カリントウ余談

　先日のブログの写真、はなの写真立ての前にカリントウを供えた写真だが、実は不思議な構図なのだ。よく見たら、はなが写真立てもろとも、後ろ側にそっくり返っている。
「どうしてこんなふうに写るんだろう？」と思って、写真立てだけを撮り直してみたのだが、何枚撮っても、そんな不自然な倒れ方にはならない。
　まるで、「せっかくだからカリントウでもいただこうかい」と、はなが伸びをして、動き出す寸前みたいに見える。（2023.7.15）
正面から撮った写真も比べてみた。

六月目のカリントウ

　今日は、はなの六月目の命日。父さんは、数カ月ぶりに黒糖カリントウを買ってきた。はなだけでなく、父さんも大好物なのだが、実物にお目にかかるのは久しぶり。何だかカリントウを食べる張り合いがなくなったのかも。でも、やはり美味い。

　母さんが、２階の祭壇の骨壷の前にカリントウを供えたときのことだ。硬いものがぶつかり合うカチンという音がした。はながあわててカリントウをなめようとして自分の歯を皿にぶつけたのでは、と母さんは言う。

　父さんもさっそく、はなの写真にお供えしたたが、はなはウンともスンとも言わない。（2023.7.12）

他愛のない車の話

　私は車好きの部類ではない。こんな車が欲しいと思ったり、車に乗っていれば時間を忘れるといった経験がない。それでも若い頃は、スタイルのいい車とか、スピードが出る車とかに、人並みに興味をひかれたことがまったくなかったわけではない。

　今の車を買った１８年前は、市内の販売店を数軒回って展示品の中の一台に決めた。次に乗る車はEV車にしようと考えながら。それから長い月日が経ったのに、事態がまったく変わっていないとは……。

　次の車検まで１年を切ったので、春先からネットなどでお買い得品をそれとなく見ていたのだが、欲しい車に出会わない。決められないのは、車に限ったことではない。情報通信や商品売買、投資とか、芸能、スポーツ分野など、流行の商品流通にはなるべく乗り遅れる生き方をしているうちに、物に対する好奇心が薄らいできたような気がする。

　なので、車選びに当たっては、なるべく姿形に左右されないで、車の機能さえ備わっていれば、といった観点で決めようと思うのだが、往年の名車スカイラインや2000GT、シルビア、コスモなどには、今でも乗ってみたいという欲求がちらっと頭をよぎる。（2023.7.7）

夏風邪か？

 　昨朝、喉にあったかすかな違和感は勘違いではなかった。今朝、目を覚ましたら、残念なことにほんとうに痛い。熱は36.2°しかない。これなら私の平熱。今日あえて出かける用事はないのだが、何件か電話しなければならない。午前中は体がだるく、なかなかその気にならない。昼食後、相手の方から電話が来た。辛抱強く連絡を待ったのだろう、話がぜんぜん弾まなかった。

　ところで、自家用車をそろそろ替えようかと、それとなく車探ししていることを、最近ブログに書いただろうか？　健忘気味なので、ダブっていたら読み流してほしい。

　今乗っている車は、はなの１９年の生涯とほぼ重なっている。片道３時間の転勤先に、はなもいっしょに車で赴任した。そんな車を手放したら、はなは寂しがるのではと、たわけたことを思うのだが、冬の雪道、つまりオフロードを走り続けた車体はかなりガタがきていて、エンジンの方からなのか、ときどき聞き慣れない音がするようになった。

　先日、車屋で３年落ちの中古車を見た。自車を見慣れた目にはまったくの新車。１万キロしか走っていない。値段も手頃。自車は雪道に腹を擦りながら１３万キロ。でも、買えない。

　歳を重ねるほどに堆積した記憶が、決断の足を引っ張る。どんなものにも一つや二つ、キズがあってこそおもしろさが感じられるのだが。それとも、決めようとするエネルギーがいよいよ切れてしまったのだろうか。（2023.7.5）