黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

見守りネコ

2019年07月26日 14時54分44秒 | ファンタジー

 自治会の見守り隊に参加して2年が過ぎた。週1回だけ早朝か夕方、近所の小中学校の通学路に立っているだけなのだが、なんだかんだと用事が入って、皆勤にはほど遠い。
 はなも実は見守り隊のメンバー。ただし、見守りの対象は子どもたちでなく、父しゃん。この数年、夜が更けて父しゃんがふらふらと階段を上がろうとすると、滑り落ちないか心配そうに同伴してくれる。それから、コテコテ言いながら布団に入った父しゃんの枕元に座りこんで、父しゃんの顔をじっと見下ろす。うんともすんとも言わない。ただ父しゃんがおとなしく寝つくまで監視しているだけ。実に律儀な見守り猫。ときには父しゃんの枕に顔を載せているうちに、眠ってしまうこともあるようだ。
 外国の老人介護施設に、危篤状態に陥った老人の傍らに必ず寄り添う猫がいたという。はじめのうちは、不幸を呼ぶ猫だと嫌がられていたが、そうではなく、孤独な老人を励まし最期を看取る、けな気な猫だと評価が変わり、名物猫になったそうだ。
 はなが、枕元でじっと見つめる眼差しは、気のせいか、母猫の目のように優しく静かだ。年取った猫にとって、人はみな子どもに見える? それとも看取りの練習? いずれにしろ、父さんは、はなに見つめられるとすぐ寝つける。(2019.7.26)

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松浦武四郎余談

2019年07月13日 09時40分15秒 | ファンタジー

 来週月曜、某局で松浦武四郎の蝦夷地探検物語が放映予定だ。ここ北海道では6月始めに先行放映された。その武四郎が三重県松阪市出身だと知ったのは5月の関西旅行の最中、三重に住む同窓生が教えてくれた。武四郎は、松前藩によってアイヌが住処を逐われ奴隷のように酷使されている現状に抗議し、蝦夷地を幕府直轄地とする提言をしたため、松前藩から命を狙われたという。後の明治政府からも武四郎は受け入れられなかった。時代を先取りしすぎた思想家だった。

 そんなわけで、彼の名が流布しているのは北海道と三重だけ?  なので視聴率はあまり期待できないかもしれないが、某局の場合、まったくの採算度外視とは言わないまでも、やはり固定客を持っているからこんな地味なのも製作できるのだろう。人の懐を当てにするな、とお怒りの方々の気持ちがわからぬではないが、こういう番組だってたまには作りたい、作るべきだという志をもつ人々もいる。

 一部の方々から、選挙戦真っ只中の微妙な時期なので、もう少し先送りしたらどうかという意見があるやに聞くが、やってしまう方がスッキリするのではないか。心配しすぎ? (2019.7.13)



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