小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

バスの席順は子どもたちにとってかなり重要!

2011-11-26 06:45:07 | 学級生活の攻略法

社会科見学へ行くとなると,すぐに子どもたちが聞いてくるのが

「先生!バスの席は!?」

バスの席順って,子どもたちにとってはかなりワクワクするものです。

バスに乗るという,学校とは違う非日常に興奮するだけでなく,隣に誰と座るかなんてことが,気になって仕方ありません。

私も子ども心に共感できます。

だから

「そんなことより見学先でのことを考えなさい」

なんて軽くかわそうとしてもダメです。

ちゃんとバスの席順については先生として,クラスに一貫したルールを作ってあげないと。

学級の実態によってどう座らせるかは様々でしょうが,私はだいたい

「席順はみんなに任せます。自由に座ってどうぞ。ただし,そのことで少しでもけんかが起きたり,一人ぼっちの人が出たときは,即先生が全員の席を決めます。」

としています。

基本自由です。

ただし条件つきです。

この指示を少し威圧的に,子どもがごくっと息を飲む雰囲気で伝えるのがポイントです。

そしてこう付け加えます。

「自分が誰とどこに座るかも大事ですが,周りの友だちに困ってる人がいないかを見るようにしなさい。」

道徳心に訴えます。

「先生が席順を決めては残念でしょう。楽しいバスにみんなでするんですよ。」

ここまで話せば,子どもたちにとってバスの席順は自分だけのことではなく,クラスみんなの問題だという意識になります。

(みんなでうまくやるぞ)

という連携が必要になります。

それがねらいです。

ある程度成熟したクラスであれば,このやり方でトラブルなく席順が決まります。

そのときは,たったそれだけのことに思えるかもしれませんが,思い切りほめてあげます。

バスのスタートでマイクをにぎったときに

「自分たちで座れましたね。さすがです。」と。

忘れてはいけないのは

「きっと,友だちに席をゆずったり,少し我慢してそこに座った人もいるでしょう。そういう人たちのおかげです。えらい。」

というフォローです。

後に,クラスの仲の深まりを話題にしたいときがきたときは,このバスの席決めのことを持ち出したりもします。

「自分たちで席を決められるクラスです。あのとき,一人ぼっちはいませんでした。」

なんて,少しおおげさですが,子どもたちは「確かにそうだった」と納得します。

子どもたちの「ワクワク心」をくみ取って,そしてうまく利用して,一つの学級づくりに生かしていきたいところです。

※ちなみに

席に座る段階で本当にトラブルが起きてしまったら,もちろん約束通り先生が席を決めます。

ここは厳しく,断固として。

まだそこまで成長できていないクラスとして受け止め,先生が役目を果たします。

妥協案をさぐったりして運転手を待たせてはいけません。

「名簿順に入りなさい!」

その一言です。