eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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昔の比率差動継電器RDf(87)のCT比(電流)合わせ

2022年03月29日 | eつれづれ

円板式の2巻線変圧器保護用比率差動継電器RDf(87t)接続図。
当然、継電器は3台必要。
現在の継電器は3相分入っており、比率、過電流、高調波の要素保護も可能。

変圧器の1.2次変流器(CT)比(電流)が異なるのでCT比合わせるため補償変流器を用いた。
デジタルは2.2~12Aまで0.1Aステップで可変、記憶出来るので変流器(CT)比率は、ほぼ100%マッチング可能となる。
これが、今まで考察したデジタル継電器のマッチングタップ電流整定となる。
三菱電機(株)CAC1-A01D2参照。


マッチングタップ電流整定の理解

2022年03月29日 | eつれづれ

7,500kVA特高変圧器の1.2次マッチング電流タップ整定は1次=5.7Aで2次3.3Aとなる。
変圧器の定格電流でマッチング整定を継電器に記憶させているので、これを元に差動比率をエクセルの様に計算している。
次に1.2次の変圧器事故で差動電流が流れた場合例を変流器(CT)2次側の5A入力を適宜、変えて継電器動作、その時の比率を確認してみる。

1次側電流は定格にして(マッチング電流5.7A)、2次側電流を(マッチング電流3.3Aから2Aに下げてみる)
この時の6.6kV側、電流は定格656A-事故想定電流400Aとなり256Aの差電流となる。
2巻線変圧器保護用比率差動継電器RDf(87t)の比率は計算上39%で整定40%ではエクセル上の動作表示は無いが(誤差10%)、本物では事故遮断だろう。

2巻線例の変圧器保護用比率差動継電器RDf(87t)では1.2次の変流器(CT)比が異なるので、マッチング整定入力Aを継電器に先ず書き込む事になる。
詳細は継電器マニュアルを参照。
これで理解したか比率差動継電器RDf(87)...何事もやって確認してみないと判らない。
マッチングタップ電流と変流器(CT)比との関係が漸くわかったか...オソマツ。