「先生、児童名簿の入力は済みましたか?」
「先生、家庭訪問計画はできましたか?」
「先生、学級経営案の提出が先週までだったんですけど…」
年度始め、教務主任の私は各先生たちに「提出物」を強いる立場にあり、提出が遅れている先生にはどうしてもこんな声かけをしなくてはいけません。
このときは、声をかけられる方も、声をかける方も気持ちが悪いものなので、できるだけこんな状況をつくらなくて済むように、双方に工夫をするものです。
自分の担任時代によく思っていたことですが、
「担任の悪循環」
を作りたくないなと、今でも強く思っています。
それは、仕事の優先順位のつけかたからくるものです。
一般的には
1 各事務処理、提出物等を済ませる
2 それが済んだら、学級の子たちとじっくり向き合う(授業を工夫したり、一緒に遊んだり)
という流れになりがちです。
言い換えるなら、1が済んでいないのに、2ばかりをするわけにはいかないということです。
限られた仕事時間をどう使うかを考えたとき、やはりまずは1を済ませることを優先してしまいます。
しかし、これが担任の悪循環を生むことになるんだと、経験を重ねるうちに気づくようになりました。
1の学級事務が済んでいないから、まずはそれを済ませようと取りかかる。
すると、当然2のクラスの子たちとの触れ合いはおろそかになる。
そして、その間に子どもたちの心は担任から離れてしまう。
同時に、学級開きとともに作りたかったいろんな学級のシステムも作れないまま、学級は乱れていく。
ついには、担任が1の事務が済んだ頃には、2の学級の方が手遅れとなり、致命的なことになる。
それは、この場面のことにとどまらず、今後の長い学級経営にも痛い影響をもたらす。
また新たな学級事務に取り組む必要性が出てきたときには、それに取り組むゆとりなんてない学級が出来上がっているので、さらに仕事の遂行が困難になる。
という悪循環です。
上の流れはかなり極端に書きましたが、これに似たものは私も若い頃少なからず経験したことがあるし、これに陥ってしまっている先生もよく見ます。
では、どうすればこの悪循環を断ち切れるか。
1と2を同時進行できるほどの腕があれば一番いいのですが、そうもいかないことも多いです。
となれば、私が思うに、発想の転換で
「2を優先する」
のがいいだろうと思っています。
まずは自分の学級をしっかりと作ることを最優先するということです。
子どもとのふれあいの中でしっかりと心をつかみ、魅力的な授業をして子どもを惹き付け、学級としての知的なルールを確実に浸透させる。
これを徹底して「最初に」やりとげることです。
そうすれば、その後の先生が1の学級事務に取りかかったとしても、子どもの心がその間に離れてしまうこともないし、学級もそう簡単には乱れません。
起動に乗った学級経営はしばらくは自力でも回転していくものです。
よほど締め切りが迫っているものについてはすぐに取りかかる必要がありますが、まだ時間的に猶予があるものならば、学級を優先すべきだと思います。
だから、今、教務主任という立場で私が努めているのは、担任に課す提出物は、できる限り締め切りを後ろに伸ばすことです。
「例年~日にしているから」
ということで締め切りを設定するのではなく、
「本当に必要な日はいつか」
というのを改めて見直し、締め切りを設定するようにしています。
そしてその間に、担任の先生たちにはしっかりと学級を作ってほしいと伝えています。
学級作りこそ、見えない締め切りが存在していますから。
だからこの時期、昼休みに子どもたちと遊んでいる先生を見ると
「やらなきゃいけないことがあるはずなのに、のんきだな」
なんて思いません。
「今やらなきゃいけないことを、ちゃんとしてるんでな」
というふうに思っています。
「先生、家庭訪問計画はできましたか?」
「先生、学級経営案の提出が先週までだったんですけど…」
年度始め、教務主任の私は各先生たちに「提出物」を強いる立場にあり、提出が遅れている先生にはどうしてもこんな声かけをしなくてはいけません。
このときは、声をかけられる方も、声をかける方も気持ちが悪いものなので、できるだけこんな状況をつくらなくて済むように、双方に工夫をするものです。
自分の担任時代によく思っていたことですが、
「担任の悪循環」
を作りたくないなと、今でも強く思っています。
それは、仕事の優先順位のつけかたからくるものです。
一般的には
1 各事務処理、提出物等を済ませる
2 それが済んだら、学級の子たちとじっくり向き合う(授業を工夫したり、一緒に遊んだり)
という流れになりがちです。
言い換えるなら、1が済んでいないのに、2ばかりをするわけにはいかないということです。
限られた仕事時間をどう使うかを考えたとき、やはりまずは1を済ませることを優先してしまいます。
しかし、これが担任の悪循環を生むことになるんだと、経験を重ねるうちに気づくようになりました。
1の学級事務が済んでいないから、まずはそれを済ませようと取りかかる。
すると、当然2のクラスの子たちとの触れ合いはおろそかになる。
そして、その間に子どもたちの心は担任から離れてしまう。
同時に、学級開きとともに作りたかったいろんな学級のシステムも作れないまま、学級は乱れていく。
ついには、担任が1の事務が済んだ頃には、2の学級の方が手遅れとなり、致命的なことになる。
それは、この場面のことにとどまらず、今後の長い学級経営にも痛い影響をもたらす。
また新たな学級事務に取り組む必要性が出てきたときには、それに取り組むゆとりなんてない学級が出来上がっているので、さらに仕事の遂行が困難になる。
という悪循環です。
上の流れはかなり極端に書きましたが、これに似たものは私も若い頃少なからず経験したことがあるし、これに陥ってしまっている先生もよく見ます。
では、どうすればこの悪循環を断ち切れるか。
1と2を同時進行できるほどの腕があれば一番いいのですが、そうもいかないことも多いです。
となれば、私が思うに、発想の転換で
「2を優先する」
のがいいだろうと思っています。
まずは自分の学級をしっかりと作ることを最優先するということです。
子どもとのふれあいの中でしっかりと心をつかみ、魅力的な授業をして子どもを惹き付け、学級としての知的なルールを確実に浸透させる。
これを徹底して「最初に」やりとげることです。
そうすれば、その後の先生が1の学級事務に取りかかったとしても、子どもの心がその間に離れてしまうこともないし、学級もそう簡単には乱れません。
起動に乗った学級経営はしばらくは自力でも回転していくものです。
よほど締め切りが迫っているものについてはすぐに取りかかる必要がありますが、まだ時間的に猶予があるものならば、学級を優先すべきだと思います。
だから、今、教務主任という立場で私が努めているのは、担任に課す提出物は、できる限り締め切りを後ろに伸ばすことです。
「例年~日にしているから」
ということで締め切りを設定するのではなく、
「本当に必要な日はいつか」
というのを改めて見直し、締め切りを設定するようにしています。
そしてその間に、担任の先生たちにはしっかりと学級を作ってほしいと伝えています。
学級作りこそ、見えない締め切りが存在していますから。
だからこの時期、昼休みに子どもたちと遊んでいる先生を見ると
「やらなきゃいけないことがあるはずなのに、のんきだな」
なんて思いません。
「今やらなきゃいけないことを、ちゃんとしてるんでな」
というふうに思っています。