黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

君子ネコ

2018年03月21日 11時36分59秒 | ファンタジー

 はなは、名前を呼ばれると必ず「ニャンじゃ」と返事をする律儀なネコだ。もちろん相手は父しゃんと母しゃんにだけ。
 昔、しゃべる馬のテレビ映画があったが、彼もしゃべった相手はたった一人。動物とおしゃべりできると告白するヒトは、古今東西にかなりの数がいるので珍しくないが、生き物全般に向けて意味が通じる言葉を発声したのは、歴史上、後にも先にも犬のドン松五郎だけ。他には聞かない。
 はなは、けっこう忍耐強い。立て続け10回くらいなら、ニャンじゃをニャンとか返してくれる。ちょっとふざけて、ほかのネコの名前「ユキ」「タロウ」などと呼んでみたらどうなのか。それにもみごとなお返事があった。
 はなは、幼いころからおしゃべりで話しかけに敏感な性格なのは間違いないが、そうではなく、実は、たくさんの名前を持つネコなのかもしれない。というのも、はなは、一日中「はな」ではない。ゴロゴロしていても、次の瞬間、何の脈絡もなくバクッと噛みついてくる。まさに猫格変じて別ネコになる。でも、はなは噛んだら必ず、ごめんねと手をなめてくれる。この猫変ぶりがまたかわいい。
 君子は誤りを犯したなら、すみやかに自ら豹変するものだと言う。つまり、はなは君子ネコだ。この国の政治家のことではないが、豹変できない君子は誰からも見向きされなくなる。(2018.3.21)

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目が覚めて

2018年03月16日 11時36分29秒 | ファンタジー

今朝、目が覚めたら、たった今見ていた夢の残像が脳裏に浮かんだ。
高架下の路上で、黒っぽいネコと顔を寄せ合って寝転んでいる夢。ずっとそうしているわけにもいかないので、ネコを抱き上げて歩き出そうとするところで夢から覚めた。
私は、夢の中でいっしょだったネコに、ものすごく親しみを感じたが、いつどこで知り合いになったのか判然としない。黒い毛並みの「との」だったような、でも、「はな」のような感触だったような、不思議な夢だった。(2018.3.16)
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長老はな

2018年03月07日 10時07分05秒 | ファンタジー

 3月7日は、はなの満14歳の誕生日。いよいよわが家でいちばんの長老になった。でも食いしん坊なのは相変わらず。
 この写真は、雛祭りのご馳走の魚缶を食した直後の様子。残りは父しゃんがいただいた。父しゃんとしては、甘いものをたらふく食べられる雛祭りが、5月の節句より楽しみなのだ。
 誕生日のご馳走はまだかな、母しゃん?(2018.3.7)
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小説ぎらい

2018年03月03日 16時23分36秒 | ファンタジー

 直近1ヶ月のうちに、手に取った小説というと、「源氏物語」「日の名残り」(いしぐろ)「真夜中のパーティ」「ハヤ号セイ川を行く」(いずれもピアス)か。このうち「源氏」を読み切るには数年かかるだろうし、「日の名残り」は読み通す自信がない。何度も書くが、ピアス物は私にとって別格。2回読まない主義の人間なのに、「真夜中のパーティ」を読むのはこれで3回目だ。
 最近の本でおもしろかったのは、「オホーツクの古代史」(平凡社新書)「生きて帰ってきた男」(岩波新書)。読み始めたばかりの「8/17、ソ連軍上陸す」(新潮文庫)は占守島の攻防を記録したノンフィクションで、参考になるかどうかまだわからない。これから読もうとしているのは、「戦争調査会」「世界神話学入門」(いずれも講談社現代新書)。私のアウトドアぎらいシリーズに祖母と父親のことを書き留めるため、しばらくの間、保坂さんらの戦争物をいくつか読むつもり。今年中には叔母から父親の出征前後のことや、祖母にまつわる言い伝えなどを聞き取りたいと思っている。
 年取ると誰でも思うことなのだろうか。雑事によって自分の時間がちょっとでも削られると、人生の残り時間が大幅に少なくなるような気がしてならない。最近は小説の最終ページまで時間を配分する余裕はもうない。こんな小説読みに没頭できない者が、自分の書き物のために資料あさりするようなことになったら、小説本なんて開く気になるわけがない。出だしの1ページだけ目を通したら、全体がわかるという小説なら助かるのだが。最後にどんでん返しで決着する筋書きなら、そう書いておいてくれれば最終ページから読むものを。(2018.3.3)
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