あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

東北ガバナンス研究会セミナーに参加

2010-10-29 | 国際・政治

第2回東北ガバナンス研究会セミナー     会場・メディアテーク7F

1第一講演 
      「仙台・東北に影響を及ぼす大きな流れ」仙台市伊藤副市長
少子・高齢・人口減少の進展 103万8000人から10年後には102万8000人の微減に。東北全体が人口減が加速する中での微減。
東北他県からの転入4000人超(平成21年)
生産年齢人口に対する高齢人口率を見ると、25年後、仙台が52%、宮城県は60%、最多は秋田県が81%の高率となる。

仙台市は東北全体と同様の経済変動の影響を受ける。経済成長率は高くても2%程度と踏まえておく必要あり。
環境問題への対応では、仙台市は対90年比23%増となっている。運輸と家庭部門の割合が高い特徴。 
財政制約の深刻化が進み、来年度以降5ヵ年の収支不足は1500億円超。

仙台市の特徴は、サービス業29%、製造業は7%にすぎず、第三次産業の都市。全国的に比して低い製造業率。
卸売・小売業生産額は東北6県の県単位よりも仙台市が3割高く、山形県の倍以上の額。商品販売額は2倍から3倍超の額。
支社の割合は他の政令市平均43%に対して、56%と高い割合。

交流人口数は21年度1937万人と例年より300万人超となったが、宿泊客数は440万人で下がった。まだまだ交流人口は増える素地ありと解釈。
自動車と半導体関連の産業集積が進んでいる宮城県。産業の最後のフロンティアとしての宮城県と仙台市の位置づけ。
政令市において環状高速道あるのは仙台のみ。 
東西線工事の進捗は順調、着実に27年開業へ。市内鉄軌道5線と機能集約都市。

仙台市総合計画の策定。構想/計画/実施計画。
機能集約/地域再生型市街地形成
公共交通中心の利便性高い交通体系構築 都市軸の形成と地下鉄東西線
申請中の特区あり。青葉山・国際センター 仙台駅周辺 卸町・六丁目・荒井地区
魅力を向上する都市力づくり 仙台のまちのブランドを高めていく。東北全体の発信・交流機能の強化
首都圏プロモーションチームを9月より発足 東京事務所、経済局など(職員20名)より首都圏へ顔の見える営業活動をおこなっていく。

伊達武将隊が8月よりスタート大好評。名古屋市の先進事例と仙台市   秋保/作並温泉地と観光コンベンション機能の強化 

世界に向けた東北全体の発信として、中国沿岸部へのアプローチ。先週、マカオ見本市(入館者数6万人)に出展。仙台牛、味噌、雄勝すずり、お茶 「日本館」として仙台・宮城で出展した。ギャンブルのまちマカオは香港と異なる日本未開地。

経営のイノベーションと中長期的な視点に立った前向きなリストラ。
効率的な行財政運営と市役所の自己変革「せんだい大志塾」広い視野を持ち、都市間競争に打ち勝つための人材育成。

村井知事の挨拶
東北のくくりで考える研究会。道州制論者のひとり
。「東北」のくくりで物事を考えていく時代。当会とは末永くお付き合いしていきたい。

Cimg0872 第二講演
      「政治が動く・ 政局の分析」 福岡政行氏
情勢が流動的な中にある現下の政治
民主党の大臣は勉強不足。格好付けの政経塾出身者。菅政権はもたない。仙谷官房長官の評判悪。株安、円高の進行と政権。
米国の中間選挙結果の方向性とローマ帝国の滅亡期。

尖閣諸島問題。前原、岡田ラインが即逮捕の方向へ判断。衝突時のビデオ映像が世界に配信されたならば国際世論は中国に対してどう動くか。
6年前の尖閣諸島への
中国人上陸事件時の小泉総理の判断。今回の顛末との違い。
中国政府による確信的、意図的な今回の事件ではなかったのか? 明石元国連事務局次長の受け止め方。中華思想と南蛮人。
東西南北は野蛮人、中華とは地球の真ん中の誇り高き国。
中国はアメリカ国債を150兆円も保有。一方で日本は今100兆円に足りないならば、米国中国パートナー関係の強さ。

ノーベル平和賞授与国 小国ノルウェーの中国への毅然たる態度と、日本国政府の態度。
細野議員の北京訪問とフジタ社員の釈放。 
経験不足、戦略不足、勉強不足の政権に先はない。菅と仙谷が続けば日本国はもう持たない。
政権の誤った判断の連続とは、官僚は国家国益のために働いているが、民主政権では政治家主導と称して閣僚が官僚に聞いてこない故に。

参院選惨敗後の対処。偽メール問題時の根拠・裏づけないままの予算委員会爆弾発言の危うさそのままに政権党に。
今こそ挙国一致、救国一致内閣として、共産党を除き組閣、岡田総理、谷垣官房長官、与謝野財務、石波防衛、亀井沖縄担当の構想。
「針の穴を通す駱駝」発表予定

日本の経済的国難の深刻さ。東京でさえ大変。
愛国は無罪の国とする中国。
日本を潰す国。ユニクロ、ダイソー、ニトリはすでに中国の外へ。
日本経済が全面的に中国から撤退すれば日本国内経済は二割下がるが覚悟あるか。

自民党も見てくればかり。みんなの党も限界。すでに勘違いしている。政治は妥協であり、決断しないことが最悪。決断とは、一つに決めたら他を断つこと。現下の政治を選択した国民は無意識なる犯罪者、共犯者である。 

福岡氏の講話はメリハリとリズムあり、言葉と文脈が明瞭で、時間の経過を全く感じさせない。表現の誤解は少なくないが、そのいずれもが福岡氏ならではの指摘表現なのだと思う。講話を構成する中身には、情報と分析のどれほど分厚い蓄積があってのものかと推察する。

第三講演
       「東北の地域公共交通の現状と課題」
       国交省東北運輸局 企画観光部交通企画 山崎課長 

高齢化と人口減のパイオニアである東北。全国より5年先を進んでいる。
人口と面積。人口比7.4%のみ、面積比では17%。人口密度が低い東北。
バス路線の廃止が進む東北全域。昨年度だけでも総路線距離180キロメートルの生活路線バスが廃止されている。
バスのバリアフリー率も低い東北地域内公共バス車両。減収と路線廃止の負のスパイラル化の進行。

交通基本法のスキーム (地域公共交通ルネッサンス
ローカル線の活性化、地方バスの路線維持対策。
デマンド型交通(タクシー) 仙台市では学生フリーパス事業がある。

交通基本法の原案は民主党から。生活交通サバイバル戦略
法の背景は、経済成長を支える、地域社会の活性化、まちづくりと一体的、地球環境問題に対応、移動権の確保、(訴訟のリスクも鑑みる)など。

20年後には後期高齢者75歳以上の割合が20%を超える。買い物難民600万人の発生。
1250万人の国民が公共交通機関から見放されている現状課題。

自家用車所有者と非所有者の外出率の比較では地方都市では26%の差がある。地域公共交通崩壊の危機の中。民間事業者任せの限界。住民発バス路線の確保策へ。
GDPの2倍に近づく国の借金財政下でできる施策と、効率的公共交通の追及。選択と集中次第。スパイラルダウンの現下の構造からアップへの知恵の出し合いお互い。ニーズにあわせた仕組みの構築。

以上。3講演、計3時間半。  「東北」を唱えるこの研究会の会長は、元仙台市副市長加藤義雄氏。大変お疲れ様でした。

Cimg0873 県議会議員の佐々木敏克氏。先日、今期での勇退を表明した。平成11年に当選以来、高校の先輩ということもあり党派県市を超えてご指導いただいてきた。3期12年、これまでのご精励に心から敬意を申し上げます。


ゼロエミッションハウス・次世代エネルギーパーク視察調査

2010-10-27 | 国際・政治

地球温暖化防止等調査特別委員会視察2日目は、Cimg0839茨城県古河市にある(茨城県 次世代エネルギーパーク施設) 積水ハウス 1010271ゼロエミッションセンターにて「ゼロエミッションハウス」「資源循環センター」を視察調査。ゼロエミッションハウス/ウェルカムセンター/資源循環センターの3施設がセンター内にある

Cimg0846 JR東北本線古河駅から車で20分。東利根工業団地内にある。住宅の性能・機能のすべてを揃えた「住まいの科学館」となっている。(担当者談)

ゼロエミッションハウス 洞爺湖サミットの近未来型住宅をセンター内に移築。。
暮らしの快適と地球の快適を両立した家。住宅からの二酸化炭素オフと建築廃棄物オフを実現する家。Cimg0852

建築廃棄物オフ 住宅からの二酸化炭素排出オフ 生活時の排出が7割となっている実態の上に、生活時の削減への取り組み。

1010272高気密高断熱 高効率給湯、超寿命光源の使用。創エネと省エネによる排出マイナスへの実験
洞爺湖サミットで、世界から絶賛されたゼロエミッションハウス 環境の視点で建設する家を提案。

Cimg0855 エコセメント 屋根緑化 真空断熱ガラス 有機EL照明(山形県産業技術振興機構が開発) 間伐廃棄木材 調湿建材 再生ガラス建材 計画換気システム等々の住環境技術が集積したハウス。

1010273資源循環センターは、人の手に頼る分別、分別化27分別80品目に細分別している。Cimg0863Cimg0862 Cimg0864 関連業者やメーカーの理解と協力の上で、リサイクルできない廃棄ごみは半減している。

2日間、積水ハウス㈱が進めているエコ施設を中心に、業界の先端を行く地球にやさいしいエコ住宅と住宅に関わる各種先端実用製品を視察調査できた。同社は環境省認定の「エコファースト企業」 であり、CEOは東北学院大学出身者である。


地球温暖化調査特別委員会の視察で東京国立市へ

2010-10-26 | 国際・政治

積水ハウス株式会社 サステナブルデザインハウスSDHプロジェクト実験住宅
Cimg0834現地視察調査(東京都国立市)  
総合住宅研究所納得工房 江見和明部長より説明を受ける。 
永続的で呼吸する家 日射遮蔽、日射取得モードへの切り替え

1010261屋上には屋上緑化と家庭菜園 リサイクルセンサー 
生体センサー 循環型資源の積極活用。  

Cimg0807浴槽の移動。月を眺められる寝室
現代の生活作法 「
学びながら暮らす家

敷地面積120坪 地下一階地上2階と屋上庭園付 住宅地内の一角に 地階から屋上まで 南面は前面サッシ窓
地下水の活用屋上へ汲みCimg0816上げ庭園に利用、屋根に自動的に散水。
リビングにはペレットストーブ
1010262床暖房は地下水を温水にして循環。同規模同水準の住宅との比較として二酸化炭素の排出格差は、計算値としては25%の削減効果あり。
技術指導は芝浦工大の研究室。

既存の住宅において、このラボハウスの部分的な取り入れは、展開中だが、縁側空間の転用などケースバイケースの適化を試行。年間5000人の来場者の内訳は、メーカーや工務店、大学研究機関、設計士、公的関係者など。 
グリーンファーストハウス、国の指定により太陽光パネルや、「エコ上手」には賃貸住宅に補助金あり、仙台市ガス局との連携も進めている。またエアコンの更新への助成金活用あり。
 スマートグリッドによるメーカー間の共同研究は、エネルギーの最適化実験として課題あり。
屋上庭園の土壌は、防水シート上に2センチ厚の保水マット仕様となっている。

環境を考えた技術の粋を集めた実験住宅。実際に人が居住使用してみた上で、どの程度の少エネ効果が実際あるかの検証が必要と思う。一般住宅化には、建設コスト的にも部分的に何を組み込めるか、予算に応じて、エコシステムを部分的に取り入れられる商品開発を期待したい。エコは高すぎては、一般化は無理である。


東北大エコラボを視察

2010-10-14 | 国際・政治

Cimg0465 地球温暖化防止等調査特別委員会の市内視察を実施。東北大学大学院環境科学研究科「エコラボ」を視察。 東北大青葉山キャンパスの中で一際目立つ建築物。会議室や教室として通常使用。

Cimg0464 環境科学研究科長・田路和幸教授にご説明いただいた。エコとは先ず自然物を利用するのではなく、長持ちさせること。モノを長く使うこと、最たるものは住宅の長寿命化。

太陽光発電も交流変換のロスを経ずして直流のまま使用。台所では水流も蓄電する。 国内各メーカーが省エネ製品の開発にしCimg0462 のぎを削っているが、それらを統一規格にすることが大きなエコである。環境とは豊かな日常への格闘であり、豊かさの価値観を転換させること。

エコハウス(地球にやさしい住宅)は高価格であるとする先入観も変えていくこと。無理して我慢を強いるものではエコは続かない。気楽に始められる入り口が大切。

これまで3回の委員会では、前回の吉野博教授と今回とで先端分野の東北大の先生に2回ご教示いただいた。仙台市内に世界先端レベルの有識者が多数いることも仙台の強みである。本委員会では、委員会調査の成果として、生活環境における温暖化防止の取り組みを具体に堤案したいと考えている。したがって次回委員会では、民間住宅メーカーゼロエミッションハウスへの視察調査を予定している。

人が一番長く過ごす空間である住まい(住宅)がエコ化することは、暖化抑止へ大きな前進になるのだ。エコハウスのモデル地区を「あすと長町」に誘致する提案はどうか。


22年第三回定例議会が閉会

2010-10-07 | 国際・政治

Pos_h22_no3 定例議会が閉会した。1ヵ月余の間、補正予算と昨年度の決算審査を中心に開会。決算委員会は審査中の私のメモから概要を紹介しているとおりです。来春の選挙を大いに意識した質疑も少なくありませんでした。また会派によっては、常任委員会で質疑した内容をそのまま繰り返し続けるところ、質問ではなくて主張と意見だけで終わるところ、後援会報を作製するための場面づくりのような時間なども少なくなくありました。

今回の議会で、特徴的だったのは、奥山市政2年目に入る議会として、市長のリーダーシップ如何の点。市の財政運営は深刻な状況に直面していて、そのため行革は断行していかなければなりません。行革なくして、仙台市の未来なしです。その行革の進め方は、市民への説明責任と理解・納得の得られ方が重要で、担当局間のギャップ無く一体となって、市長のリーダーシップが発揮されなければならないものです。しかながら、今議会を通して、担当局間の連携不足と市長・副市長の立場の不明瞭さが場面場面で感じられました。

また、市当局側からの答弁では、担当課長に答弁を振向けることが多く、事案の重さや、議会の場を通して、考え方を含めた説明を議会に示す姿勢が感じられなかったこと。先ず市民の代表である議会へ丁寧な説明を行ない理解を得られずして、市民への対話と納得とは本末転倒ではないか。

また、今議会では国へ仙台市から物申す「意見書」は一本。その意見書とは、尖閣諸島における領海侵犯への厳重抗議です。市議会全会派一致により、政府と国会に提出することを決定しました。この問題は、政党やイデオロギーに関係なく、国家の主権に関わることであり、地方自治体にあって仙台市は東北の中枢自治体の立場であることから、会派間の調整を詰めて全会派一致となったことは佳きことでした。

いよいよ、来春の任期満了まで半年となりました。議会改革を促進し、新しい地域主権、地方自治の時代に適う、市民の代表が集う議会とすることを目標に来春に向けて、臨まなければなりません。新しい人と空気が議会に入り、良識ある市民とともに伸びやかな仙台市創造への助走を始めるこれからです。

追記・ 仙台市内の県議会市議会も5区選挙区の現有議員数を確認して、勢力拡大に努力することは当然なことです。若林区の市議・県議 太白区の県議・市議 宮城野区の県議・市議 泉区の県議はそれぞれ新人も立てて戦わなければ、次の総選挙で議席は無いものと知るべし。