あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

クアラルンプール日本人会を訪問視察

2013-05-30 | 国際・政治

13053031305301市役所から車で15分程度の住宅街の中にあり
日本人会事務局長 山下賢祐氏
マイセカンドホームコンサルタンシー岩附純氏に対応いただく。

国外の日本人会の中でも特に活発な当日本人会。会の役員は企業駐在員が主体。50年の会の歴史あり。建物は旧日本人学校。
ロングステイ者が主体に各種活動・サークル活動の拠点、情報基地の場にもなっている。近隣のタマンデッサ地区もロングステイの人気場所になっている。名物は、2万人参加の盆踊り会。
会員5300人余。外国人も約1000人が会員。会費月額約1400円で施設内を利用可。日本文化の交流活動も盛んに行われている。
日本人学校は現在800人が学ぶ。かつて最盛期は1300名規模であった。
マレーシア観光局がロングステイに力を入れている。
親子留学も増えている。マレーシアセカンドホームコンサルタントMMC
生活環境への理解度深まり、6年連続ロングステイ支持一番がマレーシア。道路標識も日本に真似ている。英語教育の水準も高く、欧米への留学が多い。日本の半分程度の生活費。
ビザの取得しやすさが特徴。自家用車を関税なしで購入できる。
金利が高く1年もので3%~5%の利回りあり。
資産証明、収入証明の水準も説明。
長期滞在ビザの取得者は年800人以上。外国人の国別取得者一番日本。
マレーシア以外の諸国で人気はタイ国、フィリピン国だが生活環境の快適性や治安・医療への安心度がマレーシアは高い。
1305302ヒアリング後、日本人会施設内を見学。サークル活動用の部屋はもとより、日本食材のミニスーバー、お土産物店、旅行会社、日本食レストラン2ヵ所、歓談スペース、そしてとても充実した図書館があり。上層階には帝京大学の日本語学院がありマレーシア人が日本語を学んでいる。
近年、特に日本からの人気が高まっているマレーシア・クアラルンプールにあって、当日本人会の充実もその理由の一つであろうと推察。


仙台マレーシア交流協会でマレーシアを訪問しました。

2013-05-28 | 国際・政治

同協会会長の東北電力八島相談役、同副会長伊藤仙台市副市長らと共に、市議会議員団は柳橋議員を団長に7名が同行視察。

以下にその視察内容を紹介します。
視察先は、仙台市ガスの供給先であるペトロナス社LNGヴィンツル工場、ペトロナス社、クアラルンプール市役所、クアラルンプール日本人会、クアラルンプール水族館。そして仙台在住留学経験者と懇談会をしてきました。

1305281_21305282_2ペトロナス社日本担当部長らによる接遇にてマレーシア・クアラルンプールの発展を象徴する86階高さ460メートルのツインタワーにてペトロナス社屋ビル建設概要説明を受ける。
2本の巨大高層ビルの一方は日本のゼネコン会社が建設し、他方は韓国の会社が建設。最上階からクアラルンプー1305283
1305284_2ルを望むと、人口220万人、経済成長続ける同市の繁栄の姿を一望(最上階の展望階は一般に開放されていない)。
1305285国のGNPにも影響するペトロナス社が有するツインタワービルは、同国が目指している「先進国入り」へ向かって伸び続けるかのよう。
1305286ビルの後方には周囲1.5kmの都市公園がある。市中心街の市民憩いの緑化空間として整備。一周1.3kmのアンツーカーにはウォーキングやジョギングを楽しむ市民や外国人の姿がある。

13052871305288ペトロナスタワーの地下街にある水族館を伊藤副市長も同行し視察。巨大高層ビルの地階に整備された水族館は、淡水生物と爬虫類・昆虫展示から始まり、海のコーナーへ。動く歩道に乗り約90メートルの長さの海のト1305289
ンネルは海中を歩いているかのようにエイやサメをはじめ魚群を見上げながらの見応えある展示。
外国人価格は約1700円、マレーシア人料金約1300円は現地の物価水準からは相当に高いが、平日午後(学校休日の日でした)の館内は親子連れも多く、入館者は相当数。
動く歩道による海中トンネル展示は、仙台市に整備する水族館の参考になる。

13052810クアラルンプール市役所では、企画局次長リンダノルディン女史の接遇を受けて議員団として表敬訪問。柳橋議員団長より奥山市長から預かったクアラルンプール市長宛の親書をお渡しする。
クアラルンプール市の行政制度と議会活動などについて懇談。人口220万人に11人の地方政府議会議員。4年毎に選挙で選出。議会は日常、常に行政当局と緊密にやり取りを行っていて、定例議会としては年に4回あるが会期は1日3時間程度のみ。決定の手続きを行う場。下院議員選挙が終わったばかりであり、来月初旬は国王の祝日。
市役所への手配と通訳等では三菱商事クアラルンプール支店の皆さんにお世話になりました。


「政権交代と地方自治の行方」2日目

2013-05-24 | 国際・政治

9時30分開始。
講演「新政権と国・地方の財政問題」林宜嗣 関西学院大教授
地域の未来の厳しさを直視すべき 2035年の人口推計 国の人口は13%減り労働人口は24%減るインパクト(宮城県は人口16%減、秋田県は32%減)地方の負の連鎖が始まる【財政力格差、税収格差、経済力格差、産業基盤の弱体化】
アベノミクスの3本目の矢・民間投資を喚起する成長戦略は果たしてどうか。3本目の矢は放たれるか否か。
北海道と九州は日本の縮図。札幌と福岡に一極集中する地域の地方大都市の典型。
東京一極集中の先に来る超高齢化による空洞化が深刻になる。
ヨーロッパの先進国に学び、地域は自律的で内発型の発展が必要
地方の生活の質を高めるための公共投資への転換が必要。地方分権の進み具合が、経済成長戦略に影響する。
自治体の役割も大きく変化している。財政制約の下で行政の守備範囲を見直すとともにコストとサービスの最大効率化を目指すこと。限界町内会、買い物・交通弱者への対応。行政サービスの持続性の確保。

講演「地方分権と道州制~大阪・関西の視点から」
上山信一慶應大教授・大阪維新の会顧問

1305235大阪の特徴を紹介、生保率、失業率、学力、離婚率、ゴミ投棄等のワースト1都市。
府と市の競合の歴史 二重投資の非合理事例ワールドトレードセンター、府立大と市立大、浄水場、知事より大阪市長が偉い。市役所職員の6割は市外に居住、課長以上は7割が市外者。住民一人当たりの自治体資産額は東京より多く、世界の主要都市よりも多い。
大阪府と市の独特の関係性と組織の歴史から、大阪市の解体を目指して

橋下氏は自治体組織の分権化/道州制構想に進み出た。
関西の道州制にEU圏の比較イメージあり。行政サービスの広域化を目的とするばかりでなく、広域化による経済活力創生を目指す。企業誘致の促進と観光交流圏の広域化。
道州制の設計は各想定地域でデザインすべきことであり、東京で道州制を描くことは事務的都合合わせ優先になり実効性に限界ある。
民営化の導入により行政直接サービスのスリム化を図り転換する。
関西EU設ー大阪ドイツ、京都フランス、兵庫イギリス、奈良スイス、和歌山スペイン、三重イタリア、滋賀ベルギー、福井スカンジナビア。
[大阪夏の陣]から400年の年2015年を目指して大阪都構想を実現する。

講演「企業家から見た被災地の復興と地方の再生」渡邉美樹ワタミ会長・陸前高田市参与

陸前高田市参与の立場から。三陸地区(陸前高田市、大船渡市、住田町)の商店主や事業主、69名を対象にした「経営勉強会」を開催。個別の経営相談会も実施。陸前高田市へ復興支援ボランティアを72回にわたり約2500人を現地派遣。2011年8月の2日間、陸前高田市復興街づくりイベントを後援し、市の人口に匹敵する17500人が来場。
ツールド三陸サイクリング・チャレンジ2012~への支援
復旧と復興の現場にいて「地方分権」は復興を早く進めるために当然必要なこと。復興と共に重要なことは市民の〈自律〉を促すこと。

講演「TPPを通じた構造改革を」八代尚宏 元総合規制改革会議委員

1305236反対賛成論の一方で、戦後の我が国の経済大国化は、自由貿易の恩恵に受けたからに他ならないではないか。製造業で稼ぎ、農業分野に所得移転させて国は富んできた。国内企業は海外に投資してきたが外国企業は日本に投資しないギャップ。非製造業の市場の閉鎖性と企業参入に規制。小麦250%関税とお米の関税率格差、政府主導の独占貿易でないか。
TPPへの参加の利点は、国内市場の構造改革を促進する契機となること。
社会保障関係費をどう賄うか(借金で支えられている)の大問題、
農地が2ヘクタール以下の小規模戸別農家が大半の国内農業の実態。生産者の利益を守り消費者の利益が無視されている国内農業カルテル化。一方で耕作放棄地は増えつづけている。
農業活性化の鍵は減反を廃止して、農家の大規模化・効率化を進め、価格維持にお金を入れるより、農家の所得補償をすること。株式会社化や輸出のための価格自由化など製造業と同じ取り組みに切り替えるべき。
既存の制度の障壁を外す〔構造改革特区〕の活用をこそ。

2日間にわたって現在おかれている自治体の課題と時代環境に対する今後これからの展望を考える機会を得ました。
人口減少、人口の加速的な高齢化とそのピーク、労働者人口の減少と社会保障財源、税収と行政サービス・行政の守備範囲のあり方等の今後への考察を深める材料が続いた2日間。
講演毎の会場からの質疑では、他自治体の議員がどう課題を捉え苦労しているかを垣間見ることができました。被災地自治体の議員として、バブル経済経験世代の議員として、社会の中堅世代の者として今後20年30年先への視点を持って取り組んでいかなければなりません。


「政権交代と地方自治の行方」に参加してきました

2013-05-23 | 国際・政治

第5回日本自治創造学会 研究大会「政権交代と地方自治の行方」に参加してきました。全国の自治体議員が400名以上が御茶ノ水の明治大学アカデミーコモンホールに参集。仙台市議会からは私と菊地崇良議員が参加。以下にその内容を私のメモから紹介し、報告します。

会長講演「地方議会改革のこれから」中邨章 日本自治創造学会会長

1305231インターネット選挙解放のインパクト大きい
地方議会改革には取り組めども、その方向性はどうか?
変わる議会の取り組みとして代表的事例は☆基本条例の制度化☆議会報告会の開催☆反問権の導入☆議事録の公開☆議員間討議がある。けれども議会内のそれに留まり、住民、有権者と一緒に改革する例は少ない現状。

大選挙区制の選挙制度に問題あり。議会と行政部(首長)の関係は本当に二元制か。首長側に絶対権限あり。
3無い議会の立場 【予算執行権、議会側の議会事務局ではない、365日に公務政務後援会私用の線引き難しく時間が無い】

議員は専門分野の確立が必要。全国3万5000議員の中で改革に積極的な議員は1割程度。陳情、請願制度重視の姿勢からの脱却。

インターネット選挙解禁は誹謗中傷の嵐の中に。国内のみならず海外からの目にも晒される。コンピュータを駆使出来ない議員は淘汰される。

講演「政権交代と自治の行方」神野直彦 地方分権改革有識者会議座長・東大名誉教授

1305232一括交付金化と税財源の移譲を目指した民主党政権「原口プラン」と異なる現政権は、特定補助金の一般財源化を目指している。
国の地方財政審議会の経過、分権改革推進会議の経過を説諭。
地方分権の推進に関する決議H5年6月より20年経過して今日まで。
財政学者の立場からドイツの財政学者の財政調整理論を解説。垂直的、水平的調整、行政任務、課税権の配分。補完性の原則。
日本の地方自治では行政任務と財源の非対応あり。事務権限の移譲と自主財源の確保のあり方。

提言「これまでの地方分権の取り組みと今後の課題」青木信之 内閣府地方分権改革推進室次長

1305233平成5年第一次分権改革始まり、機関委任事務の廃止、三位一体改革の本旨として税財政改革の道筋できた、そして地方分権改革推進委員会の経緯、権限移譲、出先機関改革、地方税財源と進めた途上で政権再交代。
国から地方への着実な権限の移譲を進めるとした第二次安部内閣。
国の基準と異なる地方独自の基準例として、公営住宅の入居基準、道路の構造に関する基準(交差点幅、歩道の幅員、勾配等)、保育所の設備運営に関する基準。
民主党政権下での、出先機関の原則廃止に向けた取組み経過。
ハローワーク特区(埼玉県)の事例紹介。
原点は、国と地方は対立構造にあらず。4POINTは 1.住民の想いを大切にする 2.基礎自治体の考え方を汲み取る 3.地域の元気をつくる 4.広域の連携を促進する。

提言「考えよう国と地方の仕組み」穂坂邦夫 NPO法人地方自立政策研究所理事長 前志木市長

穂坂氏が埼玉県職員、足立町職員、志木市議会議員4期、埼玉県議会議長、前志木市長を経験しながら終生取り組んでいる「地方から国を変える」関係のあり方(仕組み)の是正について説諭。国に考えてもらう前に、地方自らが地方の利益のために分権改革の促進に取り組もうとの趣旨。

パネルディスカッション「新政権と高齢者医療・介護制度改革の行方」
1305234パネリストー江利川元厚労省事務次官、澤井奈良女子大名誉教授、森田中央社会保険医療協議会長 コーディネート佐々木信夫中央大教授

医療介護の現状についてパネラーから
国の財政では、税収は微増の中で社会保障関係費は倍増。高齢者人口が倍増のインパクト。この20年で社会保障給付費は47兆円から109兆円に2倍。高齢者人口は1490万人から3079万人に2倍。しかしこの間、GDPは443兆円から468兆円程度。そして50年後、国民人口は4200万人減り生産年齢人口も半減の一方で高齢化率は40%に増える。

2012年度予算では、社会保障給付費109.5兆円の49%は年金、32%が医療、そして介護保険は8.4兆円の7.7%となっている。
社会保障給付費改革の根本は医療費改革であるが、世界最高水準の日本の医療の質の高さと量をどうすべきかの国民的議論が必要。

首都圏のこれからの大課題は急増により深刻化する高齢化対策である。
地域包括ケアの構築には地域包括支援センターを市町村が鍛え直すことと、澤井氏の弁??
少子化、人口減少社会を阻止することが前提となり日本の社会保障制度は存続できるかどうかが決まる。また存続の鍵は、日本の国際化グローバル化も前提となる。
我が国の死生観と欧州の高福祉国の死生観と高齢者介護の異なり。
寿命の考え方は健康で暮らす時間の長さと考えるかどうか。
公助の限界を知り「互助」の精神が浸透できるか。行政サービスに依存し過ぎて本来もっている自助互助の精神が萎えてしまっていないだろうか。

以上1日目。18時30分終了
会場には約400人の自治体議員。


宮城県高齢者退職者連合会の皆さんとの意見交換会

2013-05-16 | 国際・政治

1305161場所:県議会第三委員会室
議員側出席者:

岡崎トミ子参議院議員 遊佐みゆき県議 安孫子雅浩仙台市議

始めに、遊佐県議から県の復旧事業と高齢者福祉施策、そして地域包括ケアシステムについて説明があり、次に岡崎トミ子参議院議員から介護保険制度のこれまでの動向と民主党の取り組み/主張について説明があり、最後に私からは、上がり続ける保険料の問題と地域包括ケアシステムの理論と現実的課題についてお話をさせていただきました。
高退連の皆さんからは、医療費窓口一部負担減免の打ち切りについて、若い世代が抱える将来不安と社会保障制度改革の方向性について、認知症サポーター登録制度について、老人ホーム等施設整備の現場についてなどの意見をいただきました。
介護保険は次期27年度改正が大きなポイントになることを出席者相互に確認し、社会保障制度改革国民会議の動向に注視しながら、国会では岡崎トミ子参議院議員に奮闘いただくよう要請しました。