サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

悔いは残る

2018年03月19日 21時45分23秒 | 若年認知症のつどい
昨日は、「あすなろ絆会」の日でした。

最初のあいさつの中で、ご主人を見送られた方が
「皆さんの話しを聞いていると、よくやってみえるなと感心します。それに比べると私は後悔ばっかりで、あの時ああすればよかった、こうしとけばよかったと悔やむことばかりです」と言われました。

はたから見ていると、身体の大きなご主人を、健気に、そして明るく、本当によくみておられた奥さんでした。

「そんなこと無いよ、よくやってこられたよ」そんな声があちこちから飛び交いました。

そして、去年の暮れに、ご主人を見送った奥さん。
「診断から、たったの4年半で亡くなってしまった。あっという間過ぎて。入院させたことで、一気に進んでしまった。あの時の判断が間違っていたのでは・・・」と、涙ぐまれた。

とても気丈に振る舞われていただけに、皆の涙を誘っていた。

あっという間の出来事だったんだろうけど、本当に一生懸命、頑張ってみえた。毎日、面会に行っては、ギュッとハグされていたみたいだ。小っちゃな体だけど、どっしりと構えてご主人に寄り添っていた頃の姿が、とても印象に残っている。

100点満点の介護なんてない。100点満点の人生なんてない。何をしたって、どんな選択をしたって、悔いは残る。別の道を選択していたらどんな結果になっていたんだろう?と、勝手に比べてしまう。同時に2つの道を進むことはできないのに。

どう頑張ってみたって、悔いは残るのだから、との時々の判断を信じるしかない。思いを信じるしかない。

道は一つじゃないけど、実際に選べる道は一つしかない。やり直している時間の余裕はない。今の選択がベストと信じて進んでいきましょう。

そして、もし、その時がきたら・・・、大いに悔やみましょう。後悔しましょう。そして泣きましょう。それを後から続く人たちのために、記録に残していきましょう。


昨日も、いろいろお話ができました。とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

「しまった、話すのに必死で、1曲しか歌えなかった」