あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

10月29日 十月も過ぎ往くを憂う

2008-10-29 | 国際・政治

朝夕めっきり寒さが募り、今年も残すところあと2か月ばかりとなった。アメリカ発の金融不安によって日本の株安と円高が進み、景気動向は不安要素が尽きずここ一週間、溜息ばかりの政界と経済界である。

私は民主党宮城県第二区総支部幹事長の立場で、今月末から来月中旬までを想定して来るべき政権交代へ向けた戦いの準備を進めてきた。けれども、現内閣支持率の低迷に加えて、想定を大きく超える株価暴落と円高の進行により、政治日程は不透となってしまった。

経済界各界では、年が越せるかどうか大きな不安の中に一気に置かれるようになってしまった。仙台市としても、法人税や事業税などの税収見込みは一気に暗くなり、来年度予算編成の前提が険しくなるばかりである

経済が極めて不安定で見通しが立たない中で政治日程をどうしていくかは、それ自体が政治の責任であり、国を預かる政治家の腕の見せ所なのだと率直に思う。解散総選挙の判断は首相の専権事項だが、このままではそのタイミングと判断はますます難しい環境になってくばかりである。

マスコミ各紙を見てもテレビの解説を見ても、こちらの見方あちらの立場とどれも一理あるだけに、決断者である首相の苦悩も全く分からないわけでもない。しかしながら、国の経済が破たんしないように最善の努力を尽くしていくことに、国の政治を預かる者に与党も野党も関係ないはすだ。国が倒れても政治家が生き残るような愚かさは、今時のわれわれ国民の姿ではありえない。

緊急経済対策を十分に仕上げて、早急に国民に信を問うべきであった。総選挙を控えての年末年始は、一層景気を冷え込ませて行く。鳴り物入りでスタートした「仙台宮城観光キャンペーン」も嵐の中での本番となっている。

このままその日を先送りだけして政権が変わらなければ、悪い条件が複合的に増幅されて、日本国の経済がメチャメチャになってしまうのでないかと心配するばかりだ。政治が国を壊しておいてどちらが政権与党だ野党などでは、国民の意識は政治からすっかり離脱してしまう。

国民がいま最も求めている暮らしの安心「医療や年金、介護などを柱とする社会保障制度改革」は、政治への信頼が無くては絶対不可能なことなのであり、この度の不決断によって国民の心が政治から離れたならば国は滅び往くのである。私安孫子雅浩は強く深い憂いをもって、以上申し上げる。


10月24日 地球温暖化防止等調査特別委員会

2008-10-24 | 国際・政治

私が委員長を務める地球温暖化防止等調査特別委員会第3回委員会

家庭ごみ有料化導入後3週間の実績報告では、今月1日から21日までの排出状況の報告があり、家庭ごみは約20%減となっていた。また相乗効果なのか制度が変わらない瓶・缶もいくらか減少していた。先月9月の大量な駆け込み排出があったからなのだろう。年末年始になるが3か月後くらいがどうなっているかであろう。

報告への質疑となったのは、従来までのごみ袋と有料袋の交換についてだった。先月から交換が始まり、丁度24日が交換終了の日であった。交換比は従来袋10枚に有料袋1枚であるが、何と想定を上回る300万枚を超える従来の袋が交換されていた。区役所などでの交換窓口では、交換時にまたいろんな意見(クレーム)も寄せられたという。それはそれで意味があったと思う。

私の地元地域では、学生などの単身者用アパートが多いので、泉区の環境事業所が重点地区として指導や監察にあたってくれているのが有難い。

Cimg3532_sp0000_2 委員会の後半は、市内視察であった。生憎の雨模様の中を新電力ネットワークシステム実証研究」の視察に国見ヶ丘地区と東北福祉大学に向かった。これは、東北電力と仙台市ガス局と国の研究機構がネットワークを組み、電気/ガス/燃料電池/太陽光発電などの多様なエネルギー相互により効率的で効果的に組み合わせ地域にエネルギーを供給していくシステムであり、世界でも例のない先進的な実証事例である。このシステムの運用を担当しているNTTファシリティーズの峯田部門長から説明をいただいた。

Cimg3534_2なるほど地球環境にやさしい未来の地域エネルギー供給システムである。初期投資の45億円は環境省の外郭団体NEDOからのものであり、環境事業はすべからく投資コストの吸収と長期的運用の担保が課題となっている。しかしながら、これほどの世界先端のシステムが仙台市内で実証研究されているとは、実は5年前にガス局の関係から公営企業委員会で事業承認した立場でありながらも不勉強でありました。

本委員会では、他都市視察を今月末に予定していたが、解散総選挙を想定して日程の延期を決定したが、今となっては実施できたのだった。さらに1月に延期予定としたが、その頃に解散前夜となりそうで、国政選挙日程に市議会活動も翻弄されている。議会内でも政府与野党の立場で日程変更に異を唱える議員が少なからずや。


10月22日 介護保険審議会

2008-10-22 | 国際・政治

第11回介護保険審議会

来年度からの新しい三年間の仙台市の介護保険事業の計画策定作業も佳境に入った。来月にまた審議会を行い、中間案として取りまとめ、年内には市民に計画を公表し、広く市民意見をいただくスケジュールになっている。

施設への入所希望待機者からのアンケート調査結果をもとに、向こう三年間の特養ホーム/老健施設等の施設整備数をはじめ、デイサービスやショートステイ、訪問リハビリ等々の居宅介護サービスの量をどうするかが審議の中心となった。

これからの三年で仙台市の高齢者人口は20万人を超え、かつ半数が75歳以上の後期高齢者となっていく推計である。個人差はあるが傾向として、要支援や要介護状態になる確率が高まるのは75歳からといわれている。介護保険を利用する割合(保険の認定出現率)は、仙台市では18%の手前でここ数年落ち着いているが、今後75歳以上の高齢者数が増加し、独り暮らし世帯と高齢者夫婦のみ世帯数が増加していく中では保険を利用する人の数は今までの伸びと違った増加になると推定される。

現在施設入所を希望して待っている方の数は3000人を超えているが、待機者アンケート調査結果と国の参酌標準で判断すれば、むこう三年間の特養ホーム必要整備数は400人強になり、老健施設必要整備数は200人と当局では審議会に示している。

施設整備数の400/200という数は、今までの三箇年ごとの整備数と同様であり、これからの三箇年も同じ数でいいのかどうかの判断が審議会に求められているが、当局で過去と同じ数を提示した理由は、施設の整備数が増えると介護保険料が高くなることを意識してのことだと思う。

仙台市の介護保険は年間400億円を超えている。この大きさは宮城県下各市の年間の一般会計予算に相当する規模であり、介護保険が始まった当初から現在まで倍額に拡大し、今後も当然拡大し続けていくことになる。介護保険の制度設計は会計の半分は国を中心とする公費が入り、あとの半分は40歳以上が納める保険料になっているので、例えば施設が増えれば増えた分の費用の半分は保険料が負担することになるので、施設の量と保険料の上昇は相関関係にあるのです。

施設整備と保険料の関係をわかりやすく大雑把に説明すると、介護保険料は40歳以上皆が払っていますが、その内認定を受ける人の割合は65歳以上の2割に満たず、施設利用者の割合はさらに認定者中の2割に満たないことを前提に、今の保険料が決定されているのです。したがって施設利用者量を増やしていくことは保険会計の公費負担分を拡大させなければ、大半が利用しないことを前提とした保険料は高くなり続けることになります。

公費負担の拡大は一方で、介護職員に一般労働者並みの給与水準を確保する上でも不可欠な制度改善要件であり、国会での議論に全国の介護事業者と現場職員は注目しているのです。

次回は、介護サービス整備量を判断した上での、新たな仙台市の介護保険料金が審議されることになります。次回はまたさらに真剣な議論が展開されることになります。


10月21日 常任委員会

2008-10-21 | 国際・政治

健康福祉委員会が1時開会、5時に閉会した。

他の5委員会は大方3時までに終わっているが、当委員会では「子育て支援について」の審査であったが、仙台市は保育所の入所を待っている待機児童が1300人を超えて、政令市でワースト1と報道されたこともあり、保育所の民営化や、子育て支援環境の充実、待機児童を解消する対策などの質疑を中心に長時間に及んだ。

質疑者は共産/公明/自民党そして私である。

少子化が進んでいる中、都市の暮らしやすさを評価する指標の一つは、子供を産み育てやすい環境にあるかどうかであり、待機児童数が多い仙台市は、保育所が利用しにくいので暮らしにくい都市という評価を受けることになってしまう。

前市長の藤井市政では、待機児童ゼロ対策室を設けて、認可保育所を集中して整備したが、受け入れ数が増えた分また利用希望が増えて待機児童数は減らないのである。仙台市独自の保育環境づくりとして「仙台保育室」も整備しているが、認可保育所希望者とのマッチングを工夫する余地がある。

市民の生活ニーズがあるところに、税金を財源にして行政サービスを確保することは、行政(市役所)の役目である。だが行政サービスをどの程度までどれくらい確保するかは、国も自治体も財政が厳しい中では、その判断が絶えず問われ続けられるのであり、そこは市民の代表である議会の役目です。

仙台市の待機児童1300人の内、実はその1000人が3歳未満(0歳から2歳)児である点を皆さんはご存じでしょうか。一般的に児童と言われれば、小学校入学前の4歳や5歳の子供たちかと思いがちですが、実は待機児童の大半は生まれたばかりの乳児や幼児なのです。1300人の待機数を「児童」とひと括りにすることに誤解が生まれると異論も述べました。

乳児や幼児が親から離れて育てられることは、子供にとって幸せなことではないと思います。保育所に預けたい親の立場は経済的理由をはじめ様々で、どうしようもない生活環境にあるからということなのです。けれども子にとって人としての物心もつかない乳児幼児期に、親から離され育てられる環境の誘導に市の待機児童対策があってはならないと考えます。子供未来局長に所見を質しました。

景気の低迷や雇用環境の問題、夫婦や家族の絆、隣近所や地域の関係の希薄さ等、待機児童の多さは今の私たちの生活全体の課題の具体例としてあるのだと思います。子供のことは私たち全員が責任ある当事者なのであり、行政の責任だと無責任に言いきれる事ではないと思っています。

多様な行政サービスを求める多様な市民の代弁者である議会は、直線的に「希望する市民がいる限り、行政は即座にサービスを手配せよ」といった論調に埋没するのでなく、多様な視点と考察をもって判断し、市民利益の最大化を実現していく立場で、私は議会活動をしています。


10月16日 二学期が始まった

2008-10-16 | 国際・政治

体育の日の連休明けに2日間の秋休みがあり、16日から仙台市内の公立小中学校では第二学期が始まった。

登校時には通学路に保護者が立って、子供たちとあいさつを交わしていた。私は、いつもの電気自動車で「おはよう。今日から二学期が始まるね」と声掛けをしながら通学路を巡回した。児童たちと朝の挨拶を交わすのは実に気持ちがいい。私の一日のスタートに欠かせない活動である。

一年生も入学して半年。ベガルタ仙台のキャラクター[べガっ太]が入った黄色いランドセルカバーもそれぞれに変化し、園児の面影はすっかり消えて、しっかり児童に成長している姿が何とも微笑ましく嬉しい。

小学生と時間差で中学生のリック姿が続き、そして高校生達が自転車で通学していく。一日一日と成長して変化していく子供たちの姿は、住宅地の町並みに夢と希望を与え続けてくれている。

次代を担うこの子等が暮らしていく未来の町に責任を負うのは、大人の私たちである。グローバリズムが加速し、経済環境の不安定さは高まり、また個人と社会の倫理観には格差が広がっている現在を充分に認識した上で、“未来からの宝物である子供たち”に未来への道筋を示していくべきは、第一に政治家の政治の責任なのだとあらためて考える一日。