小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

嫌な体育を見ました

2016-02-09 21:45:45 | 授業中の攻略法
とある学校に出向き、そこの授業を参観する機会がありました。
その学校の全クラスが授業を公開していて、どの授業を見てもよいという形でした。
年度末の忙しい時期に、授業を見せてくださった先生方、お疲れ様です。

体育館では3年生だったかな、4年生だったかな、体育の授業で「跳び箱」をしていました。
どんな跳び箱の授業かな、足を運んでみると…

すごく嫌な体育でした。
公開してくれている授業なので、できるだけいいものを見つけるつもりで回っていたのですが、この体育だけは、とても無理でした。

なぜ嫌か。

子どもたちが跳び箱に向かう助走位置のところに列を作っていたのですが、その一列の人数がとても多くて、待ち時間の長いこと長いこと。
これじゃ体育の基本である「運動量の確保」はとても見込めません。
跳び箱がわずか3台しか設置してなかったので、長蛇の列ができたのでしょう。

運動に変な順序がつけられていました。
その先生の進め方では
1 開脚跳びの4段
それができたら
2 抱え込み跳び
それができたら
3 台上前転
というステップを踏ませていました。
設置した3台の跳び箱は、それぞれの場に分けられていました。
でも、これは明らかにおかしい。
跳び箱の運動特性として、そんな順序性はないからです。
支持系と回転系では運動を構成するものそのものが違います。
それに、こんなバラバラなものを次々に跳ばせる授業では、そこに子どもの学びが生じにくいでしょう。
体育の授業が成り立ちません。

そして何より嫌だったのは、先生の言葉でした。
「ちがう!何度言ったら分かるんだ!」
「跳ぶ気で助走してないだろ!」
「○○~ 全然できてない。一個前に戻れ」(台上前転をやめさせて抱え込み跳びに行かせる)
(見学してる子に)「○○~ △△は下手だから、△△が跳ぶときだけは横について落ちないようにしてやって」
こんな心無い言葉が常に響き渡っていました。
ほんの少し体育館にいた私が
「こんなところにもういたくない」
と思ったくらいですから、毎日その授業を受けているあのクラスの子たちの心情を思うと…
かわいそうです。
長蛇の列ばっかりできた場合、普通そこにいる子どもたちはおしゃべりとか遊びだす子がいるものですが、この授業では列の子たちもシーンとしていました。
完全に、先生に対して萎縮していました。
公開授業で、お客さんが見ているにも関わらず、そんな言葉を口にする先生って… 唖然としてしまいました。

は~
なんか久しぶりにここまでの嫌な授業を見ました。
「今でもこんな先生いるんだな」
って思いました。
残念でした。

このブログではいい授業やいい先生を見つけて紹介することはよくあるのですが、珍しく逆を紹介しました。
書いてて気分のいいものではありませんが、あまりにひどかったので…
少しでもこんな授業を減らしていけるようにとの願いをこめて書きました。

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