黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

好戦パフォーマー

2012年05月08日 10時59分32秒 | ファンタジー

 当然ながら、ヒトや他の動物たちは喧嘩するときはする。私の場合、喧嘩とはいつでも誰とでもするのではなく、なにかをきっかけに、発作的に、あるいは止むに止まれずやってしまうのだと思っている。しかし、なかには喧嘩の種を探し回っているような好戦的な者もいる。ヒトや動物っていうのは、性善、性悪のどっちなのか、何千年もの間、議論しているのに答えが出ない。
 このことについて、今回やっと、動物たちは、基本的に争いを好まないことがわかった。ヒトではない。ご覧になった方々もいらっしゃると思うが、最近投稿されたふたつの動画によって完璧に証明された。そのひとつ、一頭の犬が、激しく闘う二匹の猫に吠えかかり喧嘩を止めさせるもの、もうひとつは、二羽の鶏がウサギ同士の取っ組み合いを力ずくで諫めるというものだ。私としては、動物といっしょに暮らして、ある程度想定していたとはいえ、これら動物たちの実写映像は衝撃的だ。
 ふたつの動画ではいずれも、喧嘩するのは同じ種類の動物同士、止めに入るのは別の種類の動物。喧嘩は、似た者同士に多いのだろうか。また、仲裁する動物と喧嘩する動物との垣根はごく低いということ、つまり異種間の意志疎通が日常的に行われているような感じがする。そして肝心なことは、動物たちは、他者を思いやる精神性、社会性を有しているということなのだ。それらが本能にもともと具備された能力なのか、生まれてから学習によって修得されたのかはともかくとして。
 ヒトは、こんなストレートに、他者の争いを止めるようなまねはできなくなってしまった。そうなったのはきっと、他の動物の歩む道からとめどなく外れていくヒトの精神に原因があるのではないだろうか。そのことを如実に表す例のひとつに、ヒトの憎悪をかき立てたり、あたかも火があるかのように煙を立てたりといった、やらなくてもいい争いをわざわざ招き寄せようとする好戦パフォーマーの異常発生が挙げられる。(2012.5.8)

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