BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

3秒という時間

2021年01月03日 | 古本
原平さんもすでに故人、あの新宿四谷3丁目で、バー「ミドリ」での中平 卓馬氏(中平さんも故人に)との話は聞いていて面白かった。
アタシは物言わぬ洗い物ボーイに徹していたが、いずれは何者かになろうと不眠症になりながら焦っていた、刺激を受けたのは言うま
でもない。中平さんに〔新宿ムービー〕を教えてもらい中古のボレックス16mmカメラを買った。思えばそれがカマラマンのスタート。
あれから50年以上になる。もう夢の中だ。原平さんもその後作家として「直木賞」を受賞した。 
 「老人とカメラ 散歩の散歩の愉しみ」 著者 赤瀬川 原平 実業之日本社 定価2000円+税
  ( 1998年4月25日 初版第1刷発行 )

ひょっとして既読かと疑いながら読んだ。桶川ストーカー殺人事件ものは何冊も出ており読んでいたが、読み進めると既読ではない
ことが分かった。ほかのとは埼玉県警のヘボさは同じだが、被害者の友達への食い込み方は断トツだ。して警察でもないのに真犯人
を断定するまでに至った。被害者の両親とも信頼関係が築けていたのだ。そして1年後にはこの本も発刊されていた。書くべきネタ
をこれ程に持っていたのだから当然というべきか。FOCUSという週刊誌はもう今はないが、今でも在ったらと時々思う。こんな取材
をさせるだけの余裕があったのだね。
以前は3秒で女は男を瞬間に見定めるべきだと、その逆もアリと書いた。その考えは今も変わらない。
 「遺言 桶川ストーカー殺人事件の深層」 著者 清水 潔  新潮社 定価1400円+税
  ( 2000年10月20日 発行 )

11月から年末までに読んだのは7冊、以前の何分の1かだ。雑用やいろんな事情はあったが、それにしても少ない。反省だ。


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