ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

アンリ・ル・シダネル展

2011-11-24 23:24:53 | Art
旅の画家「アンリ・ル・シダネル」が最も愛し、長く暮らした「ジェルブロワ村」です。

フランスの美しい村100選 ジェルブロワ村


24日午後、埼玉県立近代美術館にて、観てきました。
いろいろ調べていましたので、今日はここまでで時間切れです。また後日に。


《追記》

ジェルブロワを「薔薇の村」にしたのは、画家「アンリ・ル・シダネル」です。
この村は 戦争で破壊されたまま、教会と壊れた城塞だけの寂しい村でした。
彼は古い修道院をを買い取って、1901年にこの村に住むようになり、離れ家、アトリエ、薔薇園および庭園を造り、
美しい薔薇の家となりました。
これをきっかけとして、薔薇の村となり、この寂しい村へ人々が訪れる村となりました。

アンリ・ル・シダネル(1862-1939)はフランスの画家です。
1862年にインド洋のモーリシャス島で生まれ、1939年に第2次世界大戦勃発の数週間前に亡くなるまで、
印象主義、新印象主義、象徴主義など、さまざまな芸術運動に同時代的に接触があり、影響は受けたに違いないのですが、
主義や流派に属すことなく、独自の画風を展開しました。


初めて描いた絵は《自画像・鉛筆画・1878年・ダンケルク》でした。16歳ですでに才能を開花させていました。


《月明かりのなかの輪舞・リトグラフ・1899年》


《ルイ・シダネルの肖像・鉛筆画・1900年》


《カミーユ・ル・シダネルの肖像・1904年》


《イヴォンヌ・ル・シダネルの肖像1930年・鉛筆&パステル》


初期のみ、人物画が見られますが、ジェルブロワに住む頃以降には、人物はまったく見られません。
(わたくし個人としては、幼子やカミーユ(妻)の肖像画が好きでした。
ガーデンテーブル、薔薇の花咲く家、夜の森、月夜、夕暮れに家々の窓からもれる光といった身近なものを描いていますが、
そこに人の気配を感じさせながら、空席なのでした。
その作風は、時代や文化を超えて鑑賞する者の郷愁を誘い、地味な存在でありながら普遍的でもあります。


《青いテーブル・1923年・ジェルブロワ》


《離れ家・1927年・ジェルブロワ》


《薔薇の花に覆われた家・1928年・ヴェルサイユ》


この「アンリ・ル・シダネル展」は画家の曾孫で美術史家のヤン・ファリノー= ル・シダネル氏の企画・監修のもと、70点を展示し、
日本での初めての試みだそうです。

絵画の題名、制作年の後に書かれているものは、描かれた土地名です。それほどにアンリ・ル・シダネルは旅の画家でした。
移動した土地の名を列挙しますと、きりがありません。展覧会には移動した地図までが掲示されていました。
代表的な作品が生まれた土地は、主にジェルブロワとヴェルサイユでした。

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