黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

はな一色

2023年03月12日 16時20分49秒 | ファンタジー
〈2021.1はな〉
 四六時中、はなのことを思い出しているわけではない。雑事をこなしながら普通の日常を送っているのだが、思いの丈を文字にしようとすると、はな一色になる。
 それでも、このごろは悲しさのやってくる回数がかなり減った。はなの元気なころの楽しく充実した日々を回想する心の余裕さえ芽生えてきた。でも、思い出の幕を閉じようとしたら、やっぱり涙が込み上げてくる。
「父さん母さんの傍にいつまでもいるんだよ」と、はなは言うのだが。(2023.3.12)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

突っつかれた

2023年03月11日 17時23分00秒 | ファンタジー
 はなが姿を消して2ヶ月にもなるのに、どうしてここにいないのか、ふと、わからなくなることがある。いないのがじつに不自然な感じがする。この手に負えない状況を修復することは、宇宙のほころびを取りつくろうことが不可能なのと同様に、一生かけてもできそうにないような気がする。
 でも、ときには変なことが起きる。数日前になるが、寝苦しくてしばらくうつらうつらしていたら、右足の上に何かが乗っかった。あるはずのない衝撃に動揺し、すっかり目が覚めてしまい、ついでにトイレに行こうと体を起こしたとき、背中の下の方をトンと突かれた。右足にかかった重みは夢かうつつかといった感じなのだが、背中の感触はまさか錯覚ではないと思う。
 はながいないのは悲しいけれど、こうしてたまに来てくれるのは、この上なくうれしい。    はな! いつまでいてもいいんだよ。(2023.3.11)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ひな祭りグッズ

2023年03月03日 18時08分18秒 | ファンタジー
 今年も、ひな祭りのグッズを家中に飾った。
 はなと過ごした19年の日々は、あまりにもあたりまえの日常だったので、特別なこと以外、思い出そうとしてもほとんど確かな記憶がよみがえらない。そんなに長い間、いっしょだったのだろうか、と思ってしまう。
 でも、はなが、写真のひな祭りグッズを興味深げに嗅ぎ回ったことは、つい昨日のことのように思い出すことができる。時間とは順序よく流れるわけではないのだ。(2023.3.3)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする