あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

再生へのシンポジウムを傍聴しました。

2012-01-28 | 国際・政治

地元新聞社主催の東北再生シンポジウム「明日への針路」を傍聴しました。会場の国際センターの大ホールは満席。

002 平野達男復興対策担当大臣より
港湾の復旧、海岸堤防の応急復旧を急ぎたい。
想定外は禁句だが、歴史的にも稀有な規模だった。構造物に頼る防災の限界も知る。
国の海岸線の復旧は100年200年単位の発生を想定する。波が超えることを想定した背後地の整備もおこなう。堤防の安全性の担保の限界。避難路と避難先の検討と確保が必要。

政府の「復興構想会議」で、高台移転が提言された。被災自治体ではその取り組みに苦慮しているが何とか住民理解の上で進めてほしい。
復旧計画の中に、公共施設の復旧工程表がある。地域の中で、復興のまちづくりを決めてもらう。土地の権利調整の上でも、技術者不足は否めないため、全国に声をかけて専門技術者を確保していきたい。

雇用について、事業の復旧に、低金利融資などの事業者再建策あり。来年度当初予算にも復興事業を入れていく。商工会議所からグループ補助金の拡充の要望もいただいている。特に水産業の復活に向けて、船の流失、損壊はおびただしい数。船の建造も急ピッチで進めているが、部材の調達の都合が大きい。養殖業への支援補助金を手配。津波ですべて流されても、漁師で復活しようとする多くの声があることの力強さに対して応える取り組みでなければならない。

仮設住宅には、寒さ対策に号令をかけている。心のケアも重要であり、トラウマの回避、原発事故被災者も同様。
使い勝手の悪い部分は制度変更していく。復興のための道具はほぼ揃えた、その道具をどう使って復興を進めていくかがこれからである。一方で自治体の人手不足問題も大きい。かつて無い膨大な行政業務量に対してマンパワーの不足に、政府と被災地との総力戦になる。

災害復旧事業とまちづくりへの自治体負担は基本的に無しとしているが、その前提は国民に広く増税負担いただく視点を忘れてはならない。槌音遠い、今日までの被災地の状況を打開するために国は万全な体制で臨む。

震災の検証の上では、対策本部会議の記事録なしを詫びる。
これからへの備えとして、東南海三連動地震発生への不安あり。
大規模震災への備えとともに、住民/国民の意識改革も必要。便利さに慣れすぎた現代の生活を顧みることが肝要。以上

元農水省官僚であり被災地・岩手県選出の参議院議員なだけに、政府の担当大臣として相当なプレッシャーと重責の立場であることをお察し致します。進むも退くもxxの立場であり、それは政治家の宿命というもの。

パネル討論(増田寛也元総務大臣、建築家伊藤豊雄氏、首藤東北大名誉教授、黒田東北公益分科大学長の4人)

高台移転について 進まないリアス式三陸海岸線地区。
百被災地百様の復興計画があるもの。リアス式沿岸部として一括りにできないもの、手法の多様化が必要であり、多様な手法の中から住民の主体的選択があって復興が始まる。定期借地権のあり方と買い上げ価格の水準。高台移転による再生が可能な地域とそうでない地域との手法とまちづくりになる。ハード整備と避難方法などのソフト面の強化が必要。
津波の襲来は多様であり、その対処はとても難しいとする謙虚な姿勢がまず必要。教訓として残らない過去の被災事例。津波想定マップ浸水域を超えた地点で相当数亡くなっている事実。未来に記憶を繋げていく努力を怠ってはならない。
時代の大きな変換点の中で発生した今回の大震災であった。日ごろからの防災提携連携関係を地域において相互にもっておくことが大切。(ペアリング制度の構築)

医療水準の確保について 東北で最も医師数が少ない。4割少ない県下で、医師の総数増を目指す取り組みが必要。自治医大の東北圏内限定版のようなものが設置できないか。また、病院間の連携、病診連携の推進も必要。医療と介護福祉の垣根を外す取り組みを率先していくべき。被災地の復興の姿は、明日の日本の全国的な課題を先駆けて取り組むことになることを確認したい。

農業/漁業の再生について 東北が得意とする分野である一次産業の再建。漁業は、資源管理のやり方を考えると共に協業化を進めること。(漁船と養殖施設の合体化) 農業は、仙台平野では、土地利用の区域区分を見直すことと優良農地としての活用を考えていくこと。生産物の付加価値づくりが低い水準にある東北の農業。他地区では四倍の付加価値づくりができている中。一次に産業の再生には二重ローン問題の解消が必要である。

増田元総務大臣の発言はいつも的確であり無駄がないことに感心します。復興はその途でいかに実践実行できるかであります。いろんな論ありアイデアあり、その上で、どう戻し創造していけるか先ず平成27年までに一歩でも多く前へ


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