Trackin'/Eddie "Lockjaw" Davis
(Prestige 7271)
Eddie "Lockjaw"
Davisは古くは40年代から活躍したプレーヤーでいろんなジャズシーンで活躍を見せてきました。新しいところではパブロやスティープルチェースにも
リーダー盤がありますが、彼のベストエラはやはりグリフィンとのバトルプレイを中心に吹き込みの多いプレステッジ、リバーサイドおよびその傍系レーベルに
吹き込みを重ねた60年代初頭だろうと思います。その激しいブローでコテコテ系のアーティストとも見られていますが、スタンダードの解釈も巧みで、ここで
はブルースフィーリングあふれる黒いテナープレイを聴かせてくれます。以前にUPしたムーズヴィル盤よりもプレステッジだけあり、さらにアーシーなスタン
ダード演奏となっています。
メンバーはデイヴィス以外には、ジョージ・デュビビェのベースをふくむドン・パターソンのオルガンカルテット(ポール・ウィーデンのギターとビリー・
ジェームズのドラム)がクレジットされておりファンキーでアーシーなプレイを聴かしてくれます。演奏曲もスタンダードが中心で、"There Will
Never Be Another You", "What's New", "Too Marvelous For Words", "A
Foggy Day", "Beano", "Day By Day", "Robbin's Nest"の7曲です。とくに"What's
New"はJazz Magazineの編集長Dan
Morgansternのライナーノートに述べられているように、ウォームなトーンで迫るデイヴィスのソロが素晴らしくこの中の演奏では白眉です。他の6
曲も、アーシーでブルージーな黒いスタンダードの仕上がりでプレステッジエラを代表するロックジョーのアルバムと言えると思います。
センターレーベルはブルー、シルバートライデントです。ジャケのB&Wのロックジョーのドン・シュリッテンによるフォトも格好いいですね。