」は岡口裁判官でしょうか、
     それとも、沖縄で辺野古破壊や高江破壊に貢献している司法関係者
     でしょうか? まさか、沖縄の市民の皆さんはこの《国民》には
     含まれていない、とでも思っているの?」

   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
              核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
    《最高裁判事は十五人いるが、戸倉三郎裁判官は岡口裁判官が厳重注意
     された当時、東京高裁長官だったため今回の審理から外れた》
    《ツイッターへの不適切な投稿問題で東京高裁の岡口基一裁判官が
     戒告となった。「品位を辱めた」が理由だ。
     だが、さまざまな社会事象への裁判官の考えは、
     個人として発信していいのではないか

   『●三権分立・司法権独立…「国民の信頼を傷付けた」のは
      岡口基一裁判官の方なのか? それとも最「低」裁の方なのか?
   『●岡口基一判事罷免問題…こんな結末で良かったのか? 国に楯突くような
     裁判官は「罷免」しても構わないというバイアスが掛かってはいまいか?
   『●岡口基一判事罷免問題…例えば、岡口基一・元判事がヒラメ裁判官
     だったとしても、裁判官弾劾裁判で「罷免」判決を出したでしょうか?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/326369?obOrigUrl=true&ucid=59VHhfrl

岡口基一元判事が語った弾劾「これはもう裁判ではない」…その真意は 不適切SNSで罷免された今<前編>
2024年5月13日 06時00分

 「遺族に申し訳ないとは思っている」けれど、今回の弾劾裁判は間違っている…。

 交流サイト(SNS)への投稿などで刑事事件の遺族の心情を傷つけたとして4月、国会議員が行う裁判官弾劾裁判で罷免され、法曹資格も剝奪された岡口基一・元判事(58)が東京新聞のインタビューに応じた。

 有名な法曹家向け実用書の著者として知られる一方、SNSでフォロワーを「楽しませようと」際どい投稿を繰り返すなど、異色の裁判官として知られた岡口氏。遺族への思いから今回の弾劾裁判への不満、背後に潜む最高裁の体質まで、60分にわたって率直に語った。(デジタル編集部・吉田通夫宮尾幹成


(この記事は前編です。後編「政治に逆らわない最高裁の『トラウマ』 影響は判決にも…」はこちら。)


     (自身を罷免した弾劾裁判を振り返る岡口基一氏
      =東京都渋谷区で)

裁判官弾劾制度 問題行為のあった裁判官を辞めさせる制度。裁判官弾劾法では▽職務上の義務に著しく違反、または職務を甚だしく怠った時▽裁判官としての威信を著しく失うべき非行があった時―に罷免できると定めている。国会議員による弾劾訴追委員会が検察官役となって訴追を決め、やはり国会議員が裁判官となる弾劾裁判所で審理する。


◆「闘わない」最高裁へ憤慨

 「最高裁は、権力者と闘わない

 4月中旬、法律資格試験の受験指導をする「伊藤塾」(東京・渋谷)で取材に応じた岡口氏は、そう強調した。岡口氏は裁判官を罷免された直後、伊藤塾の専任講師に就任している。

国会議員による弾劾裁判の判決には、元裁判官として、おかしいと感じる部分が多かった。しかし、最高裁の徳岡治人事局長が出したコメントは「誠に遺憾。 裁判官各人において、改めて職責の重さを自覚し、国民の信頼にこたえていくよう努めたい」という内容だった。

 岡口氏は「最高裁は、こんなとんでもない判決はけしからんというコメントは出さない」と憤慨する。

 そして、今回の弾劾裁判への不満と、背後にある最高裁の体質について、語り始めた。


◆裁判官が実名でツイート

 X(旧ツイッター)などで、実名で情報を発信してきた岡口氏。裁判官とは明かさなかったが、法曹関係者らから口コミで広がり、フォロワーは2018年時点で4万人超だった。

 今回の問題の発端となったのも、ツイッターだった。

 東京都内で女子高生が殺害された2015年の事件の東京高裁判決のリンクを張り、「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男」「そんな男に、無残にも殺されてしまった17歳の女性」と書き込んだ。

 いずれも、東京高裁のウェブサイトに掲載されていた「事案の概要」からコピーした言葉だったが、遺族は「茶化している」と受け止め、当時の岡口氏の所属先だった東京高裁に抗議。その後の岡口氏のSNSなどでの発信も問題視され、弾劾裁判へとつながっていく。

岡口氏の弾劾裁判 弾劾訴追委員会は2021年6月に13件の投稿などを対象に訴追し、弾劾裁判所(裁判長・船田元衆院議員=自民党)は2024年4月に7件が「表現の自由として裁判官に許される限度を逸脱している」と判断。「著しい非行」として罷免の判決を言い渡した。岡口氏はただちに失職し、退職金はなく法曹資格も失った。弾劾裁判の判決に先立つ2024年2月には、民事訴訟でも岡口氏に遺族側へ44万円の支払いを命じる判決が確定。また、2018年と2020年には、最高裁が岡口氏を戒告の懲戒処分にしている。


◆悪気はなかったが「表現に思いが至らず」とお詫び

 岡口氏は弾劾裁判で、もともとはSNSを通じて男への量刑が低すぎると感じてほしかったと主張。インタビューでも「遺族を思っての書き込みだった。こんな事件は許せない」と述べた。

 2019年には、フェイスブックに、遺族が岡口氏を非難するよう「洗脳」されていると書き込んで問題になったが、岡口氏側は「『洗脳』という言葉をそれほどネガティブな意味で使っていたわけではない」と主張。判決でも認められた。

 最終的に、弾劾裁判では、岡口氏による一連の投稿や発信に、だれかを傷つけるなどの悪意はなかったと判断された。

 遺族感情を損ねる結果になったことについて、岡口氏はインタビューで「(表現への)思いが至らず、お詫び申し上げたい」と謝罪した。


◆問われた「表現の自由」

 表現行為に悪意はなかったと認定された岡口氏だが、最終的には「『表現の自由』の範囲を逸脱」したとして罷免を言い渡された。その論理構成には問題が多かったと強調する。

 まず、憲法が保障する「表現の自由」についての認識だ。

 弾劾裁判で、裁判官による表現行為が問題になったのは初めて。便宜供与を受けるなどの職務違反があったり、児童買春や盗撮などで刑事罰に問われたりしたことを理由に罷免となった過去7人のケースとは異なる

 岡口氏は「侮辱などがない限り、(表現を受け止めた)だれかが傷ついたというだけでは不法行為にならない。憲法が保障する『表現の自由』の一丁目一番地だ」と言う。

しかし、今回の判決は「結果として傷ついた人がいるからいけないというロジックになっている」と問題視した。

 表現に問題や誤解があれば民事訴訟など当事者間で紛争を解決するべきで、弾劾裁判などによって「他者が介入する問題ではない」と強調した。


◆「これはもう裁判ではない」

     (岡口基一氏)

 また、岡口氏の最終的な罷免理由は、一連の投稿により裁判官に対する国民の信頼を失わせたことになっている。

 弾劾裁判で、岡口氏と弁護側は「証拠がない」と主張した。

 判決も「客観的に証明することは困難」と認めた。しかし、立証は国民に選ばれた国会議員でつくる時の弾劾裁判所の裁量によると明言し、国民の信頼を失わせたと断じた

 岡口氏は「どういう事実があったかは裁判官が決めていいと言っているこれはもう裁判ではない」と非難した。

 岡口氏は、女子高生殺害事件の遺族への損害賠償を命じた東京高裁判決についても、「何の情報もないのに、私が変態性欲者の興味を引く意図で投稿をしたと認定して、だから不法行為だと。全く証拠がない」と批判。

 弾劾裁判の判決も、高裁が不法行為と認定していることを理由の一つとしているとして、「最高裁が『けしからん裁判官』をどうぞ辞めさせてくださいと、どんどんアシストした」「裁判所がよってたかって、全く証拠がない事実認定をして私を追い出そうとした」との見方を示した。


◆「運用で守ってきた」三権分立が…

 過去の弾劾裁判は、問題を起こした裁判官について、最高裁自身が国会に対して弾劾訴追を求めるケースがほとんどだった。

     (岡口氏を罷免する判決が言い渡された弾劾裁判
      =4月3日、東京都千代田区で)

 三権分立の社会では、立法権(国会)、行政権(内閣)、司法権(裁判所)は独立していなければならない。このため、内閣や国会が裁判所に対していたずらに介入しないようにするため運用で守ってきた暗黙のルールだ

 今回、最高裁は岡口氏に対して2度にわたり戒告処分をしたが、弾劾訴追は求めていない

しかし、訴追委員会は遺族側の申し立てを受けて訴追を決め、判決も「過去には最高裁からの訴追請求がない事案について罷免判決をした例もある」と有効とした。

 岡口氏は、2020年の菅義偉政権による日本学術会議会員任命拒否問題も引き合いに、「第二次安倍政権以降、運用で守られてきたさまざまな制度が、ことごとく失われている感じがする」と語った。



https://youtu.be/BNBW9eAk8ZE

▶後編:「政治に逆らわない最高裁の『トラウマ』 影響は判決にも…」に続く。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/326372

岡口基一氏が明かす、政治に逆らわない最高裁が抱える「トラウマ」 その影響は判決にまで<後編>
2024年5月13日 06時00分

 「最高裁は国会や内閣に逆らわない」が、権威を保つため裁判官に情報発信させず雲上人のようにしている…

 交流サイト(SNS)への投稿などで刑事事件の遺族の心情を傷つけたとして4月、国会議員が行う裁判官弾劾裁判で罷免され、法曹資格も剝奪された岡口基一・元判事(58)が東京新聞のインタビューに応じた。

 有名な法曹家向け実用書の著者として知られる一方、SNSでフォロワーを「楽しませようと」際どい投稿を繰り返すなど、異色の裁判官として知られた岡口氏。遺族への思いから今回の弾劾裁判への不満、背後に潜む最高裁の体質まで、60分にわたって率直に語った。(デジタル編集部・吉田通夫宮尾幹成


(この記事は後編です。前編「罷免が決まった弾劾裁判『これはもう裁判ではない』」はこちら。)


◆保守派が長官に指名されて最高裁が受けた衝撃

     (司法に対する国民の信頼失墜を懸念する岡口基一氏
      =東京都渋谷区で)

 立法権(国会)、行政権(内閣)、司法権(裁判所)の独立を守るため慣例的に運用されてきた「裁判官弾劾裁判は最高裁が訴追請求するというルールが破られたと指摘した岡口氏。

もともと、日本の司法は立法や行政に比べて権力基盤が弱い。江戸時代は幕府や藩が裁判を行い、明治以降も、戦前の最高裁は司法省の下部機関だった。戦後になっても、内閣が最高裁長官の指名権を握っているため、時に政治の介入を受けてきた。

 「佐藤栄作政権時の人事が、今もトラウマ(心的外傷)になっている」と岡口氏は語る。

佐藤元首相は1969年、長官含みで最高裁判事となった学者出身の田中二郎氏ではなく、旧司法省出身の石田和外氏を指名。石田氏は退官後に日本会議の前身団体の一つである「元号法制化実現国民会議」をつくった右派だ。

 石田氏は最高裁長官に就くと、立法や行政に対する司法の独立を訴えた「青年法律家協会」所属の裁判官を左遷するなどして排除。「青」からとって「ブルー・パージ」と呼ばれる。

岡口氏は「最高裁はショックを受けて、立法府や行政府には逆らわないようになった」と言う。


◆臨時国会召集拒否は「憲法違反」と断言

     (岡口基一氏)

 岡口氏は、内閣や国会に逆らわない裁判所の姿勢は、さまざまな司法判断に表れていると指摘する。

 例として、沖縄県名護市への米軍新基地建設を巡る一連の訴訟のほか、2017年の安倍晋三首相(当時)による臨時国会の召集拒否を挙げた。

 当時、森友学園に対する国有地払い下げなどの問題が噴出。野党は臨時国会の召集を求めたものの、安倍首相は3カ月超にわたって応じず、ようやく召集したとたん、冒頭で衆院を解散した。

 憲法53条は、衆参両院のいずれかで議員の4分の1以上の要求があれば内閣は臨時国会の召集を決定しなければならないと規定している。野党側は違憲だとして提訴したが、最高裁は違憲の判断を避けつつ、損害賠償請求を退けて原告側の敗訴とした。

 岡口氏は臨時国会をすぐに召集しなかったことは「憲法違反だと断言する。しかし、政府からの「さらなる介入を招く」ため、組織防衛に走ったという。「国と戦う気はない。LGBT(の権利向上を認める判決)とか、ああいうところで独自性を出して『やってます感を出すという作戦だ」


◆原発訴訟「下級審は最高裁に逆らえない」

     (東日本大震災後の福島第一原発(2012年3月撮影))

 話題は、原発訴訟にも及んだ。「福島第1原発事故の前は、原発が危ないかどうか分からなかった。おかしいという人は変わり者だと思われていることもあって、あの頃は普通の人は(国や電力会社を敗訴させる判決を書けなかった

 だが、福島原発事故後も、事故について国の責任を認めない判決が相次いでいる

岡口氏は「最高裁が国の責任を認めなかったので、下級審は逆らえない状況だ」と指摘。自身も仙台高裁判事時代、福島原発事故の避難者が国と東京電力に賠償を求めた裁判の控訴審(2024年1月に判決)に関わったといい、「現場は現場できちんと国の判決を書きましょうと、私も用意していた」と明かした上で、「弾劾裁判があったのでできなかった」と悔やんだ。岡口氏は弾劾訴追を受け、2021年7月に裁判官の職務を停止されていた。


◆「裁判官は雲上人」でいいのか?

     (最高裁判所)

 逆らわない最高裁は、「裁判官に情報発信させず、雲上人のように、品位があるように見せることで権威を保とうとしている」と岡口氏の目には映る。

 積極的に発信する裁判官に、あからさまに「やめろ」とは言わないものの、裁判の研究や司法修習を行う「司法研修所」の教官にしないなど、無言の圧力をかけるという。

 「私はそれは良くないと思っている」と断言。権威により判決を信じ込ませるのではなく、「科学的・合理的な根拠を示し、またそれが検証可能なように担保しなければならない」と語る。


◆SNS反省「楽しませなきゃ、がよくなかった」

     (岡口基一氏)

 そんな岡口氏がツイッターを始めたのは、2008年の草創期。裁判官という肩書は明かさなかったが、実名でアカウントを開設した。もともとは法曹家向けに法律改正や法律絡みの時事問題を発信していた。

 それだけでも異色だったが、次第に法曹家以外のフォロワーも増え、くだけた表現や、白ブリーフ姿をさらすなど際どい投稿も目立つようになった。「法曹家以外も見てくれているのだから、楽しませなきゃと思い始めたのが良くなかった」と振り返る。

 今もツイッターを続けているが、不特定多数の目には触れないよう「鍵アカ」にしたという。

 法曹家向けの実用書「要件事実マニュアル」シリーズでも知られる岡口氏。今後は伊藤塾の講師を務めるなどしながら「新たな法曹家を育成していかなければならない」と、後進の育成に意気込む。「質の高い司法サービスの提供は、国民のためになる」と語った。

▶前編「罷免が決まった弾劾裁判『これはもう裁判ではない』」はこちら。
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●《国会という議論の場を封じるのは、議会制民主主義の原理に反する》…自民党の「ト」な壊憲草案にも「臨時国会召集を「遅くとも二十日以内」」

2023年10月14日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2023年09月20日[水])
憲法の番人」が聞いて呆れる最「低」裁、「司法の職務放棄だ」…《臨時国会を開かなくても違憲でない」という新しい規範が生じたに等しい憲法が死文化…》。戦争法でも《集団的自衛権の行使を認めた安保法は憲法違反だとする安保法違憲訴訟で、最高裁は憲法判断をせず原告側の上告を退けた》(東京新聞社説)。司法がとにかく酷い。議会軽視を咎めない哀しい国。三権分立はいったいどこに?

   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場
      も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…
   『●「憲法の番人」が聞いて呆れる最「低」裁…《「臨時国会を開かなくても
      違憲でない」という新しい規範が生じたに等しい。憲法が死文化…》
   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》

 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>議会軽視を咎める国たれ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/277732?rct=discussion)。《2017年、安倍晋三内閣が臨時国会の召集要求に約3カ月応じなかったこと憲法違反だとして野党議員らが起こした訴訟で、最高裁は原告の上告を退けました。東京新聞は13日の社説国会不召集判決 民主国家といえるのか」で「不当に召集を引き延ばすのは権力の乱用に等しく、国会という議論の場を封じるのは、議会制民主主義の原理に反する」として、国会を開かなかった当時の政権と、違憲と判断しなかった最高裁を批判しました》。
 再度引用。《今回の判決で、最高裁の宇賀克也判事のみが「内閣は合理的期間内に召集を決定する法的義務を負う」「その期間は20日あれば十分であり、特段の事情が認められない限り(召集要求の拒否は)違法である」と反対意見を述べた》…秘密保護法・衆院国家安全保障特別委員会での参考人や、辺野古基地サンゴ訴訟、袴田事件にかかわる、元行政法学者・東大教授の宇賀克也判事の経歴については、リンク先をクリックしてご覧ください。一方、 無責任政党・ヅボヅボ政党の「ト」な壊憲草案にも《例えば衆院選後の特別国会は三十日以内の召集であり、自民党の改憲草案では臨時国会召集を「遅くとも二十日以内」と記す》 ← 『●アベ様内閣が臨時国会召集せずで憲法53条無視…裁判所は司法判断? アベ様に忖度した「政治判断」?』(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/614f6109a01ab7bee54ad8a1b4d7fc01)。なんといういい加減な党なのだろうか。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/277732?rct=discussion

<ぎろんの森>議会軽視を咎める国たれ
2023年9月16日 07時14分

 2017年、安倍晋三内閣が臨時国会の召集要求に約3カ月応じなかったこと憲法違反だとして野党議員らが起こした訴訟で、最高裁は原告の上告を退けました

 東京新聞は13日の社説国会不召集判決 民主国家といえるのか」で「不当に召集を引き延ばすのは権力の乱用に等しく、国会という議論の場を封じるのは、議会制民主主義の原理に反する」として、国会を開かなかった当時の政権と、違憲と判断しなかった最高裁を批判しました。

 憲法53条は衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば内閣は臨時国会召集を決定しなければならないと定めます。これは義務規定であり政治的利害や政府の裁量が働く余地はないはずです。

 社説では日本同様、議会を開かなかった政府判断を最高裁が「違法・無効」と断じた英国の例を紹介しました。

 英国は日本が議会制民主主義のお手本としてきた国でもあります。英国の統治制度には学ぶべき点がまだ、多くあることを示しています。

 日本が議会軽視を咎(とが)める国であってほしい、との本紙の思いを、社説から読み取っていただければ幸いです。

 読者からは、国会を速やかに開くよう政府に義務付けるため「国会法は改正されなければならない」との指摘のほか、上告を退ける判決をした最高裁判事(裁判官)の名を明らかにするよう求める意見も複数ありました。

 沖縄県名護市辺野古での新たな米軍施設建設を巡る最高裁判決でも、同様の意見が寄せられていました。

 最高裁判事は就任後初めて行われる衆院選と同時に、国民審査を受けます。国民多数の判断で判事を罷免できる、つまり辞めさせることができる制度です。

 今回の最高裁判決では、判事5人のうち宇賀克也判事だけが「内閣は合理的期間内に召集を決定する法的義務を負う」「その期間は20日あれば十分であり、特段の事情が認められない限り(召集要求の拒否は違法である」と反対意見を述べました。

 各判事がどう判断したか、最高裁で憲法に則した判決が下されているか。今回の判決に限らず、国民が常に目を光らせることが必要です。それを国民審査に反映できれば、憲法を生かし、民主主義をより強くするはずです。 (と)
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●「憲法の番人」が聞いて呆れる最「低」裁…《「臨時国会を開かなくても違憲でない」という新しい規範が生じたに等しい。憲法が死文化…》

2023年09月19日 00時00分06秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2023年09月13日[水])
憲法の番人」の「司法の職務放棄だ」…これまた最「低」裁、司法が差別イジメをする時代に。司法判断を放棄し、政権に忖度、政治判断を乱発。前川喜平さん《…その結果は日本の先進国からの脱落だ。内閣法制局長官の首をすげ替えて強行した集団的自衛権行使に関する憲法解釈の変更。匿名官僚は「総理によるテロだ」と語る》。アベ様による内閣法制局長官人事の酷さや、最「低」裁もアベ様の息のかかったと思われる裁判官ばかりに。

   『●最高裁(裁判長・大谷直人長官)《海外在住の日本人有権者が最高裁
      裁判官の国民審査に投票できないのは…憲法15条に違反》《違憲》
   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場
      も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…

 《憲法が死文化》。
 中山岳記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「司法の職務放棄だ」…最高裁はどうして憲法判断を避けたのか 安保法制訴訟 元判事が明かす「原則」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/275925?rct=tokuhou)によると、《集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法違憲性が問われた訴訟。6日付の最高裁決定は上告を退け、憲法判断に踏み込まなかった最高裁が「違憲かどうか」について判断しないケースはこれまでも少なくない。一体、なぜなのか。これで憲法の番人言えるのか。(中山岳)》。

 最「低」裁…政権忖度ばかりで司法判断せず違憲・壊憲を許しておいて、どこが「憲法の番人」か!
 東京新聞の【<社説>国会不召集判決 民主国家といえるのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/277066?rct=editorial)。《安倍晋三内閣が2017年に臨時国会の召集要求に約3カ月応じなかった。憲法違反だとして野党議員らが起こした訴訟で、最高裁は「個々の議員の権利を保障したものではない」と原告の上告を退けた少数派が求めた議会を開かずして民主国家といえるのか。…日本国憲法53条は、衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば内閣は臨時国会召集を決定しなければならないと規定する。義務規定であり、政治的利害や政府の裁量が働きうる余地はない。しかし、当時の安倍内閣は、野党が17年6月に召集を要求したにもかかわらず、98日後まで召集を先延ばしした上に、臨時国会冒頭で衆院を解散した》。
 《今回の判決で、最高裁の宇賀克也判事のみが「内閣は合理的期間内に召集を決定する法的義務を負う」「その期間は20日あれば十分であり、特段の事情が認められない限り(召集要求の拒否は)違法である」と反対意見を述べた》…秘密保護法・衆院国家安全保障特別委員会での参考人や、辺野古基地サンゴ訴訟、袴田事件にかかわる、元行政法学者・東大教授の宇賀克也判事の経歴については、リンク先をクリックしてご覧ください。
 一方、 無責任政党・ヅボヅボ政党の「ト」な壊憲草案にも《例えば衆院選後の特別国会は三十日以内の召集であり、自民党の改憲草案では臨時国会召集を「遅くとも二十日以内」と記す》 ← 『●アベ様内閣が臨時国会召集せずで憲法53条無視…裁判所は司法判断? アベ様に忖度した「政治判断」?』(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/614f6109a01ab7bee54ad8a1b4d7fc01)。なんといういい加減な党なのだろうか。

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の
        縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
    《沖縄タイムス…【社説[憲法とコロナ]命と暮らし守る政治を】…
     自民党議員からは「予期せぬ事態に対応するためには憲法に
     『緊急事態条項』を設けるべきだ」との声も上がっている。
     「緊急事態条項」をコロナ対策と結び付けることによって、
     憲法改正を前に進める、という狙いが透けて見える。緊急事態宣言は
     特別措置法で定められているが、憲法上の緊急事態条項は、
     似て非なるものだ立法権を持つ国会を通さずに、法律と同じ効力を
     持つ政令を制定する。それが緊急事態条項の考え方で、国家緊急権
     考え方に立っている。安倍政権は、野党議員が憲法53条に基づいて
     要求した臨時国会を召集しなかったそんなスタンスの政府自民党が
     緊急事態条項を行使することになれば、どうなるのか
     権力の暴走を止めることが事実上、不可能になる懸念がある》

   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の
     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
    《政府、政権与党・自民党こそが「国賊」であるということがはっきり
     とした。野党が要求していた臨時国会の招集について、本日、
     政府・与党は「自民党総裁選前の臨時国会の招集はしない」
     と拒否したからだ。まず大前提として、新型コロナ感染拡大という
     未曾有の状況下で菅政権は6月に通常国会を延長することもなく
     閉会した。このこと自体が異常な話だが、これに対して野党4党は
     7月から憲法53条に基づいて臨時国会の招集を要求。憲法53条では
     衆参いずれかの総議員の4分の1以上から要求があった場合、内閣は
     臨時国会を招集しなければならないと義務づけているからだ。
     ところが、与党自民党はこの要求を拒否
     つまり、平気で憲法違反を犯しているのだ

   『●《国会も開かず党の選挙が優先》な自民党…違憲にも国会を開きも
      しない自公お維の暴政を許してはいけない [#投票倍増委員会 会員]
   『●憲法53条…《元野党議員が起こした裁判で、広島高裁岡山支部は
     訴えを退けた。明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》
   『●憲法53条…《明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化
     する》《これでは条文の死文化になるし、立憲主義も危うくなる》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●憲法53条…《本来国会は開かなければならないが、安倍内閣では
     その要求を無視し続けていたことがある。岸田政権も応じる気がない》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/277066?rct=editorial

<社説>国会不召集判決 民主国家といえるのか
2023年9月13日 07時49分

 安倍晋三内閣が2017年に臨時国会の召集要求に約3カ月応じなかった。憲法違反だとして野党議員らが起こした訴訟で、最高裁は「個々の議員の権利を保障したものではない」と原告の上告を退けた少数派が求めた議会を開かずして民主国家といえるのか

 英国では19年、当時のジョンソン首相が欧州連合(EU)離脱を巡り議会を長期間閉会した。この措置を英最高裁は違法・無効と判断た。議会審議を封じては民主主義の原理に深刻な影響がある」と考えたためだ。

 「議会を開かないという議会制民主主義の一線を越える場合、三権分立の観点から司法が毅然(きぜん)と歯止めをかけるべきは当然だ。

 日本国憲法53条は、衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば内閣は臨時国会召集を決定しなければならないと規定する。義務規定であり、政治的利害や政府の裁量が働きうる余地はない

 しかし、当時の安倍内閣は、野党が17年6月に召集を要求したにもかかわらず、98日後まで召集を先延ばしした上に、臨時国会冒頭で衆院を解散した。

 実質的に臨時国会は開かれておらず、野党議員らが憲法に反すると訴訟を起こしたのは当然だ。当時は安倍首相と学校法人森友加計両学園を巡る疑惑があった野党から追及の場を奪い、質問権や討論権の行使が不能となった

 4分の1という数字は少数派の要求を受け入れる意味である。野党の要求に従い、内閣が自動的に国会召集する手続き規定だ

 不当に召集を引き延ばすのは権力の乱用に等しく、国会という議論の場を封じるのは、議会制民主主義の原理に反する

 今回の判決で、最高裁の宇賀克也判事のみが「内閣は合理的期間内に召集を決定する法的義務を負う」「その期間は20日あれば十分であり、特段の事情が認められない限り(召集要求の拒否は)違法である」と反対意見を述べた。

 当然、議員は国会審議を望んでいたので「法的に保護された利益が侵害された」として賠償命令が相当と述べた。この考え方に共感する。多くの法学者らの主張とも共通し、説得力がある。

 上告を棄却した多数意見により臨時国会を開かなくても違憲でないという新しい規範が生じたに等しい。憲法が死文化することを深く憂慮する。
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●憲法53条…《明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》《これでは条文の死文化になるし、立憲主義も危うくなる》

2022年04月05日 00時00分57秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


(2022年03月26日[土])
東京新聞の【<社説>国会不召集判決 少数派を守る判断こそ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/167622?rct=editorial)。

 《安倍晋三内閣が二〇一七年に臨時国会を約三カ月開かなかったことは違憲だとした訴訟で、福岡高裁那覇支部は「極めて重要な憲法上の要請だ」と認めた。少数派の意見を国会に反映させる憲法の意義を踏みにじってはならない憲法五三条は、衆参いずれかの総議員の四分の一以上の求めがあれば、内閣は臨時国会の召集を決定しなければならないと定める。一七年六月二十二日に野党は召集を要求したが、実際の召集は九月二十八日。かつ安倍内閣は冒頭で衆院を解散してしまった。当時、野党は森友・加計学園問題を追及する構えだったが、審議できなかった。そのため国会議員らが「違憲だ」として、国家賠償法に基づき提訴していた。…それゆえ損害賠償は認めず、憲法判断にも立ち入らなかった》。

 《明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》。《最高裁は三権分立の観点からも内閣の行き過ぎに歯止めをかける判断をすべきである》のだが、最「低」裁には無理でしょうねぇ。

   『●憲法53条…《元野党議員が起こした裁判で、広島高裁岡山支部は
     訴えを退けた。明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》

 憲法53条…《臨時国会について「(衆参)いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」》。《訴えを退けた》…広島高裁岡山支部、正気か!? (東京新聞社説)《明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》《これでは条文の死文化になるし、立憲主義も危うくなる。小さな窓からモノを見て、大きな政府の違憲行為を見逃しては、司法の責任放棄にも等しい》。
 (金森徳次郎氏)《政治道徳の模範となる人々》など、自公お維コミには一人も居ないよ。(東京新聞社説)《国民は議員を選ぶ。議員は国民の代表として、国会で質問をし、行政監視をする当たり前の民主主義の光景が基盤から壊れつつある現状を憂慮する》。

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」
       …「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
    「リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず
     議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】」
    《安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条
     基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が
     開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は
     特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は
     臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では
     所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、
     国会軽視の横暴そのものだ》

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の
        縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
    《沖縄タイムス…【社説[憲法とコロナ]命と暮らし守る政治を】…
     自民党議員からは「予期せぬ事態に対応するためには憲法に
     『緊急事態条項』を設けるべきだ」との声も上がっている。
     「緊急事態条項」をコロナ対策と結び付けることによって、
     憲法改正を前に進める、という狙いが透けて見える。緊急事態宣言は
     特別措置法で定められているが、憲法上の緊急事態条項は、
     似て非なるものだ立法権を持つ国会を通さずに、法律と同じ効力を
     持つ政令を制定する。それが緊急事態条項の考え方で、国家緊急権
     考え方に立っている。安倍政権は、野党議員が憲法53条に基づいて
     要求した臨時国会を召集しなかったそんなスタンスの政府自民党が
     緊急事態条項を行使することになれば、どうなるのか
     権力の暴走を止めることが事実上、不可能になる懸念がある》

   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の
     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
    《政府、政権与党・自民党こそが「国賊」であるということがはっきり
     とした。野党が要求していた臨時国会の招集について、本日、
     政府・与党は「自民党総裁選前の臨時国会の招集はしない」
     と拒否したからだ。まず大前提として、新型コロナ感染拡大という
     未曾有の状況下で菅政権は6月に通常国会を延長することもなく
     閉会した。このこと自体が異常な話だが、これに対して野党4党は
     7月から憲法53条に基づいて臨時国会の招集を要求。憲法53条では
     衆参いずれかの総議員の4分の1以上から要求があった場合、内閣は
     臨時国会を招集しなければならないと義務づけているからだ。
     ところが、与党自民党はこの要求を拒否
     つまり、平気で憲法違反を犯しているのだ

   『●《国会も開かず党の選挙が優先》な自民党…違憲にも国会を開きも
      しない自公お維の暴政を許してはいけない [#投票倍増委員会 会員]

 松元ヒロさんの《憲法くん》。違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えばいいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」。

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る
   『●「パレスチナ」 『週刊金曜日』
         (2014年9月5日号、1006号)についてのつぶやき

    「■⑧『週刊金曜日』(2014年9月5日号、1006号) / 
     【佐高信の新・政経外科第11回/笑いが殺される日を前に】、
     「「安倍晋三の敵は松元ヒロ」……安倍は「違う」ことが
     嫌いな人で、友達がいません……安倍と同じ考えのコピーの
     ような〝友だち〟はいても、
     異なる考えをもった友だちをもつ幅やゆとりはないという、
     ヒロさんの指摘に私も共感します」」

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
                  (2014年5月9日、990号)

    「《松元ヒロさん【写日記その30】、「ドキュメンタリー映画
     『ザ・思いやり予算』…バクレーさんが
     「「ヒロさん、ギャラなんですが……」
     「大丈夫、『予算』がないんでしょ? 私の『思いやり』!」》。
     さすが「憲法くん」」

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
                他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    「東京新聞の竹島勇記者による記事【初恋の少年に誓った不戦 
     渡辺美佐子 映画「誰がために憲法はある」】」
    《「誰がために憲法はある」は危機感なき映画界への挑戦状
     ドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」が注目を集めている。
     これは、芸人・松元ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化
     したひとり語り「憲法くん」を基にした作品。
     演じるのは、ベテラン女優の渡辺美佐子(86)。
     この短編を挟んで、初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くした渡辺が
     続けている慰霊の旅と原爆朗読劇のドキュメントが描かれる。
     朗読劇は渡辺が中心となって同世代の女優たちと33年間続けてきた
     もので、今年が最終公演。未来に託す戦争の記憶と女優たちの平和への
     思いが語られる。井上淳一監督(53)…》

   『●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を
               尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…
    「マガジン9の記事【こちら編集部/誰がために憲法はある(芳地隆之)】
     …《映画『誰がために憲法はある』が上映され、その後に監督の
     井上淳一さん、製作の馬奈木厳太郎(まなき・いずたろう)さんによる
     舞台挨拶がありました。…一人芝居『憲法くん』の原作者である
     松元ヒロさん…。ここでは、映画全体の語り手である女優、
     渡辺美佐子さんが東京・麻布の小学生だったころ、通学路で顔を
     合わせ、ほのかな恋心を抱いていた水永龍男君のことを》」

   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
     『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》
    《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。私がリストラされる
     かもしれないという話」。女優の渡辺美佐子さん(86)が演じる
     「憲法くん」が静かに語りかける。沖縄市のシアタードーナツで
     上映中のドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」の一場面だ
     …憲法くんの未来はわれわれ主権者に託されている
     無関心ではいられない》

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
        いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●「憲法くん」…《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。
     私がリストラされるかもしれないという話」。…無関心ではいられない》
   『●《“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのは
     お笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人》
   『●《「ちょっと待って」とか「やっぱりこれは変だ」などの声を、
     もう少し多くの人が発していたならば、こんな状況にはなっていなかった》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/167622?rct=editorial

<社説>国会不召集判決 少数派を守る判断こそ
2022年3月25日 07時08分

 安倍晋三内閣が二〇一七年に臨時国会を約三カ月開かなかったことは違憲だとした訴訟で、福岡高裁那覇支部は「極めて重要な憲法上の要請だ」と認めた。少数派の意見を国会に反映させる憲法の意義を踏みにじってはならない

 憲法五三条は、衆参いずれかの総議員の四分の一以上の求めがあれば、内閣は臨時国会の召集を決定しなければならないと定める。

 一七年六月二十二日に野党は召集を要求したが、実際の召集は九月二十八日。かつ安倍内閣は冒頭で衆院を解散してしまった

 当時、野党は森友・加計学園問題を追及する構えだったが、審議できなかった。そのため国会議員らが「違憲だ」として、国家賠償法に基づき提訴していた。

 那覇支部は五三条について「少数派の国民の意見を国会に反映させる趣旨に基づく」と述べた上、「合理的期間内に召集すべき憲法上の義務を定めたものだ」と指摘した。その上で「国民の意見を多数派・少数派を含めて国会に反映させる観点からも(臨時国会召集の)義務は極めて重要な憲法上の要請だ」と断言した。

 少数派を守る意義を、強い表現で述べた点は大いに評価したい。同種の訴訟は東京や岡山でもあるが、岡山訴訟でも違憲の余地があるとの判断が出ている。

 もっとも那覇支部は召集は国会と内閣という国家機関相互の義務だとして「議員個人に義務を負っているとは言えない」と述べた。それゆえ損害賠償は認めず、憲法判断にも立ち入らなかった

 あたかも内閣が憲法を無視しても、裁判所はなすすべなし、との姿勢である。だが、それは国賠法という枠組み内での結論にすぎず議会制民主主義という枠組みで考えれば明らかに問題がある。

 英国では一九年、欧州連合(EU)離脱を巡り、ジョンソン首相が議会を長期にわたり閉会した措置を、英最高裁が「違法・無効」と判断したことがある。長期閉会は議会審議を封じるためで「民主主義の原理に深刻な影響がある」と考えたためだ。

 国会を開かないという議会制民主主義で越えてはならない一線を越えた場合、司法が下位にある法律の枠で対処し、上位にある憲法判断を回避しては民主主義原理が機能しない最高裁は三権分立の観点からも内閣の行き過ぎに歯止めをかける判断をすべきである
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●憲法53条…《元野党議員が起こした裁判で、広島高裁岡山支部は訴えを退けた。明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》

2022年03月25日 00時00分11秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


 (2022年02月23日[水])
東京新聞の【<社説>国会不召集判決 憲法の死文化を恐れる】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/156858?rct=editorial)。

 《憲法に従い臨時国会の召集を求めたのに政府が無視したのは違憲だ−。元野党議員が起こした裁判で、広島高裁岡山支部は訴えを退けた明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する憲法五三条は臨時国会について「(衆参)いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」と定める》

 憲法53条…《臨時国会について「(衆参)いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」》。《訴えを退けた》…広島高裁岡山支部、正気か!? (東京新聞社説)《明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する》《これでは条文の死文化になるし、立憲主義も危うくなる。小さな窓からモノを見て、大きな政府の違憲行為を見逃しては、司法の責任放棄にも等しい》。
 (金森徳次郎氏)《政治道徳の模範となる人々》など、自公お維コミには一人も居ないよ。(東京新聞社説)《国民は議員を選ぶ。議員は国民の代表として、国会で質問をし、行政監視をする当たり前の民主主義の光景が基盤から壊れつつある現状を憂慮する》。

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」
       …「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
    「リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず
     議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】」
    《安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条
     基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が
     開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は
     特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は
     臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では
     所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、
     国会軽視の横暴そのものだ》

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の
        縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
    《沖縄タイムス…【社説[憲法とコロナ]命と暮らし守る政治を】…
     自民党議員からは「予期せぬ事態に対応するためには憲法に
     『緊急事態条項』を設けるべきだ」との声も上がっている。
     「緊急事態条項」をコロナ対策と結び付けることによって、
     憲法改正を前に進める、という狙いが透けて見える。緊急事態宣言は
     特別措置法で定められているが、憲法上の緊急事態条項は、
     似て非なるものだ立法権を持つ国会を通さずに、法律と同じ効力を
     持つ政令を制定する。それが緊急事態条項の考え方で、国家緊急権
     考え方に立っている。安倍政権は、野党議員が憲法53条に基づいて
     要求した臨時国会を召集しなかったそんなスタンスの政府自民党が
     緊急事態条項を行使することになれば、どうなるのか
     権力の暴走を止めることが事実上、不可能になる懸念がある》

   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の
     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
    《政府、政権与党・自民党こそが「国賊」であるということがはっきり
     とした。野党が要求していた臨時国会の招集について、本日、
     政府・与党は「自民党総裁選前の臨時国会の招集はしない」
     と拒否したからだ。まず大前提として、新型コロナ感染拡大という
     未曾有の状況下で菅政権は6月に通常国会を延長することもなく
     閉会した。このこと自体が異常な話だが、これに対して野党4党は
     7月から憲法53条に基づいて臨時国会の招集を要求。憲法53条では
     衆参いずれかの総議員の4分の1以上から要求があった場合、内閣は
     臨時国会を招集しなければならないと義務づけているからだ。
     ところが、与党自民党はこの要求を拒否
     つまり、平気で憲法違反を犯しているのだ

   『●《国会も開かず党の選挙が優先》な自民党…違憲にも国会を開きも
      しない自公お維の暴政を許してはいけない [#投票倍増委員会 会員]

 松元ヒロさんの《憲法くん》。違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えばいいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」。

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る
   『●「パレスチナ」 『週刊金曜日』
         (2014年9月5日号、1006号)についてのつぶやき

    「■⑧『週刊金曜日』(2014年9月5日号、1006号) / 
     【佐高信の新・政経外科第11回/笑いが殺される日を前に】、
     「「安倍晋三の敵は松元ヒロ」……安倍は「違う」ことが
     嫌いな人で、友達がいません……安倍と同じ考えのコピーの
     ような〝友だち〟はいても、
     異なる考えをもった友だちをもつ幅やゆとりはないという、
     ヒロさんの指摘に私も共感します」」

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
                  (2014年5月9日、990号)

    「《松元ヒロさん【写日記その30】、「ドキュメンタリー映画
     『ザ・思いやり予算』…バクレーさんが
     「「ヒロさん、ギャラなんですが……」
     「大丈夫、『予算』がないんでしょ? 私の『思いやり』!」》。
     さすが「憲法くん」」

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
                他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    「東京新聞の竹島勇記者による記事【初恋の少年に誓った不戦 
     渡辺美佐子 映画「誰がために憲法はある」】」
    《「誰がために憲法はある」は危機感なき映画界への挑戦状
     ドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」が注目を集めている。
     これは、芸人・松元ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化
     したひとり語り「憲法くん」を基にした作品。
     演じるのは、ベテラン女優の渡辺美佐子(86)。
     この短編を挟んで、初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くした渡辺が
     続けている慰霊の旅と原爆朗読劇のドキュメントが描かれる。
     朗読劇は渡辺が中心となって同世代の女優たちと33年間続けてきた
     もので、今年が最終公演。未来に託す戦争の記憶と女優たちの平和への
     思いが語られる。井上淳一監督(53)…》

   『●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を
               尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…
    「マガジン9の記事【こちら編集部/誰がために憲法はある(芳地隆之)】
     …《映画『誰がために憲法はある』が上映され、その後に監督の
     井上淳一さん、製作の馬奈木厳太郎(まなき・いずたろう)さんによる
     舞台挨拶がありました。…一人芝居『憲法くん』の原作者である
     松元ヒロさん…。ここでは、映画全体の語り手である女優、
     渡辺美佐子さんが東京・麻布の小学生だったころ、通学路で顔を
     合わせ、ほのかな恋心を抱いていた水永龍男君のことを》」

   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
     『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》
    《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。私がリストラされる
     かもしれないという話」。女優の渡辺美佐子さん(86)が演じる
     「憲法くん」が静かに語りかける。沖縄市のシアタードーナツで
     上映中のドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」の一場面だ
     …憲法くんの未来はわれわれ主権者に託されている
     無関心ではいられない》

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
        いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●「憲法くん」…《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。
     私がリストラされるかもしれないという話」。…無関心ではいられない》
   『●《“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのは
     お笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人》
   『●《「ちょっと待って」とか「やっぱりこれは変だ」などの声を、
     もう少し多くの人が発していたならば、こんな状況にはなっていなかった》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/156858?rct=editorial

<社説>国会不召集判決 憲法の死文化を恐れる
2022年1月28日 07時51分

 憲法に従い臨時国会の召集を求めたのに政府が無視したのは違憲だ−。元野党議員が起こした裁判で、広島高裁岡山支部は訴えを退けた明白な政府の違憲行為を見逃しては、憲法が死文化する

 憲法五三条は臨時国会について「(衆参)いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」と定める。

 もし、内閣がこの規定を無視したらどうなるのだろう。実は今の憲法制定当時も、この問題が帝国議会で取り上げられた。憲法担当大臣の金森徳次郎は「政治道徳の模範となる人々だから、制裁規定を置く必要はないのでは」という趣旨の答弁をした。

 憲法に基づく臨時国会の召集要求が無視される事態はありえないと…そもそも義務規定であるから、政治的利害や政府の裁量が働きうる問題でもないはずだ

 だが、二〇一七年、野党が臨時国会の召集を要求したのに、当時の安倍晋三政権は九十八日間も応じなかった森友・加計学園の問題を巡り、野党が真相解明を求めていた時期でもある。やっと政府が臨時国会召集を決めたものの、冒頭で解散してしまった

 岡山支部判決は「内閣は合理的期間内に召集する法的義務があり、違憲と評価する余地がある」とした一審を支持。その上で「内閣は個々の議員に対しては召集決定義務や賠償義務を負わない」との理由で原告の求めを退けた

 だが、この判断には大いに異議を唱えたい。憲法制定時のやりとりからも国会不召集は明白な政府の違憲行為だとわかるし、今回のような高裁判決が連続すれば、逆に臨時国会を開かなくても憲法違反にならないという新たな規範が生じるからである

 これでは条文の死文化になるし、立憲主義も危うくなる。小さな窓からモノを見て、大きな政府の違憲行為を見逃しては、司法の責任放棄にも等しい。

 国民は議員を選ぶ。議員は国民の代表として、国会=写真=で質問をし、行政監視をする−。当たり前の民主主義の光景が基盤から壊れつつある現状を憂慮する。
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●《権力欲に駆られた政治家》アベ様やカースーオジサンによる《含羞》なき、《廉恥》欠く、破廉恥な政権が8年8カ月も続いてしまった…

2021年10月13日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


(20211010[])
西日本新聞のコラム【平野啓一郎さん/低投票率の遠因考…学生に政治参加のレッスンを】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/810407/)。
東京新聞の【<社説>安倍・菅政権を振り返る 廉恥欠く政治の末路】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/134753?rct=editorial)。

 《選挙の度に問題になるのが、投票率の低さである。投票日が迫ると、様々な呼びかけが行われるが、なかなか効果は上がらない。そもそも私たちは、民主主義国家の主権者として、政治主体となるためのレッスンをほとんど受けていない》。
 《菅義偉首相がきょう内閣総辞職し、自民党新総裁に就いた岸田文雄氏が後任首相に指名される。九年近くにわたる「安倍・菅政治」とは何だったのか。首相交代を機に振り返ってみたい。「含羞(がんしゅう)」という言葉がある。はじらいを含む気持ち、「はにかみ」という意味である。権力欲に駆られた政治家が多い中で「含羞の人と呼ばれるのはかなりの少数派であろう。…国民の支持を失った菅首相の退陣による「安倍・菅」政権の終焉(しゅうえん)は、廉恥欠く政治の末路ではあるが、安倍氏が総裁選で見せた求心力の強さは、なお回帰の芽が残ることを残念ながら示している》。

 《権力欲に駆られた政治家》アベ様やカースーオジサンによる《含羞》なき、《廉恥》欠く、破廉恥な政権が8年8カ月も続いてしまった…大参事アベ様政権が終焉を迎えたが、岸田氏による第四次アベ様政権が誕生。さすがに、アベ様による三度目の政権掌握はどう考えても無理な訳ですが、アベ様が総裁選の裏で暗躍し、操り人形としての岸田氏が首相の座に。結局は、この先も何も変わらない、希望なき政治が続くだけ。

 #投票倍増委員会 会員として、著しく投票率が上がり、4野党による #政権交代で命を守る新しい政権を!、が現実となることをと祈るばかりだ。
 「1/4」の自公お維を直接的に支持する人たち、いい加減にして下さい。「2/4」の選挙に行かず、自公お維を間接的に支持する皆さん、選挙に行き4野党に投票してください。《…無関心だと非難されるより、寧(むし)ケアされるべきなのである生の困難を自己責任にせず現行制度が解決の術(すべ)を持っていないのならば、政治家を通じて新たに法律などのルールを作らなければならない選挙とは、そのためのものである》。《私たちは、どこかから、突然、「リーダーシップのある」政治家が出現して、すべてお任せで社会をよくしてくれることを期待してはならない野党が頼りないならば、有権者が育てる必要があろう》(平野啓一郎さん)。

   『●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を
     求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》
   『●このまま自公政権のままでは、赤木雅子さんの望む「再調査を実施
     してほしい」は叶えられない… #政権交代で命を守る新しい政権を!

 アベ様・カースーオジサンの数多の案件、放置してていいの?
 リテラの記事【岸田内閣の新閣僚は「カネ」まみれ鈴木俊一財務相、二之湯国家公安委員長、金子農水相、後藤厚労相らの醜聞が次々と】(https://lite-ra.com/2021/10/post-6039.html)によると、《岸田首相は総裁選で党改革の柱に「政治とカネ」の問題を挙げてきたというのに、党の幹事長に選んだのは「1200万円賄賂」疑惑の説明から逃げっぱなしの甘利明氏。さらに政調会長に据えた高市早苗氏も、総務相でありながらNTTから高級接待を受けていた問題だけではなく同じく総務相時代の2016年に925万円の「闇ガネ」疑惑が浮上した(…)。そもそも党幹部からしてカネの疑惑を抱えた人物ばかりだ。そして、それは本日、発足した岸田内閣の顔ぶれも同じ。というのも、「政治とカネ」の問題を抱えた議員が揃い踏みとなっているからだ。たとえば、自民党副総裁に収まった麻生太郎から財務相のポストを“禅譲”した鈴木俊一(衆/岩手2区)。氏は麻生氏の義理の弟にあたるが、ある意味、財務相にもっともふさわしくない人物だ》。

 アノ党では無理。野党4党の共通政策《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設中止》だ。
 琉球新報の【<社説>岸田内閣発足 50年前の衆院決議実現を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1402631.html)によると、《来年は沖縄の施政権返還日本復帰)から50年の節目を迎える。50年前の「沖縄国会」で、衆議院は在沖米軍基地の縮小決議を全会一致で決議したが、いまだに実現していない。岸田首相に国会決議を実現し、繰り返し民意が示された名護市辺野古の新基地建設見直しを求める》。

 それにしても、アノ党の党内人事の悍ましさ。誰一人としてマトモな議員がいないんだから仕方ないよね。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/菅内閣の延長か生まれ変わりか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202110050000038.html)によると、《★菅内閣が総辞職した。既に岸田内閣の党4役などは確定し、組閣人事も新聞辞令で固まった。党人事は幹事長・甘利明、国対委員長・高木毅、組織本部長・小渕優子と過去の政治とカネの問題を抱えるワケあり議員を登用。ことに甘利は当選12回で初めての幹事長となれば歴代総裁はなぜ甘利を使ってこなかったか。少し考えればわかることだ。…追記すれば3日に投開票があった東京都武蔵野市長選は無所属現職の松下玲子(立憲民主、共産、社民、れいわ支持)が対立候補(自民、公明推薦、東京維新の会推薦)の倍以上の得票で再選された。国民はこの内閣を菅内閣の延長とみるか生まれ変わったとみるか。》

 自由でもない民主でもないアノ党・ジミントゥによる独裁・人治主義でいいのかね?
 東京新聞の【<社説>岸田内閣が発足 民主主義再生こそ急務】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/134992?rct=editorial)によると、《九年近くの「安倍・菅政治」で危機的状況に至った民主主義をどう立て直すのか。その再生こそが急務である。…は総裁就任に当たり「国民の中に国民の声が政治に届かない』『政治の説明が国民の心に響かないという厳しい切実な声があふれていた。今まさに、わが国の民主主義そのものが危機にある」と語った》。さらに、《◆軽視された最高機関 民主主義が危機にあるという認識は、私たちも共有する。安倍晋三元首相と、安倍氏を支え、引き継いだ菅義偉前首相による九年近くの「安倍・菅政治」により、国権の最高機関、唯一の立法府であり、国民の代表で構成する国会は軽視され、議会制民主主義は危機的状況に陥った国会は、与野党が行政監視や国政の調査を行い、政策論争をする場だが、その機能を発揮できず森友・加計学園や「桜を見る会」を巡る問題など、政権中枢による行政の私物化を十分に解明できたとは言い難い。憲法に基づく臨時国会召集要求もことごとく無視され続けた》。
 もう、ウンザリだ。

 最大の戦犯のお名前を冠した新高速炉「アベシンゾウ」でも造りそうな勢いだな。冗談じゃない。
 日刊ゲンダイの記事【岸田内閣の裏テーマは原発推進 “甘利人脈”が要職独占で新増設・建て替え一気加速】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/295600)によると、《すっかり病気は完治したようだ。大臣室で現ナマをポッケに入れた件を認めて2016年に閣僚を辞任。「いずれ国会で説明する」と言ったきり、睡眠障害を理由に国会を長期欠席して説明責任はウヤムヤなままぬけぬけと表舞台に戻ってきた自民党の甘利幹事長が新政権で早くも権勢を振るい、「我が世の春」を謳歌している》。さらに、《■経産省、原子力ムラが巻き返す ... 甘利幹事長は4月に結成された原発の新増設や建て替え(リプレース)を推進する議連でも最高顧問に就いている。原子力ムラの巻き返しで、菅政権が進めた「脱炭素」の再生可能エネルギー重視が見直されるのは必至だ。…事実上の“甘利原発推進内閣”に完全屈服では、政府と党の両輪で原発推進が力強く進められるに違いない。“あんまり”じゃないか!》
 ホントに、“あんまり”だ。

   『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
             核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために
   『●最大の戦犯アベ様「(全電源喪失)事態が発生するとは考えられない」
     ――― 津波・冷却機能喪失対策をとらずに東京電力核発電人災が発生

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/810407/

低投票率の遠因考…学生に政治参加のレッスンを
2021/10/4 6:00

     (平野 啓一郎(ひらの・けいいちろう)さん=作家)


───作家・平野啓一郎さん

 選挙の度(たび)に問題になるのが、投票率の低さである。

 投票日が迫ると、様々(さまざま)な呼びかけが行われるが、なかなか効果は上がらない。

 そもそも私たちは、民主主義国家の主権者として、政治主体となるためのレッスンをほとんど受けていない。確かに、民主主義の理念や統治機構の仕組みなどは、社会科や政治経済の授業で習うし、ディベートの授業を取り入れている学校もあろうが、だから投票に行くかと言えば、また別の話である

 間接民主主義の制度下で、有権者は一体、議員に何をさせようとしているのか?--無論、法律などのルールを作らせるのである。

 より良い社会にするためには、古いルールを改め、廃止し、新しいルールを定める必要がある。多様な人間が住むこの社会の中で、全員が納得し、守らなければならない一つのルールを定めることは容易ではない。しかし、その目標とそこに至る過程こそが政治なのである

 政治参加のレッスンとは、つまり、自分たちで従うべきルールを定めることであり、学校教育では、学級委員会や生徒会の活動が、限られた実践の場であるが、私の経験上、その自治の余地は、ほとんど無きに等しかった。

    ◆   ◆ 

 私が通っていた中学や高校にも、今で言う「ブラック校則」的な服装規定などが色々(いろいろ)とあったが、生徒総会で校則の改正を求める決議を行っても、職員会議で突っ張ねられるのが常だった。私は高校時代、生徒総会後の職員会議は公開にすべきだという要求を出したことがあるが、「身分が違う」と却下されてしまった。

 大体、生徒会役員の選挙にしても、校則のどこをどう変える、というような話が公約になることはなく、どういう学校にしたいか、といった決意表明が一般的で、あとは、人気投票に近かった。

 大学に入れば、自治会の活動はある意味、活発だったが、今度は、一般学生との間に大きなギャップがあった。

 つまり私たちは、選挙権を得るまで、身の周りのルールを自分たちで変え、生活を向上させるという経験を一切欠いたまま、いきなり投票所に行けと命じられるのである。

 これでは、政治に関心を持てないのも無理はない。

 もちろん、その後、人生のどこかで政治への関心を強めてゆく人たちがいる。しかし、その機会を逸したままの人たちは、無関心だと非難されるより、寧(むし)ケアされるべきなのである生の困難を自己責任にせず現行制度が解決の術(すべ)を持っていないのならば、政治家を通じて新たに法律などのルールを作らなければならない選挙とは、そのためのものである

    ◆   ◆ 

 私たちは、どこかから、突然、「リーダーシップのある」政治家が出現して、すべてお任せで社会をよくしてくれることを期待してはならない野党が頼りないならば、有権者が育てる必要があろう

 今日では、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリ氏のように、校則どころか、世界のルールまで変えようと奮闘する十代の若者たちがいる。

 「ブラック校則」にせよ、自校の生徒会だけでなく、ネットで他校の生徒会や弁護士などと連帯し、改正を求めるということも可能であろう。

 重要なのは、学校がそうした生徒の運動を、可能な限り認めてゆくことである。それを決して許さず、ただひたすら、教師を「忖度(そんたく)」し、定められたルールには指一本触れてはならないと信じ込んで疑わない生徒たちを育て上げたとして、どうして彼らの政治的無関心を責めることなど出来(でき)ようか?


 【略歴】1975年、愛知県蒲郡市生まれ。2歳から福岡県立東筑高卒業まで北九州市で暮らす。京都大在学中に「日蝕」で芥川賞。「マチネの終わりに」で渡辺淳一文学賞。「ある男」で読売文学賞。近刊は「本心」。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/134753?rct=editorial

<社説>安倍・菅政権を振り返る 廉恥欠く政治の末路
2021年10月4日 07時26分

 菅義偉首相がきょう内閣総辞職し、自民党新総裁に就いた岸田文雄氏が後任首相に指名される。九年近くにわたる「安倍・菅政治」とは何だったのか。首相交代を機に振り返ってみたい。

    ◇     ◇

 「含羞(がんしゅう)」という言葉がある。はじらいを含む気持ち、「はにかみ」という意味である。

 権力欲に駆られた政治家が多い中で「含羞の人」と呼ばれるのはかなりの少数派であろう。首相経験者で言えば、大平正芳氏をまず思い浮かべる人が多いのではないか。岸田氏が会長を務める「宏池会」をかつて率いた人である。

 今から四十年以上前にさかのぼる。福田赳夫首相との総裁選を制した大平氏は一九七八(昭和五十三)年十二月八日、首相就任後初めて臨んだ内閣記者会との記者会見で、次のように語った。


◆含羞の為政者と対極

 「政治と国民との距離をなくしたい。できるだけ国民と一体の政治を目指す。手軽に権力に頼る政治はいけない。政治があまり甘い幻想をまき散らすことは慎まねばならない。国民にも政治に過大な期待を持たないようにしてもらい、双方の理解があれば実のある政治ができるだろう」

 「民主的な議会政治、自由な市場経済の枠組みについて合意ができつつあり、安全保障も合意に近い状況に達している。戦後三十三年を経て形成された国民的合意の枠が拡大、成熟しつつあり、これを尊重し、外れないよう政治のかじを取りたい。妥協の余地のない抗争は避けられるのではないか」

 この発言からうかがえるのは、国民に寄り添い、国民的合意を尊重し、権力は抑制的に行使する、政治家としての心構えだ。

 二〇一二年に政権復帰した安倍晋三首相=写真(上)=と、それを支え、引き継いだ菅義偉首相=同(左)=による「安倍・菅政治」の九年近くを振り返ると、こうした「大平政治」とは対極に位置することに気付かされる。

 大平氏の流れを受け継ぐ岸田氏は総裁選で「丁寧で寛容な政治を行い、国民の一体感を取り戻したい」と訴えたが、何とも心もとない。岸田氏もかつて、この「安倍・菅政治」の中心にいたからだ

 その最たるものは、国民を政権中枢の意向に沿わない「敵」と、意向に沿う「味方」に分け敵は徹底的に攻撃する一方、味方は優遇する分断政治である。

 衆院への小選挙区制導入や首相ら政権中枢に権限・権力を集める「平成の政治改革」により、民意は極端に集約され、「官邸一強」という政治状況を生み出した。

 官僚機構が政権中枢に過度に忖度(そんたく)するようになり、公平・公正であるべき行政が政権中枢の意向でゆがめられる事例が相次いだ

 学校法人「森友学園」への格安での国有地売却、同「加計学園」の獣医学部新設、さらに「桜を見る会」を巡る問題である。

 問題視する者は排除され、首相らの意向に沿う者は優遇される森友問題では財務省官僚らが公文書偽造に手を染め官僚機構の根腐れとも言える状況に至る。

 官僚が政権中枢に忖度するようになったのは、安倍内閣当時に発足した内閣人事局が、官僚人事を牛耳るようになった影響だ


◆独善的な権力の行使

 菅首相の日本学術会議への人事介入もこの延長線上にある。

 首相の会員任命権は従来、形式的とされてきたが、菅氏は法解釈を変更し、安倍政権当時の政策に批判的とみられた新会員候補六人の任命を拒否した。その理由はいまだ説明されていない。

 反対意見を容赦なく切り捨てる政治姿勢は、国民の代表で構成される国会の軽視にもつながる

 野党の憲法五三条に基づく臨時国会の召集要求はことごとく退けられ、国会での議論の積み重ねで形成された政府の憲法解釈や国民的合意はないがしろにされた

 安倍氏は一五年に成立を強行した安全保障関連法を巡り、歴代内閣が違憲としてきた「集団的自衛権の行使」を一転、容認した

 そうした振る舞いは、国民的合意には目もくれず、反対意見に耳を傾けず、権力の行使をためらわず、説明を尽くそうともしない、独善的な政治姿勢に貫かれる

 為政者から高い道徳性、心の清らかさや恥じらい、つまりは「廉恥(れんち)を欠く九年近くであった

 国民の支持を失った菅首相の退陣による「安倍・菅」政権の終焉(しゅうえん)は、廉恥欠く政治の末路ではあるが、安倍氏が総裁選で見せた求心力の強さは、なお回帰の芽が残ることを残念ながら示している。
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●《国会を開かなければ、それもできない。これを政治空白と言わずして、何と言う。…国権の最高機関である国会の軽視も甚だしい》…

2021年09月22日 00時00分03秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


(20210919[])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/「株高は一過性」未来を託せない自民党総裁選候補の物足りなさ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294723)。

 《自民党総裁選(17日告示、29日投開票)が事実上スタートしているが、新型コロナウイルス対策や経済政策をめぐる議論はほとんどないコロナ感染による死者数は増加傾向が続く。「自宅療養」と称して放置され、8月だけでも1都3県で38人が亡くなった。悲惨な事例は後を絶たないのに、医療崩壊に対して手が打たれないのはどういうことなのか。》

   『●まだまだ続くのか、ウルトラ差別主義者の失言・暴言
         …福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください
   『●《この人にそういう羞恥心はない。…山口4区の有権者に聞きたい。
     「投票用紙にまた安倍晋三と書くのですか」と。》(前川喜平さん)
   『●癒(ゆ)党・《菅義偉の別動隊がいよいよ動き出した》―――
     《部分連合》などと言わずに、スッキリと自公お維で一体化してほしいもの
   『●醜悪…《安倍晋三や…麻生太郎が偉そうに派閥の領袖として力を
     行使し、それに対して首相になりたい…や…が上目遣いでご機嫌を…》
   『●《フジロック批判の珍奇さ…ギスギスさせて、失政を自分以外の
     誰かのせいにする、あの技術に、加担してはいけない》(武田砂鉄さん)
   『●山添拓議員の《送検》、八代英輝弁護士の《野党共闘に対する意図的な
      攻撃》とそれに群がるお維議員たち、中村格氏の警察庁長官へ昇格…

 自民党総裁は誰でも同じ。4野党による #政権交代で命を守る新しい政権を!

 違憲しつつ、壊憲したいという自公お維。憲法53条に反して、国会は開かれず。「実質的に首相を選ぶ選挙」って、直ぐに総選挙なのですが? 最優先すべきCOVID19対策を放置したままだ。どこまでもデタラメ。
 東京新聞の【<社説>開かれぬ国会 耐えがたい政治空白だ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/131170?rct=editorial)によると、《十七日告示の自民党総裁選に向けた動きが活発化する一方、唯一の立法府である国会…は閉じたままだ山積する課題があるにもかかわらず、菅政権は野党の召集要求を拒否し続けている耐えがたい政治空白だ。すでに事実上の退陣を表明している菅義偉首相が就任して、きょう十六日でちょうど一年。振り返れば菅氏は首相指名から一カ月以上、所信表明演説を行うための臨時国会を開こうとしなかった。今年一月に召集された通常国会が閉会したのが六月十六日。その後、野党は七月十六日、憲法五三条に基づいて臨時国会の召集を要求したが、与党側が拒否し続けたまま後継総裁選びに突入した。この間、新型コロナウイルスの新規感染者が一時激増し、菅氏も退陣を表明した。緊急事態宣言の発令や延長は国会の議院運営委員会に諮られたとはいえ、首相が自ら国会の場で説明を尽くしたわけではない病床確保の遅れなどコロナ対策の不備や、雇用調整助成金の財源枯渇も指摘されている。こうした問題を国会で議論して、必要なら法整備や予算を措置すべきにもかかわらず、国会を開かなければ、それもできないこれを政治空白と言わずして、何と言う国民の代表で構成し、国権の最高機関である国会の軽視も甚だしい》。

 《とにかく選挙に行くこと、もちろん、その前に「忘れないこと」。それが今国民に求められている一番大事なことだ》(古賀茂明さん)。何度でも、何度でも、何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない。主権を取り戻しましょう。主権者として、必ず選挙に行きましょう。
 自民党総裁誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! COVID19対策は当然として、数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある

 AERAの記事【安倍・菅政権とは何だったのか コロナ対策、相次いだ不祥事…9年間を読み解く】(https://dot.asahi.com/aera/2021091300053.html)によると、《菅義偉首相が自民党総裁選への出馬を見送り、政権の座を降りる。新型コロナウイルスの烈風に吹き飛ばされ、あっけない幕切れである。2012年に発足した安倍晋三政権から続いた安倍・菅政権も終焉(しゅうえん)を迎えた。アベノミクスを展開し、国政選挙で勝利を重ねたこの政権は、国民への十分な説明を欠き、多くの腐敗を生んだ。自民党は次期総裁の下で再スタートするが、安倍・菅政治をどう清算するのか。最後の審判は総選挙での国民の判断に委ねられる。安倍政権は「結果」をアピールすることが多かった。アベノミクスの金融緩和で株価は上昇、雇用は改善した。安倍氏は「結果を出した」と胸を張った。「結果」の中身については議論があるだろう。家計は豊かになっていない、格差が拡大したという指摘もできる。ただ、景気回復の中で成長戦略や構造改革が進まなかったことは確かだ。具体的には社会保障などの分野で改革に踏み込めなかった》。

 《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》。
 東京新聞のコラム【ぎろんの森/「ササエノミクス」今こそ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/130747?rct=discussion)によるお、《菅義偉首相の自民党総裁選への立候補断念を受けて、総裁選を巡る自民党内の動きが活発になってきました。野党側も立憲民主党が公約を発表したり、立民、共産、社民、れいわ新選組の野党四党が政策協定に合意したり、自民党総裁選後に行われる衆院選に向けた動きを加速させています。総裁選は自民党の首相候補を決める党内手続きであり、有権者が政権を選ぶのは衆院選です。…野党側はもちろんアベノミクスに否定的です。冒頭で触れた野党四党の政策協定には「格差と貧困を是正する」ことが盛り込まれ、「低所得層や中間層への再分配を強化する」としています。アベノミクスは十年近くがたっても2%の物価目標が実現できず、経済格差の拡大が指摘されます。コロナ禍は成長重視の経済政策が、経済情勢の変化に的確に対応できないことも露呈しました。私たちの命と暮らしを守るには、競争至上主義の経済政策から、公正で適度な競争で成長を促しつつも、政府の責任で経済格差を解消し、困った人に手を差し伸べる、支え合いの経済政策への転換が必要ではないでしょうか。そうした経済政策を、勝手ながら「ササエノミクス」と名付けました。支え合い、分かち合う経済政策の実現に向けた議論が今後、活発になってほしいものです。(と)》
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/安倍政治継承じゃ戦えない 自民若手の危機感相当なもの】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202109140000022.html)によると、《★案の定とでもいうべきか、想定の範囲内というべきか、自民党総裁選挙は早くもメディアのお祭り騒ぎが収まってきた。なぜならば出馬表明をした前政調会長・岸田文雄、コロナ相・河野太郎、前総務相・高市早苗のいずれもが安倍政治の継承を宣言し、森友・加計事件の再検証や河井夫妻15000万円買収事件や桜を見る会などの真相究明に消極的どころか否定的な対応をしたからだ。新しい政治を作ろうとしながら前政権が怖くて批判も失敗だったともいえない候補者に魅力などない》。

 山口4区福岡8区の皆さん、選挙に行きましょう。こんな政治を続けてはいけない。
 日刊ゲンダイのコラム【永田町の裏を読む/総裁選で安倍・麻生の「2A」に全面対決を挑む候補者はいないのか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294782)によると、《「最大の見どころは、安倍・麻生の“2A”が最大派閥と第2派閥の数の力を頼んでキングメーカーの座を確立しようとするのに対し、それを阻止して2Aとその亜流の菅までの9年間の流れを断ち切ろうとする候補者が出てくるべきだったのに、どうもそうならない」と彼は嘆き、こう続けた。「いや、傍観者的な評論家としてみれば、これじゃああまりに面白くないし、自民党の立場で考えても、2A時代の鬱陶しい黒い霧のようなものを吹き飛ばして、ちゃんと国民と日本語で話が通じる政治を取り戻すことが同党の再出発になるはず。もっとも、野党幹部の立場としては、自民党がそのように健全化すると選挙で戦いにくくなるので、本当は菅政権のままがよかったし、2A追随政権で『森友・桜』を追及し続けられるほうがいいんですけどね」》。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/改革と言いながら安倍・菅政権の総括をしない総裁選候補者】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202109160000592.html)によると、《総裁選挙でも改革と言いながら安倍・菅政権の総括をしない候補者を見ていると暗澹(あんたん)たる思いになる》。
 政界地獄耳もカマトトやなぁ~。芯から腐ってるんですょ、自民党のどいつもこいつも《上目遣いでご機嫌を…》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294723

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
「株高は一過性」未来を託せない自民党総裁選候補の物足りなさ
公開日:2021/09/15 06:00 更新日:2021/09/15 06:00 今だけ無料

     (原発輸出、リニア、IR誘致、東京五輪開催、安倍菅路線の
      成長戦略はすべてが失敗だった(C)JMPA)

 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)が事実上スタートしているが、新型コロナウイルス対策や経済政策をめぐる議論はほとんどないコロナ感染による死者数は増加傾向が続く。「自宅療養」と称して放置され、8月だけでも1都3県で38人が亡くなった。悲惨な事例は後を絶たないのに、医療崩壊に対して手が打たれないのはどういうことなのか

 退陣までのカウントダウンに入った菅首相も、尾身茂会長を筆頭とする政府の新型コロナ対策分科会も具体的な提言や対策を真剣に打ち出そうとせず、緊急事態宣言の解除基準緩和にかまけている

 ノーベル化学賞を受賞した独学者のアイゲンが唱えた「エラーカタストロフの限界論」によると、ウイルスは3~4カ月の間に拡大して自壊する性質があるという。コロナの拡大期には人流抑制策はある程度の有効性を持つ。しかし、収束期に行動制限をかける宣言を延長しても何の意味もない。この時期に重症者数が増加し、それに従って死者数も増えていく。今なすべきなのは徹底検査、隔離と治療で新たな感染者を減らすことだが、政策はいまだに手薄だ。

 変異株の流入防止も重要なポイントだ。新たな感染の波を小さく抑えるためには検疫体制を強化すべきなのに、経団連などは水際対策の緩和を求めている。今年4~6月期の実質GDP(2次速報)は年率換算で前期比1.9%増となったが、米国は6.5%増、英国は20.7%増、中国は7.9%と急成長している。日本の経済回復だけが遅れているのは、コロナ対策が失敗続きだからだ

 菅の退陣表明で株は買われ、日経平均株価が3万円台を回復して盛り上がっているが、一過性に過ぎないだろう。新総裁・新首相への期待はすぐにしぼむ。未来を託すリーダーとしては非常に物足りないからだ。岸田前政調会長は健康危機管理庁の新設を訴えているが、いつ実現し、動き出せるのか。岸田には切迫感がないし、実行力も疑わしい。高市前総務相はコロナ対策にさほど関心がなく、ワクチン担当の河野行革相は供給不足による混乱を反省するどころか、責任逃れ発言を繰り返している。

 安倍・菅路線を継承されたら、この国の衰退は加速する。原発輸出、リニア、IR誘致、東京五輪開催などの成長戦略はすべて失敗した。森友疑惑の再調査に動かないのも大問題だ政策論争なき人気投票に決して惑わされてはいけない。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202109160000592.html

コラム
政界地獄耳
2021年9月17日4時47分
改革と言いながら安倍・菅政権の総括をしない総裁選候補者

     (岸田文雄前政調会長(2021年4月8日撮影))

★13日に行われたノルウェ-総選挙は労働党率いる左派野党連合が勝利した。労働党、中央党、社会主義左翼党の連立政権が生まれる。争点は石油依存経済からの段階的な脱却。これで北欧5か国すべてが左派政権となった。14年ごろからEUでは難民と治安、雇用問題が争点化し、各国で自国第1主義、ナショナリズムが台頭、極右、右派政党が急進的に伸び、挑発的な右派党首の声が欧州に響いた。そのほかにもギリシャで多額の財政赤字が発覚しておきた欧州の信用不安やウクライナ危機、英国のEU離脱、米トランプ政権登場とアメリカンファーストなど欧州を取り巻く複雑な問題は後を絶たない。今は世界規模の新型コロナウイルス対策でも欧州は苦難の連続だ。

★ドイツでは今月24日には連邦議会選挙が行われるが、3期12年にわたり国を率い、欧州社会の指導者でもあったアンゲラ・メルケル首相は引退する。11年、東日本大震災が起きるとメルケルはドイツの原発政策を脱原発に転換した。内外に大きな波紋を広げたが持続可能エネルギー、環境、温暖化などの総合政策が持続可能な開発目標(SDGs)の世界的指針のひとつになったといえる。メルケルの功績をたたえ今後のドイツや欧州の英知に注目したい。

★15日、次期衆院議長の呼び声高い自民党元幹事長・細田博之が原発の建て替え(リプレース)推進議員連盟で「福島の原発で大変な事故が起きたために、原発をやめようという議論に結び付ける必要はない事故に懲りてなますを吹くようなことではいけない」と発言。愕然とするのは50年前からの原発エネルギー政策を立ち止まらず、社会の変化に無頓着で、進んで世界の潮流の2周遅れの政策に自信を持っていることだ総裁選挙でも改革と言いながら安倍・菅政権の総括をしない候補者を見ていると暗澹(あんたん)たる思いになる。(K)※敬称略
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コメント
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●《国会も開かず党の選挙が優先》な自民党…違憲にも国会を開きもしない自公お維の暴政を許してはいけない [#投票倍増委員会 会員]

2021年09月11日 00時00分30秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]

カースーオジサンは総裁選に出馬しないそうです。
 東京新聞の記事【菅首相が辞意固める 「コロナ対策に専念したい、総裁選に出馬しない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/128670)によると、2021年09月03日(金)、《菅義偉首相は3日、辞任する意向を固めた。自民党臨時役員会で「新型コロナウイルス対策に専念したいので総裁選に出馬しない。任期は全うする」と述べた。関係者が明らかにした。(共同)》…そうだ。アベ様に続き、政権放り投げ。どこまでも無責任。
 一方、東京新聞の記事【消費税減税、原発ゼロを追求 4野党、衆院選へ共通政策合意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129603?rct=politics)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党党首は8日、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き、消費税減税や、原発のない脱炭素社会の追求などを盛り込んだ次期衆院選に向けた事実上の共通政策に合意した。合意後、立民の枝野幸男代表は「次期衆院選で共通の政策を掲げ戦えば、必ず政権交代できる。国民の命と暮らしを守る政権をつくる」と語った。共産党の志位和夫委員長も「共通の旗印が立った。選挙に勝利し、政策を実行する政権をつくりたい」と強調した。立民、共産両党は、これを契機に衆院選小選挙区の候補者一本化に向けた調整を加速させる構えだ》そうだ。
 テレビや新聞は、自民党内のあれこればかりを流し続ける。バッカじゃなかろうか。アベ様・カースージさんの8年8カ月に及ぶ《メディアコントロール》の故か、あまりに情けない。自民党の広報機関になり下がる。憲法53条に反し、違憲にも、国会を開こうとしないことをなぜに追求しないのか? なぜに野党4党について、同程度に報じないのか?
 自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある



(2021年08月29日[日])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/国会も開かず党の選挙が優先か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108140000106.html)。

 《しかし、国民は国会も開かず党の選挙が優先か、自分たちの身分を守るための選挙は民主主義を守るために言い換えられるのか。》

   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の
     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
   『●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」へ
         外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)
   『●COVID19対策に「せんにん」するため粛々と政権を無責任に放り
     出してアベ様を《継承》し、一体どこが「国民のために働く。」政権か?

 選挙に行きましょう。《首相隠し》のために、違憲にも国会を開きもしない自公お維の暴政を許してはいけない。GoTo選挙。

 アベ様は、野党議員が憲法53条に基づいて要求した臨時国会を召集しませんでしたし、カースーオジサンも違憲にも国会を開きません。
 《とにかく選挙に行くこと、もちろん、その前に「忘れないこと」。それが今国民に求められている一番大事なことだ》(古賀茂明さん)。何度でも、何度でも、何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない。主権を取り戻しましょう。主権者として、必ず選挙に行きましょう。

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下

 どうせデマかな? 《息子への代替わり》《選挙地盤継承》による選挙の私物化なんて許されないでしょ、せめて、選挙区を変えろ! 山口4区とか福岡8区とか、皆さん、出番ですよ。
 日刊ゲンダイの記事【“自民党のドン”二階幹事長に「政界引退説」! 三男に選挙地盤継承か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293383)にゆと、《大島理森衆議院議長(74)、伊吹文明元衆議院議長(83)、竹下亘元総務会長(74)……と、自民党大物議員の政界引退表明が相次いでいる。衆院議員の任期は10月21日まで。残りあと2カ月だ。解散総選挙の時期が絞られ、このタイミングなら意中の後継者にスムーズにバトンタッチできるという事情があるという。なんと、二階俊博幹事長(82)の政界引退説も飛びかっている。理由は息子への代替わりだ》。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●まだまだ続くのか、ウルトラ差別主義者の失言・暴言
         …福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください
   『●《この人にそういう羞恥心はない。…山口4区の有権者に聞きたい。
     「投票用紙にまた安倍晋三と書くのですか」と。》(前川喜平さん)

 高市早苗氏や下村博文氏…スッゲェなぁ、自民党。行くところまで行ってしまった感じ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/何も語らない出馬決意など響かない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108200000206.html)によると、《★まずは元総務相・高市早苗。月刊誌に総裁選への意欲を語っていたが、19日には、幹事長・二階俊博と党本部で会談し、総裁選への立候補の決意を伝えた。同日には党政調会長・下村博文も党本部で二階に会い「チャンスと可能性があればチャレンジしたいとの思いは持っている」と出馬の決意を伝えている》。

 山口4区福岡8区ども、宜しくお願いします。
 日刊ゲンダイの記事【菅首相「現職総理で史上初の落選」危機! 横浜市長選で地元有権者もソッポ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293702)によると、《自民党総裁選で「無投票再選」を目指し、無理ならば9月12日に緊急事態宣言を解除して衆院解散に打って出る――。そんな菅首相の「生き残り」への妄想が泡と消えた。横浜市長選の“惨敗”で地元有権者が突きつけたのは、来る総選挙では菅首相本人の当選すら危ういという現実である》。

 「タイオウデキナーイ」「デタラメバカ―リ」。
 東京新聞のコラム【筆洗/「オストアンデル」を知っている人はもはや少なかろう。おまん…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/126172?rct=hissen)によると、《おまんじゅうのことである。押すと餡(あん)が出るので「オストアンデル」。一種の言葉遊びで、ものの名を外国語のように日本語で表現する▼昭和初期に流行し、たくさんの外国語もどきが使われたそうだ。「アリヨール」は砂糖。「サイテヤーク」はウナギ。昭和ヒトケタ生まれの母親が水道をふざけて「ヒネルトジャー」と言っていたのを思い出す▼水栓をひねるとジャーと水が出るから「ヒネルトジャー」。あたりまえのことをもっともらしく外国語みたいに言うから、笑えたのだろう。銀行はなんと呼ぶべきか。「オカネヒキダセール」か。残念ながら、あたりまえのことができない銀行もある。みずほ銀行。全国の店舗窓口で入出金や振り込みなどの取引が一時、できなくなった▼半年ほど前、現金自動預払機(ATM)が使えなくなる大騒ぎもあったが、これで今年五回目のシステム障害だそうだ。こうたびたびだと、システム障害が起こる方があたりまえに思え、「トキドキコワレール」とでも呼びたくもなる▼銀行では入出金も送金も円滑にできる。そのあたりまえができないのはひねっても水道が出ないのと同じで生活や商いに大きな支障となる▼生活者に二度と不便をかけぬ取り組みを。「オワビバカーリ」「タイオウオソーイ」の名を一日も早く返上したい》。

 お維絡みもお忘れなく。自公お維トファに投票する意味を考えた方が良い。
 古川雅和・榊原崇仁両記者による、東京新聞の記事【金メダルかじりの河村たかし名古屋市長だけじゃない! 簡易サウナやシャワー室…首長はなぜ暴走するのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/125656)によると、《金メダルをかじった名古屋市の河村たかし市長(72)に批判が集中している。女性の容姿に言及したり、「ええ旦那をもらって」と言ったり、今の時代にあり得ない発言も連発した。ただ、河村氏に限らず首長を選ぶのは有権者。1度当選すると任期は4年続き、辞めさせるのは簡単ではない。聞こえの良い公約や見た目、経歴などに惑わされず、本質を見抜く力が求められる》。

 最後に、記者もだらしないなぁ。ぶら下がり取材の記者の皆さん、広島での私怨贈賄公職選挙法違反やモリカケサクラ事件、前夜祭問題など数多のアベ様案件について突っ込んでくださいよ、まったくもう…。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/総裁候補の人たちの靖国参拝】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108170000083.html)/《★安倍は参拝後「終戦の日にあたり参拝した。…」と記者団に語った。だが、安倍は首相時代の13年12月26日、第2次内閣発足から満1年となる日に靖国神社を参拝。》

 神保哲生さんのつぶやき:

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https://twitter.com/tjimbo/status/1427486465336958977

神保哲生@tjimbo

官邸より今日の総理会見の抽選に外れとの連絡あり。(T-T)前回は参加も当ててもらえず。毎回確実に質問できる内閣記者会の記者たちの責任は重いぞ。相手は国民の命を預かる内閣総理大臣なんだ。事前に提出した質問に官邸官僚が作文した答えを棒読みする「記者会見ごっこ」はやめて核心に迫る質問を!

午後1:24 2021年8月17日
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 冒頭のカースーオジサンの朗読と政治部記者との台本劇《記者会見ごっこ》は必要か? 内閣府のWPにでも会見直前にアップしてもらえれば十分。(きちんと朗読できるかどうかも怪しいので)原稿や台本があるんですから。時間の節約にもなる。会見冒頭から、更問い可のあらゆる記者やフリーのジャーナリストとの質疑のみを行ってください。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108140000106.html

コラム
政界地獄耳
2021年8月14日8時29分
国会も開かず党の選挙が優先か

★コロナ禍の全国へのまん延と重症者の増加、加えて医療機関の逼迫(ひっぱく)などワクチンの効果を凌駕(りょうが)する状況だが、与党は国会開会をかたくなに否定する。11日、立憲民主党国対委員長・安住淳は首相・菅義偉欠席の閉会中審査にとどまらず臨時国会の召集を自民党国対委員長・森山裕に求めたが反応はない。「理由は首相隠しだよ。かみ合わない答弁を繰り返してワクチン接種計画のめどを繰り返すだけでは野党のみならず国民の怒りを買うだけだ」(自民党閣僚経験者)。

★今、首相のおひざ元では横浜市長選をやっているが、神奈川県も感染者が激増。緊急事態宣言の対象県だ。県内の感染者は連日2000人を超え、そのうちの半分は横浜市の数字だ。不要不急の外出を禁じながら緊急事態宣言下の選挙は問題ないという説明もそろそろ通用しなくなる。有権者を相手にする選挙に安心安全な選挙などないはずで、今後全国に緊急事態宣言を拡大させた場合、総選挙は予定通り行うと言い切れるだろうか。選挙が少しでも遅れるということになれば首相が考える総裁選挙前の解散・総選挙は実現しない。

★自民党総裁選挙管理委員会は日程を9月17日告示29日投開票と示し、今月26日の同委員会で決定する。首相は26日までに解散を決めるか否かを決断することになろう。しかし、国民は国会も開かず党の選挙が優先か、自分たちの身分を守るための選挙は民主主義を守るために言い換えられるのか。今選挙が必要だと言い切る政治家に国民はどんな反応を見せるのか。政府与党は30兆円規模の補正予算を選挙の目玉に据えようとするが、国民に生きたカネが行き渡らない限り、効果は見定められないだろう。国民が納得する知恵を示さない限り日程だけ決めても意味はない。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108170000083.html

コラム
政界地獄耳
2021年8月17日8時14分
総裁候補の人たちの靖国参拝

★靖国参拝の話。13日に経済再生相・西村康稔と防衛相・岸信夫が参拝、終戦の日の15日には環境相・小泉進次郎、文科相・萩生田光一、科技相・井上信治と閣僚の参拝が相次いだ。ほかにも自民党政調会長・下村博文、前総務相・高市早苗、前首相・安倍晋三をはじめ自民党保守系議員が続々と参拝に訪れた。韓国外務省アジア太平洋局長・李相烈(イ・サンリョル)は在韓国日本大使館総括公使・熊谷直樹を呼んで抗議、中国外務省も「日本の侵略の歴史に対する誤った態度を反映している」「歴史的な正義への冒涜(ぼうとく)であり、中国を含むアジアの被害国人民の感情を深刻に傷つける」と抗議している。

★安倍は参拝後「終戦の日にあたり参拝した。先の大戦において祖国のために母や父、友や子、愛する人を残し、祖国の行く末を案じながら散華(さんげ)され、尊い命を犠牲にされたご英霊に尊崇の念を表し、御霊(みたま)安かれとお祈りした」と記者団に語った。だが、安倍は首相時代の13年12月26日、第2次内閣発足から満1年となる日に靖国神社を参拝。中韓などアジア諸国の強い反発のみならず、オバマ政権は在日米大使館を通じ「米政府は(安倍の靖国参拝について)失望した(disappointed)」とし「米政府は日本と隣国が建設的な形で過去の問題を解決することを望んだが、日本政府が周辺国との関係を悪化させる行動をした」「安倍首相が表した過去の歴史に対する懸念と平和に対する決心を見守る」と強い懸念を表明した。今回の参拝はこの時以来となる。

★自民党総裁選挙候補や衆院選挙を控えた保守系議員たちは保守層の取り込みのために参拝したのか。中韓などアジア諸国の抗議には無視を決め込むが、米国から言われたら態度を変えるのか。保守を自任する総裁候補の人たちの考えは決して明確ではない。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108200000206.html

コラム
政界地獄耳
2021年8月20日9時45分
何も語らない出馬決意など響かない

★メディアは首相・菅義偉は前首相・安倍晋三が体調を崩して任期途中で退任した自民党総裁の任期が満了する9月30日前の衆院解散を見送る方針を固めたと報じている。1年前、安倍が唐突に辞任、菅自身が出馬表明すらしていない段階で、自民党の5大派閥の領袖(りょうしゅう)たちがこぞって菅支持を打ち出した。これほど党内の強い支持で菅政権は発足した。ところがコロナ禍は拡大、「自助・共助・公助そして絆」という菅のスローガンは自らがいとも簡単に壊してしまった。

★政権の高い支持率は強引なGotoトラベルなどの今思えば謎のアクセルとブレーキを踏む政策を推し進めたことで下がり始め、年末には与党の飲食やり放題騒動が立て続けに起き、政権の信用は下がっていく。年が明けてからは菅の長男の接待疑惑が世間を騒がし、幾度かあった解散のチャンスは自民党と菅自身でつぶれていった。それならば、自民党はあれほど大した議論もないまま、菅を党の総裁、首相に推したのだから少しは守ったらどうかとも思うが、その総裁選挙に出たいと言い出す幹部が後を絶たない。

★まずは元総務相・高市早苗。月刊誌に総裁選への意欲を語っていたが、19日には、幹事長・二階俊博と党本部で会談し、総裁選への立候補の決意を伝えた。同日には党政調会長・下村博文も党本部で二階に会い「チャンスと可能性があればチャレンジしたいとの思いは持っている」と出馬の決意を伝えている。しかし国民には分かりにくい。菅ではだめだとこの党幹部2人は言っているのか、菅を支える気がなくなったのか。では菅批判はしないのか。自分の政策だけ言えばいいのか。加えて次の選挙の顔になる覚悟は政策だけではない。党の総裁選挙では国民に向けた思いを語る必要より、幹事長にあいさつすることなのか。何やら狭い世界だけの戦いだと思うと、何も語らない出馬の決意など自民党内ニュースでしかなく、国民には響かない。(K)※敬称略
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/125656

金メダルかじりの河村たかし名古屋市長だけじゃない! 簡易サウナやシャワー室…首長はなぜ暴走するのか
2021年8月20日 14時07分

 金メダルをかじった名古屋市の河村たかし市長(72)に批判が集中している。女性の容姿に言及したり、「ええ旦那をもらって」と言ったり、今の時代にあり得ない発言も連発した。ただ、河村氏に限らず首長を選ぶのは有権者。1度当選すると任期は4年続き、辞めさせるのは簡単ではない。聞こえの良い公約や見た目、経歴などに惑わされず、本質を見抜く力が求められる。 (古川雅和、榊原崇仁


◆女性に「マスクしているから、べっぴんに見える」

 「普段から非常識な発言が多くて、うさんくさい感じがあった。市長としての品性に欠けるでいかんわ」。同市のパート女性(67)は河村氏を厳しく批判した。

     (金メダルをかんだことに対し謝罪する河村たかし市長
      =5日、名古屋市役所で)

 問題が起きたのは4日。東京五輪を制したソフトボール日本代表の後藤希友選手(20)が市庁舎に表敬訪問に訪れると、いきなり「でかいな」と話し掛け、「あんた」と呼び続けた。金メダルをかじった後も「かわいいお嬢さんだからびっくりしました」「旦那はええかね。恋愛禁止かね」といった発言を繰り返した。

 河村氏は、笑顔を繕う後藤選手を気にする様子もなく「人間悪いやつおるで、気を付けてな。ろくでもないのもおるで」と忠告。周りの職員は一緒に笑うだけだった。電話とメールで市に寄せられた苦情、抗議は18日までに約1万5000件に上る。市のイベントで司会の女性に「マスクをしているから、どえりゃーべっぴんに見える」との発言をしたとの苦情も、6月に5件あったという。


◆トップ当選が大半の河村氏 選挙に強い理由は

     (名古屋市長選で初当選し、支持者から水をかけられ
      祝福される河村たかし氏=2009年4月)

 河村氏は大学卒業後、家業の古紙回収会社で働き、後に政治家を志した。愛知県議選と衆院選で落選した後、日本新党ブームが起きた1993年7月の衆院選で同党公認候補として初当選。「総理を狙う男」を公言し、5期務めた。2009年4月の市長選に「庶民革命」を掲げて当選し現在、4期目になる。

 選挙はトップ当選や大差の勝利が大半。選挙に強い理由について、同市の服部将也議長(民主)は「気さくに市民に接する市長というイメージを確立している」と分析し、江上博之市議(共産)は「既成の政治の批判者、庶民の代表という姿を見せているからで、決して実績ではない」と解説した。

 大勝続きなのを背景に、強引な手法も目立つ。市長1期目、減税のための条例案が否決されると議会を解散。出直し選後に市民税の恒久減税を実現させた。

 20年8月には「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の展示内容を巡り、以前から対立していた実行委員会会長の大村秀章・県知事のリコール(解職請求)署名を積極的に支援。署名の偽造が発覚して関係者が逮捕されると河村氏も窮地に陥った。「想像の外にあることで本当に驚いた」と自身の責任を認めず、4月の市長選は得票率が51・6%にとどまる接戦になった。

 市の中堅職員からは「やりたいことは冗舌に語るのに、それ以外は関心がない。議会や会見で細かいことは職員に答えさせるから、ぼろは絶対に出ない」との声が上がる。江上氏は「庶民派を名乗る河村氏を議員が批判すると市民からいじめと受け止められた」としつつ「今回の問題で実態が分かったはず」と話した。


◆首長の暴走、温床はいくつも

 暴走する首長は河村氏だけではない。大阪府池田市の冨田裕樹市長は、簡易サウナやトレーニング器具などを市庁舎に持ち込んで使っていた。公私混同との非難が相次いだのを受けて辞職しながら、22日告示の出直し選に出馬するという。

    (市長室に設置されたシャワー=千葉県市川市提供)

 千葉県市川市の村越祐民市長も昨秋、約360万円かけて市長室のトイレにシャワーを設置。2019年に米電気自動車大手テスラの高級スポーツ用多目的車を公用車として使っていたことと共に、無駄遣いとの批判を受けた。

 通常では考えられない事態が頻発する裏には、首長が持つ権限の大きさがある。典型例が予算の編成権。公益財団法人「地方自治総合研究所」の今井照主任研究員は「議員が支持者の要望を首長に伝えて予算を付けてもらう形が常態化し、議会が押し返すのはまれ。『首長に頭を下げる議員』という関係ができ、チェック機能が甘くなっている」と説明する。

 首長に与えられている職員の人事権も暴走の温床になる。「厳しい意見を言う職員を遠ざけ、お気に入りで脇を固めるといったことが起こり得る」(今井氏)。残るのはイエスマンばかり、となりかねない。

 元神奈川県逗子市長の富野暉一郎・龍谷大名誉教授(地方自治)は「複数が当選する議員と違い、首長は1人しか通らない。住民の代表として期待を背負う形になる。その重みがあるから、職員は意向を軽々しく否定できない。首長が『民意を背負っている』『何が悪い』と開き直るケースもあり、これに該当するのが河村氏ではないか」と唱える。


◆問題があっても…辞めさせるには高いハードル

 首長に問題があったとしても、辞めさせるには高いハードルがある。不信任決議案の可決には議員数の3分の2以上が出席し、かつ4分の3以上の賛成が必要。可決されても、首長は議会を解散すれば即時には失職しない。このため議会もやすやすとは不信任決議案提出には踏み切れない。

 もう1つの方法としてリコールがある。ただ、こちらも簡単ではなく、有権者数が40万人以下なら3分の1以上の署名を集めた後、住民投票で過半数の賛成が必要になる。

 10年にリコールが成立した例もある。鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(当時)はブログで「辞めてもらいたい議員は?」とのアンケートをして不評を買ったほか、自身に批判的なマスコミが傍聴席にいるとの理由で市議会の出席を拒否。その一方、市職員の賞与半減や副市長の選任などは、議会の議決を経ない専決処分で決めていた。


◆限られた選挙期間…どう選べば?

 首長選の選挙期間は町村長が5日間、一般市長は7日間、政令市長でも14日間とそれほど長くはない。限られた時間で有権者はどう判断を下せばいいのか

 首長のタイプは、以前と変わってきていると言われる。富野氏は「若い人、歯切れよく話す人が目立つ。高学歴、海外の企業で活躍した経験があるなど、経歴が華やかな人も増えた」との見方を示す。とはいえ、そうした情報だけでは材料が少なく、「コロナ対策で全市民に5万円給付」との公約を打ち出して当選しながら、実現に至っていないケースもある。

 千葉大の新藤宗幸名誉教授(地方自治)は「失政のあおりを食うのは有権者生活を大きく左右するのが政治や選挙と捉えるべきだ。今はSNS(会員制交流サイト)を使う政治家も多く、それを見て判断するのも1つ。疑問があるなら問い合わせたり、考えを聞く場を設けてほしいと打診したりすればいい。その反応も踏まえ、自分の生活を委ねるなら誰がいいか考える必要がある」と提言した。


◆デスクメモ

 自宅がある横浜市は市長選のまっただ中。現職と新人計8人が立候補している。テレビでよく見た人、ちょっと怖そうな雰囲気の人、真面目に思える人などさまざま。最大の争点であるカジノ建設の是非以外にも課題は多い。本当に地元のために動いてくれる人なのか見極めなければ。 (千)

【関連記事】高須院長「絶交します」 名古屋市長選の河村氏の当確受け
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●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下

2021年05月06日 00時00分53秒 | Weblog

青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…ねじ曲げて恥じない為政者たちの姿」を報じも… ↑】


(20190411[])
東京新聞の【<社説>国会召集訴訟 憲法上の義務のはずが】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/93606?rct=editorial)。

 《安倍内閣が長く召集しなかった点についても「違憲と評価される余地はある」と言及していた。だが東京地裁では、これらの論点を一切素通りして、原告の訴えを退けてしまった。那覇判決からの大幅な後退である。憲法論を問題にしているのに、あえてそこから目を背けるような判決は、原告や国民の期待に到底、応えてはいまい。違憲判断に踏み込まなかったのは極めて残念だ。政治の不正をただそうという訴訟なのに、司法までそれを無視してしまったのだから…。》

 《「九十八日間もの臨時会の先延ばしこそ「加計隠し」だった」?(桐山桂一)…壮大な《もはやカルト》状態》…だったはずが??
 《安倍内閣は二〇一七年に長く臨時国会を召集しなかった。訴訟になり、東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求を退けた国会召集が憲法上の義務だと確認ができないなら、民主主義は危機だ》、東京地裁・鎌野真敬裁判長、一体どうなっているの??

 昨年6月には、那覇地裁では召集義務があると指摘されていたのに…。東京新聞の記事【臨時国会召集は「憲法上の義務」 那覇地裁判決を受け、野党が会期延長要求の構え】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/34996)(2020年6月12日)では、《野党は十一日、憲法五三条に基づく臨時国会召集の要求を受けた内閣には召集義務があると指摘した那覇地裁判決を受け、今国会が十七日の会期末で閉会となった場合は臨時国会の召集を求める構えを示した。安倍政権が応じなかった場合は「違憲」との批判を強める方針だ。(大野暢子、村上一樹)》。《那覇地裁の訴訟では、安倍内閣が二〇一七年に野党の臨時国会召集の要求に約三カ月応じなかったことが違憲かどうかが問われた。山口和宏裁判長は十日の判決で、野党議員らの損害賠償請求を棄却し、安倍内閣の対応に関する憲法判断も示さなかった。その上で、憲法五三条に関し「少数派の国会議員の主導による議会の開催を可能にする」目的があると指摘。内閣には「要求を受けた場合、臨時国会を召集すべき憲法上の義務がある」と言明した。「単なる政治的な義務にとどまらず、法的義務があると解される。(召集しなければ)違憲と評価される余地はあるといえる」と述べた。立憲民主党の辻元清美幹事長代行は十一日、本紙の取材に「安倍政権が臨時国会を三カ月召集しなかったことは実質的に憲法違反だと判断されたに等しい」と強調。「この判決により安倍政権は召集から逃げにくくなった。召集要求を無視し、国会を閉じておくことに対する抑止力になった」と評価した。野党は、新型コロナウイルス感染拡大の第二波に継続的に対応し、コロナ対策予算の使われ方をチェックするためにも、今国会の会期延長を求めているが、政府・与党は応じない姿勢を示している。辻元氏は九日の衆院予算委員会で、今国会が閉会した場合は憲法五三条に基づいて臨時国会の召集を求める考えを示し、安倍晋三首相に召集の確約を迫った。これに対し、首相は「仮定の質問に答えるのは差し控える」と明言を避けた》。《早稲田大法学学術院の水島朝穂教授(憲法学)は「判決が指摘するように、召集は法的義務だ。安倍内閣は一五年には臨時国会を開かず、一七年には召集したものの、冒頭で衆院を解散してしまった。今回も安倍内閣が政権のほころびを国民に知られたくないという戦略で国会を開かないとすれば、これ以上の憲法への反逆はない」と語った》。

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》

 一方、東京新聞の記事【臨時国会不召集、憲法判断せず 東京地裁、訴え退ける】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/93545)(2021年3月24日)によると、《安倍晋三内閣が2017年、臨時国会の召集要求に約3カ月応じなかったのは違憲だとして、立憲民主党の小西洋之参院議員が国に損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(鎌野真敬裁判長)は23日、請求を退けた。憲法判断には踏み込まなかった。憲法53条は、衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば、内閣は臨時国会の召集を決定しなければならないと規定。召集までの期間は示していない。鎌野裁判長は判決理由で、民事訴訟は個人の権利や利益侵害の救済を求めるもので、国会議員による内閣の対応を巡る訴訟は、国の機関同士の争いに当たり裁判の対象にならないと判断。議員側による召集義務の確認を却下した。議員側は臨時国会での質問権や討論権の行使が侵害されたと訴えていたが、判決は「国家賠償法で保護された利益とは認められない」として棄却した。小西議員ら衆参の野党議員は17年6月、学校法人森友学園や加計学園を巡る問題を追及するため、安倍内閣に臨時国会の召集を要求。衆参いずれも総議員数の4分の1を超えていたが、内閣が臨時国会を召集したのは9月28日で、冒頭に衆院を解散した。小西議員は20日以内に臨時国会を開くべきだったとして提訴した》。

 3年経っても、このザマだ。何にも変わっていない。何もかも、アベ様の《継承》。司法も、機能せず。《三権分立は、立法、行政、司法の三権が相互にけん制し合うことで権力の絶対化を防ぐための仕組みだ》ったのではないのか?


=== ここから: [2018年06月13日]のブログ =========

 〝実験〟によると《うそをつくときは時間がかかる》そうだ…昨年、臨時国会の開催の有無の決断には随分と時間がかかり、結局、時間を延ばしにのばし、あげくに冒頭解散しました。《安倍晋三内閣は憲法を無視するがごとく、臨時会の召集を先へ先へと延ばした。その日数、実に九十八日だった》。《九十八日間もの臨時会の先延ばしこそ「加計隠し」だったのでは?》…壮大な《もはやカルト》状態、という訳。
 《もはやこの国の総理はカルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい》…アベ様は何でも好き放題、何でも許される存在だとでも思っているようだ。周りの「ト」な取巻き連中も、ソノために右往左往だ。

   『●《もはやカルトだ》…《もはやこの国の総理は
      カルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい》

 「勝者総取り」という「特異な民主主義」…得票率1/4で3/4の議席を占めるスゴイ「民主主義」ニッポンですので…救いようの無い「1/4の自公投票者」と「2/4の選挙にも行かない人達」がアベ様を支えています。独裁を支持する「1/4の自公投票者」、民主主義を放棄する「2/4の選挙にも行かない人達」。

   『●「勝者総取り」という「特異な民主主義」…
      得票率1/4で3/4の議席を占めるスゴイ「民主主義」的選挙

 ニッカンスポーツの記事【小沢代表「国民が投票で安倍首相を許している」】(https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201806050000880.html)によると、《その上で「与野党ともにだらしないが、基本的には国民がおかしい危険な権力者の安倍さんを選挙で投票することであえて許している」と、国民の投票行動に対する持論を述べた》。

 日刊ゲンダイの記事【中村愛媛知事がまた一撃 加計理事長に「会見を開くべき」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/230522)によると、《「コンプライアンスとガバナンスの問題は最高責任者の範囲だ。トップとして対外的に説明する方に重きを置いて欲しい」…さすがに、加計理事長に会見を求める声は、自民党からも上がっている… ■“腹心の友”はどうする? しかし、加計理事長は、中村知事の要請を「やらねーよと無視できるのかどうか。加計学園の獣医学部は、事実上、愛媛県から3年間で31億円の支援を受けることになっているからだ。場合によっては、愛媛県が補助金を支出しない可能性もある…「愛媛県は黙ってカネを差し出すほど、お人好しではありません」とコメント…はたして加計理事長は、会見を選ぶのか補助金を選ぶのか。よく考えるべきだ。それとも腹心の友泣きつけば、なんとかなるのか》。
 加計サイドの《面会はウソ》が正しいのならば、理事長は国会でそう証言すればいいし、県は壮大な詐欺にあった訳なので、《お人好し》なんて不要で、《3年間で31億円の支援》などするべきではない。

   『●タンカ記念日と15年「「獣医学部いいね」と
       安倍さんが言ったから、2月25日は加計記念日」で滅公奉僕

========= ここまで: [2018年06月13日]のブログ ===


   『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け! 
               マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!
    《臨時国会が開かれると、この間、出て来た加計学園や森友学園の
     新疑惑について追及され、さらに窮地に追い込まれるのは確実。
     とくに、官邸が神経を尖らせていたのが、森友学園のほうだという。
     例の国有地の格安払い下げをめぐっては、政権にとって致命傷とも
     言えるような証拠が次々と出てきているからだ》

   『●本来国会を去るべき、「戦争ゲームに興じる子ども」
        「病的な嘘つき」がアジアやニッポン「国民の脅威」
   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
      《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差
    《今月28日に召集される臨時国会の冒頭で安倍首相が衆議院を
     解散することが決定的となった。これは明らかに臨時国会での
     森友・加計問題の追及を封じ込めるためのもので、なんの大義もない

   『●「選ぶ側の目こそ問われる」「有権者も…
      「二物」を許すほど甘くはなかろう」…サギ師を見抜く甘くない目
    《首相のお友達に便宜が図られたかが疑われる問題の追及から逃げる
     かのように臨時国会の召集を拒み、ようやく開くかと思えば審議なしに
     解散へ。自分たちに有利となるタイミングばかりを考え
     憲法の定めだろうが、権力側として守るべき節度や作法や矜持(きょうじ)
     だろうがお構いなし選挙に勝つためなら何でもありという人たちだ
     政治屋か政治家か。選ぶ側の目こそ問われるだろう

   『●アベ様の腐敗を葬るかもしれない、自公お維キトの独裁政治を
                    招くかもしれない…山尾志桜里さんの蹉跌
    「「追及回避どころか、
      こうした批判も受け止めながら、
      そこで国民のみなさまに対して
      ご説明もしながら選挙を行う
      だが、臨時国会冒頭解散した先月28日、やはりゲリラ的に突然
     おこなわれた渋谷での街宣に始まり今日にいたるまで、安倍首相は
     演説のなかで一度も森友・加計問題にふれていない。「ご説明をする
     様子はまったくなく北朝鮮問題を「国難」だと煽り野党の悪口を言い
     自己正当化をつづけている

   『●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙のドサクサに 
              紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び
    《そもそも、日報問題では自衛隊・防衛省の組織ぐるみの隠蔽の事実が
     次々浮かび上がったが、解散で臨時国会が潰されたせいもあり、
     稲田朋美防衛相(当時)や安倍首相など政権中枢の関与疑惑については
     多くの点で曖昧になったままだ》

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」…
           「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
    「リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず
     議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】…
     《予想通り、選挙に勝った安倍首相がさっそく暴走をはじめた
     特別国会が11月1日に召集されるが、野党から要望が出ていた
     臨時国会には応じず、特別国会では所信表明演説もおこなわない
     
というのだ。このままでは、実に半年以上も国会議論がなされない
     ことになってしまう》」
    「「森友捜査ツブシ」選挙=2017年10月衆院選…「国難」様・
     「裸の王様」アベ様は、臨時国会も開かず、選挙戦で「丁寧に説明」
     と言っておきながら、それを反故にし、さらに再び、国会で説明
     と言い始めたかと思ったら…臨時国会は開かず?、って、
     も~滅茶苦茶です」

   『●無「責任」な「謙虚」…野党の国会質問時間短縮、
      「国会審議形骸化…それとも、それが狙いなのだろうか」
    「【自民が野党に要求 質問時間削減は絶対許してはいけない】…には、
     《野党が憲法に基づいて要求した臨時国会召集を無視して解散した
     と思ったら、今度はこれだ…》」

   『●偶然は通用しない、アベ様のオトモダチ獣医学部開設…
      前川喜平さん「規制緩和ではない。特権の付与です」
    《「これは規制緩和ではない。特権の付与です」
       同獣医学部の国家戦略特区指定について、前文科事務次官の
     前川喜平氏はそう言い切った。官邸からの働きかけで、
     公平公正であるべき行政がゆがめられたと記者会見で告発した前川氏は、
     国会の閉会中審査でも一貫した主張を繰り返した。追い詰められた
     安倍首相は「謙虚に丁寧に説明責任を果たす」と低姿勢を装いながら、
     9月28日の臨時国会冒頭で衆院を解散。不透明な国有地売却疑惑の
     解明が進まない森友学園問題とともに「疑惑隠しだ」と批判を浴びた》

   『●「九十八日間もの臨時会の先延ばしこそ
     「加計隠し」だった」?(桐山桂一)…壮大な《もはやカルト》状態
    《野党議員が臨時国会の召集を求めた…だが、安倍晋三内閣は憲法を無視
     するがごとく、臨時会の召集を先へ先へと延ばした。その日数、実に
     九十八日だった。召集は九月二十八日に実現したものの、何と質疑を
     しないで、冒頭で解散してしまった。今年五月二十八日、臨時会の
     先送りは憲法違反だとして、沖縄の国会議員五人が那覇地裁に訴訟を
     起こした。要求から二十日以内に応じるべきとの確認も司法に求めて
     いる…九十八日間もの臨時会の先延ばしこそ「加計隠し」だったのでは?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/93606?rct=editorial

<社説>国会召集訴訟 憲法上の義務のはずが
2021年3月25日 07時28分

 安倍内閣は二〇一七年に長く臨時国会を召集しなかった。訴訟になり、東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求を退けた国会召集が憲法上の義務だと確認ができないなら、民主主義は危機だ。

 国会議員には国会で質問する権利がある。議案を発議する権利も、討論する権利も、議案に賛否を表明する権利なども…。国会召集を要求したのに開かれないと、それらの権利を行使できない。国民から厳粛な信託を受け、全国民の代表でありながら…

 だから憲法五三条は衆参いずれかの議員の四分の一以上の要求があれば、臨時国会を開かなければならないと定めている。

 一七年には、とくに学校法人森友学園や加計学園の疑惑があった。四分の一を超す衆参議員が臨時国会の召集を求めていた。だが、安倍晋三首相は九十八日間も開かず、召集した日には冒頭で衆院を解散してしまった

 召集までの具体的な期間が条文に書かれていないとはいえ、内閣が憲法に明記された規定を無視したも同然である。

 だから各地で訴訟が起きた。那覇地裁は昨年六月に「原告敗訴」ながら、(1)臨時国会召集が憲法上で規定された法的義務である(2)この問題は司法審査権の対象(3)(五三条で)内閣の裁量の余地は乏しい−ことが判決で確認された。

 安倍内閣が長く召集しなかった点についても「違憲と評価される余地はある」と言及していた。だが東京地裁では、これらの論点を一切素通りして、原告の訴えを退けてしまった。那覇判決からの大幅な後退である。

 憲法論を問題にしているのに、あえてそこから目を背けるような判決は、原告や国民の期待に到底、応えてはいまい。違憲判断に踏み込まなかったのは極めて残念だ。政治の不正をただそうという訴訟なのに、司法までそれを無視してしまったのだから…

 だが、まさか内閣の裁量だけでいくらでも召集期間を延長することが容認されているわけではなかろう。延長が続けば、国会議員に召集の要求権を認めていること自体が無意味になってしまうからだ。

 この問題はもはや放置できない。仮に内閣の都合で召集要求を放置できるなら憲法五三条は死文化する。立憲主義も議会制民主主義も崩壊する。それゆえ国会法を改正し、合理的期間を明示して、内閣の裁量にすぐにでも制限をかけるべきだと考える。
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コメント (2)
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●《「その後、体調は」と問われた安倍前首相は、こう答えているのだ。「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」》(リテラ)…仮病?

2020年10月09日 00時00分23秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【安倍前首相はやはり仮病だった! 読売のインタビューでケロッと「もう大丈夫」、辞任表明前に天丼、サーロインを完食の証言も】(https://lite-ra.com/2020/09/post-5645.html)。

 《病気を理由に辞意を表明したことで内閣支持率を「爆上げ」させて去っていったばかりの安倍晋三・前首相だが、突然の辞意表明会見から1カ月も経たず、信じられないようなことを言い出した。読売新聞20日付朝刊に掲載されたインタビューで「その後、体調は」と問われた安倍前首相は、こう答えているのだ。「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」 安倍首相が辞意表明をおこなったのは、先月の8月28日。そして、このインタビューがおこなわれたのは、まだ首相在任中だった9月15日のこと。つまり、首相を辞める前から、その体調は「もう大丈夫」な状態にまで回復した、と言うのである》。

 御病気で首相辞任されたアベ様、御快癒、おめでとうございます。では、数々のアベ様案件の真相究明と責任をお願いします。《その体調を本人が「もう大丈夫」と言い張るのであれば、しっかりとこれまでの疑惑にケリをつけていただこうではないか。とりわけ、「首相枠」で「桜を見る会」に招待されていたジャパンライフの元会長・山口隆祥容疑者がついに逮捕されたが、安倍首相が「桜を見る会」に招待したことが「最後の荒稼ぎに利用され、被害を拡大させた事実は非常に重い》。《体調がもう大丈夫となったいま、「説明責任」という政治家に課せられた使命を果たしていただかなくてはならないだろう》。

 以前も引用した、アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【安倍首相、辞任の真相ーー河井夫婦1・5億円一部還流疑惑に新展開】…《ところが本紙の元には、こんな情報が入って来た。「当初、官邸側は慶応大学病院に診断書を出してもらい、それを公表するつもりだった。記者会見に医者同席の案もあった。ところが、大学病院側は拒否なぜなら、潰瘍性大腸炎は再発しておらず、ストレスから来る一時的な症状悪化に過ぎないからいくら何でも“虚偽診断”はできない。そして、実は慶応大学首脳は、病気を政治に利用したということで内心はカンカンだというのです」》。これは、やはり正しかったのでしょうかね?

 金子勝さん《何より問題なのは、菅がやってきたことを検証せず、ヨイショ報道を流すメディアのあり方》にも重大な問題があります。斎藤貴男さん《菅氏を「パンケーキおじさん」と呼んでヨイショに徹するワイドショーに至っては、もはや万死に値する。…蒙昧の主が国民ならぬマスコミ…》。
 鈴木耕さんの、マガジン9のコラム【言葉の海へ 第135回:「首相単独インタビュー」の思い出(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200923-5/)によると、《安倍晋三氏が首相を辞めた。菅義偉氏が新首相になった。だからといって、なにかが変わる気配はまったくない。いやむしろ、もっと気持ちの悪い世の中が来そうな気がする。菅首相の会見を見ていてそう思う。安倍氏は、ほんとうに記者会見を嫌った。その代わり、単独インタビューを好んだ。それも、自分に都合のいいメディアばかりを選び、好き勝手なことをしゃべった。そりゃ気持ちはいいよね。相手はおべんちゃら記者、相槌ばかりで批判のヒの字もない。少しでも批判をするようなところは徹底的に嫌い、インタビューなんかには応じない。マスメディアも舐められたもんだ。安倍氏だけではなく、菅義偉新首相もその類らしい。しかし安倍首相以前は、こんな「ゴマスリ会見」や「よいしょインタビュー」ばかりではなかったのだ》。《ぼくはむろん、記者クラブ制度を是認するつもりはない。だが、かつて彼らが持っていた力と気概はいったいどこへ消えたのか? かつて佐藤栄作首相の退陣会見の際、「新聞は嫌いだ、出ていけ」と口走った佐藤に対し、「おお、それじゃ出ていこうじゃないか」とゾロゾロと新聞記者たちが引き揚げ、広い会見場で仕方なくTVカメラに向かって目を剥いた佐藤のうら淋しい表情を、ぼくは今も忘れない。あの一斉に退場していった新聞記者たちの気概。それに比して、彼らの後輩どものだらしなさ……。安倍首相が、記者クラブの意向などまるで無視して、好き勝手に自分をよいしょしてくれるメディアとだけ付き合うようになったのは、いったいいつからだろう? 記者クラブはなぜ唯々諾々と、そんな安倍首相官邸の勝手放題に屈服してしまったのだろう? 記者クラブ制度という既得権を手放したくないばかりに、官邸の言いなりになってしまうのであれば、「記者クラブ」「記者会」などないほうがよっぽどましである》。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●斎藤貴男さん【二極化・格差社会の真相】《法令を順守しなければ
     ならないのは、誰よりも貴君ら自身、警察権力なのだと自覚したまえ》
   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに
     質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》
   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
         目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果
   『●折角の《安倍のいない世界》が達成目前だというのにトンデモない
     最後っ屁…《大切な政治判断を誤る、結果を出せない》アベ様ときたら
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
    《「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか!
     GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯 
     …まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により
     忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が
     徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、
     当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを
     増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権①
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権②
   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
   『●縁故主義の塊のようなアベ様と昭恵夫人…《「モリ・カケ・サクラ」
       …いずれも「身内」の優遇で、国政の私物化が疑われた案件だ》
   『●「教育再生」という名の教育破壊…《二つの流れには共通する
         底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか。》
   『●アベ様は《人事局により「縦割りを払拭」と語ったが、目立ったのは
          「功」よりも「罪」の側面だった》…《人事掌握、忖度広がる》
   『●《派閥の談合が露骨で、仲間内で甘い汁を吸うアベ政治…何より問題
       なのは、菅がやってきたことを検証せず、ヨイショ報道を流すメディア》
   『●《出来ないことを出来ると言い、やれると言ったことをやらなかったのが
       安倍―菅という最悪のタッグ…安倍と周辺一味による暗黒の時代…》
   『●斎藤貴男さん《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権に
         よって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》
   『●《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商は〝ベーシック
       インカム7万円〟を「トリクルダウン」だとでも思っているのでは?

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https://lite-ra.com/2020/09/post-5645.html

安倍前首相はやはり仮病だった! 読売のインタビューでケロッと「もう大丈夫」、辞任表明前に天丼、サーロインを完食の証言も
2020.09.23 12:57

     (自民党HPより)

 病気を理由に辞意を表明したことで内閣支持率を「爆上げ」させて去っていったばかりの安倍晋三・前首相だが、突然の辞意表明会見から1カ月も経たず、信じられないようなことを言い出した。
 読売新聞20日付朝刊に掲載されたインタビューで「その後、体調は」と問われた安倍前首相は、こう答えているのだ。

「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」

 安倍首相が辞意表明をおこなったのは、先月の8月28日。そして、このインタビューがおこなわれたのは、まだ首相在任中だった9月15日のこと。つまり、首相を辞める前から、その体調は「もう大丈夫」な状態にまで回復した、と言うのである。
 しかも、「このタイミングで退陣した経緯は」と訊かれると、安倍前首相は平然とその理由をこのように述べているのである。

「13年前の(第1次安倍内閣での)退陣のようなことになってはいけないとの強い思いがあった。前回は内閣改造を行い、臨時国会を召集した後に辞任し、国民に迷惑をかけた。
 今回は体調が悪化しつつも、まだ体力がある中で、政治空白を生まないように交代することを考えた。秋は人事(内閣改造、自民党役員)や国会の季節だ。その前で辞任が可能な時期がいつか考えると、8月の終わりしかない。あえてこういう判断をした。」

 おいおい。辞意表明会見では「(いま受けている投薬治療は)予断は許さない」とし、自ら辞める理由として挙げたのは「病気と治療を抱え、体力が万全でないという苦痛のなか、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはならない」「国民の皆様の負託に自信を持って応えられる状態でなくなった」ということだったではないか。
 にもかかわらず、首相を辞める前には体調はもう大丈夫と断言できるまで回復し、辞任を決めた理由から「病気」であることはすっかり消えてしまったのだ
 ようするに、安倍首相自身が新型コロナの感染拡大を「国難」と呼んでいた、まさにその最中に「病気」を理由に政権を放り出しておきながら、その「病気」は1カ月も経たないうちに平気になるようなものだった、ということだ。だいたい、「政治空白を生まないように」って、首相在任中も野党から憲法に基づいた臨時国会の召集要求がおこなわれていながらそれを拒否し、コロナ禍にあって政治空白をつくっていた張本人は安倍前首相だ。1カ月も経たず「もう大丈夫」になるのならば、治療を受けながら今後の様子を見たり代理を立てることで、臨時国会召集や内閣改造をおこない、政権を維持することは十分可能だったのだ。なのに、安倍前首相はそれをせず、舌の根も乾かぬうちにもう大丈夫と言い出す──。


■安倍前首相と会食した関係者が「締めに天丼」「サシの入ったサーロイン完食」と証言

 本サイトでは、安倍首相が慶應義塾大学病院を受診した時点から「コロナの失政を追及され責任をとらされることから逃げ出すために“体調悪化で辞任”と必死に布石を打っている」「辞任してもそれは体調問題ではなく2度目の政権放り出しにすぎない」と指摘してきた。本人がいまやケロッとしていることからも、この見方は正しかったということだろう。そう、安倍首相はやはり仮病だったのである。
 実際、「仮病」を指摘しているのは本サイトだけではない。本サイトでは、安倍首相が辞意表明をおこなった際にも、持病の潰瘍性大腸炎再発の兆候があることが判明し悪化していったという6〜7月の首相動静をもとに、その期間に安倍首相がステーキだのフランス料理だのといった会食三昧を繰り広げていたことを指摘、「病気の人をそんなに貶めたいか」と攻撃を受けてきたが、安倍政権や安倍官邸の取材をつづけてきたノンフィクション作家の森功氏も〈会見で具合が悪くなったと言っている割に、頻繁に会食を重ねている〉と疑問視(「週刊ポスト」10月2日号/小学館)で疑問視。実際に安倍首相と会食をおこなった人物に取材し、その声をこう紹介している。

「普段どおりというか、食欲はかなりあったよ。料理がひと通り出てきたあと、総理がシメに注文したのが天丼。そんなに大きなどんぶりではないけど、残さずペロリと平らげていたものね」
「総理はステーキが好きなんだね。前の週に銀座の『かわむら』を予約していたけど、キャンセルして食べ損ねたそうなんだよ。で、次の週、メインディッシュのステーキはどうされますか、と聞かれると、頼んだのがあっさりしたヒレではなくて、サシの入ったサーロイン。ふつうに150グラムを完食していた」

 締めに天丼、サシの入ったサーロインを完食……。その上、9月11日におこなわれた公邸での会食をともにしたスピーチライターの谷口智彦内閣官房参与は、朝日新聞の取材に対し、安倍首相が〈コース料理を完食し、ワインも口にしていた〉ことまで明かしていた。森氏は〈むろん調子のいいときも悪いときもあるだろう。半面、普通に会食できるなら、職務は続けられるのではないか〉とした上で、〈国の首脳が職務を投げ出さざるを得ない重病が、なぜこうも簡単にマスコミに漏れてきたのか。それ自体、異常というほかない〉とまとめているが、安倍首相の言動を見れば、これはごくごく当たり前の指摘だ。
 だが、そうした当然の指摘をマスコミがおこなわず、政権を途中で投げ出すという無責任さをまったく批判しなかったことによって内閣支持率は爆上がり、計算通り後継に選んだ菅義偉氏への禅譲を順調に果たしたことから、すっかり安倍前首相は「病気」設定を切り替えて「もう大丈夫」モードに入ったのだ


■森喜朗は「東京五輪で安倍さんにポジション」「一緒に並んで世界のお客様を迎えたい」

 現に、本日朝刊に掲載された読売新聞のインタビューでは、「今後の政治活動は」と問われた安倍前首相が、こう答えている。

「基本的には球拾いをしていく。首相から求められれば、(外交特使など)様々なお手伝いもしたい。」

 そもそも、あれだけ息巻いていた北朝鮮問題では何の進展もなく、対ロシアではむしろマイナスにしか進められなかったというのに「外交特使もしたい」とアピールすること自体、辟易とさせられるが、自分の体調を「予断は許さない」と国民に説明していたのに、もはやその影はなし。しかも、読売新聞の政治部長である村尾新一氏は〈安倍氏も難病を抱えるが、新薬が効いて体調は回復に向かっているようだ。氏の「勇猛心」は健在とみた〉と、政権を投げ出したことなどなかったかのように太鼓判を押す始末なのだ。
 いや、呆れるのはこれだけではない。17日には東京五輪組織委員会の森喜朗会長が、組織委顧問会議の最高顧問・議長のポストが安倍前首相から菅首相に引き継がれること受けて、こう発言したのだ。

「安倍さんにはポジションを差し上げなければ。本人の意向もあるだろうが、めでたく開会式ができれば、一緒に並んで世界のお客様を迎えたい」

 「体調が万全でない」と言って首相を辞めたばかりの人物に「ゆっくり静養してほしい」と言うでもなく、むしろ「ポジションを差し上げなければ」「一緒に並んで世界のお客様を迎えたい」という声が出てくる──。つまり、安倍復活は既定路線で、このまま東京五輪開催をゴリ押し、来年には何事もなかったかのように「東京五輪開催の立役者」として世界の表舞台にも堂々立とうというのであるこれほど国民をバカにした話があるだろうか
 繰り返すが、安倍前首相はこの「国難」の最中に国民に対する責務も果たさず投げ出したのだ。なのに、そのコロナ対応や黒川検事長定年延長問題森友公文書改ざん再調査問題、「桜を見る会」などでさんざん批判を浴び、地に落ちていた支持率は「病気」ひとつで逆転し、いまだに責任追及がおこなわれるべき問題が山積した状態にあるというのに、それを「継承」すると打ち出した菅新首相は高い支持率を記録している。つまり、病気という錦の御旗によって「安倍政治」は完全に息を吹き返したが、もはやその「病気」は「仮病」だったことは明々白々となった。だが、そのことをマスコミが指摘・批判しないことをいいことに、「安倍復活」に向けて着々と動き出しはじめたのだ。


■安倍前首相本人が「もう大丈夫」と言い張るなら、ジャパンライフ問題で説明を

 しかし、その体調を本人が「もう大丈夫」と言い張るのであれば、しっかりとこれまでの疑惑にケリをつけていただこうではないか。とりわけ、「首相枠」で「桜を見る会」に招待されていたジャパンライフの元会長・山口隆祥容疑者がついに逮捕されたが、安倍首相が「桜を見る会」に招待したことが「最後の荒稼ぎに利用され、被害を拡大させた事実は非常に重い。さらに、消費者庁が「本件の特異性」「政治的背景による余波懸念」という理由で立入検査を見送っていた件についても、いまこそ徹底した追及が必要だ
 安倍前首相は昨22日付の読売新聞インタビューにおいて、「私の答弁は、反論すべきところは強く反論・反撃するスタイルだった。そのほうが国民に政治への関心をもってもらえるし、より本質的な議論となる」「時に大人げないと言われたが、侃々諤々の議論をしながら、政策を戦わせることが政治家に課せられた使命ではないか」などと国会での逆ギレ答弁を正当化しているが、体調がもう大丈夫となったいま、「説明責任」という政治家に課せられた使命を果たしていただかなくてはならないだろう

(編集部)
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コメント
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●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?

2020年09月18日 00時00分13秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



cakeshttps://cakes.mu/)のコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/安倍晋三首相が辞めたからといって】(https://cakes.mu/posts/31497)。

 《むしろ、国政における最終的な決定権は国民にあるとする「国民主権」なのだから、代わりに政治を行なっている人・行なってきた人の仕事は常に問われる必要がある。難病を患っていると聞けば、当然、快復に向かうことを祈る。それと、やってきたことを厳しく問うのは、当然両立する。近場から放たれる「病人なんだから」という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎではないか。》

 全てのアベ様案件、《その責任をとってから、辞めてほしい》(前川喜平さん)ものだ。《病気》であるかどうかとは関係なく、それが、アベ様案件の責任を《除外》する言い訳にはならない。当たり前のこと。そして、2020年9月16日、元・最低の官房長官が首相となりました。大惨事アベ様政権です

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●斎藤貴男さん【二極化・格差社会の真相】《法令を順守しなければ
     ならないのは、誰よりも貴君ら自身、警察権力なのだと自覚したまえ》
   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに
     質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
    《「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか!
     GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯 
     …まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により
     忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が
     徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、
     当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを
     増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
        目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権
   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…

 毎日新聞の【安倍政権が残したもの】シリーズの冒頭の一部を以下に抜粋。タイトルからもこの7年8カ月の《悪夢》ならぬ「地獄」が浮き彫りに。
 【安倍政権が残したもの/類を見ない「言葉」の空疎さと不誠実さ 小田嶋隆さんが見た7年8カ月】(https://mainichi.jp/articles/20200901/k00/00m/010/214000c)、《コロナ対応などでは適切な判断をする自信がないのに、後継者選びに関しては判断ができる、というのは矛盾しています。つまり、次にどんな政権ができて、自分をどう断罪するのかを見極める余力を残しての辞任だったということです》。
 【安倍政権が残したもの/忖度競争を招いたゆがんた倫理観 古賀茂明氏に聞く官僚支配の弊害】(https://mainichi.jp/articles/20200901/k00/00m/010/271000c)、《安倍政権の特徴の一つが、人事を武器にした強力な官僚支配だ。政権の方針に従わない官僚は冷遇される一方、重用される官僚は官邸官僚と呼ばれ、大きな力を持った。その結果、学校法人「森友学園」問題を巡る財務省幹部の国会偽証や文書改ざんに象徴される「忖度(そんたく)」がはびこった。国の屋台骨を支えるはずのエリート官僚集団が骨抜きにされた弊害について、元経済産業省官僚の古賀茂明氏に聞いた》。
 【安倍政権が残したもの/「女性活躍」保守ならではの成果と限界 治部れんげさんの評価】(https://mainichi.jp/articles/20200902/k00/00m/010/157000c)、《安倍晋三政権の目玉政策の一つが「女性活躍」だった。2014年、安倍首相は所信表明演説で「女性が輝く社会」を掲げ、翌年には女性活躍推進法が成立した。一方で、各国の男女格差を測るジェンダーギャップ指数では日本の順位は下がり続け、その家族観やジェンダー観を批判されることも多かった。女性の就業やジェンダーを巡る問題に詳しいジャーナリストの治部れんげさんに、評価を聞いた》
 【安倍政権が残したもの タカでなく「平々凡々なお坊ちゃま」 青木理氏が指摘する、深刻な負の遺産】(https://mainichi.jp/articles/20200905/k00/00m/010/133000c)、《安倍晋三首相は、戦争の放棄を定めた憲法9条を軸に憲法改正を最大の課題に掲げ、タカ派的な姿勢をとり続けてきた。そのような政治的姿勢はどのように形成され、日本社会にどのような影響を与えたのだろうか。政権をウオッチし、安倍首相を祖父、父の代からたどった評伝「安倍三代」の著者でもある、ジャーナリストの青木理さん(53)に聞いた》。
 【安倍政権が残したもの/「公私を区別すること」 子どもたちには学んでほしい 前川喜平氏】(https://mainichi.jp/articles/20200904/k00/00m/010/013000c)、《安倍晋三首相が熱心に取り組んだテーマの一つが「教育」だ。政府に「教育再生実行会議」を設置し、さまざまな教育政策を実行してきた。安倍首相の狙いは何だったのか。文部科学省の幹部として安倍政権の教育政策に深く関わる一方、退任後は加計学園獣医学部新設問題で「総理のご意向文書の存在を認め行政がゆがめられたと語るなど、政権を厳しく批判してきた元文科省事務次官の前川喜平さん(65)に聞いた》。
 【安倍政権が残したもの/官邸主導の密室談合政治 「居抜き内閣」ならばより強権に? 森功氏】(https://mainichi.jp/articles/20200905/k00/00m/010/295000c)、《第2次安倍政権の7年8カ月余、「官邸が」「官邸によると」という枕ことばがついたニュースを幾度となく目にしてきた。まさに「官邸主導政権」だったのは、誰もが認めるところだろう。次期首相として菅義偉官房長官が本命視されているが、そうなると官邸主導も継続されるのだろうか。「官邸官僚」や「総理の影 菅義偉の正体」などの著書があり、官邸取材を長年続けてきたノンフィクションライターの森功さん(59)に、官邸主導政治の功罪と今後の見通しを聞いた》。
 【安倍政権が残したもの/弱者は切り捨て、戦中の隠蔽体質 「泥船」7年8カ月 作家・中島京子さん】(https://mainichi.jp/articles/20200906/k00/00m/010/045000c)、《特定秘密保護法安全保障関連法森友文書改ざん……。戦前・戦中の庶民の暮らしを描いた「小さいおうち」で知られる直木賞作家、中島京子さん(56)は、第2次安倍政権下で多くの問題が指摘されながらも強行採決された法案や数々の不祥事に対し、国会前のデモに参加して抗議の声を上げてきた。中島さんが泥船と表現した長期政権が醸し出した時代の空気とは――。》

 最低の官房長官無《責任政党》総裁、そして次期首相となれば、上記のような数々のアベ様案件の解決は大きく遠のき、これら官僚支配政治の私物化、《メディアコントロール》などはより一層陰湿さ、悪質さ、強権の度合いを増すことになる。

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https://cakes.mu/posts/31497

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

安倍晋三首相が辞めたからといって
2020年9月2日

安倍晋三首相が健康問題を理由に突然辞任を発表しました。安倍の病気を揶揄するような発言や、病気でさえ本人の責任とする発言をする人たちに批判が起きています。ただ、それとは別に「病気なんだから」と批判を緩めることは正しいのでしょうか武田砂鉄さんが考えます。


「病人なんだから」は病人に対して失礼では

 病人なんだから厳しい言葉を向けてはいけない、という姿勢は、これほど病人に対して失礼なこともない。病状に対する揶揄はしてはならないが、当人に対する評定まで慎み、万事を無効化するのは病と戦いながら生きている人の生活ってものを雑に処理している。様々な局面で、いかにして治療を続けながら仕事・暮らしを維持できるかが模索されているし、今回ならば、安倍晋三首相は会見で「(辞任後は)一議員として支えてまいりたい」と述べている。議員としての仕事を続けるのだ仕事を続けるのならばこれまでの仕事が問われなければいけない。実際の体調を外野から知ることはできないが、本人が議員としての活動を継続する意向を示している以上、彼がこの8年近く何をやってきたのか、引き続き厳しく査定されるのは当然のことである。


「明日からダイエットをやろうと思っています」政治

 安倍に向かう手厳しい声に対して、「『お疲れ様』くらい言えないものなのか」(橋下徹)や「選挙に出て総理になってから言ってもらいたい」(金子恵美)などと、特別な立場にいる人が満身創痍で働き終えたのだから、まずは感謝だろうと述べる声がやたらと目立つ。だが、この国の政治制度は、国民が首相を敬う制度ではなく、むしろ、国政における最終的な決定権は国民にあるとする「国民主権」なのだから、代わりに政治を行なっている人・行なってきた人の仕事は常に問われる必要がある。難病を患っていると聞けば、当然、快復に向かうことを祈る。それと、やってきたことを厳しく問うのは、当然両立する。近場から放たれる「病人なんだから」という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎではないか。

 会見の冒頭挨拶で安倍は、「政治においては、最も重要なことは結果を出すことである」と述べた。これまでも繰り返し述べてきたお得意のフレーズだ。そう述べた後で、実現できたことと実現できなかったことを並べた。実現できなかったことについて、拉致問題の解決、ロシアとの平和条約の締結、憲法改正を並べた上で、「痛恨の極み」「断腸の思い」とした。あたかももう少しで達成できたかのような印象を与える言葉遣いだったが、具体的に動いた形跡はない。ただただ、「いや、ほんと、すぐにでもやろうと思っています」と言い続けてきた事案だ。「明日からダイエットをやろうと思っています」と言い続けることはダイエットではない。


手厳しく問われるべき案件から逃げ続けた

 一方で、実現したことについて、冒頭挨拶では具体的に語らなかった。「様々な課題にチャレンジしてまいりました。残された課題も残念ながら多々ありますが、同時に、様々な課題に挑戦する中で、達成できたこと、実現できたこともあります」とした上で、「国政選挙の度に力強い信任を与えてくださった、背中を押していただいた国民の皆様」に感謝をした。要約すると、「色々頑張ってきました。応援してくれた皆さんに感謝」である。安倍政権の手法は縁故主義と言われてきた。森友学園加計学園桜を見る会などの放置された諸問題を思い起こせば、仲良くしてくれる人をとことん優遇しまくった実態が浮き上がってくる。

 国民に選ばれなければ就けない職業だが、かといって、選んでくれた国民に対してのみ、仕事をするのは許されない職業のはずである。2018年、都議選の応援演説に立った安倍は、自分に「やめろ!」とコールする人たちを指差し「こんな人たちに負けるわけにいかない!」と叫んだ。今回の、「応援してくれた皆さんに感謝」という主旨の挨拶はあの日の叫びと見事に対応している。このところ、安倍政権は、臨時国会の召集から逃げ続けていた。開けば、いくつも手厳しく問われるべき案件を抱えていたからだ。持続化給付金事業中抜きの実態、GoToキャンペーンの是非、アベノマスクをはじめとした新型コロナ対応の検証、死亡した財務省職員が求めている森友学園問題の再調査辺野古基地問題桜を見る会イージス・アショア河井克行案里夫妻逮捕、東京五輪開催の可否など、枚挙にいとまがない目の前に重い宿題ばかりが積もっていたそれを放り出した事実は、(繰り返すが)病人なんだから、とは別のところで問われなければいけない


「レシートはない!」と主張する万引き犯

 記者から、「政権を私物化したとの批判が相次いだが」と問われ、安倍は「政権の私物化は、あってはならないことでありますし、私は、政権を私物化したというつもりは全くありませんし、私物化もしておりません」と、おんなじようなことを3回も繰り返しながら否定した。この数年、メディアや野党が安倍政権に対して主に何を問い続けてきたかといえば、この私物化についてだ。安倍政権の振る舞いを気合いで肯定する人たちは「そんな追求、全部ウソっぱちだ、やっかみだ」と跳ね返したが、安倍は「私物化との指摘、全て打ち返すことができます」と立証するのではなく、「私物化していないとした

 以前、あるラジオ番組で話した内容を、改めて原稿として繰り返す。あなたがスーパーを出たところで警備員に声をかけられ、万引きを疑われたとする。何をするかといえば、急いで財布を開き、レシートを探すだろう。もし、その時、レシートがなかったら慌てふためくはず。そのままでは万引きを認めたことになってしまうので、レジへ行き、さっきレジ打ちを担当してくれた人に「さっき、ここで買いましたよね?」と聞いてみる

 「いやー、すみません、お客さんの顔をいちいち覚えていないもので」と言われたら、レジにデータは残っていますよね、と聞く。「それは、ここではなく事務所に行ってもらわないと」と言われれば、事務所で証明してもらう。そうしないと、罪人になってしまうからだ。自分が無罪ならば、あらゆる手を尽くす。では、私物化が疑われる案件で、安倍政権の対応はどうだったろう。いつの段階からか、自分たちが疑われているのに、それを立証するものがないことを強気で語るようになった。万引きのたとえを引っ張ると、万引きを疑われている人が、「もうレシートはないんです!」と強気で訴えていることになる。「えっ、じゃあ、万引きしてるってこと?」という話になる。


逃げる後ろ姿を引き続き追わなければ

 あまりにも多くのことを見逃してきたあちらがなんとか忘却させようとする試みを、甘んじて受け入れてきた。もう一回繰り返すが、病人に対して、あれこれ厳しく追及してはいけない、という雰囲気の高まりは、病人の営みを軽視している。安倍は会見の中で、批判については「甘んじて受けなければならない」と言っている。これからも議員を続ける、と言っているのだから、当然のことである

 政権の私物化による問題が生じると、のらりくらりと逃げ回り、さすがにこれはもう弁解は難しいだろうという事実が明らかになっても、そんなつもりはなかったととぼけ、そのうちに、同じような別件が浮上した真っ黒な疑惑を、新しい真っ黒な疑惑によって乗り越えるという異様なスタイルそれらが解決せずに放置されている引き続き問わなければいけない逃げ回っている人に「お疲れ様」を言うのは奇妙だ。あくまでもたとえ話だが、収監されていないのに、逃亡中の犯人に釈放を言い渡すようなものである逃げる後ろ姿を引き続き追わなければならないと思う。

(イラスト:ハセガワシオリ)
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●のんびり休んでいる場合か…《首相・安倍晋三は逃げ回り、今度は内閣記者会まで巻き込んで国民に情報を伝えない期間を増やそうという》

2020年08月23日 00時00分08秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/慣例通りに減る今月の官房長官定例会見】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008030000155.html)と、
【政界地獄耳/国民の声に全く耳をかさない政府与党】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008050000101.html)。
リテラの記事【菅官房長官がコロナでも沖縄県イジメで非難が殺到! GoTo強行で感染拡大・ホテル不足なのに「沖縄県がホテルを確保してない」】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5560.html)。

 《★いまこそ、政府は丁寧な説明と国民へのメッセージが必要なはずなのに、首相・安倍晋三は逃げ回り、今度は内閣記者会まで巻き込んで国民に情報を伝えない期間を増やそうという。官邸と内閣記者会に慣例通りに過ごすことの意味を聞きたい》。
 《官房長官・菅義偉はコロナウイルス拡大の中、軽症者や無症状者が療養するためのホテルの確保が沖縄県で進んでいないとして、政府から何回となく確保すべきであると促してきたと不快感を示した。その沖縄県知事・玉城デニーは「(7月29日時点で)報告はゼロだったが、しっかりと7月末までにそろえると(国と)話し合いは進めていた」と反論した…今度は政府・与党連絡会議が臨時国会を10月以降に召集する方向で調整に入ったという》。
 《しかも、沖縄県の糸数公・保健衛生統括監によると、28日に発症した人が多発しており、「4連休の初めの頃に感染した人が28日に発症した可能性がある。4連休の影響はあった」と指摘。〈県外来訪者からと県民が飲食を伴う会合を開いて広まった両方の可能性がある〉(琉球新報5日付)という》。

 《メディアコントロール》極まれり。違憲にも臨時国会も開かず、COVID19人災の最中、その主犯達がのんびりと日々お過ごしになる…メディアはなぜ傍観しているの? 特に、沖縄では、番犬様が《震源地》化し、GoToが追い打ちをかけ、酷い状況なのですが? 東京・大阪・名古屋・福岡等も。《政府・与党連絡会議が臨時国会を10月以降に召集する方向で調整に入ったという》…やってる場合か!? 《野党の批判や国民の声から逃げて回る首相や与党》…誰がこの内閣や自公お維を支持しているの?
 (リテラ)《日米地位協定という不公平協定が新型コロナでも沖縄を苦しめているのに、安倍政権はまるで無視する──そのうえ、GoToトラベルで足を引っ張っておきながら、県に責任を押し付ける。いや、今回の「何回となく確保すべきと促している」などというデマにも近い発言が菅官房長官から飛び出したのも、相手が沖縄県だったからに違いない。菅官房長官は沖縄基地担当相でもあり、これまでも新基地建設のために選挙を通じて県民を騙し分断を図ろうとしてきた張本人。沖縄タイムスの阿部岳記者はTwitterで〈菅官房長官が療養ホテル確保を「沖縄県に何回となく促している」とあてこすった口調は前川喜平氏を「地位に恋々としがみついていた攻撃した時とよく似ている〉と指摘したが、菅官房長官は新型コロナ対応さえをも沖縄攻撃の材料にしたということだろう》…こういう指摘はマスメディアや大新聞がすべきことなのではないのですか? 内閣記者会等の皆さんは、一体、何やってんの??

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
          《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》
   『●アベ様「あの、今回もですね…あの、わりと時間をとってお話も
     させていただきました…日々、西村担当大臣、また官房長官からも…」

 狂気な《日本モデル》を棚に上げ。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯
   『●《厚生労働省が…さらに8000万枚、送り付ける予定》…「アベ様、
         アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れてはいないのに?
   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
         ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》
   『●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、
          何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟
   『●狂気な「日本モデル」…《安倍首相は8月後半にも夏休みをしっかりとる
           予定で、いまは〈別荘に赴くかどうかも慎重に見極めている〉…》

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる
     「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》
   『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針
     …が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)
   『●《政府の無策・不作為を正す場こそ国会であり、この状況で国会が
     閉じている》違憲な異常事態、なのに無《責任政党》は壊憲したいとは…

 日刊ゲンダイの記事【GoTo足かせで宿泊施設増えず…コロナ隔離難民であふれ返る】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/276856)によると、《菅官房長官は3日、沖縄県は(無症状や軽症者用の)宿泊施設の確保が十分でない。政府から沖縄県に何回となく促している上から目線で県を批判した。県は国と連絡を取りながら、宿泊施設の確保を進めてきた。しかし、想定をはるかに超える感染者急増に見舞われ、7月30日に前倒しで確保した那覇市のホテルは43人の感染者が宿泊し、あっという間に満室に。現在、別のホテル(100室)の確保を進めている。「Go To」の前倒し実施により、人の移動が増え、沖縄でも感染者が増えている側面もあるのに、菅長官は県を悪者にするばかり。「Go To」を見直す気はさらさらない。人の移動のほかにも、政府が考えもしなかったであろう「Go To」の弊害はまだある。宿泊施設が観光客に取られ、軽症者用に回らなくなる可能性が高いことだ》。
 最低の官房長官は《政府から何回となく確保すべきであると促してきたと不快感を示した》そうだ。《つまり、菅官房長官は国からは『ホテルを確保しろ』と何回も言っているのに沖縄県が対応していないだけ逆ギレしてみせたのである》。正気ですか? 辺野古破壊なんてやっている場合なのですか?

   『●番犬様にアベ様も《受け入れ国の要望》…やる訳無いか、〝植民国〟
       だものね。《在韓米軍は海外から来た全ての関係者にPCR検査》…
   『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
     何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?

 番犬様が震源地化、GoToが追い打ち…無為無策無能なアベ様ら。アベ様や最低の官房長官らはひたすら沖縄イジメがお好きだ。
 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/ゲート前で示す辺野古新基地反対の意思と強行され続ける工事】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/0e828ce4b21797a570e4cca206140963)によると、《日本政府・沖縄防衛局は、作業員や警備員から感染者が出ることを意に介さないで工事を続けている。沖縄では今日83人の新たな感染者が出ている。ほかにキャンプ・ハンセンからも12人の感染者が出ていて、米軍基地内に出入りしている作業員の中にも不安を感じている人は多いはずだ。そもそも沖縄でこれだけ感染者が出ている最大の原因は米軍基地にある。観光客にばかり焦点を当てるのは一面的であり、全国のほかの観光地と比べても、沖縄のひどさはケタ違いだ。米軍関係者の大量感染が発生した2週間後から沖縄県民の感染が急増し、「Go To トラベル」より前にすでに状況は悪化していたのだ。日本政府・沖縄防衛局は県内の全基地を封鎖し、即座に辺野古新基地建設を止めるべきだ。これ以上沖縄県民に犠牲を強要することは許されない。沖縄に来る観光客にも感染は広がる。沖縄の諸産業が受ける打撃は計り知れず、まさに沖縄にとって基地は諸悪の根源である》。

 辺野古破壊を止めよ! (目取真俊さん)《まさに沖縄にとって基地は諸悪の根源である》。
 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/作業員に犠牲を強要し、感染拡大の危険を顧みずに進められる新基地建設】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/ad45efa8b96c3f919858fedf1a8e9459)によると、《昨日、辺野古新基地建設の海上警備にあたっている作業員から、新型コロナウイルスの感染者が出た。ティダの会の要請行動の際、沖縄防衛局は感染対策をとっていると主張していたが、懸念されていたことが現実となった》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008030000155.html

コラム
政界地獄耳
2020年8月3日9時26分
慣例通りに減る今月の官房長官定例会見

政権のお粗末ぶりには閉口する毎日だが、毎日2回、午前と午後に行われる官房長官の定例会見が今月減るという。官邸は例年の慣例というが、8月3~7日と24~31日は1日1回行い、11~21日は閣議がある日に記者会見を行う場合を除き、取りやめという。コロナ担当相・西村康稔は1日の会見で都内の新型コロナウイルスの新規感染者数について「高い水準で推移している」と警戒感を示し、2日の会見では、お盆期間中の帰省について「国民1人ひとりが高齢者への新型コロナウイルス感染リスクを踏まえ慎重に考えないといけないのではないか」と述べた。

★つまり、今は平時ではない緊急事態の時期慣例で休みを取りたがる発想が分からない。ところがこれは官房長官の考えだけではなさそうだ。内閣記者会には7月下旬に官邸報道室から打診が幹事社にあり、意向の確認があったが常駐の16社から異論はなかったという。国会は開かれず、コロナの感染者は全国で激増。梅雨は明けたものの、先月も豪雨災害の被害は全国で甚大マスク8000万枚の配布を発表しては取りやめるなど、決定からすぐ事態が変わる中でGo Toキャンペーンの余波は続く。まして官房長官は旅行先で仕事をするワーケーション(ワーク+バケーション)などという妙なプランまで持ち出し効果のない経済対策にアクセルを踏む。

★いまこそ、政府は丁寧な説明と国民へのメッセージが必要なはずなのに、首相・安倍晋三は逃げ回り、今度は内閣記者会まで巻き込んで国民に情報を伝えない期間を増やそうという。官邸と内閣記者会に慣例通りに過ごすことの意味を聞きたい。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008050000101.html

コラム
政界地獄耳
2020年8月5日8時44分
国民の声に全く耳をかさない政府与党

★3日、会見で官房長官・菅義偉はコロナウイルス拡大の中、軽症者や無症状者が療養するためのホテルの確保が沖縄県で進んでいないとして、政府から何回となく確保すべきであると促してきたと不快感を示した。その沖縄県知事・玉城デニーは「(7月29日時点で)報告はゼロだったが、しっかりと7月末までにそろえると(国と)話し合いは進めていた」と反論した。最近の長官は都知事・小池百合子と国内の感染者増を「東京の問題」とした菅に対し、小池が「むしろ国の問題」と応酬を繰り返すなど自治体首長に厳しい。

★同日開かれた自民党の新型コロナ対策本部では特措法改正の声が相次ぎ、臨時国会の召集を求める声が上がった。野党4党は早急に国会を開くべきと先月から申し入れている。また世論調査でも国民の8割は国会を開くべきとしている。豪雨災害の被災者、観光業者や飲食業者、エンタメ業界のみならず、すべての産業がコロナに影響を受けているとともに、経済のアクセルとコロナのブレーキを同時に踏み込む、いやそれ以外に策を持たない政府与党に、何回となく促すどころか再三、抗議と不快感を示しているが、国民の声に全く耳をかさない

★そこへ来て同じ日、今度は政府・与党連絡会議が臨時国会を10月以降に召集する方向で調整に入ったという。首相・安倍晋三は「高い緊張感を持って注視している」を繰り返すだけで何もしない。それでいて与党は「ほぼ毎週閉会中審査をしている」と国会が活発に動いていることを強調するが、首相が国会に出てきて国民にメッセージを出すことはしない。今後も与えられた原稿を読み、質疑応答も用意されたものを棒読みするだけだろう。これでは国民への気持ちのこもったメッセージとは言えない。野党の批判や国民の声から逃げて回る首相や与党のことは国民の多くが忘れないだろう。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2020/08/post-5560.html

菅官房長官がコロナでも沖縄県イジメで非難が殺到! GoTo強行で感染拡大・ホテル不足なのに「沖縄県がホテルを確保してない」
2020.08.05 08:54

     (首相官邸HPより)

 憲法に基づいた国会召集要求さえ放棄している安倍政権の無為無策によって新型コロナが全国規模で感染拡大しているが、とりわけ心配なのが沖縄県だ。昨日4日には新規感染者数が過去最多となる83人となり、人口10万人あたりの新規感染者数が昨日までの1週間で27.9人となり、全国で唯一20人を超えた。

 しかも、沖縄県の糸数公・保健衛生統括監によると、28日に発症した人が多発しており、「4連休の初めの頃に感染した人が28日に発症した可能性がある。4連休の影響はあった」と指摘。〈県外来訪者からと県民が飲食を伴う会合を開いて広まった両方の可能性がある〉(琉球新報5日付)という。

 安倍政権は4連休に間に合うように「Go Toトラベル」を大幅に前倒ししてスタートさせたわけだが、ようするに、こうして人の移動を促した結果、医療体制が脆弱な地方自治体を窮地に追い込んでいるのである。

 にもかかわらず、安倍政権からは責任を押し付けるかのような、信じられない“暴言”が飛び出した

 3日、菅義偉官房長官は午前の会見で、沖縄の軽症者・無症状者用ホテルの確保状況について質問が出ると、「(政府の)基本的対処方針では都道府県が宿泊療養施設の確保に努めることになっている」と責任を転嫁した挙げ句、不快感を示す態度でこうつづけたのだ。

「沖縄県が宿泊施設の確保が十分ではない、こうしたことについて、政府から沖縄県に何回となく、そうした確保をすべきであるということを促している」

 つまり、菅官房長官は国からは『ホテルを確保しろ』と何回も言っているのに沖縄県が対応していないだけ逆ギレしてみせたのである。

 まさにどの口が言うか、という話だ。菅官房長官は「Go To」の旗振り役だが、全国知事会からも「『Go Toトラベル』で客が動き始めているため、確保が非常に困難になっている」という声があがっているように、「Go To」がコロナ対応のためのホテル確保の足を引っ張っているという現実があるのだ。だいたい、“金は出している。確保は自治体の責任”などと言うが、4月には安倍首相がAPAホテルに直談判して確保したという“美談”を田崎史郎氏が喧伝していた。あの話はいったいどこにいってしまったのか

 当然、この菅官房長官の発言に対して、SNS 上ではてめぇらがGoToキャンペーンなんかやるからだろうが〉〈実施時期を誤ったGo To トラベルの結果ではないか批判が殺到。アウトドアメーカーのモンベルの公式アカウントも、こうつぶやいて大きな話題となった。

オレは菅に不快感を示したい。GO TOで沖縄に多くの観光客を送り込んでおいて。どの口が言うのか!

 この投稿について、モンベルは〈誤って不適切なツイートを投稿しました。担当者の個人的な見解で、会社とは一切関係ありません〉と謝罪したが、その主張は極めて真っ当、当然の怒りだろう

 しかも、菅官房長官は「何回となく確保すべきと促している」と、まるで政府の言うこともきかずに沖縄県がホテル確保をサボってきたかのように言い放ったが、これも実態とは大きく食い違っている。

 たしかに沖縄県は6月中旬以降、国に対してホテル確保数を「ゼロ」と報告していたが、琉球新報4日付記事によると、県は6月8日に患者がいなくなったため10日に借り上げを解除。その後、国が都道府県に対して第2波に備えて段階的に病床を増やすよう通知があり、医療機関200床、ホテル225室以上を確保すべく準備を進め、8月上旬から那覇市のホテルを利用する予定だったのを、感染急拡大のため前倒しして7月末には開始している。つまり、国と調整してホテル確保の準備を進めていたのだ。

 実際、菅官房長官の発言に対し、玉城知事は「沖縄も大変だが頑張ってくださいという励ましを頂きながら(国と調整の上で宿泊施設確保の準備を)進めてきた。国とやりとりする中できつい要求などはなかった」と語り、沖縄県の糸数統括監も「国が示した数字に基づいて医療機関と調整しながら進めてきた」とし、菅官房長官の発言を「意外な気がした」と述べている。


■沖縄県の感染拡大は在日米軍が大きな原因になっているのに、政府は1カ月動かず

 沖縄県は国と調整してきたのに、一方的に「何回となく確保すべきと促している」と罵る──。しかも、沖縄県の感染拡大については、「Go To」のみならず、他の自治体以上に国の責任によるところが大きい

 というのも、沖縄県は「第1波」の際も4月30日に1人の新規感染者が出たのを最後に、7月7日までずっと感染者ゼロを保っていた。そんななか問題として浮上したのが、米軍関係者の感染。同月4日のアメリカ独立記念日には県内で大規模なパーティが開かれたというが、8日は軍属5人の感染が確認され、キャンプ・ハンセンや普天間飛行場、嘉手納基地などの施設では米軍関係者の感染が相次いだ。

 そして、この米軍施設での感染拡大の要因となっているのが、日米地位協定」の存在だ。現在、日本政府は水際対策としてアメリカからの入国を原則拒否しているが、米軍関係者は日米地位協定により対象外。実際、在沖米陸軍第10地域支援群も、コロナ感染拡大の要因を〈米国からの異動要員の到着や大人数によるビーチパーティーなどの行動が招いた結果〉と認めている(沖縄タイムス7月15日付)。

 感染拡大を封じ込めてきたというのに、米軍クラスターの発生後、繁華街を中心に感染が広がっていった沖縄県。だが、7月15日に玉城知事が政府に直接、米軍関係者の水際対策を求めても菅官房長官は会見で検査の実施には言及せず。同月10日には、米軍が基地内の感染者数を非公表とした件についても「必要な情報共有がおこなわれている」などと言い張っていた。結局、基地に直接入国する米軍関係者へのPCR検査を義務付けると決定されたのは、7月下旬になってのことだ

 日米地位協定という不公平協定が新型コロナでも沖縄を苦しめているのに、安倍政権はまるで無視する──そのうえ、GoToトラベルで足を引っ張っておきながら、県に責任を押し付ける。いや、今回の「何回となく確保すべきと促している」などというデマにも近い発言が菅官房長官から飛び出したのも、相手が沖縄県だったからに違いない。菅官房長官は沖縄基地担当相でもあり、これまでも新基地建設のために選挙を通じて県民を騙し分断を図ろうとしてきた張本人。沖縄タイムスの阿部岳記者はTwitterで〈菅官房長官が療養ホテル確保を「沖縄県に何回となく促している」とあてこすった口調は前川喜平氏を「地位に恋々としがみついていた攻撃した時とよく似ている〉と指摘したが、菅官房長官は新型コロナ対応さえをも沖縄攻撃の材料にしたということだろう。

 政府の不作為が感染拡大を招いているだけではなく、その下劣な本性をあらわにした菅官房長官。こんな態度を看過するわけにはいかないだろう。

(編集部)
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●無為無策無能だった「147日」がもたらした人災…アベ様、《地位に恋々としがみ》つかず、刑務所の中でごゆっくりとお過ごしください

2020年08月21日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



リテラの記事【安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5586.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/安倍首相「1週間入院」のススメ断っていた】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008190000134.html)。
日刊ゲンダイの記事【「休む必要ある」安倍首相に理解示す麻生財務相の“二枚舌”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277493)。

 《そう、安倍首相の「健康不安」説流布は、たんに安倍首相が国会を開催しないまま「休みをとる」ことを正当化するためのものだったらしい》。
 《★問題は147日間、休まずに働いたことだというが、そうだろうか。国会から逃げてばかりの首相を、見えないところで仕事に忙殺されているような演出などせずに、体調が悪いならその職を辞して、元気で自己コントロールもでき、休みもうまく取れる、社会に適応した人材に差し替えるべき誰も進言しないことだ。…ゆっくりと休めばいいのに、その座にしがみついているようで、滑稽に見える。政権の末期を堂々と終わらせるのも、休まずに働く首相の仕事だ》。
 《野党時代は、災害からの復旧、復興のためには<国会議員が夏休みを取れるはずがない>と言っていたにもかかわらず、自分たちが政権の座に就くと一変。新型コロナへの対応を求める国民の声に耳を傾けず、<休む必要がある>などと真逆のことを言っているからムチャクチャだろう》。

 無為無策無能だった「147日」➙とんでもないCOVID19人災へと。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯
   『●《厚生労働省が…さらに8000万枚、送り付ける予定》…「アベ様、
         アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れてはいないのに?
   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
         ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》
   『●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、
          何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟
   『●狂気な「日本モデル」…《安倍首相は8月後半にも夏休みをしっかりとる
           予定で、いまは〈別荘に赴くかどうかも慎重に見極めている〉…》

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる
     「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》
   『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針…
      が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)
   『●《住民の命を守るのが、自治体の責務である》…世田谷モデル《…周辺
      自治体、もちろん東京から日本全体に広がっていかなければならない》

 息吐く様にウソをつき、数々の犯罪・アベ様案件を考えれば、アベ様、《地位に恋々としがみ》つかず、刑務所の中でごゆっくりとお過ごしください。…「閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail#GoTo刑務所の臭い飯」。(リテラ)《「国民全体の奉仕者」たるべき総理大臣がその仕事をまっとうできず、国民にも説明できないというのなら、選ぶべき道はただひとつ、国民への奉仕のために即刻辞任すべきだ》。

   『●菅義偉・最低の官房長官は、今なぜ、アベ様に向かって
        「地位に恋々としがみつく」とは言わないのですか?
    《森友学園の問題をめぐる一連の経緯の責任…首相は「国民の信頼を
     揺るがす事態になっていることは、行政の長として責任を痛感している。
     行政の最終的な責任は、内閣総理大臣たる私にあるのは事実だ」
     とした上で…。山本氏は「往生際の悪い、地位に恋々としがみつく
     そんなみっともないリーダーなんてやめてくださいよ」と主張。
     ロッキード事件では衆議院で24人の証人喚問が行われたとして、
     「『アッキード事件』ではまだ籠池(泰典被告)さんしか出てきていない。
     自民党の皆さん、真相究明にはこれからガンガン証人を呼ばない
     といけないので、逃げないでほしい」と述べ、昭恵夫人や夫人付き職員
     だった谷査恵子氏らの証人喚問を求めた》

 《「休む必要ある」安倍首相に理解示す麻生財務相の“二枚舌”》…ウルトラ差別主義者・財務相兼副首相も二枚どころか何枚の舌を閻魔様に抜いてもらえばいいのやら。ついでに(無)神経も抜いてもらってくれ。
 《<…菅直人総理大臣が復興の最大の阻害要因、我々はそう言い続けてきたし、今もそう思っている。したがって、菅首相に辞めていただくことが、日本の為、復興の為になると、申し上げてきた> 麻生財務相は2011年6月のブログでこうも書いていたが、野党側が求めた国会延長を蹴飛ばし、さらに臨時国会の召集要求も無視しているのは何処の誰なのか。麻生財務相の言葉を借りて言えば、新型コロナの感染防止と景気回復のための<障害><最大の阻害要因>となっているのは間違いなく安倍首相の存在。麻生財務相が安倍首相に言うべきは<休む必要がある>ではなく、<辞めていただくことが、日本の為、復興の為になる>だ》…いや~、これまた壮大なブーメラン。 


   『●どういう神経? ウルトラ差別主義者な財務相・副首相が大量密集
     《カネ集めパーティ》の強欲。《夜の街》は御控えになっているのか?

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/安倍首相の「検診」場合によっては政権岐路】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008180000057.html)によると、《今まで隠密裏にしてきた体調不安を隠さなくなったということ。政府・与党は平静を装うが今後、副総理兼財務相・麻生太郎の首相臨時代理が発表されるか否かが焦点》!
 あ~っ、ウルトラ差別主義者の狙いはソコ《首相臨時代理》なのね? あ~、まったくイヤになるょ。

 アベ様はさっさと、刑務所に行ってくれ。でも、新首相は、無《責任政党》以外から誕生させてほしいです。ウルトラ差別主義者な財務相兼副首相、最低の官房長官石破茂氏、甘い利を得た方参院幹事長などのアベ様の取り巻き連中などなど…なんてゼッ~タイに御免です。もちろん、万が一にも癒着党・お維なんて論外。

   『●《政府の無策・不作為を正す場こそ国会であり、この状況で国会が
     閉じている》違憲な異常事態、なのに無《責任政党》は壊憲したいとは…

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5586.html

安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか
2020.08.18 11:25

     (首相官邸HPより)

 昨日17日、かかりつけとなっている慶應義塾大学病院を受診したことを受けて一気に噴出した安倍首相の「健康不安」説。本サイトでは官邸や側近がこの「健康不安」説を積極的に喧伝していたことから、「第一次政権のときと同じように政権放り出しをするための布石ではないか」と分析したが、訂正したほうがよさそうだ。そう、安倍首相の「健康不安」説流布は、たんに安倍首相が国会を開催しないまま「休みをとる」ことを正当化するためのものだったらしい。

 実際、安倍首相の側近や盟友たちは、安倍首相に噴き出した「健康不安」説に乗っかって、こぞって「安倍首相は働きすぎ」「安倍首相を休ませろ」と盛んに主張している。

 たとえば麻生太郎副総理兼財務相は、1月26日から6月20日の147日間、安倍首相に「公務なし」の休日がなかったことを持ち出し、「147日間、休まずに連続で働いたら普通だったらおかしくなるんじゃないの? 体調としては。当たり前のことだと思いますから、休まれる必要があるということは申し上げた」と発言。また、このとき記者に「あなたも147日間休まず働いてみたことありますか?」と問い、記者が「ありません」と答えると、こう述べた。

「ないだろうね、だったら意味わかるじゃない。140日休まないで働いたことないだろう?140日働いたこともない人が、働いた人のこと言ったって、わかんないわけですよ」

 さらに、16日には『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ)で「(安倍首相は)責任感が強く、自分が休むことは罪だとの意識まで持っている」「数日でもいいから強制的に休ませなければならない」と体調問題に踏み込んだ自民党の甘利明税制調査会長は、昨日17日、ダメ押しするように、こんなツイートをおこなった。

〈「何で次から次へと日程を入れて総理を休ませないんだ!疲れ切っているのに!」「いくら言っても聞かないんです。本人が休もうとしないんです。先生からも説得して下さい!」私と総理秘書官とのやり取りです。色々なお叱りはあります。しかし側で見る限り総理は間違いなく懸命に取り組んでいます。〉

 秘書官がいくら「休んで」と言っても安倍首相は頑として休もうとしない──。この甘利氏のツイートは、18日19時時点でいいねが7万もつくほどになっている。

 こうしたお友だちたちのアピールが功を奏してか、ネット上では〈安倍総理マジで休んで〉〈安倍総理がかわいそう〉などという同情する意見が広がり、タレントのダレノガレ明美もこのようにツイートした。

〈安倍首相 なにもないといいね。この数ヶ月全然休まないで国の為に動いてくれてたもんね。いろんな意見があるけど、私は安倍首相に感謝しかないです。きっと入院しても休めないと思うけど、休めるときに休んでほしいな!〉

 さらに、ここぞとばかりにネトウヨが吹き上がり、ネトウヨまとめサイトの「アノニマスポスト」は、「麻生氏「休む必要あると言った」首相動静によると、147日間、「公務なし」の休日がなかった~ネットの反応「これでも支持率が悪化するんだもの…この国の総理は難しい」「一方で野党はズル休みしてばっかだな」」と題したまとめ記事を配信している。

 当然、「健康不安説は政権を投げ出すための布石」と書いた本サイトの記事に対しても、「人の健康状況をネタにするな」「仮病とでも言いたいのか」「クズ」などという批判が寄せられた。


■土日の官邸滞在時間は数十分〜1時間台が大半、「休みなし」とPRしたいために無理やり出勤していた可能性

 つまり、昨日の1日ですっかり「147日間も休まず、体調が悪くなるまで国民のために働いてくれたのに、それでも休むことを許さないのは鬼畜の所業」という空気ができあがってしまったのである。

 だが、はっきりと言っておくが、安倍首相が「国民のために働きすぎ」などという事実は、この世には存在しない

 そもそも、朝日新聞でさえ「1月26日から6月20日の147日間、安倍首相に『公務なし』の休日がなかった」などと伝えているが、安倍首相は新型コロナ対応に追われているはずのこの間、公邸に泊まり込むのではなく基本的に私邸に戻っており、土日もちょろっと官邸・公邸に顔を出すだけで、ほとんどの時間を自宅で過ごしていた

 たとえば、緊急事態宣言が出てもっとも緊迫していた5月の土日の、安倍首相の官邸滞在時間をあげてみよう。

 5月2日(土)  15時50分官邸着 17時38分官邸発  滞在時間1時間48分
 5月3日(日)  15時55分官邸着 18時11分官邸発  滞在時間2時間16分
 5月9日(土)  15時52分官邸着 17時47分官邸発 滞在時間1時間55分
 5月10日(日)  15時49分官邸着 17時21分官邸発 滞在時間1時間32分
 5月16日(土)  15時52分官邸着 16時36分官邸発 滞在時間44分
 5月17日(日)  15時49分官邸着 17時15分官邸発 滞在時間1時間26分
 5月23日(土)  15時53分官邸着 16時41分官邸発 滞在時間48分
 5月24日(日)  15時11分官邸着  18時5分官邸発 滞在時間2時間54分
 5月30日(土) 16時22分官邸着 17時27分官邸発 滞在時間1時間 5分
 5月31日(日) 16時24分官邸着 17時11分官邸発  滞在時間47分

 滞在時間はほとんどが1時間台か1時間以下、これが6月になるとさらに短くなる。こんな少しししかいないのなら一体なんのために来ていたのか、という話だろう。実際、小泉純一郎の首相秘書官を務めた小野次郎氏はツイッターでこう分析している。

〈報道では秘書官が総理日程を入れ過ぎると批判を受けている。だが週末の公務は秘書官も総理の事前了解を取るのが慣例。支持率回復を目論む総理から“仕事やってる感”を出す為に、「自分の出番を作って欲しい」と指示されていた可能性がある。〉

 「147日間休みなし」というが、実際は安倍首相が「休みを取ってないアピールのためにほんの1、2時間だけ土日も官邸入りしていただけなのではないか。


■麻生財務相は記者に向かって「140日働いたことのない人にはわかんない」 おまえが言うか

 時間よりももっと問題なのは内容だ。総理大臣としてリーダーシップを発揮すべきだった初動には、信じられない行動を繰り返していた

 実際、「ダイヤモンド・プリンセス」号に乗船し、感染が確認されていた80代の日本人男女2名が死亡した2月20日には、約2分間、記者のぶら下がりに応じて哀悼の意を表して官邸を後にするとその足で六本木に直行し、鉄板焼き店の「花郷 六本木店」で、安倍応援団の金美齢氏や自民党の城内実池田佳隆石川昭政長尾敬簗和生山田賢司各衆院議員、小野田紀美参院議員ら“ネトウヨ議員と宴会

 2月27日に突然ぶち上げた一斉休校要請でも、休校にともなう親の休業補償策もないままの決定に批判が殺到し、同月29日に新型コロナ関連ではじめて安倍首相は記者会見を開いたが、その重要な会見の前日、安倍首相は安倍応援団である百田尚樹氏と有本香氏を公邸に招待して会食。場当たり対応で社会を混乱させている最中だというのに、感染症の専門家からレクチャーを受けるでも、教育現場の生の声を聞こうとするでもなく声だけがでかい無教養なネトウヨ論客と会っていたのだ。

 しかも、百歩譲って、会食しようがネトウヨ論客と会おうが、新型コロナ対策の陣頭指揮をしっかりととっていたなら文句も出ようがないが、この間、「国民のため」にやったことと言えば、国民からの批判を受けてすったもんだの末に10万円給付を決めたことと、アベノマスクを2枚配布したことくらい。それどころか、コロナのどさくさに紛れて黒川弘務・前東京高検検事長の人事を正当化する検察庁法改正案を強行しようとさえした。

 そして極め付きは、安倍首相自身が「100年に一度の国難」と言っているというのに、国権の最高機関であり唯一の立法機関である国会を閉会閉会中審査の出席を野党から要求されてもそれを拒否し、さらには国民に直接説明をおこなうための新型コロナにかんする総理会見も2カ月にわたって放棄しつづけている。安倍首相が本気で国民の命と安全を守るために本気で新型コロナ対策の陣頭指揮をとろうというのなら、絶対にこんなことにはなっていないはずなのだ。

 とにかく労働時間、内容、成果からして、甘利氏が言うような「懸命に取り組んでいる」という事実はまったく見当たらないのだ。

 こんな体たらくでよくもまあ「147日休みなし」「働きすぎ」などとよく言えるものだ。とくに、記者に向かって「147日間休まず働いてみたことあるか?」「140日働いたこともない人が働いた人のこと言ったってわかんない」とほざいた麻生財務相には、呆れてものも言えない。まるで「わからない奴がつべこべ言うな」「俺にはわかる」と言わんばかりだが、たいして働いてもいない安倍首相の気持ちを慮る前に、公文書の改ざんを強要されて自殺にまで追い込まれた近畿財務局職員・赤木俊夫さんとその遺族の気持ちを汲み取れよ、という話だろう。


■体調が悪化した、静養が必要というなら、国民に病状をきちんと説明すべきだ

 だいたい、ほんとうに安倍首相の体調が悪化し静養が必要な状況だというのなら、周囲が「休ませろ」と大合唱する前に、安倍首相は自身の体調について国民に説明し、周囲はしっかり体制づくりをおこなうべきだ。なにせいまは「100年に一度の国難」なのだから、それこそが安倍首相の仕事だし、国民も納得する。

 そして、もし安倍首相が自分の体調不安から国会の出席を拒否し、記者会見を開いていないとしたら、それは「責任感が強すぎる」のではなく、「無責任」というべきだ。なぜなら、この感染拡大の局面にあって、国会で安倍首相出席のもとに特措法改正や医療現場への経済支援策が議論されていないことによって、さらなる感染拡大や医療提供体制の逼迫を招く危機的状況にすでに立っているからだ。

 だが、本来は国民の健康と安全が後回しになっていることを問題視するべきなのに、安倍首相の周囲は「安倍首相は命を削って仕事をしている」「休ませろ」と主張するだけ。そして、安倍首相はこうした同情論が流れるなか、明日には公務復帰するという。もはや、安倍首相に「臨時国会を開け」「会見を開け」と要求すれば、「かわいそう」「まだ働かせようと言うのか」「安倍総理を休ませろ」などと批判を浴びることになるのは目に見えている。

 ならば、はっきりと言っておこう。「国民全体の奉仕者」たるべき総理大臣がその仕事をまっとうできず、国民にも説明できないというのなら、選ぶべき道はただひとつ、国民への奉仕のために即刻辞任すべきだ

(編集部)
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008190000134.html

コラム
政界地獄耳
2020年8月19日8時35分
安倍首相「1週間入院」のススメ断っていた

★この政権が少しずれているのは、「最高の自分たちが最高の政権を担っている」というおごりと勘違いだ。自民党議員が言う。「慶応病院は1週間の入院が必要としたが首相・安倍晋三が断ったようだ」。党税調会長・甘利明が言うように「(首相は)責任感が強いから、自分が休むことが罪だという意識まで持っている」という世論誘導がその勘違いの入り口だ。甘利は17日に首相秘書官とのやりとりをツイッターに載せ「何で次から次へと日程を入れて総理を休ませないんだ! 疲れ切っているのに!」と問うた。秘書官からの返答は「いくら言っても聞かないんです。本人が休もうとしないんです。先生からも説得して下さい!」だったという。

★極め付きは17日夜、副総理兼財務相・麻生太郎が記者に向かって「あなた(首相のように)140日間、ずっと休まずに働いたことないんだろうね。140日も働いたことのない人に、働いた人のことを言っても無理なんだろうけど」と発言。「休む必要があるということは申し上げた。ちゃんと自分で健康管理するのも、仕事の1つだ」とも話した。麻生自身、首相時代は毎晩興奮して飲まずにはいられず「クールダウンしないと寝られない」と発言しているが、自己管理は人それぞれだ。

★問題は147日間、休まずに働いたことだというが、そうだろうか。国会から逃げてばかりの首相を、見えないところで仕事に忙殺されているような演出などせずに、体調が悪いならその職を辞して、元気で自己コントロールもでき、休みもうまく取れる、社会に適応した人材に差し替えるべき誰も進言しないことだ。官房長官・菅義偉が出てくる前に、側近2人がいろいろと誘導することこそが、「演出」と言わずしてなんと言えばいいのか。首相が憎いわけではない。ゆっくりと休めばいいのに、その座にしがみついているようで、滑稽に見える。政権の末期を堂々と終わらせるのも、休まずに働く首相の仕事だ。(K)※敬称略
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277493

「休む必要ある」安倍首相に理解示す麻生財務相の“二枚舌”
2020/08/19 06:00

     (国会延長を蹴飛ばし、臨時国会召集要求も無視している
      のは何処の誰?(C)日刊ゲンダイ)

 「147日間休まず働いたら、普通だったら体調としては、おかしくなるんじゃないの」「休む必要があるということは申し上げた。ちゃんと自分で健康管理するのも、仕事の一つだ」

 安倍首相が17日に東京都内の病院で「日帰り検診」を受けたことに触れ、こう語っていた麻生財務相。国民に自粛生活を呼び掛けつつ、自宅のソファで愛犬と優雅に過ごす姿をネットに投稿していた安倍首相が、この約5カ月の間、ほぼぶっ続けで働き続けていたとは到底思えないが、それはさておき、麻生財務相は安倍首相が休めなかった理由として「新型コロナウイルスへの危機対応」を挙げたかったらしい。

 「突然の出来事で忙しかったのだから、休むのは当然ではないか」というわけで、もっともらしく聞こえるものの、麻生財務相はかつてブログでこう主張していた。

 東日本大震災、福島原発事故という未曽有の危機への政府対応が迫られた2011年の6月23日付だ。

<この通常国会は、昨日の衆議院本会議をもって、70日間の延長となった。ここで、はっきりさせておかなければならないことは、我々自由民主党は、延長そのものに反対したことはないということだ。我々は、被災地で災害からの復旧・復興が端緒に就いたついたばかりの段階で、国会議員が夏休みを取れるはずがないと、6月22日で国会を閉じようとされていた菅首相の対応に対して、厳しく物申してきた>

 野党時代は、災害からの復旧、復興のためには<国会議員が夏休みを取れるはずがない>と言っていたにもかかわらず、自分たちが政権の座に就くと一変。新型コロナへの対応を求める国民の声に耳を傾けず、<休む必要がある>などと真逆のことを言っているからムチャクチャだろう

 ちなみに2011年8月の菅首相(当時)の首相動静をみると、委員会への出席や各省幹部、党関係者との意見交換など、連日、何らかの会合に出席していた。もちろん、公邸で休みを取っている日はあるものの、最近の安倍首相のように私邸で終日過ごす日はみられなかった

<今の状況を考えたとき、被災地の復興や外交の立て直しなど、政府がやらねばならないことはいくらでもある。そういったことを進めるに当たって、何が障害になっているかといえば、菅内閣総理大臣の存在そのものがその一つになっていると、確信している。菅直人総理大臣が復興の最大の阻害要因、我々はそう言い続けてきたし、今もそう思っている。したがって、菅首相に辞めていただくことが、日本の為、復興の為になると、申し上げてきた

 麻生財務相は2011年6月のブログでこうも書いていたが、野党側が求めた国会延長を蹴飛ばし、さらに臨時国会の召集要求も無視しているのは何処の誰なのか。麻生財務相の言葉を借りて言えば、新型コロナの感染防止と景気回復のための<障害><最大の阻害要因>となっているのは間違いなく安倍首相の存在。麻生財務相が安倍首相に言うべきは<休む必要がある>ではなく、<辞めていただくことが、日本の為、復興の為になる>だ。
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コメント (1)
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●《政府の無策・不作為を正す場こそ国会であり、この状況で国会が閉じている》違憲な異常事態、なのに無《責任政党》は壊憲したいとは…

2020年08月10日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 【1都3県の新規感染者数の推移】(東京新聞 2020年7月17日)↑]



リテラの記事【内閣不支持62%、国会開くべき8割…それでも安倍首相は国会を拒否、しかも“火事場泥棒”的手口で改憲・緊急事態条項を提案へ】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5556.html)。

 《新型コロナの新規感染者数が全国で最多更新をつづけるのに、会見も開かず雲隠れしている安倍首相。そんななか、本日発表されたJNNの世論調査では、内閣支持率が35.4%、不支持率は62.2%を記録。JNNは2018年10月に調査方法を変更しているとはいえ、第二次安倍政権発足後、支持率最低と不支持率最高を記録したことになる。しかも、この世論調査で注目すべきは、〈コロナ対応などを話し合うため早期に臨時国会を「開くべき」との声は8割〉にも達しているという点だ》。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯
   『●《厚生労働省が…さらに8000万枚、送り付ける予定》…「アベ様、
         アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れてはいないのに?
   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
         ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》
   『●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、
          何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟
   『●狂気な「日本モデル」…《安倍首相は8月後半にも夏休みをしっかりとる
           予定で、いまは〈別荘に赴くかどうかも慎重に見極めている〉…》

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる
     「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》
   『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針
     …が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)

 《内閣支持率…35.4%》、未だに?? この国は大丈夫?
 「出掛けるな 出掛けてください 出掛けるな」…デタラメというか、無能というか、ホントに救いようのない政権、無《責任政党》。検査検査検査…・追跡・保護、それをやらなければ、何も始まらない。傍観、無能無為無策なアベ様らにこのまま任せていたのでは、破滅、《難破》。野党の求めを無視し、違憲にも憲法53条に反して臨時国会も開かず、何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟、アベノモデル。閉会中審査からもトンズラ総理。「逃げるは恥だし役立たず」なアベ様は《今は逃げるが勝ちと判断した》訳です

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」
       …「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
    「リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず
     議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】」
    《安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条
     基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が
     開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は
     特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は
     臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では
     所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、
     国会軽視の横暴そのものだ》

   『●《幸せな未来を想像できている人なんて、この国にはいない》
              …でっ、アベ様独裁の内閣支持率4割程度?
   『●鈴木耕さん《目を覚まそうね、みんな》《さすがに、安倍終焉劇の幕は
        上がったのだ……。》…であってほしいが、内閣支持率4割の絶望
   『●内閣支持率は《国会を閉じれば…自然と回復》…「逃げるは恥だし
        役立たず」なアベ様は《今は逃げるが勝ちと判断した》のか?
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●国会からトンズラ総理・アベ様の縁故資本主義およびCOVID19
     無能無為無策…《火事場泥棒によるピンハネで日本は滅びてしまう》

 いま、壊憲を議論すんの? 緊急事態条項だぁ?? このCOVID19人災のドサクサに紛れて? アタマオカシイ、無《責任政党》
 琉球新報の【<社説>敵基地攻撃自民提言 憲法理念に逆行する暴走】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1167998.html)によると、《国民的世論を喚起し自民党の暴走を止めなければならない。敵基地攻撃能力を保有するという提言のことである。自民党の国防部会安全保障調査会は「相手領域内で弾道ミサイルなどを阻止する能力」のほか、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策などを求める提言を、きょうにも安倍晋三首相に提言する。「敵基地攻撃能力」や「打撃力」という具体的表現は避けたが、こうした能力の保有を事実上、促す格好だ。提言の内容は、戦力の不保持専守防衛などをうたう憲法の理念から大きく逸脱する。政府はこれまで憲法上、保有は可能と解釈しているが、憲法の平和主義を破壊するもので、到底許されない》。

   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!
   『●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らが
     やることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開
   『●「敵基地攻撃能力」保有、《安倍首相はアショア断念を
     「反転攻勢としたい。打撃力保有にシフトするしかない」》…狂った発想

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5556.html

内閣不支持62%、国会開くべき8割…それでも安倍首相は国会を拒否、しかも“火事場泥棒”的手口で改憲・緊急事態条項を提案へ
2020.08.03 07:51

     (首相官邸HPより)

 新型コロナの新規感染者数が全国で最多更新をつづけるのに、会見も開かず雲隠れしている安倍首相。そんななか、本日発表されたJNNの世論調査では、内閣支持率が35.4%、不支持率は62.2%を記録。JNNは2018年10月に調査方法を変更しているとはいえ、第二次安倍政権発足後、支持率最低と不支持率最高を記録したことになる。

 しかも、この世論調査で注目すべきは、〈コロナ対応などを話し合うため早期に臨時国会を「開くべき」との声は8割〉にも達しているという点だ

 あまりにも当然だろう。現在、都市部では3〜4月と同じように症状が出ているのに検査を受けさせてもらえないという声が飛び出し、さらには軽症・無症状者用のホテル不足が叫ばれているのに、政府は自治体に責任を押し付けるばかり。法整備の議論のみならず、こうした政府の無策・不作為を正す場こそ国会であり、この状況で国会が閉じていること自体が異常事態だ。

 だが安倍政権は、野党4党などから要求されている憲法53条に基づいて臨時国会の召集に対し、自民党の森山裕国対委員長は「臨時国会に付託する議案が何なのか定かではない」などと言い出す始末。この新型コロナ感染拡大の状況下で「議案がわからないと口にすることも絶句するが、憲法に基づいた国会召集要求に応じないというのは完全に憲法違反だ

 しかし、もっと絶句するほかないのは、このように憲法を平気で軽んじながら、その一方で、いま安倍自民党が新型コロナを理由にして憲法改正をしようと動き出していることだ。

 実際、自民党の下村博文選挙対策委員長が会長を務める「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」が、現行の自民党改憲案を修正し、「緊急事態条項」に「大規模な感染症をくわえようとしているというのだ。

 まず、おさらいすると、現行の自民党改憲案のひとつである「緊急事態条項」では、〈大地震その他の異常かつ大規模な災害〉が起きた場合、衆参両院議員の任期延長を特例で可能にし(64条の2に新設)、内閣が法律と同じ効力をもつ「政令」を制定することが可能になる(73条の2を新設)。

 ようするに、現行の自民党改憲案では、大規模災害が起きれば、与党の独断で政令で好き勝手にでき、議員の任期も延長できるというフリーハンドを可能にする条文になっているのだが、なんと、ここに「大規模な感染症」をくわえようというのである。

 つまり、この修正案では、新型コロナを理由に安倍首相をはじめとする国会議員の任期を勝手に延長することも、補償もなく人権だけを制限できるような政令を勝手につくることができる、というわけだ。国会の召集を拒絶しているような連中まったくふざけるな、という話だろう。

 だが、このふざけた改憲案を安倍自民党は推し進めるらしい。実際、下村選対委員長は7月21日におこなわれた「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」の会合で、こう述べたというのだ。

〈下村氏は会合でコロナの第2波、第3波が来る可能性や、別の感染症が蔓延する恐れに言及。「緊急事態条項の中で、感染症が読み取れるような文言修正をしていく必要がある」と強調した。〉
〈議連として8月末にも考え方を取りまとめ、党に提言する構えだ。〉(産経ニュース7月21日付)


■国会開催を拒否しながら「いまの憲法では緊急時に参院緊急集会しか開けない」と改憲を主張する安倍の厚顔

 もうすでに「第2波」と呼ぶべき状況にあり、抜本的な対策が求められているというのにそれを放棄しておきながら、憲法改正にだけは前のめり──。しかも、改憲に向かって一心同体である下村選対委員長が先頭に立っていることからも、これが安倍首相も公認の動きであることはあきらかだ。

 実際、安倍首相も、総理会見や閉会中審査への出席を拒否する一方で受けていた極右雑誌「月刊Hanada」(飛鳥新社)の独占インタビューで、こう強弁しているのだ。

「今回、新型コロナウイルス感染症という未知のウイルスの脅威に直面しています。そのなかにおいて、緊急時に対応する憲法の規定は参議院の緊急集会しかないのが実情です。「いまのこの緊急時を利用して憲法の緊急事態条項について議論するのはおかしい」という人がいるのですが、それこそおかしい。私は全く逆だと思います」

 憲法に基づいた国会召集の要求に応えようとしないでいまこそ憲法の議論をと叫ぶことの倒錯ぶりもさることながら、国会を閉会させ頑として開こうとしない人間が「緊急時に対応する憲法の規定は参議院の緊急集会しかないのが実情」って……。その上、緊急事態条項のさらなる修正によって、新型コロナを理由にした国会議員の任期延長や政令の制定まで可能にしようとは、火事場泥棒そのものではないか。

 しかし、安倍首相は本気だろう。現に、東京除外だけの「GoTo」実施強行が決まった7月16日夜、麻生太郎財務相率いる麻生派(志公会)がホテルニューオータニで政治資金パーティを開いたが、この場に安倍首相はビデオメッセージを寄せ、そのなかで「自民党総裁の任期中に憲法改正を成し遂げていきたい。その決意に変わりはない」と宣言。麻生財務相も「果たしていまの憲法が緊急事態に対応できるのか。政権与党として憲法改正に向けた議論もしっかりおこなっていくべきではないか」と後押ししている。

 新規感染者の最多更新の最中に、国民から雲隠れし憲法も守らず国会も開かない総理大臣が、「緊急事態に対応する憲法が必要だ」「野党は改憲議論をしろ」「任期中に改憲したい」と叫ぶことの二枚舌──。ともかく、8月末からの安倍首相の動きには要警戒が必要だ。

(編集部)
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●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟

2020年08月03日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 【1都3県の新規感染者数の推移】(東京新聞 2020年7月17日)↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007300000114.html)。

 《★政府のアクセルとブレーキを同時に踏み込む、ちぐはぐな政策にはほとほと愛想が尽きる。…10兆円の予備費があれば国会の必要はないとは国会軽視も甚だしい。世耕は豪雨災害の被災者の前で同じことを言うべきだ。自民党は首相の答弁を回避するためにこんなことを平然と言う政党になったのか。どこが責任政党なのだろうか》。

 腐っているとは思っていたが…トンだ無責任政党。《世耕弘成は…「予備費が10兆円ほど積まれており、これを適宜使用しながら対応できている状況だ。当面、臨時国会を急いで開かなければいけない理由はないのではないか」とのんきな対応だ》…こんなことを言わせて、こんなことを許していていいのか?

   『●「ホンモノの疑惑にメス」は入るか?…
     何でも許す倫理観無き「責任政党」と手控える批判精神無きマスコミ
   『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
                       …アベ様の辞書には「倫理」無し
   『●何度目かの「指摘は重く受け止めますが、
      法的には問題がありません」ごっこ by 下村博文元文部科学相
   『●アベ様による血税4億円のトンチンカン・トンデモ 
        「ミサイル避難CM広告」によるメディア買収!?
   『●無《責任政党》の《大物》政治屋幹事長…《影響を及ぼすほどの大物
     議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人の行動でもない》
    《★自民党は責任政党という言葉を好んで使うが、都合が悪いことは
     こっそりと離党届を受理して知らんふりを決め込もうとする
    「無《責任政党の《大物》政治屋・二階俊博党幹事長…《影響を
     及ぼすほどの大物議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の
     人の行動でもない》、言うに事欠いて…。《他山の石》? 自民党の
     「自」山での「石」クズでしょうに…アベ様マネー1.5億円の原資は?
     税金でしょ? アベ様 のポケットマネーな訳がない。《安倍マネー》の
     原資は、まさか、税金? #素淮会方式? 官房機密費? 河井夫妻の
     捜査が進めば、その辺も掘り繰り返されるのかな?? ましてや、
     それを自公に《還流》してやしないでしょうね? しかも、そもそも
     アベ様の《私怨》を晴らすために選挙を私物化…《刺客を放った
     トホホなニッポンのリーダー」

 同紙コラム【政界地獄耳/米中緊迫… 日本は言いなりか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007310000087.html)によると、《★一方、韓国の聯合ニュースは27日、米空軍のB1B戦略爆撃機2機が航空自衛隊のF2戦闘機(ハイパーゼロ)と共同演習を行い、翌日には米軍のCV22オスプレイが朝鮮半島東側の東海の上空を飛行したと報道するなど、日米も複雑な動きを見せる。また29日付の中国共産党機関紙・環球時報英語版には「南シナ海で軍事衝突の危険性が高まっている」と報じるなど、けん制合戦が暴発する事態も想定される。いずれにせよ、緊張が高まることが極めて危険なゲームに突入していることは明白だが、再選のためなど言語道断。日本政府はここでも米国の言いなりか》。

 こんなアベ様らを支持している人たちの気が知れないな。
 繰り返しになりますが、「野党」云々ではないです。例え「野党」がだらしなかろうがどうしようが、与党自公や癒着党お維、小池「ト」知事やヘイト者に投票する行為を全く理解できない。「野党」云々が、投票に行かない理由になるのですか?

   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯

 GoToのおかげで、日本全国が酷いことに。閉会中審査に出席することもないアベ様、野党の求める臨時国会を開くこともありません。それでも支持者がいるのですから、ホントにオメデタイ。この非常事態に、国会も開かず夏休みとは呆れるしかないな。

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」
       …「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
    「リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず
     議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】」
    《安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条
     基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が
     開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は
     特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は
     臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では
     所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、
     国会軽視の横暴そのものだ》

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●国会からトンズラ総理・アベ様の縁故資本主義およびCOVID19
     無能無為無策…《火事場泥棒によるピンハネで日本は滅びてしまう》

 検査検査検査…・追跡・保護、それ以外何をやることがあるのか?
 でも、何もしない、それが「日本モデル」、アベ様による〝日本スタイル〟。新自由主義と自己責任のなれの果てか。市民の命や生活に何の興味もないアベ様政権や無《責任政党》。

   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
        ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007300000114.html

コラム
政界地獄耳
2020年7月30日9時8分
国会軽視も甚だしい責任政党自民党

★政府のアクセルとブレーキを同時に踏み込む、ちぐはぐな政策にはほとほと愛想が尽きる。29日、立憲民主党国対委員長・安住淳は自民党国対委員長・森山裕と会談し、野党4党の考えとして新型コロナウイルス感染者の増加や全国各地の豪雨災害を受け、臨時国会を召集するよう求めた。根拠に憲法53条を挙げた。同法は衆参いずれかの議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は臨時国会召集を決定しなければならないと定めている。

★53条を巡っては今年の6月10日、同法に基づき野党が臨時国会の召集を求めている。これについて、安倍内閣が3カ月間応じなかったことが憲法違反に問われた訴訟の判決が那覇地裁で「内閣は召集する法的義務を負う」との判断を示したばかりだ。一方、首相・安倍晋三は6月15日の参院決算委員会から約1カ月半、国会で答弁していない。国会は閉会したものの閉会中審査は続いているが、首相は出席を拒み続ける。ぶら下がりで記者の質問に応じることはあるものの、会見も行っていない

★これに対して自民党参院幹事長・世耕弘成は28日の会見で「予備費が10兆円ほど積まれており、これを適宜使用しながら対応できている状況だ。当面、臨時国会を急いで開かなければいけない理由はないのではないか」とのんきな対応だ。10兆円の予備費があれば国会の必要はないとは国会軽視も甚だしい。世耕は豪雨災害の被災者の前で同じことを言うべきだ。自民党は首相の答弁を回避するためにこんなことを平然と言う政党になったのか。どこが責任政党なのだろうか。(K)※敬称略
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