feel.

レンズを通してみえたもの。感じたこと。

ライカが人生に仲間入り。

個人的究極のステイホーム晩ごはん.

2020年05月18日 | グルメ
ワインにはいくつかの頂がある。

その中の一つはワイン好きならおそらく聞いたことがあるフランスボルドー地方の5大シャトー

シャトー・ラフィット、シャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・ラトゥール、シャトー・マルゴー、シャトー・オー・ブリオン

いかにワインが好きだとてこればっかりは正直飲む機会なんてそうそうない

よね、たぶん。

今後もおそらく価値が落ちることなんてないだろうなぁ…


だったら今でしょう。

今飲むしかない。


というわけでワインに理解がある友達数人と結託し1年かけて積立を行い(今回は毎月2000円。このくらいの金額なら無理じゃないだろうと)

1年に1回1本ずつ五大シャトーを愉しみ、5年かけて制覇してやろうじゃないかという作戦を実行に移すことにした。


今年の獲物はChateau Latour2002.

5大シャトーのうちでも有名な代物

実は去年の7月ころに初めて集まってシャトー・マルゴー'98を飲んでおりそれはそれは幸せなひとときを過ごした。

マルゴーを選んだのは僕の完全な独断で今年は別メンバーの要望を汲みラトゥールと相成った。

ラトゥールはワインの先物買いで持っているが抜栓の時期に悩んでいた代物であるので、今回の経験が良い判断材料になるかもしれない。



ただ、去年はワインを店に持ち込みワインに合わせた料理を用意してもらったものの今年はコロナの影響で飲食店が開いてない。

かといって家で作れる料理でワインに見合うものができるとは到底思えない。

ということでテイクアウトでなんとかできないかと探していた所、和歌山ではおそらく一番有名なフレンチ”オテル・デ・ヨシノ”のテイクアウトを発見

早速オーダーすることにした。

料理的には南の方(のワイン)がよく似合いますと言われたがこればっかりはしょうがあるめい。ヨシノさんのお料理でワインをいただけるだけで幸せだ。しかも家で。

静まり返ったビル内ではあったけど幾人ものテイクアウト客とはすれ違い静かなりに賑わいをみせるオテルデヨシノ

テイクアウト品を受け取ってメイン料理をゲットすることができた。

量が少ないであろうことは想像できたので、不足の可能性を考慮して地元でお世話になっているオードブルもオーダーしておいた。


お家に戻って準備をスタート







イラスト入りの可愛い準備方法を記載してくださっていたので準備はかんたん(基本的には湯煎するだけ)

野菜だけ別途ちょろっと買い足し、盛り付けできあがり。残念な盛り付けがお恥ずかしい限りですが

テタンジェで乾杯し、ロゼワインなども飲みながらいよいよラトゥールの抜栓

いよいよ。

緊張しすぎて変な汗が出た。

慎重にコルクを抜き、栓の香りを嗅いでみると…全然香りがしない。

まだ眠りから目覚めていないのだろうな。

まずはデキャンタージュをしてみる。エッジには少し色あせた色味を持ちつつも強烈な濃さをもち全く奥が透けて見えないという屈強なボディ

20年近く立って尚まだまだの力を備えているのだろうな。

しばらくはシャンパンだの他のワインを飲んで楽しいひと時を過ごし、ラトゥールを少しだけグラスに注いで開き具合をチェック

2~2.5hr位経って漸く目を覚まし、強烈な香りがグラスに留まりきれず溢れ出だした。

これこれ過去にレ・フォール・ド・ラトゥールを飲んだ時にも体験した香りの洪水

香りだけで満足できること間違いないというレベル。

そしていよいよワインを口に含むとほんのちょびっとだけ舌に乗せただけでも口の中がワインで満たされる。

生で聞くオーケストラのように様々な要素が絡み合いつつそれぞれが力強くも角張ったところがまったくなく見事に調和しきった完成度に感動する。

全身がラトゥールで満たされるような感覚。

散々味わって嚥下し口の中が殻になっても再び息を吸い込めばまだラトゥールの香りで口の中が満たされる…なんという余韻の長さ。

何というパワー。まさにモンスター!

これは今まで味わったことがない世界だ…

一本何万円もするワインなんか飲む価値あるのかと思うけれど、この世界は心から凄いと思う。

ワインを愉しんだ事がある人なら価値を見いだせるんじゃないかな

素晴らしいワイン、素晴らしい料理、素晴らしいお友達と、皆で過ごせる素晴らしい時間

貴重な経験だった。

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